独創的すぎ!大和野菜を使ったフランス料理が楽しめる、予約殺到のオーベルジュへ

2018.02.27 更新

歴史深い社寺や遺跡が残る奈良県桜井市に、なかなか予約がとれないと話題のオーベルジュがあります。手掛けているのは、日本全国とフランス・パリにレストランやホテルを展開する「ひらまつ」。のどかな奈良の田園風景を望みながら極上の料理が味わえる、「オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井」を訪れ、ランチを楽しんできました。

地元の木材をふんだんに取り入れた、洗練されたレストラン

「オーベルジュ・ド・ぷれざんす 桜井」は、JR・近鉄桜井駅から車で約10分、明日香村にほど近い桜井市の南部の、美しい田園風景に囲まれた小高い丘の上にあります。
奈良県が運営する、農業経営や調理技術などを学ぶための学校「なら食と農の魅力創造国際大学校」(2016年4月開校)に併設される形でオープン。学校の管理とオーベルジュの運営を株式会社ひらまつが行っています。
▲奈良の木材を使った、木の温かみを感じるエントランス

中へ足を踏み入れると、清潔感のあるリゾートホテルのようなたたずまい。
▲上質と洗練を備えるくつろぎのロビー

この時点ですでにワクワク感が最高潮!高揚を感じながら、ダイニングルームへと通されます。
▲ダイニングルームへと続く通路もステキです

その途中、通路の壁面の意匠がガラス張りになっていて、キッチンの中の様子を見ることができます。
▲テキパキと調理をする料理人さんたち。ブルーのコックコートを着ているのが料理長の小林達也さん

キッチンの中を見ることってあまりないので、興味津々!
さらに期待値が上がります!

そして、ダイニングルームへ。
高級感ある装いに、緊張感が押し寄せてきました。
窓の外は緑豊かな田園風景と大和平野が広がり、眺めていると穏やかな気持ちに。
▲大きくとられた窓が開放感を生むダイニングルーム

テーブルセットのプレートは、奈良県産の木材を使い、奈良県黒滝村の木工職人が手作りしたものだそう。杉やケヤキなどがあり、席によって置かれているプレートが異なっています。
▲こちらは杉のプレート
▲よく見ると、店名のロゴが刻まれています。さりげないセンスが光ります

驚きの連続に心躍る、美味なるフランス料理

本日は、5,000円(税・サ別)のランチコース「Menu A」を注文。
内容は、アミューズが2皿、前菜、メインディッシュ、デザート、コーヒー・小菓子。
奈良の旬の食材と厳選したフランス産の食材を融合させた、スペシャルなコースです。
料理長が毎日、地元の農家や直売所に出向いて仕入れる朝採りの完熟野菜を中心とする厳選した食材を、これまで培った技法と独自の感性で、オリジナリティの高いフランス料理に仕上げていきます。(内容は季節によって変わります)

いよいよ、コースの始まり。
まずは、アミューズ(1皿目)が登場しました。
「えっ!?」
料理に植木鉢!?これはいきなり度肝を抜かれます!!

「ガーデニング~夏の庭」(写真は2名分)。
あ、ガーデニング。なるほど!そうですよね。って、思うまでも時間がありましたが、とにもかくにも、斬新で楽しい!

大きい方の植木鉢に入っているのは、植物に見立てたグリッシーニ、ツイストしたパイ生地と、地元特産の三輪そうめん。
奈良産の大和茶で香りと色が付けられています。塩気が効いていて、サクッと軽い食感。
葉は、エンドウ豆のスプラウトである「ピーテンドリル」で、もちろん食べられます。
植木鉢の中の苔のついた土は、ブラックオリーブを粉状にしてかけたクリームチーズで表現。
奥にある小さな植木鉢は、ヘーゼルナッツやピスタチオを10種類以上のスパイスでキャラメリゼしたもので、鉢底石を表現しています。
四角のガラスの器に入っているのは、奈良産の大和野菜「大和まな」を練りこんだパンのサンドイッチ。中には、奈良県十津川の名物「ゆべし」(ゆずの中身をくりぬいた中に味噌、くるみ、ごまなどを入れて吊るし、寒風にあてて乾燥させた保存食)と生クリームを挟んでいます。

いきなりの先制パンチ。奈良産の食材を使って郷土色を出しながら、創造性に富む手の込んだ料理に、圧倒されました。
これは最後の一皿まで楽しみです!

続いて2皿目、アミューズブーシュ。
これまたユニークな料理の登場です。
先ほどに続きこちらも木のプレートですが、形がとても独創的!
「畑が広がっているイメージ」だそうで、料理とともに丸穴から草花が出ています。
料理名は「野菜畑の玉蜀黍(トウモロコシ) アイスクリームのコルネと温かいフラン」(写真は2名分)。
左手前が、アイスクリーム。トウモロコシの生地をコルネ型にし、中にトウモロコシのアイスと軽く炙ったコーンが入っています。上にかかっているのは、粉醤油。
冷たい焼きトウモロコシみたいで、すごくおいしい。

ガラスの器に入っているのは、トウモロコシのフラン。クリーミーで、中に入っている砕いたポップコーンとフォアグラがアクセントになっています。

次にサーブされたのは、「イトヨリのポアレ 甲殻類のムース オマール海老のビスクと優しく大蒜(ニンニク)が香るジャガイモのピューレ」。
皮を強めに焼いてパリッとさせたイトヨリ、甲殻類のムース、ニンニク風味のジャガイモのピューレなどが並ぶ一皿に、オマール海老からとったスープ(ビスク)を、スタッフが目の前でかけてくれます。
魚介と野菜が濃厚な味わいのビスクとからみ、贅沢な味わいが楽しめる逸品。

そしてメインディッシュの登場です。
本日は「夏鹿のパテのパイ包み焼き 無花果のサラダ マディラ酒風味のソース」。
鹿肉のパイ包みを、目の前で切り分けてくれます。
▲サービススタッフの村田卓さん
まるでアートな、とっても美しいメインディッシュです!
使われているのは、奈良県上北山村の雄鹿。
ハーブやピスタチオを入れた鹿肉は、ジビエ特有の臭みがなくジューシーで、パイ生地との食感も楽しい。空気が通る穴が開いていて、そこからハーブが顔を出しているのも可愛いです。

パイ包み焼きの下にはマデラ酒のソース、線状にあしらわれているのは、イチジクのソース。
キノコのフリットや、小ぶりで糖度が高いイチジク「ロードス」などが添えられ、華やかです。

この後はデザート。「無花果のケーキ」です。
メインディッシュのイチジクとは別の種類「ドーフィン」を使用しており、こちらは甘さ控えめでさっぱりめ。そのイチジクとシェリー酒をチョコレート生地に合わせたケーキです。上にはフレッシュなイチジク、横には牛乳のアイスクリームを添え、シェリー酒の個性を感じる大人な味わいです。

最後はコーヒーと小菓子です。
▲木箱に入った小菓子。右からライムのチョコレート、大和茶のマカロン、大和イモと紅茶のパウンドケーキ(写真は2名分)

箱の上のブルーベリーも、飾りではなくいただけます。
飲み物は、コーヒー、紅茶、ハーブティーから選べます。

一つのコースの中に、たくさんの驚きがあり、素材の旨みを引き出す技と独創性が詰まったワクワクが止まらない素晴らしい料理でした。
2015年のオープン以来、毎日ランチ時は満席だというのも頷けます。
2018年2月現在は1~2ヶ月先まで予約で埋まっているそうなので、予約はお早目に!

穏やかな風景と居心地の良さに、リラックスできる客室

▲エグゼクティブスイート。リビングルームとベッドルームに分かれています

最後に、宿泊できるお部屋を見せていただきました。
客室は、エグゼクティブスイート2室(55,000円~)とツインルーム7室(23,000円~)の全9室(価格は1室2名利用・税込)。すべての部屋にテラスが付いています。
▲気持ちのいい開放的なテラス席

天井をはじめ、客室にも上質な木材が使われ、落ち着いた雰囲気です。
眺めのいいテラス席でくつろぐのも最高ですよ!
▲ツインルーム

オーベルジュの醍醐味は、おいしいものをたくさん食べて飲んで、その後帰らなくてもすぐにゴロリと横になれることですよね。
ランチの利用だけでも満足すること間違いなしですが、せっかく奈良を訪れたなら、豊かな自然に抱かれるなかでリラックスできる、極上のオーベルジュで宿泊してみませんか?
白崎友美

白崎友美

奈良の編集制作会社EditZ(エディッツ)の編集者。大阪、京都で雑誌や通販カタログなどの制作を行い、現在は居住する奈良県に軸足を置き、奈良の観光関連のガイドブックやホームページなどを制作。自社媒体の季刊誌『ならめがね』にて、「ユルい・まったり・懐かしい」奈良の魅力を発信している。

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