最後の清流・四万十川でカヌー体験!初心者でも気軽に楽しめた

2017.06.05 更新

清流に身をまかせ、カヌーでのんびり川下り。もしあなたが少しでもアウトドアに興味があれば、こんな光景を一度は夢に描いたことがあるはず。そこで今回は憧れの四万十川のカヌー体験を取材。カヌーは生まれて初めてという体験モデルさんと共に、半日コースを下ってみた。

プラン豊富な四万十川なら旅のスタイルに合わせて楽しめる

四万十川流域にはカヌー体験が楽しめる施設が数多く存在している。そのなかで今回利用したのは「四万十・川の駅 カヌー館」。申し込んだ体験プランは「お手軽川下り♪半日4kmショートツーリング(1人5,400円・税込)」だ。このコースならそれほどハードな流れもないので、初心者でも安心して挑戦することができる。
▲ゆったりとした流れで鏡のような川面になった四万十川。周囲の森に咲く季節の花が目を楽しませてくれることもある

同館は四万十川中下流域の交通の要所・江川崎にあり、車でもJRでもアクセス可能。年間通じて幅広いカヌー体験を行っている施設だ。今回の半日コースは、残りの半日を観光などに充てることもできるため、四万十川エリアを初めて訪れる人にも持ってこいとの判断で選んだ。

しかし取材当日は、残念ながら曇り時々雨。とはいえここは気持ちを切り替えて、雨に濡れる森と四万十川の風景を愛でるつもりで臨もう。悪天候ですら楽しんでしまう姿勢がアウトドアには重要なのだ。

専用の装備はレンタルだから、意外と手軽に参加できるアクティビティ

カヌー体験に必要なのは、季節にもよるが、水着、乾きやすいTシャツ、ウインドブレーカー、ショートパンツ、濡れてもいい靴、そして着替えとのこと。専用の道具はコース料金内ですべて借りることができる。

朝9時前に受付を済ませ、出発地点までガイドさんと共に向かう。今回メインガイドを務めてくれたのは大阪出身でガイド歴2年の佐藤大造さん。四万十川に憧れてこの地へ移り住んできたそう。
▲装備を身につけた体験モデルの高橋さん(左)と、ガイドの佐藤さん(右)

出発地点でまずは必要な装備を確認。身につけるのは、ヘルメット、ライフジャケット、そしてカヌーの開口部から水の浸入を防ぐスプレースカート。手に持つ物は水をかくパドルだ。

装備を身につけたら、次はカヌー選び。今回使用するカヌーはダウンリバーカヤックと呼ばれるタイプで、推進性に優れた川下りには最適なタイプ。
▲色とりどりのカヌーが並ぶ。好みの色を選べる

「ライフジャケットがあるから泳ぎに自信がなくても安心。それほど窮屈でもないですね」と高橋さん。「早く川へ行きたいです!」と気持ちも高まっている様子。

川下りを始める前に、カヌーの操縦方法のレクチャーを陸上で受けよう。パドルは両肩より少し広い幅で、両手で握り、パドルの両端に付いているブレードと呼ばれる板で、前の水を後ろに持っていくように漕げば、前に進むのだそう。
「ブレードは左右が異なる角度で付いているため、手首をひねりながら、左右交互にブレードでしっかり水をとらえることを意識するのがポイントです」。パドルの使い方をレクチャーしてくれる佐藤さん。陸上では言われたとおりにできるものの、果たして水の上で同じようにできるか、ちょっと不安!
「初心者の場合、カヌーに乗り込む時に転覆が一番多いのです」と佐藤さん。乗り込む時は開口部へ足から乗るのではなく、開口部をまたいでお尻から乗り込み、あとから足を入れるのがポイントだそうだ。
▲基本のレクチャーを受けたら、いざ出発!取材日はトレーニングも兼ねてガイドの高原勇さん(一番左)と照井達郎さん(一番右)も一緒に下った

カヌーに乗り込めば、川との一体感を感じることができる

簡単な陸上でのレクチャーが終われば、いよいよカヌーに乗り込み、川の上での練習だ。

無事に川の上に浮かぶことができたら、まずは穏やかな流れの中で練習タイム。右を漕げば右へ曲がり、左を漕げば左に曲がるので、微調整しながらまっすぐ前進していくことになる。
▲川下りの前に流れが穏やかな場所で、慣れるまで練習できる

