八丈島編/離島をぐるっとひとまわり。旅ランVol.2

2015.06.18

伊豆諸島「大島」に始まった島ラン・シリーズ。今回走ってきたのは、東京から約285km離れた場所にある「八丈島」です。ひょうたん型をした八丈島は、主に八丈富士と三原山とで形成されています。八丈島から約7.5km離れた場所には、通称「八丈小島」と呼ばれる太平山が。雄大な自然を抱える、東京都の亜熱帯区です。

東京から飛行機で1時間!亜熱帯アイランド八丈島へ

八丈島への渡航手段は、「飛行機」もしくは「フェリー」です。フェリーの場合は竹芝客船ターミナルから乗りますが、夜中に出発して翌朝に到着する長旅となります。そのため、今回は羽田空港から飛行機で八丈島を訪れました。
羽田空港から八丈島空港までは約1時間。飛行機が離陸して30分もすると、八丈島が見えてきます。八丈島の隣には小さな八丈小島が。なんとも幻想的な雰囲気を感じられました。
八丈島では、ほとんどの宿が空港へ送迎してくれます。空港内には、宿の案内板を持った方々が飛行機から降りる宿泊客を待っていました。宿の多くは空港周辺にありますが、距離は短くともアップダウンが厳しい道ばかり。荷物もありますので、「歩いて行ってしまおう」などと言わず、送迎を頼んでおくといいですよ。体力を残して、島一周ランニングを楽しみましょう。

八丈島一周ランニングに出発!

