北川村「モネの庭」マルモッタンに咲く青い睡蓮を見に行く

2017.07.24 更新

高知県東部の北川村にある「北川村『モネの庭』マルモッタン」は画家クロード・モネが愛した庭を再現した世界に2つしかない庭園。この庭に咲くという、モネが咲かせることを熱望した青い睡蓮を愛でに足を運んだ。

本国フランスから認められた本物の庭づくり

北川村「モネの庭」マルモッタンは、印象派の画家・クロード・モネがフランス・ジヴェルニー村につくり上げた庭を、高知の自然のなかに再現した庭園だ。

再現といえども単なるコピーではない。ジヴェルニー村にあるモネの庭までスタッフや村民が何度も足を運び、苗の移植などの地道な取り組みよってつくられた、北川村とジヴェルニー村との絆を象徴する庭園なのだ。

実はフランス国外で「モネの庭」という名称が許可されているのはここだけ。それほど完成度は高い。
▲「青い睡蓮を通じてモネの新しい世界が見えてきますよ」と言う庭責任者の川上裕(ゆたか)さん

「この庭とモネの絵画を見れば、何かを感じてもらえるはず」と言うのは、これまでの功績が讃えられ、フランスから芸術文化勲章を授与された、庭責任者の川上さん。では早速、園内の散策に出かけよう!

モネの作品で最も有名なのが「睡蓮」だろう。その世界が広がっているのが「水の庭」だ。カメラのレンズを熱心に向ける人や、キャンバスを広げ写生をする人など、思い思いにモネの世界を楽しんでいるようだ。

赤、白、ピンク、黄色と水面を彩る睡蓮のなかで、最も注目を集めているのが青い睡蓮。熱帯性の青い睡蓮は、フランスでは育てることが難しく、モネは温室を建ててまで栽培にチャレンジしたが、とうとう最後まで開花させることができなかった。
▲青い睡蓮が咲く 「水の庭」(写真提供:北川村「モネの庭」マルモッタン)

温暖な気候の高知だからこそ花を開くことができた青い睡蓮。「モネもきっとこの風景が見たかったに違いないです」と川上さん。

色とりどりの睡蓮が浮かぶ水の庭の見頃は、4月下旬から10月下旬。モネが熱望した青い睡蓮の見頃は6月下旬から10月下旬。
朝に開花して昼には閉じるので、足を運ぶなら午前中がベスト。8月中旬の多い時には全部で300輪ほどの睡蓮で水面が彩られる。

睡蓮の苗は、期間は限られるが1ポット税込2,800円で販売されていて、栽培方法のアドバイスもしてくれる。

「水の庭」以外にも見どころ豊富な庭園。
カフェやショップにも立ち寄りたい

▲「花の庭」のバラのアーチ(写真提供:北川村「モネの庭」マルモッタン)

園内にはほかにも、モネが地中海の光の中で描いた作品をテーマにした「光の庭」、花々がパレットのような色彩を見せる「花の庭」などが広がる。人気のバラは園内に200種500本あり、見頃は5月中旬だ。
▲展望台から望む庭と田園風景。その先には太平洋が広がる(写真提供:北川村「モネの庭」マルモッタン)

光の庭から続く遊歩道から丘へ登れば、展望台があり、そこから庭と自然豊かな田園風景を望むことができる。じっくりと園内を見て回れば、たっぷり半日はかかるだろう。

ほかにも2017年4月にリニューアルオープンした「カフェ モネの家」は、モネの暮らした家をモチーフにしており、落ち着いた雰囲気の中で、地元の食材をふんだんに使用した料理やドリンクが楽しめる。
▲店内の窓からは庭の様子や周辺の自然を一望することができる
▲おすすめは「四万十ポーク 焦がしバターソテー ~北川村ゆずポン酢ソース~」。スープ、ライスのセットで1,400円(税込)
また、ショップには青い睡蓮とバラ「クロード・モネ」がプリントされたオリジナルティースプーン(各350円)やモネの絵画をあしらったグッズ、北川村のゆず製品など、お土産はもちろんプレゼントにも最適なグッズが豊富に揃う。

四季折々の表情が楽しめる北川村「モネの庭」マルモッタン。年間パスポート(税込2,000円)を利用して何度も訪れたり、花の写真撮影を楽しんだりする人も少なくないとか。

高知県の小さな村がつくりあげた「世界に2つしかない庭」。一度足を運べば、きっと誰もがその魅力に心を動かされるはずだ。
藤川満

藤川満

清流・仁淀川流れる高知県いの町在住。出版社勤務を経て「撮って書く」フォトライターに。カヌーやトレッキングなど自然と親しむ一方で、利酒師の資格を有する日本酒党。またジャズライブの撮影はライフワークのひとつ。

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