湘南でしらすを食べるならここ!絶品しらす料理が味わえる店4選
1年に春(4~5月)夏(7月)秋(10月)と3回のピークを迎える湘南のしらす漁。しらすを食べるなら外せない定番しらす丼を提供する江の島島内の人気店や網元直営店から、一度食べたらリピートしたくなるピザやバーガーのお店まで、新鮮でおいしいしらすをたっぷり食べられる絶品しらす料理のお店4軒をご紹介します。

湘南のしらすがおいしい理由
湘南のしらすは、漁場が水深5~30mの沿岸に近い場所で、暖かい黒潮にのって相模湾に入ってきたところを船1艘で作業をする、品質と鮮度優先の「1艘曳き操業」で獲ります。
さらに、漁業者自らが加工・直売することが多いため新鮮で、釜茹で時には塩以外の調味料を使わずに加工しているそうです。

湘南しらすブームの先駆け!江の島島内で行列必須の人気店「しらす問屋 とびっちょ 本店」

しらすブームの先駆けとも言える「とびっちょ」は、オーナーが「湘南名物のしらすを主役にしたお店を」という思いで2002年にオープンしました。手作りの釜揚げしらすは、とびっちょ専用の工場で、獲れた時期やしらすの状態を見極め、ふわふわ食感と塩分を調整し、常に同じ味が楽しめるように工夫を凝らしています。

年代問わず人気なのは「釜揚げしらす丼」(890円)と「しらすのかき揚げ丼」(1枚/950円)ということだったので、それに加えて、湘南に来たらぜひ食べたい「生しらす丼」(890円)とアラカルトメニュー3品をオーダーしました。
二大人気!サラダ感覚で食べられる「釜揚げしらす丼」とボリューミーな「しらすのかき揚げ丼」

まず出てきたのは「釜揚げしらす丼」。
出てきてびっくり!目の前に置かれたのは、直径24cmのインパクト大の丼ぶり。食べきれるかな、と心配になってしまうほどの大きさです。

さっそく、控えめの酸味でまろやかな口当たりのとびっちょオリジナルの「海鮮ぽん酢」を掛けて食べてみます。さっぱりとしたぽん酢が、しらすの美味しさを引き立たせて、どんどん箸が進みます。釜揚げしらすはクリーミーで、噛めば噛むほどしらす本来の甘味が口の中に広がっていきます。野菜がたっぷり入っているので、サラダ感覚で食べる女性も多いのだとか。

メニューに卵マークが付いている品は、温泉卵と生卵から好きなほうを選ぶことができます。店長の砂川さんによると、お客さんの8割近い方が温泉卵を選ぶそうですが、生卵を選んで黄身だけにポン酢を混ぜて掛けるのがおすすめとのこと。実際に試してみましたが、ポン酢だけ掛けて食べていた時から一転、とても濃厚な味わいが楽しめました。
※卵は単品注文もできます(各60円)

次に出てきたのは、サクサクの衣にふわっと食感が特徴の「しらすのかき揚げ丼」。丼ぶりを覆い隠すような大きなかき揚げを一口かじると、人参や玉ねぎなどの野菜の自然な甘みが染み出します。そこに、トッピングの釜揚げしらすがちょっと塩分をプラスして程よい味わいに。
全体にかけられた特製甘だれがご飯に絡み濃い目の味付けですが、周りに添えられたサラダで箸休めをしながら、サラッと食べることができました。ボリュームたっぷりなので、男性におすすめの一品です。
新鮮な生しらすが山盛り!当日に湘南で獲れたしらすのみを使った「生しらす丼」

生しらすが届いたと聞いて、生しらす丼を作っている様子を見せてもらうため、特別に厨房に入れてもらいました。届いたばかりの生しらすは透き通っていて、とてもおいしそうです。
「しらす問屋 とびっちょ 本店」の生しらすは、湘南で獲れたしらすのみを使うため、毎日漁師さんから直接仕入れているそうです。

