金沢21世紀美術館は、無料エリアだけでも大満足できるスポットだった!
石川県金沢市の中心部にある白くて丸い建物、地元の子供たちの間では「まるびぃ」の愛称を持つ「金沢21世紀美術館」は、誰でも気軽に立ち寄れる開放感に満ちています。「まちに開かれた公園のような美術館」が建築コンセプトで、誰もが楽しめる空間が待っています。※本記事の情報は取材時点のものです。最新情報は直接施設にお問い合わせください。

多くの人が訪れる開放的なミュージアム

「まるびぃ」という愛称以外にも、市民からは「21美(にじゅういちび)」と略して親しまれているこちら。街や周りの観光スポットの喧騒がほぼ感じられず、別世界のような静けさと広がりを見せています。上から俯瞰して見ると円形の建物で、自由に出入りできるようにと、出入口は東西南北に4つ配されているため、初めて訪れると正面入口がどこなのか少し戸惑うかもしれません。
建物を取り囲むように広がる広い芝生には桜や柳などの樹々が植えられ、木陰に座っておしゃべりを楽しんだり、横になって休んでいる人もいて、自由にくつろいでいます。もちろん美術館の敷地内なので、屋外エリアにもいくつか作品やおしゃれなオブジェがあります。


ラッパ状のこの作品は芝生上に12個点在していて、管が地中を通して作品を2組ずつつないでいます。一方で発した音や声が管を伝わってもう一方から聞こえるという、糸電話を連想させるアート作品。ひとりでも楽しめますが、ふたり以上で楽しむのがおすすめ。


どれに座ってみようか迷ってしまうドロップチェアや雲のようなオブジェなど、そのほとんどが見るだけでなく触れたり入ったりできる体験型。他にもステキな作品があり、茶室もあるので、天気がいい日は公園で遊ぶ気分で屋外を散策してみてください。
中にも無料で楽しめるエリアがたくさん!
「交流ゾーンが多いのは、気軽にアートに触れていただきたい思いからです」と広報の坂元さんが教えてくれました。
ガラスのアートサークルに沿った内側は、ほとんど「交流ゾーン」となっていて、デザイナーズチェアが多く配置されています。



「交流ゾーン」にあるチェアの多くは撮影可能スポット。アーティスティックな写真が撮れるので、ぜひ挑戦を!


天井を含む5面がガラス張りとなっているエレベーターは、ちょっと動きは遅め。でも、館内の開かれた広い空間がぐるりと見渡せて、このエレベーターもまたアートのひとつだと気づかせてくれます。
上からも中からも見たい『スイミング・プール』

見るほどに不思議な水中空間が展開する『スイミング・プール』。どうなっているのかは、ぜひ実物を見てみてください。きっと「なるほど!」と思いますよ。
もちろん、内部に入っての鑑賞も可能ですが、こちらは「展覧会ゾーン」に入口があるので、展覧会チケットを購入して入場しましょう。

一面が水色に染まった内部は思ったよりも深さがあり、思わず上を見上げたくなります。地上部で見下ろす人影がゆらめき、自分が本当に水の中にいるような不思議な気分に!
同じく「展覧会ゾーン」にある『緑の橋』は、自然の豊かさと美しさを間近に感じられる作品です。


壁いっぱいに配置された自然は、石川県に自生する植物、金沢の山や森などにある植物など地元にこだわって選定し集められ、しかも四季を通じて緑に包まれているように絶妙な計算とバランスがなされています。よく見ると花が咲いている部分を見つけられるそうで、植物の奥深さもまたアートとして楽しむことができます。
奥深さと言えば、こちらの作品。巨大な黒い楕円が印象的で、シンプルなのに引き込まれる深遠さを秘めています。

見れば見るほどに奥深く、この黒い楕円は平らなのか、盛り上がっているのか…その実態を考えるほどに思索を揺さぶる、哲学的な作品です。「世界の起源」という意味をもつタイトルにも納得です。

こちらの作品は、映画『終身犯』(1961年アメリカ)から着想を得て作られた作品で、「雲を測る」という詩的な行為をはじめ、人間の生死など多くのメッセージが込められているそうです。なんと、作家自身の身体を型どりして作られているんだとか。美術館の屋上ともいえる屋外部に配置され、実際に雲を測っているかのようです。
金沢21世紀美術館
石川県金沢市広坂1-2-1
[開館時間]展覧会ゾーン10:00~18:00(金・土曜は~20:00)、交流ゾーン9:00~22:00※各施設の開場時間は異なる。
[休館日]
展覧会ゾーン:月曜日(休日の場合は直後の平日)、年末年始
交流ゾーン:年末年始 ※各施設の休室日は展覧会ゾーンに準ずる。
[料金]交流ゾーン 無料、展覧会ゾーン 有料 ※各展覧会によって料金が異なる。※チケットの販売は閉場の30分前で終了。
076-220-2800
ミュージアムショップでお買い物の楽しみも





このほかにも季節ごとの雑貨や芸術系の本、ポストカードなどデザイン性の高いものがそろっています。金沢で人気の和菓子「甘納豆かわむら」の甘納豆も少しだけ委託販売されています。
ミュージアムショップ
石川県金沢市広坂1-2-1(金沢21世紀美術館内)
[営業時間]10:00~18:30(金・土曜日は~20:30)
[休業日]月曜(休日の場合は営業、その直後の平日休み)、年末年始
076-236-6072
明るく開放的なカフェレストランでスイーツやごはんを


夏季限定の「ぷるぷるサマーゼリージンジャーエール」は、なんとゼリー状になっています。スパークリングなのにゼリーの柔らかさもあり、澄んだ味わい。
アセロラ&チェリーのほかにパッションマンゴーや白桃、ワインベリー、冷やし梅の5種類があり、どれを選ぼうか迷います。
ソフトクリームにかけられた金箔がアクセントの「金沢ぱふぇ」は、地元食材の五郎島金時をチップと大学芋にしてあしらい、黒ごまアイスや白玉、あんこが添えられて上品なおいしさです。

「ブリオッシュのポタージュグラタンプレート」はレギュラーメニューで、ランチでもディナーでもいただけます。ブリオッシュを器にして、あつあつのグラタンがたっぷり。見た目以上のボリュームです。

こちらのランチは前菜がおかわり自由のビュッフェ形式で、好きなメインを選べます。
前菜は加賀野菜などの地元野菜がたっぷり。
メインの中でもぜひいただきたいのが能登牛のステーキ。能登の豊かな自然で育ったブランド牛で、噛むほどにあふれる甘みと旨みに感動必至です。
ディナーでも一皿一皿がアートのように美しく、開放的で洗練された空間の中、心ゆくまで味わえます。
Fusion21
石川県金沢市広坂1-2-1(金沢21世紀美術館内)
[営業時間]10:00~20:00(団体、貸切利用のため利用できない場合あり)
[定休日]月曜(休日の場合は営業、その直後の平日休み)、年末年始
076-231-0201
※記事内の金額は取材当時のものとなりますので、変更している可能性があります。

SARYO
石川県の温泉地として名高い南加賀在住のライター・エディター、時々シナリオライター。北陸の地域情報誌に10年勤めていた経験と、国内も国外も興味津々な好奇心をフル活用し、さまざまな情報をお届けします。歴史、神社仏閣、旅、温泉に強く、利用者と同じ目線を重視するスタイル。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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