温泉ソムリエ発祥の地!新潟・赤倉温泉で日帰り温泉めぐり

2017.06.21

岡倉天心や与謝野晶子など、多くの文化人に愛された新潟県妙高市の赤倉温泉。江戸時代の文化13(1816)年に開湯し、2016年に開湯200周年を迎えました。温泉のエキスパート「温泉ソムリエ」発祥の地としても知られ、温泉の魅力をいろんな角度から味わうのにおすすめのスポットです。

新潟から北陸自動車道で約2時間。新潟県と長野県の県境に位置する妙高高原は、冬にはスキー、グリーンシーズンには高原トレッキングなど、シーズンごとに様々なアクティビティが楽しめる、自然豊かな高原リゾートです。
▲妙高高原温泉郷のひとつ、赤倉温泉

火山性の山々が連なる妙高高原には、7つの温泉地があつまった「妙高高原温泉郷」があります。多彩な泉質をもつ温泉がひとつの場所に集まっているのは全国的にみても稀なこと。そのうちのひとつ、江戸時代から続く赤倉温泉は、「茶の本」で知られる岡倉天心をはじめ多くの文化人が愛した歴史ある温泉地です。

湯めぐりチケットを使ってお得に温泉めぐり

▲「妙高高原温泉郷湯めぐりチケット(以下、湯めぐりチケット)」1,200円(税込)。妙高市観光協会ほか、妙高高原各地で購入可能。発売期間は毎年4月下旬~12月上旬

赤倉温泉では、温泉旅館・ホテルの宿泊だけでなく、日帰り入浴も気軽に楽しめます。今回は温泉郷内の約30の温泉施設の中から3カ所をお得に周れる湯めぐりチケットを使いながら、赤倉温泉のおすすめスポットをご紹介します。

温泉ソムリエ発祥の地、赤倉温泉は「W美人の湯」!

赤倉温泉は「温泉ソムリエ」の発祥の地でもあります。
温泉ソムリエとは、温泉の知識と正しい入浴法を身につけた温泉入浴アドバイザー。温泉ソムリエ協会が認定する民間資格です。2002年にスタートし、認定者はこれまでになんと1万人以上!芸能人をはじめとする老若男女の温泉愛好家の方から、温泉宿や日帰り温浴施設のオーナー、温泉レポーターなど多くの方々が資格を取得しているのだとか。
▲赤倉温泉各地にある温泉ソムリエによるアドバイス「入浴五か条」

温泉めぐりの前に、今回は特別に温泉ソムリエさんから赤倉温泉の特徴や、入浴方法のちょっとしたアドバイスをしていただきました。それをもとに、赤倉温泉をめぐってみたいと思います。
▲温泉ソムリエ協会家元、遠間和広さん。赤倉観光協会会長もつとめる

温泉ソムリエは赤倉温泉「遠間旅館」の遠間和広さんが創始。赤倉に限らず東京をはじめとした全国各地で温泉の魅力を広めています。赤倉には遠間旅館以外にも、温泉ソムリエのいる宿泊施設がたくさんあるので、温泉の楽しみ方を教えてもらいながら入浴することもできます。

遠間さんによれば、妙高高原温泉郷の7つの温泉地に共通するのが「美人の湯」であること。なかでも赤倉温泉は「W美人の湯」なのだそうです。
「赤倉温泉は硫酸塩泉と炭酸水素塩泉という2つの泉質がひとつになった複合泉。この2つの泉質は美白効果、美肌効果が期待できます。美人の湯の性質をもつ泉質が2つかけ合わさっているので『W美人の湯』なのです」

一度に入れる人数は約40人!天然の岩石に囲まれた大露天風呂「野天風呂 滝の湯」

湯めぐりの1軒目は湯めぐりチケットを使って「野天風呂 滝の湯」へ。こちらは開湯170周年を記念して作られた温泉施設です。「滝」の字のとおり湯量が豊富で、野趣あふれる広い野天風呂が特徴。一度に大人数で入ることができます。

まずは遠間さんと一緒にこちらの温泉に入り、赤倉温泉の特徴と楽しみ方、おすすめスポットをお聞きしました。

赤倉温泉の源泉は妙高山北地獄谷から引湯しており、泉質は硫酸塩・炭酸水素塩泉。切り傷の治癒効果が期待できます。「ちょっとした怪我をした場合、薬をつけるよりも温泉に入ります」と遠間さん。
▲天然の大きな岩石に囲まれたワイルドな「滝の湯」

入ってみて「ちょっとぬるいかな?」と思いましたが、それもそのはず。滝の湯では時期によって最適な温度に設定されているようです。今回訪れたのは5月でしたので40度以下の少しぬるめ、外気温が高い夏場は42度と熱めに設定されます。

遠間さんによると、5月のようなまだ少し寒さの残る時期にいきなり熱い温泉に入ると、健康的にはあまり良くないとされているそうです。

「日本人が一番気持ちよく感じるのが42度と言われています。この温度だと交感神経を刺激し、目覚め作用があります」と遠間さん。夏場であれば、外気温が高いので、丁度良いのです。
▲「熱い湯に入るときは冷たい水で濡らしたタオルを頭に乗せて入るのがおすすめ」と遠間さん。健康的に温泉を楽しむコツを教えてくれました