酢飯にもこだわり、酒粕を原料に長時間じっくり貯蔵熟成させて作る濃潤なお酢「赤酢」を使用しているそう。まろやかで香りが良いのが特徴ですが、酢飯が苦手な方はどのメニューも白米が選べるので、注文時に伝えてくださいね。

そして、待ちに待った「生しらす丼」。ご飯が見えないくらい生しらすがふんだんにのせてあります。早速、ぽん酢をかけて、ご飯と生しらす、生姜を一口で一緒に食べてみました。舌ざわりも良い生しらすは新鮮そのもの!
甘味があり、生姜のピリッとした辛味がアクセントになっています。口の中でとろけるようなまろやかな味わいで、添えられた野菜や海藻ともマッチしていました。
パンやスイーツにもしらすが!新しい味に出会える珍しいしらす料理も豊富

揚げしらすが上に掛かっているだけではなく、アイスにも練りこんであるので、塩味と相まって、甘味を引き立てています。
写真中:しらすブラックコロッケ(1枚/150円)
潰したポテトに竹炭を混ぜた具材に、しらすをプラスした真っ黒なコロッケ。なんと、土日祝日は平均1,500枚、過去には1日で1,800枚を販売したことがある人気商品だそうです。
写真右:しらすパン(3個入/250円)
ポンデケージョ生地の中にしらすとクリームチーズ入り。表面はカリッと、パン生地はもちもち、中はトロ~ッの3拍子!塩気があるので、お酒のおつまみとしてもおいしく食べられそう。
獲れたて新鮮な生しらすや他にないしらすメニューを食べたいなら、「しらす問屋 とびっちょ 本店」にぜひ足を運んでみてください。ホームページからリアルタイムの待ち時間が確認でき、予約もできるので行く前にはチェックしてみてくださいね。
しらす問屋 とびっちょ 本店
神奈川県藤沢市江の島1-6-7
[営業時間]11:00~21:00(L.O.20:00)※荒天などにより、早い時間に閉店の場合あり
[定休日]不定休
0466-23-0041
生しらす最後の砦!生しらすを狙うなら腰越の網元直営店「しらすや」

次に江ノ島電鉄腰越駅より徒歩約3分にある、腰越の網元「勘浜(かんはま)水産」直営店「しらすや」を訪れました。こちらは網元の直営なので、他店で生しらすが手に入らない時でも用意されていることがある人気店です。
最初は直売所のみの営業でしたが、「その場で新鮮なしらすを食べたい」というたくさんのお客さんの声に応えて、開店することになったそうです。
バリエーション豊かなしらす料理5品が一度に食べられる

こちらのおすすめは、一番人気の「しらすづくし定食」。この定食には、生しらす(ない場合は、刺身に変更)・釜揚げしらす・ちりめん佃煮・しらすかき揚げ・ゴマメ(時期によりタタミイワシ)・日替わり一品(取材日は冷奴)・ご飯・味噌汁・新香が入っています。

「しらすづくし」というメニュー名通り、多彩なしらす料理が食べられます。メインは軽い食感が魅力のかき揚げ。注文が入るごとに厨房で揚げているので出来立てサックサク!塩であっさり食べるのがおすすめです。
取材日は、しらすの他に三つ葉が入っていましたが、その季節ごとに旬の青菜を使っているので、何度食べても違う味が楽しめるそうです。

そして、この中で密かに注目度が高かったのが、ちりめん佃煮。しらすに加えこんにゃく、生姜などを甘辛く煮た佃煮は、予想に反して柔らかく、白米との相性抜群!おつまみにもぴったりです。あまりのおいしさに、お土産(90g/500円)として購入してしまいました。

次に、生しらすと釜揚げしらすが一度に楽しめることで人気の「2色丼」を食べてみました。生と釜揚げをそれぞれ堪能したあとは、贅沢に2種類のしらすを一緒に口に運びます。生と釜揚げのいいとこどりをした絶妙な味わいが。そして最後に、大葉や海苔を一緒に食べることで、これ1つで様々な味が楽しめる一石二鳥の丼ぶりです。なんと、味噌汁の具にもしらすが潜んでいました。
ちなみに、釜揚げしらす丼や生しらす丼を普通に食べることに飽きたリピーターにおすすめな食べ方が、なんと、ゴマ油。ゴマ油独特の風味と香りが、いつもと一味も二味も違うしらすに大変身させてくれるそうです。お店の方へ一声かければゴマ油をもらえるそうなので、ぜひチャレンジしてみてください。他にも、生しらすをにんにくで食べるのもおいしいそうですよ。
お酒が好きな方必見!ヒレ酒?いいえ、しらす酒です!

