道後温泉と蜷川実花がコラボ!アートにのぼせる道後旅へ
2015.09.17 更新
愛媛県屈指の観光地「道後温泉」が今、アートに染まっています。2014年、道後のシンボル「道後温泉本館」の改築120周年を機に、アートフェスティバル「道後オンセナート 2014」を初めて開催。国内外を問わず多くの人が道後を訪れました。それを継承する形で、今年も「蜷川実花×道後温泉 道後アート 2015」が行われています。

▲「道後温泉本館」。平成6年には公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定された
2年目となる今年のメインアーティストは、写真家・映画監督として活躍されている蜷川実花さん。木村伊兵衛写真賞など、数々の受賞経験をもち、映画「さくらん」「ヘルタースケルター」では映画監督をつとめるなど、世界的に人気のアーティストです。
そんな蜷川さんと道後温泉が、「蜷川実花×道後温泉 道後アート2015」としてコラボ。会期中、道後地区に様々なアート作品を展開されていると聞き、さっそく見に行ってきました。実は密かに蜷川さんの作品のファンなのです!
2年目となる今年のメインアーティストは、写真家・映画監督として活躍されている蜷川実花さん。木村伊兵衛写真賞など、数々の受賞経験をもち、映画「さくらん」「ヘルタースケルター」では映画監督をつとめるなど、世界的に人気のアーティストです。
そんな蜷川さんと道後温泉が、「蜷川実花×道後温泉 道後アート2015」としてコラボ。会期中、道後地区に様々なアート作品を展開されていると聞き、さっそく見に行ってきました。実は密かに蜷川さんの作品のファンなのです!

まずは松山市駅から、“松山市民の足”である路面電車に乗って道後温泉駅へ向かいます。ちょうど蜷川さんの写真で彩られた、ラッピング電車に乗ることができました。自然とテンションもあがります。ゆったりゴトゴト電車に揺られながら、松山城や愛媛県庁、街並みを眺めていると、あっと言う間に道後温泉駅へ到着。

出迎えてくれたのは、蜷川さんの写真作品を全面に配置した提灯のアーケード。この先は「道後温泉本館」まで「道後商店街」がL字型に続きます。大正時代の町屋を改装したカフェや、今治タオルの専門店、愛媛の特産品がすらりと並ぶ土産物店…。誘惑が多くて寄り道せずにはいられません。

いろんなお店をのぞきながら、やっと目的の「道後温泉本館」に到着。「むむ!なんだかいつもと違うぞ」。正面入口に蜷川さんの写真作品を配した色鮮やかな陣幕が張られていました。趣あるレトロな建物にとても似合っています。温泉はこの日も常連と思しき地元客と、大きな荷物を抱えた観光客の方々で大賑わい。
「いざ!私も」と、まずは受付でお支払い。入浴のみ(税込410円)、休憩室やお茶のお接待付きなど4つのコースから選べます。今日は「霊(たま)の湯2階席(専用休憩室、浴衣の貸出、お茶とお煎餅のお接待付き)」(税込1,250円)へ。こちらの泉質はアルカリ性単純泉。きめの細かい日本人の肌にぴったりの、やわらかいお湯です。
「夏目漱石や正岡子規も入った温泉か~。いっちょ俳句でも詠んでみるかな」と考えてみるも、一向に浮かばず…。アートにのぼせる前に湯にのぼせてはいけないと、休憩室「霊の湯2階席」へ。
「いざ!私も」と、まずは受付でお支払い。入浴のみ(税込410円)、休憩室やお茶のお接待付きなど4つのコースから選べます。今日は「霊(たま)の湯2階席(専用休憩室、浴衣の貸出、お茶とお煎餅のお接待付き)」(税込1,250円)へ。こちらの泉質はアルカリ性単純泉。きめの細かい日本人の肌にぴったりの、やわらかいお湯です。
「夏目漱石や正岡子規も入った温泉か~。いっちょ俳句でも詠んでみるかな」と考えてみるも、一向に浮かばず…。アートにのぼせる前に湯にのぼせてはいけないと、休憩室「霊の湯2階席」へ。

まず目に入ったのは、床の間いっぱいの椿の花の写真作品。実は、椿は道後・松山のシンボルフラワー。それを聞いた蜷川さんが椿を撮影した写真をチョイスされたのだそう。うちわ片手にお茶を頂き、作品を眺めながらゆったり体のほてりを冷まします。「あぁ、畳が気持ちいい…」

「神の湯2階」の床の間にも椿の花の写真作品が飾られているほか、「男湯」「女湯」を示す暖簾にも蜷川さんの作品が使われています。また今年の10月には、道後温泉本館の障子やガラスに写真が設置され、夜間には映像投影も予定されているそう。楽しみですね。

