「ナギサビール」で乾杯!海辺のリゾート・南紀白浜で飲みたい絶品ご当地クラフトビール!

2017.05.09 更新

大手旅行会社の独自トレンド調査(2016年4月)により、「現地に飲みに行きたい、国内地ビールランキング」で1位に輝いた和歌山県の「ナギサビール」。「ナギサビール」は、美しい海辺の観光地「南紀白浜」で生まれたクラフトビールです。今回は、この「ナギサビール」の工場や直営レストランを訪れ、クラフトビールを愛する人々から絶大な支持を集める「ナギサビール」の魅力に迫ります。

旅に食あり。そして食に酒あり、ビールあり。
旅の目的地選びに、「そこで何が食べられるか」はとても重要。ご当地グルメを食べることを主目的として、旅行先を決めることもあるのではないでしょうか。

となれば、旅先でしか味わえない地域のお酒もしっかり押さえておきたいところ。南紀白浜は、「白浜温泉」やパンダで有名な「アドベンチャーワールド」、海辺の美しい景色が堪能できる「白良浜(しららはま)」、夕景の名所「円月島(えんげつとう)」など、見どころいっぱいの観光エリア。そして、ここで造られている絶品ご当地ビールが「ナギサビール」なのです。
日本では、1994年まで、ビールを醸造できるのは年間製造量が2,000キロリットル以上の醸造所のみと定められていました。しかし酒税法改正によりこの規定が引き下げられ、年間60キロリットル以上となったことで、各地の小規模メーカーでも醸造が可能に。以来、各地で個性的なビールを生産する醸造所が次々と誕生し、その地域色豊かなビールは「クラフトビール」と呼ばれて、こだわりのビールを求める人々から親しまれるようになっていきました。
「ナギサビール」も、そんなクラフトビールのひとつ。こだわりのある居酒屋や料理店、地元のお土産屋など、限られたお店でしか手に入らない希少なビールです。この「ナギサビール」が、クラフトビール愛飲家の間で、人気を博しているとのこと。そこでまずは、2016年に新設された「ナギサビール」の新工場を訪れました。

白浜の海をイメージした爽快な味わいの「ナギサビール」

「ナギサビール工場」は、JR白浜駅よりタクシーで約15分。「白良浜」や「千畳敷(せんじょうじき)」、「三段壁(さんだんべき)」など、白浜を代表する海沿いの景勝地をつなぐ「南白浜道路」から少し入った公園の横にひっそりと立っています。
▲工場内に入ると、おしゃれなスペースが

入り口の扉を開けると、そこは工場とは思えないような空間。レンガづくりのカウンターに、温かみのある木目調の壁。カフェやバー顔負けのおしゃれなスペースです。出迎えてくれたのは「ナギサビール」の産みの親、社長の眞鍋和矢(まなべかずや)さん。
▲写真右が「ナギサビール」社長の眞鍋和矢さん

「こちらでおしいしいビールを造っていると聞いてきたんですが…」
「はい!まずはぜひ飲んでみてください!」
こちらのスペースでは、持ち帰りができる瓶ビールを販売しているほか、できたての樽生ビールをその場で楽しむことができるんです。(小グラス300円・税込~)
「白浜の名産となる地ビールを造りたい」と弟さんと2人でアメリカに渡り、カリフォルニア州のラグニタス社でビール造りを学んだ眞鍋さんは、帰国後、何もないところにアメリカから醸造設備を直接輸入して、ビール造りをスタートしたんだとか。研究を重ねて1997年に完成したのが「ナギサビール」の代表銘柄のひとつ「ペールエール」です。

「ナギサビール」では、この「ペールエール」のほか、もうひとつの代表銘柄「アメリカンウィート」、さらには季節ごとに数種類の期間限定ビールを生産しています。
▲ナギサビール(左「アメリカンウィート」、右「ペールエール」、それぞれ生ビールグラス(600円・税込)、瓶ビール 1本330ml(390円・税込)

それでは早速飲み比べてみましょう。
まずは「アメリカンウィート」。一般的なビールというと、黄金色をイメージしますが、この「アメリカンウィート」は透き通った黄色。ほのかにフルーティーな香りがします。

それでは一口。
「飲みやすい!」
口に含んだ瞬間の滑らかさに驚きます。
その後、ほんの少しの酸味と、ビールをビールたらしめる苦味が口に広がります。
しかしその苦味は決してきつすぎることはなく、後をひかないサッパリとした苦味。

「この『アメリカンウィート』は、小麦麦芽と、良質な苦味が特徴のチェコ産「ザーツ」というホップを程よくブレンドしています。苦味は少なめでスッキリしているでしょ?『ビールは苦いから苦手』という女性の方なんかもこれはおいしいと言ってくださいます」と眞鍋さん。
たしかにとても爽やかなスッキリした後味で、ゴクゴク飲めちゃいます。

お次は「ペールエール」。こちらはちょっと赤みがかった褐色で、その見た目から、重厚な雰囲気が漂っています。
▲芳醇なコクが楽しめる「ペールエール」

「『ペールエール』は、5種類の麦芽に、柑橘系の爽やかな香りが特徴の『カスケード』を中心にした数種類のホップをブレンドしています」と眞鍋さん。
配合率を変えて何回も調整を重ねた末にできたという「ペールエール」。こちらも「アメリカンウィート」と並ぶ「ナギサビール」の代表作です。

「しっかり苦い!」
こちらもはじめはフルーティーな香りがするのですが、その後、麦の香りと苦味が口の中いっぱいに広がります。同時になぜか甘みも感じられるとても奥深い味。まるでワインのように芳醇な香りと贅沢なコクが楽しめるビールです。
▲テラス席もあるので、外でのんびりと味わうのもオススメ

「一言では言い表せないすごく複雑な味ですね。でもどちらもしっかりビール感があるのに、すごくスッキリしていて飲みやすいです」

「そうですね。うちの『ナギサビール』は、地元の名水『富田(とんだ)の水』を使っているので、まろやかでありながら、どれもスッキリととても飲みやすく仕上がっているのが特長。また、麦自体のしっかりした味わいがあるので、キンキンに冷やして喉越しを楽しむだけでなく、ぬるくなってもおいしいと驚かれる方も多いんです」

眞鍋さんによると、ビールづくりにおいて、水はとても重要な要素。「ナギサビール」では、熊野連山のふもと高瀬川沿いから採水された南紀白浜地方の名水「富田の水」を使うことによって、「ナギサビール」独特の爽やかな喉越しを造りだしているのだとか。
社長の眞鍋さんをはじめ「ナギサビール」のスタッフの方々はみな、大のビール好き。ビール造りへの熱い思いや、奥の深いビールの話がカウンター越しに次々と繰り広げられます。

ここで少し「ビール講座」を。
「アメリカンウィート」や「ペールエール」は「ナギサビール」に限った銘柄の名前ではありません。これらは世界各地で造られているさまざまなビールの種類のひとつで、製法や原料、発祥地などにより名づけられています。

たとえば、「ウィート」は小麦麦芽という意味。そして「エール」は比較的高い温度(15~20度の常温)で発酵させる上面発酵という製法を用いたビールのことを指します。これに対して低い温度(5~10度)で発酵させる下面発酵という製法を用いたビールが「ラガー」。現在大手メーカーが醸造する大多数のビールはこの「ラガービール」なんだとか。
▲カウンターに置かれていた説明用の「麦芽」。「ナギサビール工場」ではスタッフの方が「ビール造り」について熱く語ってくれます

聞いたことはあるけれどよく知らなかったビール用語を教えてもらって、ビール通になった気分。さらにここでは、作業場に見学用通路が設けられていて、工場内を見学できるようになっているんです。

「今日は、仕込み作業をやっているので良かったら見ていってください」
というわけで、試飲スペース横の見学通路へ向かいました。

こだわりのビールを生み出す「ナギサビール」の工場を見学!

案内をかってでてくれたのは広報担当の西垣さん。「ナギサビール」では、随時工場見学を受け付けていて、一組ごとそれぞれに、ビールの醸造現場の解説をしてくれます。(10名以上の場合は要事前予約)

まずやってきたのは、工場の一番奥側。
スタッフの方が大きなタンクの横にあるモニター画面の前で何やら作業をしていました。
「この新工場には、最新の設備が導入されており、配合率などのレシピを非常に正確に再現することが可能です。とはいえ、ほんの微妙な違いで仕上がりが変わってくるため、人の目で厳密に品質管理を行っているんです」

タッチパネルを見ながら、品質をチェックしているスタッフの鋭い目つきは真剣そのもの。
▲抽出された麦汁を厳しい目でチェックするスタッフ

「まずこのタンクで粉砕された麦芽と温水を混ぜ合わせ、濾過して麦汁を取り出します」

どろどろのおかゆ状になった麦芽を濾過して取り出された麦汁は、とてもきれいな赤褐色。スタッフの方は、麦汁の状態を目でチェック。色味などを確認してから煮沸釜に移します。

「そして、煮沸釜で麦汁にホップを加えて煮立たせたら、隣の発酵用タンクに移していきます」
▲発酵用タンク

隣の部屋へと移動した一同。そこには銀色に輝くタンクがずらりと並んでいました。
「こちらの発酵用タンクで酵母を加えて、温度を管理しながら、1週間程度発酵させます。ここで麦汁中の糖分がアルコールと炭酸ガスへと変化し、『ビール』になるんです」
こうしてできたビールはこの後、瓶や樽へ充填される工程へと進んでいきます。銘柄によっては、隣のタンクに移されて、さらに熟成させるものもあるんだとか。

「大手メーカーなどではこの後、浮いているビール酵母をフィルターなどで濾過し、熱殺菌処理などをするんですが、うちではしません」
「え?何でなんですか?」

西垣さんによると、「ナギサビール」では、沈殿性の高い酵母を使用し、タンク内の上澄みだけを贅沢に使用して製品化。さらに賞味期限を長くするための熱殺菌処理工程をあえて行わないことで、ビール本来の味を損なわないようにしているんだとか。大量生産しないクラフトビールならではの贅沢な製法です。「ナギサビール」のあの奥深い味の秘密が、こんなところにも隠されていました。