さらにしらす酒なるものがあると聞いてオーダーしてみました。まるでヒレ酒のような見た目ですが、よく見ると中に入っているのはタタミイワシ。日本酒を熱燗にして、タタミイワシを焼いたものが中に入っています。出てきた瞬間に、周囲にタタミイワシの香りがふわっと漂ってきました。
飲んでみると、鼻に抜ける香りと口当たりの良さでグイグイ飲めてしまいそうな飲み口。時間が経つとタタミイワシのエキスが日本酒に徐々に染み出て、味が変化していくのを楽しめます。地魚のお刺身を肴に、添えられたタタミイワシとともに、ゆっくり味わいながらしっぽり飲みたくなるお酒でした。
自宅でもおいしいしらすを食べたい方は、直売所でお土産品をチェック!

駐車場内にある直売所では、釜揚げしらすや佃煮、ちりめんなどの販売も。取材日も10時前にオープンすると、続々とお客様が訪れ、商品を購入していました。朝まで泳いでいたしらすが、オープンまでに商品になって店頭に並んでいる、って、よく考えたらすごいスピードですよね。

「しらすや」は、鎌倉の紫陽花が満開になる6月が1年で一番の賑わいを見せるそうです。「しらすは鮮度が落ちるのが早いので、一番おいしい生しらすを食べるには開店直後がおすすめ」と柴田店長。網元直営のため生しらすの提供率が高いので、生しらす狙いの方は「しらすや」にぜひ寄ってみてください。
しらすや
神奈川県鎌倉市腰越2-10-13
[営業時間]11:00~22:00(L.O.21:30)
[定休日]木曜
0467-33-0363
海を眺めながら熱々のしらすピザに舌鼓。南イタリアへ旅行した気分になれる「イルキャンティ ビーチェ」

次に向かったのは国道134号線と海に挟まれた、江ノ島水族館の横に位置する「イルキャンティ ビーチェ」。ここは、南イタリアの海沿いのリゾートをイメージしたお店で、本格イタリアンをベースに和のテイストを加え、日本人の口に合うようにアレンジした料理を提供しています。また、湘南という立地のため、しらすピザやしらすパスタが圧倒的な人気を誇っているそうです。

目の前には湘南の海が広がり、ロマンチックなデートにはもってこいのロケーション。テラス席に座って海から吹く風を感じながら食べるのもよし、全席オーシャンビューの店内で落ち着いて食べるのもよし。刻々と変わる海の風景を眺めながら、優雅な食事タイムを楽しめます。テラス席を希望する場合は事前の予約がおすすめ。
オリーブオイルやチーズ、トマトソースとの相性抜群!本格イタリアンでしらすを味わう

最初にオーダーした「ジェノバ風しらすの釜揚げ」は、いわゆるアヒージョ。しらすが入ったオイルを絡めて、バゲットにのせて食べれば、釜揚げしらす特有のもっちりした食感を思う存分楽しめます。

厨房にはピザ専用窯があり、350度という高温でパリッとした生地のピザを短時間で焼き上げています。早速、来店されるお客様のほとんどの方がオーダーするという「シラス・マルゲリータMサイズ」(8インチ/1,534円)を食べてみました。他にLサイズ(10インチ/2,203円)LLサイズ(12インチ/2,808円)もあります。




厳選したピザ粉で作った生地に、モッツァレラチーズとパルミジャーノチーズをブレンドしたオリジナルチーズをのせています。とてもよく伸びるチーズと少し酸味のあるトマトソースがベースになり、あっという間にペロリと1枚完食。洋風アレンジでもしらすがおいしく食べられることを確信できました。

続いて、「シラスのペペロンチーノ」をオーダー。もちろん、こちらも山盛りのしらすが。もちもちのパスタは、しらすの塩分+バターがメインの味付けになっています。ペペロンチーノなのに、たまねぎ・ピーマン・マッシュルームにしらすと具材も豊富で、食べごたえも十分。
メニュー数やパーティープランも充実!夏は屋上テラスでのBBQプランもおすすめ


食事のメニューは常時110種類あるなど、ニーズに合わせた様々なプランが用意されていますが、4~10月の天気が良い日には屋上テラスでBBQパーティーも好評なんだとか。このプランのメニューにも釜揚げしらすが含まれているだけでなく、シェフが湘南ならではの食材を目の前のグリルで焼き上げてくれるそうですよ。
ボリュームたっぷりのしらすを使ったメニューを提供している「イルキャンティ ビーチェ」。電車でも車でもアクセスが良いので、地元の方からも観光客からも愛されている人気店です。デートや誕生日、記念日のお食事はもちろん、キッズプレートの用意もあり小さい子供も大歓迎なので、ご家族でのお食事にもおすすめですよ。
iL CHIANTI BEACHE
神奈川県藤沢市片瀬海岸2-20-3
[営業時間]11:00~23:00(L.O.22:00)
[定休日]なし
0466-26-0234
ルーツは「湘南おでん」!さつま揚げを使って低カロリーな「湘南バーガー」

最後に定番のしらす料理に飽きた人にぜひチャレンジしてもらいたい「湘南バーガー」をご紹介します。「湘南バーガー」は江の島弁天橋を渡ってすぐ右手、江の島の入口にある、江の島アイランドスパ内にあります。
かつて江の島にはたくさんのおでん屋があり、「江の島と言えば、おでん」という時代があったそうです。その伝統を受け継いだ現代風ファストフードとして、「竹輪」や「さつま揚げ」をお肉の代わりに使い、しらすとコラボしたローカロリーバーガーを食べることができるのが、こちら。

「さつま揚げとパンっておいしいの?」そんな疑惑を持ちつつ、しらすがたっぷり山盛りになったバーガーを食べてみました。どちらもバンズに厚みがあり、1個でおなかいっぱいになるボリューム感が魅力です。
「さつましらすバーガー」は、茎わさびとこだわり醤油の相性が抜群。さらに、マヨネーズのしっかりした味付けで食べている満足感がありました。「ネギ生姜竜田バーガー」は、大根おろしや大葉、ポン酢の味付けに竜田の中の紅生姜がさっぱりした味わいを引き立て、朝食にしてもサラッと食べられそう。
塩ミルク味のしらすジェラートも人気で、1日に100個は売れる人気商品なんだとか。ジェラートの中にじゃこしらすがたっぷり練りこまれ、食感でも楽しめる上にミネラルが豊富。この塩気と甘味の絶妙なコラボレーションがたまらなくおいしく感じました。

残念ながらバーガーを食べながら足湯に入ることはできませんが、シーサイドテラスや広場のテーブル席でバーガーを食べたら、足湯で疲れを癒して、観光へ再出発しましょう!
湘南バーガー
神奈川県藤沢市江の島2-1-6 江の島アイランドスパ内
[営業時間]【通常期(3~11月)】10:00~19:00(L.O.18:50)【冬季(12~2月)】平日/11:00~18:00(L.O.17:50)、土日祝/11:00~19:00(L.O.18:50)
[定休日]不定休
0466-29-0688
最後に、生しらすは禁漁期間中(1~3月中旬)や不漁時の提供はないので、当日お目当てのお店に確認してから訪れてくださいね。
※記事内の価格表記は全て税込です

岸 久美子
東京在住フリーライター。好きなことは海・山・ビールにワイン、たまにスポーツ観戦。気になる場所には行ってみないと気がすまない性分で、ちょっと暇ができると旅に出るフットワークの軽さがウリ。知らない文化に触れ刺激を受け、一緒に暮らすウサギに癒される日々。(制作会社CLINK:クリンク)
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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