宿に荷物を置いたら、ランニングに必要なものをバックパックに詰めます。八丈島にはお店や自販機が少ないので、水分はあらかじめ用意しておくのがおすすめ。また、天候が変わりやすいので、雨具(雨合羽、防水ウェアなど)も用意しておくと安心です。道中での食事などを考えて、少しお金も用意しておきましょう。
八丈島には、島を一周できる「八丈一周道路」があります。全長は約45km。スタートは、宿泊先付近で見つけてみてください。今回は八丈空港道路と交差する、西見の交差点からスタートしましょう。
スタートすると、まずは緩やかな登り坂から始まります。先は長いですから、無理して速く走ろうとせず、ゆったり景色を楽しみながら進むといいですよ。まずは八丈富士の周りを通り、八丈島空港の反対側へと向かいましょう。
周囲を緑に囲まれた細い道を進んでいくと、2.5kmを過ぎた辺りで視界が開けてきます。そうしたら、目線を海側に向けてみてください。
目の前に現れるのは八丈小島。青い海に浮かぶ小さな島は、見ていて飽きません。スタートしてすぐではありますが、つい足を止めて見入ってしまいました。
道中には、こんな可愛いらしいヤギもいます。柵は低いですが、勝手に手を入れたり、エサをあげたりしないでくださいね。
スタートから約6km地点にあるのが「アロエ園」です。興味のある方は、園内を巡ってみてもいいでしょう。道路沿いからでも、たくさんのアロエが見られました。もともと亜熱帯・熱帯地方に生育していたアロエは、八丈島での栽培に適しているようです。こちらのアロエ園はもちろん、八丈島空港付近など島内のさまざまな場所に群生しています。
アロエ園近くにはトイレがあります。八丈一周道路上にはあまりトイレが多くないので、不安な方は行っておいた方がいいでしょう。なお、トイレの上は展望台になっていました。横の階段を登ってみましょう。
展望台に登ると、目の前に現れたのは大越ヶ鼻(おおこしがび)灯台。ちなみにこの展望台からは、まだ八丈小島も眺められます。
八丈一周道路は車の往来が少ないものの、代わりに道路幅も狭いところが多くなっています。特にスタート約9km地点以降の1kmほどは車線もなくなりますので、前後に注意して走りましょう。静かなので、耳を澄ませば車が近づく音も聞こえてくるはずです。
スタートから約10.5kmの地点に、左へと下る道があります。この道を下ってみると、目の前に海を臨むことができました。ただしこの下り坂、勾配がとても急になっています。戻るためにはこの急坂を登らなければいけませんので、無理は禁物!以降も海は見られますので、疲れないようにしましょうね。
約13.5km地点で左に曲がる道が現れます。標識を見つけたら、ここは左折します。少し直進すると…
自動販売機と休憩場所がありました。ここまでの走行距離は約14km。この辺りは港が近いので、自動販売機が点在しています。ちょっと休憩していくのもいいかもしれません。
休憩したら、進む道を間違わないように標識で確認しましょうね。
スタートから約14.5km地点にあるのが、神湊(かみなと)漁港です。山を走って海へ抜ける。ちょっと新鮮な景色かもしれません。港には、釣具店や自動販売機、トイレがありました。
港には「抜舟の場」。看板の説明書きを読みながら、八丈島の歴史に触れてみてください。
そしてスタートから約15.5km、八丈空港道路と交差するポイントに到着です。スタート地点から見て、八丈島空港を挟んだちょうど反対側になります。もし不調があればここで八丈空港道路へ入り、宿へと戻ることも可能です。以後はさらに空港周辺から遠ざかりますので、無理しないようにしましょうね。
・綺麗な海からコース最大の難所「登龍峠」へ
スタートから約16km地点にあるのが、底土(そこど)港です。ここには海水浴場もあります。
あまりに気持ちよさそうなので、足だけ海に入ってみました。暑ければ、少しするとすぐに乾いてしまいます。底土港を出発すれば、しばらくは何もない峠道。本コース最難関とも言える「登龍峠」へと入ります。
底土港で商店のある曲がり角を右に曲がったら、すぐに左折します。標識はありますが、ここを真っ直ぐ行くと八丈島空港へ戻ってしまうので注意してください。
約17km地点からは、緑に囲まれた峠道。7kmほどは、ずっと登り坂が続いていきます。耳を澄ませると、どこからともなく鳥の鳴き声が。走れない傾斜ではありませんが、まだまだ中盤。自然との触れ合いを楽しみながら、ゆっくり進んで 行きましょう。長い登り坂は、走ったり歩いたりを繰り返すのがおすすめです。
峠道の途中には、龍が描かれていました。まさに“登龍”峠ですね。
そしてスタートから約22km、登龍峠展望台に到着です。こちらは、標高330m。しかし「登ってきた」と安心するのはまだ早いですよ。この先も、少しですが登り坂が続いています。
登龍峠からの眺めは最高!晴れ渡った空に、八丈富士がクッキリと姿を見せていました。どこまでも広がる青々とした海もまた、まさに絶景ですね。トイレもありますので、疲れたら少し休憩していきましょう。約24km地点まで進めば、今度は長い下り坂が訪れます。
・少し開けた市街を抜ける
ポットホールへの入口が、約24.7km地点にありました。ポットホールとは、川底の岩肌にできる穴のこと。大自然が造りあげた景観が楽しめます。遊歩道もありますので、散策には最適です。
人気の少ない峠道を終え、約29kmで辿り着くのが末吉市街。周囲には自動販売機や商店、もちろん民家もありました。

絶景の温泉を堪能しよう

30km近い道程を走り、ちょっと疲れたという方におすすめのスポットがあります。それが、島内でも有名な絶景を楽しめる温泉「みはらしの湯」です。
温泉を訪れるには、一旦コースを外れることになります。約29.5km地点で左折し、国道217号に入りましょう。1kmほど走ると、「みはらしの湯」があります。
露天風呂から見える景色は、まさに絶景。地元の方はもちろん、観光客も多く訪れていました。お茶のサービスもあり、休憩所も完備。一時の癒しを感じながら、終盤に向けて疲れを取るのはいかがでしょうか。
スタートから約30.5km地点に、「名古の展望台・みはらし台」があります。少し足元の悪い道になりますが、せっかくなので立ち寄ってみました。
みはらし台からは、「みはらしの湯」近くにある灯台が見えました。山と海、その両方を見渡せるパノラマの景色は、立ち寄ってみる価値ありですよ!
約31.5kmで中之郷へ入ります。末吉と同じく商店や自動販売機などがありますので、休憩や水分・食べ物の補給に活用しましょう。約1kmで樫立(かしだて)へ入ります。
八丈島で多く栽培されているパッションフルーツ。八丈一周道路沿いにも、そんなパッションフルーツを楽しめるスポットがありました。パッションフルーツソースをかけたソフトクリーム、走って火照った身体を冷やすのにおすすめですよ。
樫立から先は、ゆるやかな下り坂が続きます。下り坂はゆったりリラックスしながら、上下運動を少なくして走りましょう。