ちなみに温泉は熱い湯に短時間入るよりも、ぬるめの湯に長く入るほうが熱の浸透効果が高く、湯冷めをしにくいのだそう。ぬる湯は血圧の急な上昇も防ぐので、体に過度な負担がかからずおすすめです。湯めぐりの際にも心がけたいポイントです。

「滝の湯」には内湯や洗い場は無く、野天風呂のみ。気軽に楽しみたい方におすすめな温泉です。

絶景!妙高高原を一望できる「ホテル太閤」の展望露天風呂

つづいても湯めぐりチケットを使って「ホテル太閤」へ。

こちらの展望露天風呂は妙高高原の景色を一望できるのでおすすめです。
源泉100%掛け流しの露天風呂からは、妙高高原の美しい景色はもちろん、天気の良い日には、すぐ隣りの長野県まで見渡すことができます。この日は斑尾高原までくっきりと見渡せる眺望。
▲こちらは、お銚子1本と藻塩、特製の手ぬぐいがセットになった「湯けむりセット」(1,200円・税込)。※健康への配慮のためお銚子は1本のみの提供
湯けむりセットを浮かべ、銘酒を傾けながら、ゆっくりと妙高高原の大パノラマを堪能。時間を忘れてしまいそうな、非常に贅沢なひとときを過ごせます。
「湯めぐりチケット」を使って入れる温泉は赤倉温泉内におよそ10カ所あります。温泉街をまわりながらお気に入りの温泉を見つけてみてはいかがでしょうか。

様々な温泉が楽しめる「赤倉ホテル」

▲100年以上の歴史をもつ老舗「赤倉ホテル」。写真内の建物すべてが赤倉ホテル。広大な敷地内には温泉施設が充実

「湯めぐりチケット」加盟温泉以外でも、日帰り入浴が可能な温泉があります。「赤倉ホテル」はそのひとつ。

妙高山の中腹から自然湧出した温泉を引湯。源泉の数は24口にもなります。赤倉ホテル内の広い敷地内には、内湯、露天風呂、家族風呂など様々な温泉が点在。ファミリーやカップルなどと、様々なシチュエーションで赤倉温泉を堪能できるスポットです。
▲露天風呂「風の彩」
▲内湯「有縁の湯」

なかでも是非入っていただきたいのが、グリーンシーズン(春~秋)限定でオープンする「天空の湯」。ホテルの中庭にある混浴の野天風呂です。天然の木のぬくもりあふれる浴槽に浸かれば、まるで大自然の中で野天風呂に入っているかのような気分になれます。

2つの足湯スポットもおすすめ

▲赤倉温泉街の入り口付近にある無料足湯「熊の寝ころび湯」。開湯200周年を記念し2016年にオープン

さて、赤倉温泉には温泉よりも気軽に楽しめる足湯があります。

「熊の寝ころび足湯」は2016年に作られた新しい足湯で、名前のとおり寝ころびながら無料で足湯を楽しめるスポットです。1日を通してお湯が入れられているので、いつ来ても入ることができます。
▲夜でも利用可能。天気の良い日には満天の星空を見上げながら入ることも可能!

目の前に広がるのは、妙高高原の絶景。まずはこちらでゆっくりと旅の疲れを癒してから、温泉めぐりをスタートさせてみる、というのもおすすめです。
こちらは「手湯」。ストッキングを履いている女性など、足湯に入りにくい場合でも気軽に楽しめるようにと設置されたそうです。この気配り!さすが温泉ソムリエ発祥の地ですね!

ほかにも、温泉街の中にある「足湯公園」でも無料で足湯に入ることができます。
▲足湯公園

カップルやファミリーだけでなく、ペットを連れて散歩中の方も足湯に浸かっていました。なんとこの公園にはペット用の足湯もあるのです!豊かな温泉地ならではの光景でした。

歴史を感じる温泉街散策もおすすめ

1816年に開湯した赤倉温泉は、その長い歴史の中で多くの文化人に愛されてきました。温泉街各地にはその足跡があります。なかでも明治時代、日本の美術を海外へと広く発信した岡倉天心は赤倉を愛し、山荘を建て、晩年を過ごしました。山荘のあった場所は現在、公園になっています。
▲岡倉天心六角堂

「天心遊歩道」と名付けられた歩道を歩いて行くとたどり着けるこの公園は、地元の方もおすすめする、景色や高原植物を楽しむ絶好のスポットでもあります。温泉とあわせてぜひ訪れてほしい場所です。
赤倉温泉には今回ご紹介した以外にも、たくさんの温泉旅館、ホテルがあるほか、「レッド焼きそば」などのご当地グルメもあり、いろんな楽しみ方ができます。宿泊を交えつつ、日帰り湯めぐりも組み合わせてみる、というのもおすすめです。

まずはドライブや散歩がてら気軽に赤倉温泉の湯めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
竹谷純平

竹谷純平

フリーライター。新潟をもっと楽しくするWEBマガジン「にいがたレポ」参加ライター。新潟県出身。SNS運営会社、WEB制作会社等に勤務後、独立。企業でWEBライティングに長年携わった経験とを活かし活動中。東京、アメリカなどを経て新潟へ帰郷した経験と、趣味の旅行での経験とを活かし、「新潟の魅力を内外へ楽しく発信する」をモットーに活動している。フィールドはインタビュー、グルメ、最新ITテクノロジーまでと幅広い。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP