本場沖縄で泡盛の手造り&試飲体験!泡盛の魅力に酔いしれる旅

2017.07.31 更新

沖縄を訪れたら一度は飲みたいお酒、泡盛。最近では、全国の沖縄料理店で見かけるようになりましたが、本場沖縄には46もの泡盛酒造会社があることをご存知ですか?そのひとつ「忠孝酒造(ちゅうこうしゅぞう)」では、泡盛の手造り体験ができるんです!泡盛マイスターの資格を持つ筆者が、手造り体験や試飲を通して泡盛の魅力に迫ります。

沖縄でも珍しい!手造り泡盛体験ができる忠孝酒造

那覇空港からタクシーで約10分。豊見城(とみぐすく)市にある忠孝酒造は、1949(昭和24)年創業の泡盛酒造会社です。
▲忠孝酒造の敷地内にある見学施設「くぅーすの杜 忠孝蔵」。赤瓦屋根の沖縄風な外観が目を引きます!

沖縄料理店を中心に全国の飲食店でも見られるようになった泡盛は、600年以上前から造られている、沖縄の伝統的な蒸留酒。アルコール度数は20~44度と少し高めですが、ストレートから水割りや炭酸割りまで、いろんな楽しみ方ができるうえ糖質ゼロ!最近、地元沖縄でも、その良さが再認識され始めている注目度抜群のお酒なんです。
▲くぅーすの杜 忠孝蔵に到着しました。エントランスを入ると…
▲忠孝酒造で開発され、ひとつひとつ手造りされている「琉球城焼(りゅうきゅうぐすくやき)」の酒甕がお出迎え!泡盛は、昔からこのような甕で3年以上寝かせ、古酒(くーす)に育てるのが一般的です

今回チャレンジする手造り泡盛体験は、くぅーすの杜 忠孝蔵の建物内の一角にある「手造り泡盛工場」で行います。
▲このガラス張りの向こうが手造り泡盛工場!

現在、泡盛の製造は機械で行われることがほとんどです。しかし、忠孝酒造の手造り泡盛工場では、琉球王朝時代から伝わる昔ながらの泡盛造りを体験することができます(大人1名8,000円・税抜)。
▲手造り泡盛工場内の様子

写真右の「地釜甑(じがまこしき)」は、米を蒸すための蒸し器。写真左は「地釜常圧蒸留器」です。「地釜」というのは、鍋に直に熱を加えて蒸しあげることで、機械がなかった頃にはこのような道具が使われていたんですね。
まずは、体験の際に着用するオリジナルTシャツと手ぬぐい(体験料に含まれる)を選びます。酒造所名が大きく入ったオーソドックスなもの(写真右)以外に、ひしゃくのイラストが前面に描かれたオシャレなデザインのものもあるので、選ぶのも楽しい!自然と期待が高まります。
▲くぅーすの杜 忠孝蔵内のお手洗いで着替えを済ませたら、手造り泡盛工場へ移動
▲工場入口で長靴に履き替え、手ぬぐいで髪の毛をまとめます

酒造り体験なので、衛生管理にはとても気をつけています。前もって忠孝酒造さんより、以下の注意事項もいただきました。

◆当日は、衛生管理の為、忠孝オリジナルTシャツ・手ぬぐいにお着替えいただきます。
◆長靴(弊社準備)を着用しての作業となりますので、動きやすいズボンをご着用ください。
◆靴下とタオルをご持参ください。
◆当日は納豆を食べたり、調理をされないようお願い申し上げます。
◆素手でお米を扱いますので、つけ爪、マニキュアはご遠慮ください。

「納豆がダメ」というところがちょっと意外ですよね!

いよいよ泡盛造りに挑戦!

▲泡盛造りは、忠孝酒造製造部の井上さん(中央)に指導してもらいました

突然ですが、みなさんは泡盛の原料をご存知ですか?
泡盛の原料はお米。お米の中でもインディカ米を使うのが一般的で、造り方は以下のような手順になります。

洗米→米蒸し→お米に麹菌を植えつけ→麹と水に酵母を仕込む→蒸留
忠孝酒造の手造り泡盛体験では、この中から「洗米→米蒸し→お米に麹菌を植えつけ」までの工程を体験することができます。
▲今回のお米の量は、なんと60kg!この量のお米から一升瓶30本分の泡盛が造られます。あまりに大量のお米にびっくり!
まず、泡盛造りの最初の工程「洗米」を行います。
家の台所で少量のお米を洗うのとは勝手が違うので、初めはドキドキ。おそるおそる容器の下まで手を入れて、大量のお米を洗います。
次に、洗ったお米の水分を切り、下から熱を加えている地釜甑(蒸し器)に移して、お米を蒸します。甑がけっこう深いので、台に上ってお米を入れました。
▲時々、このように「蒸され具合はどうか?」と、お米の様子を確認。上から見ただけでも、蒸し終わった所は色が濃く変わるなどの違いが確認できました!甑に近付くと、すごい熱気です!
▲火にかけて蒸している間は、蒸され方にムラが出ないように、まんべんなくまぜることが大切です