トンネルを抜けてゴールへ

スタートから約38.5kmで、山の中へと続くトンネルが現れました。こちらは「大坂(おおさか)トンネル」。もちろん、これもコースの一部です。心配せずに、そのままトンネルの中へと進んでください。大坂トンネル以降、下り坂の傾斜が急になります。スピードを出し過ぎると脚に負担が掛かるだけでなく、止まれなくなるなど危ないので注意してください。
トンネル内は車が通るので、歩道を走りましょう。
トンネルを抜けると、視界が開けました。前方奥には、最初に走った八丈富士付近が見えます。まだまだ下り坂ですので、風を感じながらリラックスして走りましょう。
大坂トンネルを抜けてから坂を下り切るまでは、綺麗に整備された橋になっています。勾配が少しずつ緩やかになれば、ゴールが近い証拠ですよ。
坂を下り終わって、スタートから約40km付近。いたるところに、丸い石で作られた壁がありました。これは「玉石垣(たまいしがき)」と呼ばれ、荒波によって角の削られた石を積み上げた石垣とのこと。八丈島でぜひとも見ておきたい名所のひとつです。触ってみたら、表面はつるつるでした。
約42km地点、八丈町立大賀郷小学校前の道を左折しましょう。まっすぐ行くと、中央道に入ってしまいます。ちなみに回り道になりますが、もし中央道に入っても、そこから左折すれば八丈一周道路に戻れます。
スタートから約43km地点にあるのが、大賀郷園地(おおかごうえんち)。奥には植物園もあります。植物園は入園無料。温室は16:30まで開館していますので、早い時間なら立ち寄ってみるといいでしょう。
そしてスタートから約45km、スタート地点へ戻ってきました!これで、八丈島一周ランニングは終了です!

疲れたら無理せず休憩しよう

八丈一周道路には、至るところに休憩所が設けられていました。アップダウンが激しい45kmの道のりは、誰だって疲れてしまうもの。たまにはベンチに座って、ひと息入れるのもおすすめですよ。

八丈島ならではの料理と景色を楽しもう

もちろん八丈島は、走るだけでなく楽しみが満載です。最後に、おすすめの絶景ポイントと郷土料理をご紹介しておきましょう。
ぜひとも見ていただきたいのが、八丈小島へと沈む夕日です。晴れた日の夕方は、南原千畳敷へ行ってみてください。そこには、八丈富士の噴火によって流れた溶岩が形成した、黒い大地が広がります。絶壁付近まで行くこともできますし、少し離れた展望エリアから眺めることも可能。きっと、時が経つのを忘れて見入ってしまいますよ。
八丈島の海鮮料理はどれも新鮮で美味しいですが、郷土料理と言えばやはり島寿司です。さまざまな魚や海藻を醤油でヅケにしたお寿司は、お茶にもお酒にもよく合いますよ。伊豆諸島でしか食べられない味を、ぜひとも堪能してみてください。
三河賢文

三河賢文

フリーランスライター/エディター。中学校陸上競技部コーチ。法人経営者。"走る"フリーライターを名乗り、主に「マラソン」「トライアスロン」を中心としたスポーツ分野での執筆を得意とする。現在もマラソンやトライアスロンに選手として競技参加。自らの走力を活かしたレポート取材は、ファンランからフルマラソン、ウルトラマラソンまで幅広い実績を持つ。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP