「ナギサビール」で乾杯!海辺のリゾート・南紀白浜で飲みたい絶品ご当地クラフトビール!
大手旅行会社の独自トレンド調査(2016年4月)により、「現地に飲みに行きたい、国内地ビールランキング」で1位に輝いた和歌山県の「ナギサビール」。「ナギサビール」は、美しい海辺の観光地「南紀白浜」で生まれたクラフトビールです。今回は、この「ナギサビール」の工場や直営レストランを訪れ、クラフトビールを愛する人々から絶大な支持を集める「ナギサビール」の魅力に迫ります。

旅の目的地選びに、「そこで何が食べられるか」はとても重要。ご当地グルメを食べることを主目的として、旅行先を決めることもあるのではないでしょうか。
となれば、旅先でしか味わえない地域のお酒もしっかり押さえておきたいところ。南紀白浜は、「白浜温泉」やパンダで有名な「アドベンチャーワールド」、海辺の美しい景色が堪能できる「白良浜(しららはま)」、夕景の名所「円月島(えんげつとう)」など、見どころいっぱいの観光エリア。そして、ここで造られている絶品ご当地ビールが「ナギサビール」なのです。


白浜の海をイメージした爽快な味わいの「ナギサビール」


入り口の扉を開けると、そこは工場とは思えないような空間。レンガづくりのカウンターに、温かみのある木目調の壁。カフェやバー顔負けのおしゃれなスペースです。出迎えてくれたのは「ナギサビール」の産みの親、社長の眞鍋和矢(まなべかずや)さん。

「こちらでおしいしいビールを造っていると聞いてきたんですが…」
「はい!まずはぜひ飲んでみてください!」


「ナギサビール」では、この「ペールエール」のほか、もうひとつの代表銘柄「アメリカンウィート」、さらには季節ごとに数種類の期間限定ビールを生産しています。

それでは早速飲み比べてみましょう。
まずは「アメリカンウィート」。一般的なビールというと、黄金色をイメージしますが、この「アメリカンウィート」は透き通った黄色。ほのかにフルーティーな香りがします。
それでは一口。
「飲みやすい!」
口に含んだ瞬間の滑らかさに驚きます。
その後、ほんの少しの酸味と、ビールをビールたらしめる苦味が口に広がります。
しかしその苦味は決してきつすぎることはなく、後をひかないサッパリとした苦味。
「この『アメリカンウィート』は、小麦麦芽と、良質な苦味が特徴のチェコ産「ザーツ」というホップを程よくブレンドしています。苦味は少なめでスッキリしているでしょ?『ビールは苦いから苦手』という女性の方なんかもこれはおいしいと言ってくださいます」と眞鍋さん。
たしかにとても爽やかなスッキリした後味で、ゴクゴク飲めちゃいます。
お次は「ペールエール」。こちらはちょっと赤みがかった褐色で、その見た目から、重厚な雰囲気が漂っています。

「『ペールエール』は、5種類の麦芽に、柑橘系の爽やかな香りが特徴の『カスケード』を中心にした数種類のホップをブレンドしています」と眞鍋さん。
配合率を変えて何回も調整を重ねた末にできたという「ペールエール」。こちらも「アメリカンウィート」と並ぶ「ナギサビール」の代表作です。
「しっかり苦い!」
こちらもはじめはフルーティーな香りがするのですが、その後、麦の香りと苦味が口の中いっぱいに広がります。同時になぜか甘みも感じられるとても奥深い味。まるでワインのように芳醇な香りと贅沢なコクが楽しめるビールです。

「一言では言い表せないすごく複雑な味ですね。でもどちらもしっかりビール感があるのに、すごくスッキリしていて飲みやすいです」
「そうですね。うちの『ナギサビール』は、地元の名水『富田(とんだ)の水』を使っているので、まろやかでありながら、どれもスッキリととても飲みやすく仕上がっているのが特長。また、麦自体のしっかりした味わいがあるので、キンキンに冷やして喉越しを楽しむだけでなく、ぬるくなってもおいしいと驚かれる方も多いんです」
眞鍋さんによると、ビールづくりにおいて、水はとても重要な要素。「ナギサビール」では、熊野連山のふもと高瀬川沿いから採水された南紀白浜地方の名水「富田の水」を使うことによって、「ナギサビール」独特の爽やかな喉越しを造りだしているのだとか。

ここで少し「ビール講座」を。
「アメリカンウィート」や「ペールエール」は「ナギサビール」に限った銘柄の名前ではありません。これらは世界各地で造られているさまざまなビールの種類のひとつで、製法や原料、発祥地などにより名づけられています。
たとえば、「ウィート」は小麦麦芽という意味。そして「エール」は比較的高い温度(15~20度の常温)で発酵させる上面発酵という製法を用いたビールのことを指します。これに対して低い温度(5~10度)で発酵させる下面発酵という製法を用いたビールが「ラガー」。現在大手メーカーが醸造する大多数のビールはこの「ラガービール」なんだとか。

聞いたことはあるけれどよく知らなかったビール用語を教えてもらって、ビール通になった気分。さらにここでは、作業場に見学用通路が設けられていて、工場内を見学できるようになっているんです。
「今日は、仕込み作業をやっているので良かったら見ていってください」
というわけで、試飲スペース横の見学通路へ向かいました。
こだわりのビールを生み出す「ナギサビール」の工場を見学!
まずやってきたのは、工場の一番奥側。
スタッフの方が大きなタンクの横にあるモニター画面の前で何やら作業をしていました。