「これは何ですか?」
▲昔使われていた手動の瓶詰め充填器

見学通路上に置かれていたのは、ビール瓶が2本差し込まれた機械。

「これは昔の工場で使っていた手動の充填機です。新工場ではこの後見てもらう大型機械で、瓶詰めやラベル貼りが大量にできるようになりましたが、以前は、こうして1本ずつ、できたビールを手動で瓶詰めしていたんです」

そういいながら、レバーを引いて瓶詰め作業の様子を再現してくれる西垣さん。
「ナギサビール」がこうしてたくさんの人に愛されるようになるまで、地道な努力が積み重ねられているんですね。
そして最後は瓶詰め工程。
再び試飲スペースへ戻り、工場内の様子が見られるようになっている窓を覗くと、大きな機械が。
「今日は瓶詰めしてないんですけど、せっかくなんでちょっとだけ動かしてみましょうか」
機械のレーンに載せられた瓶が、回転する機械に沿って、ゆっくりと行進してきます。その様子には、いい年した大人が、みとれてしまう不思議な魅力があります。ついつい無心で見入ってしまいました。
世界中でたくさんの人から愛されているビール。その長い歴史の中で、人々はよりおいしい一杯をもとめて試行錯誤を繰り返し、たくさんの種類のさまざまなビールが生み出されてきました。「ナギサビール」も、きっとこれからも“最高の一杯”をめざして、飽くなき挑戦を続けていくはず。今後も「ナギサビール」が生み出すビールから目が離せません。

「Barley」で料理とともに最高の一杯を!

「工場見学もいいけれど、やっぱりビールはおいしい料理といっしょに味わいたい」
そんな人にオススメなのが、「ナギサビール」の直営レストラン「Nagisa Beer Dining シラハマ Barley(バーリィ)」。
「Barley」は、JR白浜駅から明光バス三段壁行きで約20分、「南千畳」バス停の目の前にあります。
「Barley」は、ビールのつまみはもちろん、オムライスやパスタなど、食事メニューも豊富で、お酒を飲まない方でも気軽に食事ができるレストラン。清潔感あふれる広々とした店内は、「白浜観光の合間にゆっくりと食事を楽しみたい」という方にもピッタリです。
しかし、そこはやはり「ナギサビール」直営のレストラン。落ち着いた雰囲気のカウンターも用意されていて、「ビール」を存分に楽しむことができます。
「アメリカンウィートください!」
まずは工場で覚えたての味をドヤ顔で注文。
サーバーで、ゆっくりと時間をかけて慎重に注がれる生ビール。泡の分量など、細部にもこだわるあたりは、さすが「ナギサビール」直営店です。
お店でゆっくり味わうと、ビールのおいしさも倍増。カウンターに腰掛けて、ビールを一口流し込めば、とたんに優雅な気分に。旅に大人の楽しみをプラスしてくれます。
▲「シンドラー・デリカテッセン5種盛りセット」(1,880円・税込)

ビールのおつまみとして一押しなのが「シンドラー・デリカテッセン」。
白浜町のお隣り、中辺路町に移住してきたドイツ人、シンドラー・ヴェルナーさんが作る生ハムやベーコン、ソーセージです。

もともと、ドイツでビール職人として長年働いていたシンドラーさんは、日本人女性との結婚を機に、和歌山に移住。1998年に、中辺路の山中に工房を構え、ひっそりとソーセージ作りをはじめたんだとか。
ドイツといえば、ビールとソーセージの本場。本場の製法にこだわって作られるシンドラーさんのハムやソーセージは、2012年に「ドイツ農業協会国際品質協議会」で金・銀・銅賞を受賞。たちまち話題となり、今では地域の特産品になっているんだそう。

まずは生ハムを一口。
「お~。フワフワ」
フワッとした食感で、口の中にジュワーっと広がる甘みのある脂。そして、絶妙の塩味が、ビールを飲むペースをグングンとあげていきます。そのまま食べるのもいいですが、付け合せの野菜を生ハムに巻いて食べるとこれまた、フワフワシャキシャキで最高です。
本場のビールやソーセージを熟知しているシンドラーさんの作るハムやソーセージは、どれもビールとの相性抜群。

ビールを飲んだら、食べたくなる。
そして、食べたら、ビールが飲みたくなる。
その相乗効果に、ビールをあおる手が止まりません。

「シンドラー・デリカテッセン」も「ナギサビール」同様、「Barley」をはじめ、この地域を中心に限られたお店でしか手に入らないレアなご当地グルメ。

「ナギサビール」と「シンドラー・デリカテッセン」は、白浜を訪れた際に、ぜひ味わっていただきたい最高のコンビネーションでした。
James

James

イギリス人と日本人とのクォーター。大学では工学部、情報システムを専攻したかと思えば、ミュージシャンとしてギタリスト、MC、DJとして活動。TVやラジオなどでも活躍。その後(株)アドビジョンにて、デザインやコピーライティングなどマルチに活躍。バックグラウンドを活かした独自の視点が人気のライター。

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