阿智村「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」は、息をのむ美しさだった!
環境省による全国星空継続観察で、「星が最も輝いて見える場所」第1位(平成18年)に認定された長野県阿智村。人口6,400人程度の小さな村ですが、美しい星空を堪能できる「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」が、いま大ブームとなっています。満天の星を求めて、多い時には一晩で2,000人以上もの観光客が訪れるそう。そんな話題の、天空のツアーに、実際に参加してきました!※本記事は2017年5月の取材内容をもとに一部修正したものです。最新情報は直接施設にお問い合わせください。

山々が複雑に入り組んだ独特の地形が生み出す、“日本一の星空”

何よりも有名なのが、“日本一”として名を馳せる星空!山々が複雑に入り組んでいる土地柄、集落の灯りや都市部の光が山で遮られ、美しい星空が楽しめるのだそうです。
この美しい星空に目を付け、“村おこし”の一環として2012年に考案されたのが、いまや大人気の「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」。シーズン中、約15万人もの観光客が美しい星空を眺めにやってきます。
一晩で2,000人以上もの観光客が訪れる、星空ガイドツアーへいざ出発!

ツアーの舞台は、標高1,400mの高原にあるスキー場「ヘブンスそのはら」。スキー場が休止している4~10月のグリーンシーズンの間(梅雨の時期を除く)、ほぼ毎晩行われています。さまざまな演出の下、ガイドの説明を聞きながら日本一の星空を楽しむことができ、雨天・曇天時も映像を使った専用プログラムが用意されているので、諦めずに会場入りすることをおすすめします(荒天時は中止)。


本ツアーのテーマは、“宇宙への旅”。宇宙船に見立てたゴンドラに10人前後で乗り込み、観賞地点である山頂を目指すのですが……なんと、ゴンドラスタッフの衣装はNASAの制服を模したものでした。細やかな演出に、宇宙旅行気分も盛り上がります。それでは、飛行士になった気持ちでいってきます!


ゴンドラ内のアナウンスによると、私たちを乗せた“宇宙船”は、銀河の彼方にある“ヒミルガ”という星を目指して上昇しているのだそう。ヒミルガ、ヒミルガ、ヒミルガ……ヒルガミ!

深い谷や、うっそうと茂る樹々を眺めながら、山の奥へ奥へと向かっていくゴンドラ。山頂に着くと、少し日も落ち、やや薄暗くなっていました。いよいよ、ヒミルガに到着です!一体、どんな星空が待っているのでしょうか!?
足元にランプが灯る、ロマンチックなツアー会場

会場内は、足元にランタンが灯り、ロマンチックな雰囲気。至るところに芝生が張ってあり、すでに場所取りをしている人たちでにぎわっていました。


ナイトツアーは、ごろりと寝転び、ガイドの天体解説を聞きながら夜空を楽しむというスタイルなので、会場に着いたら、まずはレジャーシートを敷いて場所とりをしましょう。風が吹くため、シートを固定するペグを用意しておくと便利ですよ。

取材日(5月上旬)の山頂付近の気温は約10度。夏でも涼しく、風が吹き抜ける場所なので、時期を問わず、防寒着やブランケットなどを持参しましょう。


プログラムのスタート時刻は通常営業日が20:00、2部営業日が20:30と22:30。それまでは自由時間なので、おやつを食べたり、おしゃべりをしたり、記念撮影をしたり、ステーションデネブに展示されている星空写真を眺めたり……。思い思いに過ごしましょう。

カウントダウンと共に浮かび上がる、満天の星!
「10!9!8!7!……」
目をつぶりながら、会場が一体となって消灯のカウントダウン。ドキドキしながらその時を待ちます。
実は、この日の阿智村は夕方まで超曇天。ダメ元覚悟で会場を訪れてはみたものの、消灯前は星をまったく見ることができず、半ば諦めモードでした。
ところが、「3!2!1!0!」

会場の照明はもちろん、売店やリフトの灯りもすべて消灯することで、それまでは見ることのできなかった無数の星が暗闇に浮かび上がっていたのです。その瞬間、会場にどっとわき起こる歓声!まるで宇宙空間にいるような気分!!ため息の漏れるような絶景でした。

それだけではありません。なんと、肉眼で天の川まで見ることができたのです!まさに天然のプラネタリウム。取材日の当日まで天気の悪い日が続いていたので、「奇跡的!」とスターコンシェルジュの方も驚いていました。諦めずにゴンドラに乗った甲斐がありました~!!

この日は、ジャズの生演奏を聴きながらの星空観賞。スターコンシェルジュの方がレーザーポイントを使った解説をしてくれるので、最後まで飽きることなく星空を楽しむことができます。
「“北極星”の探し方、覚えていますか?」
「これが、“夏の大三角”ですよ!」
子どもの頃に聞いた懐かしいフレーズを聞きながら、しばしの間、日本一の星空を堪能しました。

30分ほど経つと照明がつき、満天の星は、再び空の彼方へと吸い込まれていきました……。

このほか、「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」では、軽快なトークで星空解説をしてくれる星のお兄さんショーや、映像とダンスを融合させたパフォーマンスが楽しめる星空解説など、日によってさまざまなイベントが用意されています。詳細は公式HPのイベントカレンダーをチェックしてくださいね。
月夜も楽しめる!本格的な天体望遠鏡で天体観測

星空観察を行う通常の「天空の楽園ツアー」と大きく違うところは、天体望遠鏡を使った天体観測が楽しめるということ。普段は、シートに横たわったまま静かに星空を観賞するのですが、このイベントの日はワイワイガヤガヤにぎやかな雰囲気が印象的です。

デコボコとした月のクレーターだけでなく、季節によっては木星の縞模様まで見ることもできますよ!本格的な天体望遠鏡に触ってみたい、という方にもおすすめのイベントです。

なお、山麓のステーションベガには、天体望遠鏡や双眼鏡など、天体観測に必要なグッズやお土産物が販売されている「スターショップ」や、宇宙空間のようなカフェ「スタービレッジカフェ」もあります。




また、2017年11月には新たな観光拠点「ACHI BASE(阿智ベース)」も誕生しました。昼間はキキ&ララとコラボレーションしたコンセプトカフェとして、夜はプロジェクションマッピングを駆使した星空バーとして営業しているので、ツアーの行き帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

息をのむほど美しい星空が広がる阿智村の「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」。ぜひ、その目に絶景を焼き付けてください。訪れる日によって演出も違うので、何度参加しても楽しむことができますよ!
※記事内の金額は取材当時のものとなりますので、変更している可能性があります。
スタービレッジ阿智「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」
長野県下伊那郡阿智村智里3731-4(ヘブンスそのはら)
[開催期間]2018年4月14日(土)~10月21日(日)
※除外期間:5月21日(月)~7月6日(金)、9月18日(火)~10月5日(金)
[開催時間]通常営業日20:00~/2部営業日20:00~、22:15~
[ゴンドラ(上り)運行]通常営業日18:30~19:30/2部営業日17:30~19:30、21:00~22:00(混雑状況により遅れる場合あり)
[ゴンドラ(下り)運行] 通常営業日20:30/2部営業日20:30、22:45(終了時間は日によって変動)
[チケット販売時間]通常営業日18:15~19:30/2部営業日17:30~19:30、20:45~22:00(混雑状況により早まる場合あり)
※チケットは当日先着順(村内宿泊施設に宿泊の場合は宿泊+チケット付きのプランもあり)
※2部営業日は公式ホームページのイベントカレンダーをご確認ください。
[料金]高校生以上2,200円、小中学生1,000円、幼児無料(ゴンドラ往復料金+ツアーガイド料を含む) ※税込
0265-44-2311

松井さおり
出版社勤務を経て、フリーランスのライター&編集者に。雑誌や書籍を中心に、主に、食・旅・くらしなどにまつわる記事を執筆している。現在は、東京から長野県長野市に拠点を移し、県内外を奔走する日々。(編集/株式会社くらしさ)
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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