(c)mika ninagawa,Courtesy of Tomio Koyama Gallery
▲浴衣の貸出条件は各旅館によって異なります
そして、忘れてはならないのが貸し浴衣。蜷川さんの写真を配した2種類の浴衣が、道後温泉本館および13の旅館で借りられます。これを着れば、かわいさ2割増し間違いなしです。浴衣に下駄で、温泉街を散策するのもおすすめですよ。
▲浴衣の貸出条件は各旅館によって異なります
そして、忘れてはならないのが貸し浴衣。蜷川さんの写真を配した2種類の浴衣が、道後温泉本館および13の旅館で借りられます。これを着れば、かわいさ2割増し間違いなしです。浴衣に下駄で、温泉街を散策するのもおすすめですよ。
蜷川実花さんプロデュースの部屋も登場
「道後温泉本館」でお湯とアートにたっぷり浸った後は、蜷川さんが内装をプロデュースしたという部屋を見学しに宿へ。「HOTEL HORIZONTAL」は、道後地区の宿が参加する、宿泊可能なアート作品の総称のこと。各ホテルから提供される1室を、蜷川さんが宿泊できる作品として空間演出を施しています。もちろん見学のみも可能です(有料)。

「道後プリンスホテル」のお部屋「TSUBAKI」は、椿の花をメインモチーフに、洋室全体を写真作品で覆った一部屋。ベッドのカバーやリネンもこのためだけにつくられたオリジナル。

部屋のエントランスに無数に貼り付けられた、小さなアクリルの作品も必見です。その数75柄、約300個!また、このホテルでは、昨年の「道後オンセナート 2014」で人気の建築家・谷尻 誠さんとコラボした部屋「Sketch」との二部屋同時見学もできちゃいます。

▲谷尻 誠「Sketch」。 床、壁、家具など細部まで絵具でペイントされた部屋。2次元の絵画の世界に迷い込んだかのような錯覚に…
続いては「大和屋本店」のお部屋「PLANT A TREE」へ。こちらは格式高い和室。東京・目黒川の桜を撮影したシリーズ「PLANT A TREE」の写真を、襖や障子、座布団に大胆に展開しています。畳もこのために黒く染められたそうですよ。障子にプリントされた桜の写真が、光にすけて、うっとりする美しさでした。
続いては「大和屋本店」のお部屋「PLANT A TREE」へ。こちらは格式高い和室。東京・目黒川の桜を撮影したシリーズ「PLANT A TREE」の写真を、襖や障子、座布団に大胆に展開しています。畳もこのために黒く染められたそうですよ。障子にプリントされた桜の写真が、光にすけて、うっとりする美しさでした。

(c)mika ninagawa,Courtesy of Tomio Koyama Gallery
ロビーも蜷川さんとコラボ。オリジナルのランプシェードが訪れる人を出迎えてくれます。
ロビーも蜷川さんとコラボ。オリジナルのランプシェードが訪れる人を出迎えてくれます。

そして最後は、「茶玻瑠(ちゃはる)」のホテルギャラリー「flowers」へ。作品が展示されているのは3階のレストラン「La Cuisine Japonaise 玻璃(はり)」。柱と2つの個室の壁面に「花」をテーマにした作品が飾られています。


開放的な空間に鮮やかな写真作品が映えますねー。そして時刻はちょうどティータイム。この期間中しか味わえない「蜷川実花×道後温泉 限定スイーツセット」をいただきました。この日のメニューは「苺のムース “flowers”仕立て」。蜷川さんのカラフルな世界観が、一皿に表現されていて、食べるのがもったいない!(と言いつつ食べますが)

▲「蜷川実花×道後温泉 限定スイーツセット 苺のムース “flowers”仕立て」(税込1,800円、ドリンク付)
作品を眺めながらゆったりとお茶を楽しみ、今日の「道後アート旅」も終了。今度は友人とゆっくり蜷川さんプロデュースのお部屋に泊まりにきたいなと思ったのでした。
2016年2月29日まで、古き良き趣が残る「道後」がアートに染まります。ぜひこの機会に松山に遊びにきてくださいね。
作品を眺めながらゆったりとお茶を楽しみ、今日の「道後アート旅」も終了。今度は友人とゆっくり蜷川さんプロデュースのお部屋に泊まりにきたいなと思ったのでした。
2016年2月29日まで、古き良き趣が残る「道後」がアートに染まります。ぜひこの機会に松山に遊びにきてくださいね。
蜷川実花×道後温泉 道後アート2015
道後温泉およびその周辺エリア
2016年2月29日まで
※「HOTEL HORIZONTAL」の見学時間・料金・特典・宿泊の詳細はHPをご確認ください

伊藤秀美
愛媛生まれ、愛媛育ちの編集者。地元の出版社でタウン情報誌、女性誌の編集を経て、旅雑誌「四国旅マガジンGajA」の編集長に。食べること・飲むこと・自然の中で遊ぶことが大好きで、不便さや田舎っぷりもひっくるめて四国を愛している。リサーチ(仕事)と称し、年中、四国中をふらふらしている。
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