一通り操縦方法を練習したら、いよいよ川下りスタート!
まずは流れに身をまかせ、周囲の景色を眺めつつ下っていく。「激流も楽しいですが、ゆったりとしたながれのなかで、自然の風景を楽しみながら川下りできるのが四万十川の魅力です」と佐藤さん。

改めてカヌーから周囲を見てみれば、視線の高さと川面が思いのほか近く、川との一体感がすごい!また一見ゆっくりと流れているように見える川も、川面に浮かんでみれば、結構なスピードで流れていることが分かる。
しばらくすると、遠くから「ザザザー」と激しい水音が響いてきた。流れが速い瀬に突入するようだ。

さすがに最初は、瀬の速い流れに驚いて、パドルで漕ぐことを忘れてしまいそうになる。けれども「カヌーはパドルを水に浸けることによって船体が安定する」とのアドバイスを思い出し、ひるまず漕ぐ。そして重心を前方に置きバランスを取りながら下る。

「ヒャッホ~!」。激しく左右に揺さぶられ、水しぶきを浴びて瀬を下る爽快感は思わず雄叫びを上げてしまいそうなほど!
▲遠くから見ると小さな波でも、カヌーから間近に見れば迫力大!瀬は緊張感と爽快感がたまらない!

半日コースは約4kmのコースを約2時間かけて下る。水量にもよるが、ちょっとしたスリルが楽しめる瀬は3~4カ所。瀬の間には「トロ場」と呼ばれるゆったりとした流れがあり、同行者とおしゃべりをしながらのんびり下る。
途中、周囲には全く人工物のないエリアもあり、見えるのは空と川と森だけ。パドルを動かす手を休め、静かにただ浮かんでみれば、聞こえてくるのは鳥の鳴き声。これぞ四万十川ならではの贅沢な時間。

四万十川は蛇行を繰り返し太平洋へと注がれる。カヌーで下ってみても、一瞬どの方向へ進んでいるのか分からなくなることもある。その一方でカーブを下るごとに新しい風景が広がるのも楽しい。
▲コース後半になるとスタート時からぱらついていた雨も強まったがなんのその。天然のシャワーと思えば心地いいものだ
大きく弧を描いて下っていった先に、赤い鉄橋が現れた。鮮やかな赤と四万十川の緑のコントラストが見事。
「この橋の先に支流・目黒川と合流地点があります。おもしろいので目黒川を少し遡ってみましょう」と佐藤さんに誘われるまま、目黒川へと進んでいく。
▲四万十川と目黒川の合流点を遡っていく。流れをうまく見極めればある程度は上流へ進むことができる
▲目黒川は川底まで見える抜群の透明度!
▲目黒川なら四万十川水系の美しさを伝える撮影スポットとしても最適
▲目黒川の急流を下る。短い距離ながら落差もあり、ちょっとしたスリルが楽しい!

「せっかくなのでカヌーで小さな瀬をジェットコースターのように下る遊びをしよう!」と佐藤さん。ここなら転覆してもすぐに岸へ戻れるので安心だ。夏場には子どもたちの格好の遊び場になるというのもうなずける。

目黒川でひとしきり遊べば、ゴールはもうすぐそこ。カヌーから降りる時にバランスを崩さないよう注意して上陸。ゴールからカヌー館までは送迎してくれるのもありがたい。
▲ゴール近くの穏やかな流れに身をまかせ余韻に浸ろう

半日コースとはいえ、実際に川の上にいたのは2時間ほど。満足したようで、まだまだ遊び足りない気もする(笑)。とはいえ高橋さんも「癒された~」と充実の笑顔。次回は沈下橋もくぐる1日コースに申し込んで、もっと四万十川を満喫したくなるそんなカヌー体験だった。
▲四万十川らしい風景のひとつである沈下橋をくぐる1日コース

今回紹介したコースは4~10月開催だが、一年を通して体験できるコースがあるので、また違った風景の中でカヌーを楽しむのもいいかもしれない。
藤川満

藤川満

清流・仁淀川流れる高知県いの町在住。出版社勤務を経て「撮って書く」フォトライターに。カヌーやトレッキングなど自然と親しむ一方で、利酒師の資格を有する日本酒党。またジャズライブの撮影はライフワークのひとつ。

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