静岡・御殿場の和カフェ「とらや工房」。アウトレットに行くなら絶対に立ち寄りたい!
標高およそ500mに位置する静岡県御殿場市は、冷涼な気候が魅力のエリア。なかでも、「御殿場プレミアム・アウトレット」の南側に広がる東山エリアには、秩父宮記念公園をはじめ、かつて御殿場が保養地や別荘地であったことを感じさせる施設がいくつもあります。そのひとつが和カフェ「とらや工房」。広大な敷地にあるこのカフェが一体どんなところなのか、実際に行って見てきました!※本記事の情報は取材時点のものです。最新情報は直接施設にお問い合わせください。
閑静な別荘地にある、和カフェ「とらや工房」へ

とらや工房のある東山地区は、かつて、秩父宮雍仁親王をはじめ、西園寺公望や岸信介、黒澤明や白洲正子などの別荘があった場所。閑静な別荘地の雰囲気が、今も色濃く残っています。






せっかくだから、美味しい和菓子を真っ先に食べたい!と思い、まずは工房を目指しました。


とらやの羊羹の多くが、御殿場市内にある工場で作られていることをご存知ですか? 水の良さと東京や京都へのアクセスの良さから御殿場を選び、1978(昭和53)年に御殿場工場を、1980(昭和55)年に直営店である御殿場店をオープンしたとのこと。それからおよそ30年。和菓子屋の原点を今の時代に再現して見たいという想いから、2007年10月にとらや工房をオープンしました。
オープン当初は、御殿場市が発行する広報誌や、地域で購読されている岳麓新聞という小さな新聞に広告を出す程度だったそう。その後、とらや工房の近くにある御殿場プレミアム・アウトレットやゴルフ場を訪れる人たちの目に留まるようになり、口コミでじわじわとその存在が広がっていきました。

設計を手がけたのは、建築家で東大名誉教授の内藤廣(ないとうひろし)さん。「とらや 東京ミッドタウン店」を手がけたことでも知られ、実は「とらや 御殿場店」も内藤廣さんが設計したものなのだそう。そう聞くと、両方訪れたくなりますよね。
元々は個人の別荘だったという敷地に建てられた建物。庭を店内のどこからでも眺めることができるよう設計されています。とらや工房の職人さんたちは、四季折々の景色を眺めながら季節を感じさせる和菓子を作っているのですね。

出来立てほやほやの和菓子を、オリジナルブレンドの静岡茶と共に





「とらや」と聞くと上等な和菓子が思い浮かびますが、とらや工房に並ぶのは大福やどら焼きといった、私たちの暮らしに身近な“日常的な和菓子”。食べる人と作り手の距離が近い、和菓子屋の原点を目指しているのだそう。作り手の顔を見ながら出来立てを食べられるからこそ、大きな安心感があるのです。

和菓子は、どら焼き、大福、最中、人形焼の定番4種類(各281円・税込)に季節の菓子が3種類。お菓子の価格プラス303円(税込)で煎茶付きになります。春には桜餅や味噌まんじゅう、夏には葛まんじゅうや水羊羹、秋には芋きんとん、冬には酒饅頭など、四季折々の和菓子が登場します。
芋きんとんには市内にある畑でとらや工房のスタッフが栽培しているサツマイモを、どら焼きには沼田ロマンチック街道沿いにある「さくら玉子」の卵を、味噌まんじゅうには御殿場の醤油蔵「天野醤油」が仕込む味噌を使用するなど、地産地消を意識して、地元・御殿場のいいものを積極的に取り入れています。
煎茶も同じで、御殿場市内にある老舗のお茶屋さん「荒井園」がブレンドしています。茶葉にはとらや工房の隣にある茶園で収穫したものも使用。とらや工房の和菓子にマッチするようブレンドしてもらっているそうです。

敷地内の梅林で収穫する梅も、お菓子に使われることがあるそうですよ。


銅板の上をよく見ると、には丸い跡がついています。一見“型”のように見えますが、これは型ではなく“跡”。毎日毎回同じ場所で、同じ大きさの生地を焼いていくので、自然と跡がついてしまうそう。見事な職人技を間近に見ることができ、列に並んでいる間も退屈することはありません。

とらや工房の「どら焼き」は、小倉餡と白小倉餡の2種類があります。今回はあまり見かけない白小倉餡をチョイスしました。小倉餡には北海道産の小豆を、白小倉餡には、栽培が難しいと言われる白小豆を使用しています。白小豆を栽培しているのは、群馬県にある契約農家。ほっくりと上品な甘さの餡と、香ばしい皮のハーモニーがたまりません。
お茶はおかわり自由。カウンターへ湯呑みを持っていくと、新たに淹れた湯呑みをテーブルまで持ってきてくれます。


緑豊かな広い敷地を、のんびりと歩く


伝統的な数寄屋建築の美しさと住まいとしての現代的な機能美を兼ね備えた邸宅は、建築家・吉田五十八の晩年の作品。建築好きにはたまらない場所ですね。




こちらの畑では、とらや工房の新入社員の皆さんが野菜を植え、育てています。
梅林の梅のように、収穫した野菜や、春になると竹林にニョキニョキと顔を出す筍なども、喫茶メニューとしてお目見えするそうです。


ここは、訪れたら何時間でも過ごしたくなる。そんな居心地の良さのある場所です。わざわざ訪れたいのはもちろん、御殿場プレミアム・アウトレットでの買い物ついでに寄るのもオススメです!
とらや工房
静岡県御殿場市東山1022-1
[営業時間]10:00~18:00(4~9月)、10:00~17:00(10~3月)売り切れ次第終了
[定休日]火曜(祝日の場合は営業、翌日休み)、年末年始
※20名以上で訪れる場合は事前に予約を
0550-81-2233

永井理恵子
日大芸術学部写真学科卒のフリーライター。食いしん坊(飲んべえでもある)。東京の荒波に15年揉まれて気づいたのは、生まれ育った静岡県と御殿場市が思いのほか素敵な場所だったってこと!地元のいいところを発信すべく鋭意活動中。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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