タッチパネルを見ながら、品質をチェックしているスタッフの鋭い目つきは真剣そのもの。

「まずこのタンクで粉砕された麦芽と温水を混ぜ合わせ、濾過して麦汁を取り出します」
どろどろのおかゆ状になった麦芽を濾過して取り出された麦汁は、とてもきれいな赤褐色。スタッフの方は、麦汁の状態を目でチェック。色味などを確認してから煮沸釜に移します。
「そして、煮沸釜で麦汁にホップを加えて煮立たせたら、隣の発酵用タンクに移していきます」

隣の部屋へと移動した一同。そこには銀色に輝くタンクがずらりと並んでいました。
「こちらの発酵用タンクで酵母を加えて、温度を管理しながら、1週間程度発酵させます。ここで麦汁中の糖分がアルコールと炭酸ガスへと変化し、『ビール』になるんです」

「大手メーカーなどではこの後、浮いているビール酵母をフィルターなどで濾過し、熱殺菌処理などをするんですが、うちではしません」
「え?何でなんですか?」
西垣さんによると、「ナギサビール」では、沈殿性の高い酵母を使用し、タンク内の上澄みだけを贅沢に使用して製品化。さらに賞味期限を長くするための熱殺菌処理工程をあえて行わないことで、ビール本来の味を損なわないようにしているんだとか。大量生産しないクラフトビールならではの贅沢な製法です。「ナギサビール」のあの奥深い味の秘密が、こんなところにも隠されていました。
「これは何ですか?」

見学通路上に置かれていたのは、ビール瓶が2本差し込まれた機械。
「これは昔の工場で使っていた手動の充填機です。新工場ではこの後見てもらう大型機械で、瓶詰めやラベル貼りが大量にできるようになりましたが、以前は、こうして1本ずつ、できたビールを手動で瓶詰めしていたんです」
そういいながら、レバーを引いて瓶詰め作業の様子を再現してくれる西垣さん。
「ナギサビール」がこうしてたくさんの人に愛されるようになるまで、地道な努力が積み重ねられているんですね。

再び試飲スペースへ戻り、工場内の様子が見られるようになっている窓を覗くと、大きな機械が。
「今日は瓶詰めしてないんですけど、せっかくなんでちょっとだけ動かしてみましょうか」


ナギサビール
和歌山県西牟婁郡白浜町2927-220
[営業時間]9:00~18:00
[定休日]水曜 ※臨時休業あり
050-3820-8958
「Barley」で料理とともに最高の一杯を!
そんな人にオススメなのが、「ナギサビール」の直営レストラン「Nagisa Beer Dining シラハマ Barley(バーリィ)」。




まずは工場で覚えたての味をドヤ顔で注文。



ビールのおつまみとして一押しなのが「シンドラー・デリカテッセン」。
白浜町のお隣り、中辺路町に移住してきたドイツ人、シンドラー・ヴェルナーさんが作る生ハムやベーコン、ソーセージです。
もともと、ドイツでビール職人として長年働いていたシンドラーさんは、日本人女性との結婚を機に、和歌山に移住。1998年に、中辺路の山中に工房を構え、ひっそりとソーセージ作りをはじめたんだとか。

まずは生ハムを一口。
「お~。フワフワ」
フワッとした食感で、口の中にジュワーっと広がる甘みのある脂。そして、絶妙の塩味が、ビールを飲むペースをグングンとあげていきます。そのまま食べるのもいいですが、付け合せの野菜を生ハムに巻いて食べるとこれまた、フワフワシャキシャキで最高です。

ビールを飲んだら、食べたくなる。
そして、食べたら、ビールが飲みたくなる。
その相乗効果に、ビールをあおる手が止まりません。
「シンドラー・デリカテッセン」も「ナギサビール」同様、「Barley」をはじめ、この地域を中心に限られたお店でしか手に入らないレアなご当地グルメ。
「ナギサビール」と「シンドラー・デリカテッセン」は、白浜を訪れた際に、ぜひ味わっていただきたい最高のコンビネーションでした。
Nagisa Beer Dining シラハマ Barley
和歌山県西牟婁郡白浜町2927-557
[営業時間]11:00~15:30(L.O.15:00)、17:30~21:30(L.O.21:00)※季節により変更あり
[定休日]水曜(祝日の場合は営業、翌日休み)
0739-43-7373

James
イギリス人と日本人とのクォーター。大学では工学部、情報システムを専攻したかと思えば、ミュージシャンとしてギタリスト、MC、DJとして活動。TVやラジオなどでも活躍。その後(株)アドビジョンにて、デザインやコピーライティングなどマルチに活躍。バックグラウンドを活かした独自の視点が人気のライター。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
この記事の関連キーワード
こちらもおすすめ
関連エリア
白浜・那智勝浦・串本で体験できるプラン
-
オンライン予約OK
熊野古道|世界遺産の“祈りの道”ガイドウォーク【発心門王子~…
約4~5時間|9,000円(税込) / グループ
白浜・那智勝浦・串本
-
オンライン予約OK
和歌山・南紀|当施設人気No.1!イルカは友達♪ゼロ距離でイ…
約45分|10,300円(税込) / 人
白浜・那智勝浦・串本
-
オンライン予約OK
南紀白浜の海で8歳からできる スキューバ体験ダイビング!!【…
約3時間|12,800円(税込) / 人
白浜・那智勝浦・串本
-
オンライン予約OK
熊野古道|世界遺産の“祈りの道”ガイドウォーク【高野坂~熊野…
約4~5時間|10,000円(税込) / グループ
白浜・那智勝浦・串本
-
オンライン予約OK
熊野古道|世界遺産の“祈りの道”ガイドウォーク【発心門王子~…
約4~5時間|9,000円(税込) / グループ
白浜・那智勝浦・串本