蒸し作業の後半は、甑から出るたくさんの湯気にあたりながらの作業なので、とにかく暑い!しかも、大きなしゃもじのような道具で中のお米をまぜるので汗だくになってしまいますが、甑の中からはお米が炊ける香ばしい香りが漂ってきます。
その後は、60kgのお米をステンレスの容器へ移動し、炊けたお米を冷まします。次の工程でお米に植えつける菌が、高すぎる温度だとうまく働かないためです。
▲しゃもじや手で混ぜるほか、扇風機も使って風を送ります。炊きたてのお米は「熱い!」ですが、時間をかけてしっかり冷まします
お米が冷めたら、容器ごと麹室(こうじむろ)へ移動します。
ここで、井上さんが持って来た袋の中から、お米の上に黒いものをまきました。黒麹という菌で、お米の中のデンプンを糖に分解してくれるのだそう。そうすることで、次の工程がスムーズに進むようになるので、大切な作業です。
▲よく見ると、お米の周りにびっしりと黒っぽい粉がついています。これが黒麹菌です。普通の白米と比べると違いがわかりますね。色は、グレーに近い黒です
冷ましたお米の中に、手でしっかりと黒麹菌を混ぜ込みます。「お米と黒麹菌がよく混ざると質の高い泡盛になるので、しっかりもみ込んでください」と、井上さんから声をかけられました。そうなんだ!がんばらなきゃ!
黒麹菌がお米にしっかり根付くまで、通常2~3日必要。ということで、今日の作業はここで終了です。残りは後日になるので、井上さんに託しました!
全ての工程を終えて完成するまで、約3ヵ月。できあがると、こんなラベルで体験者の元に届きます。しかも、1回の蒸留でできる泡盛は、一升瓶でわずか30本。この世に30本しかない、手造りの泡盛が飲めるなんてとても魅力的ですよね!
また、事前に相談すると、写真の持ち込みやその場で撮影した写真をオリジナルラベルにしてもらうことも可能なので、結婚式の引き出物などにする方も多いようですよ。
美味しい泡盛になること、楽しみにしています!

くぅーすの杜 忠孝蔵で泡盛の試飲体験!

手造り泡盛体験のあとは、くぅーすの杜 忠孝蔵の試飲スペースに移動し、泡盛の試飲を体験しました(無料)。
ひとつひとつ色味が違う酒甕に囲まれたバーカウンターで、スタッフさんから泡盛の説明を受け、少しずつ味見していきます。
▲いただいた泡盛は、写真左から「忠孝よっかこうじ(四日麹)43度」、「忠孝原酒(ちゅうこうげんしゅ)44度」、「忠孝原酒3年古酒43度」
▲そのほか、甕で育てられている「忠孝 15年古酒」「忠孝 10年古酒」「忠孝 5年古酒」などの古酒たちも!
泡盛と一言で言っても、香りも味も本当に様々です。
40度以上の度数が高いものは、注いですぐはアルコールの香りを感じますが、カラカラと呼ばれる泡盛を注ぐための酒器で小さなおちょこに注ぐと、時間の経過とともに香りも変化します。
リンゴやマンゴーなど果実のようなフルーティーな香り、キャラメルや黒糖のような甘い香りなど、個性豊か。特に「忠孝原酒44度」は、黒糖のような甘い香りを感じやすい銘柄で、何度も香りを楽しみたくなります!

味も、口あたりまろやかなものから辛みの強いものまで様々です。それらを試飲しながら、自分好みの銘柄を見つけることができます。
特に「忠孝原酒3年古酒43度」は、度数が高いのに口あたりが良く、女性の私にはぴったり!少しなめるように味わったあと口に水を含むと、さらに甘味を感じました。
相方は、どっしりとした味の「忠孝 15年古酒」が気に入ったよう。どちらも好みの銘柄を見つけることができ、大満足でした!
▲販売スペースで、商品を見ながら試飲することも可能です

くぅーすの杜 忠孝蔵での手造り泡盛体験と試飲は、泡盛のイロハが分からない人でも学びながら体験できるので、想像以上に泡盛に興味が湧くはずです。
また、造っている最中は香りも素晴らしく、そんなところも魅力の一つだと感じました!
沖縄旅行のスケジュールに、泡盛造りや試飲体験を加えてみるのはいかがですか?
久高葵

久高葵

沖縄で生まれ育った、沖縄在住ライターです。沖縄の「美味しい・おもしろい・気になる」を発信したいと奮闘中。 また、ひょんなことがきっかけで泡盛に興味を持ちはじめ、2016年春に泡盛マイスターの資格を取得。『泡盛じょーぐー(沖縄方言で「大好き」の意味)』としてお酒にまつわる情報も発信しています。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP