阿蘇の「エルパティオ牧場」で乗馬体験!大草原をカウガール気分で巡る

2017.07.09 更新

熊本県・阿蘇山の周囲120kmにも渡る外輪山には、広大な草原が広がっています。その北部にある「エルパティオ牧場」は、まるで外国にいるかのような特別なロケーションの中で乗馬を体験できる人気のスポット。大自然を全身で感じながら、特別な乗馬を体験してきました。

阿蘇エリア随一の眺望を誇る北外輪山にある、広大な「エルパティオ牧場」

世界最大級のカルデラ地形(火山の活動によってできた大きな凹地)をぐるりと囲む、阿蘇外輪山(外周約120km)。なかでも北外輪山は、標高が900m前後と阿蘇エリアの中でも高く、外国に来たかのような広大な草原が広がるエリアです。

その一角に位置するのが「エルパティオ牧場」。約30万坪、周囲4kmに渡る敷地からは、カルデラの中心地にある「阿蘇五岳(あそごがく)」や大分県の「九重(くじゅう)連山」、「祖母傾(そぼかたむき)連山」まで望めます。360度パノラマの景色の中、大草原を乗馬する貴重な体験ができる牧場です。
▲「やまなみハイウェイ」から少し入ったところに牧場の入口発見。途中に看板もあるので迷いません

眺望豊かなドライブロードを通って、牧場に到着。空が近く、日本とは思えない雄大な景色を見ると、乗馬への期待に胸が膨らみます。敷地内に入ると出迎えてくれたのは、牧場を気ままに駆け回る馬の親子。
▲2ヵ月前に生まれたばかりの仔馬と母馬。どこに行くにも、ママにピッタリ

馬たちのお出迎えを受けて、「上手に乗りこなせそうな気がする…!」とテンションもアップ。厩舎周りを一巡りしたところで、乗馬の受付に向かいます。楽しみです。
▲敷地の奥では、すでに草原乗馬を楽しんでいる人が。奥に見えるのが祖母傾連山

馬との一体感を感じながら、カウガール気分で草原を巡る!

さあ、いよいよ草原での乗馬に臨みます。
「エルパティオ牧場」には1~6kmまで全部で8つのコースがあり、難易度も異なります。実は筆者、乗馬は今回が初体験。一番短い「インディアンコース」(1km・20分・税込4,000円)に挑戦することにしました。
▲まずは建物内で受付を行います。アメリカンな雰囲気!
▲乗馬中は荷物を持ち込めないので、コインロッカーに預けます。記念撮影用に、スマホやカメラをスタッフに預けてもOK!

服装は、馬にまたがるのでパンツスタイル必須!ヒールや脱げやすいサンダルなどは避けた方がよいでしょう。汚れても大丈夫な服を選んでおくと無難。レンタルのジーンズとブーツ(各300円、セット500円 ※税込)もあるので、万が一スカートで来てしまっても安心です。
なお、乗馬をするには身長120cm以上、体重は男性は80kgまで、女性は70kgまでの制限があります。
▲本格的なジーンズとブーツ。カウボーイ・ガールになりきりたい人もぜひ!

「エルパティオ牧場」での乗馬の一番の魅力は、スタッフに手綱を引かれた馬に乗る「引き馬」ではなく、自分の手で馬を操り乗りこなすことです。「馬に乗るのが初めてなんですが、大丈夫でしょうか…?」と不安を伝えると、今回担当してくれるインストラクターのアーサーさんは「うちの馬はみんな、しっかり訓練されているベテラン揃いなので、ご心配なく!」と力強いお言葉。こちらへ乗馬に訪れる人のほとんどが初心者なのだそうです。

ちなみにこちらの牧場ではインストラクターさんは皆「ウエスタンネーム」で呼ばれています。
▲インストラクターのアーサーさん。高校時代に馬術部で乗馬を始め、乗馬文化があるオーストラリアやアイルランドで、レース馬のトラックワークライダーだった経歴の持ち主

受付が終わったら、外の乗馬台に上って馬を待ちます。アーサーさんが連れてきてくれたのは、メスのシャレードちゃん。22歳(人間で70歳くらいに相当)のベテランです。性格が穏やかで、ゆっくり歩いてくれる乗り手思いのお馬さんだそう。
▲アーサーさんの手綱さばきを見ながら頑張って覚えます

まずは乗る前に、手綱や鐙(あぶみ)の扱い方を教わります。「右に行くときは手綱を右に、止まるときは引いて、前に進むときは鐙を足で蹴って…」。覚えられるかドキドキ。「乗馬中も分からなくなったら、私が前から教えるのでご心配なく!」とアーサーさん。頼りになります!
▲いよいよ乗ります。今まで経験したことのない目線の高さ!
▲スタート時に預けていたカメラやスマホで、記念写真も撮影してもらえます

アーサーさんが乗る馬に従って、牧場横から大草原へと出発進行!馬のお腹をトンと蹴って…、おお、進んだ!教わったとおりの動きをしてくれるお馬さんに、ちょっぴり感動です。
▲アーサーさんが状態を確認しながら進んでくれるので安心です

牧場エリアを出ると、一気に阿蘇の大草原が眼前に開けました。何という開放感!目線と同じ高さに地平線があり、空がとても近くに感じます。ポックリポックリとお馬さんの程よい揺れに身を委ねながら、心地よく草原の中を進みます。
▲正面に見えるのが、阿蘇カルデラの中心地にある五つの山、阿蘇五岳

「阿蘇五岳は、横たわる仏様に見えることから『涅槃像』と呼ばれるんですよ」
「馬たちはコース途中で足を止めると、『食事の時間だ!』と草を食べ始めちゃうんです」

時折アーサーさんから景色やお馬さんの説明を受けながら、ゆっくりゆっくり草原を進みます。お馬さんも操縦通りに進んだり、たまに足元の草を食べるために止まったり…。1歩進むごとに、馬と一体になっていく心地です。
▲映画やテレビでしか見たことないような、アメリカの大草原を巡っている心地に
▲いつもより目線が高い馬上だからこその景色、乗ってみないとわからない感動です!

パノラマの景色を堪能しながらしばらく進んだら、次は谷の中へと歩みを進めます。コース上にはカーブや下り坂が登場。上手く進めるでしょうか…?
▲下り坂へと向かっていきます。進みながらアーサーさんが、「右に曲がるので、こう!」と手綱さばきの復習をしてくれます
▲周囲が緑に包まれる、草原の谷間に入りました。気持ちいい~!

取材に伺った時期は5月、新緑が萌え、若々しい緑が視界に広がります。「パノラマの景色が広がる丘の上と違って、谷間は緑に包まれる感触でしょう?」とアーサーさん。確かに、誰も知らない秘密の場所に踏み込んで行くようなワクワク感です!
▲ちょっと立ち止まって休憩したら、その隙にお馬さんはお食事タイム!たまにコース上で、アナグマやシカ、キツネと遭遇することもあるそう!

谷間を進んだ後は、登り坂を上って牧場へと戻ります。想像以上に傾斜がありますが、お馬さんはへっちゃら。サクサク上ってくれます。馬上にいる私たちも体勢を前傾姿勢にして、しっかりお馬さんの動きに合わせましょう。
▲坂道もグングン登ります。シャレードちゃん、頑張れ~!
▲坂を上りきったらゴールは目の前。名残惜しく景色を楽しみます

約20分の乗馬を経て、牧場に戻ってきました!自分で馬を操れるか心配でしたが、さすがにしっかり訓練されたお馬さん、意外とオートマ車の運転よりも簡単だったかも(笑)。なんだか想いが通じて、馬と一体になるのを感じられました。そして想像以上にスケールの大きな自然の中で感じた爽快感…、まるで映画の中にいるかのような非日常体験でした。
▲頑張ってくれたシャレードちゃんにお礼のなでなで。コースを1周巡って疲れたのか、シャレードちゃんはウトウトしています

初心者でも、体力やバランス感覚に自信があれば、もっと長いコースに挑戦する人も多いそうです。車が行き交う「やまなみハイウェイ」沿いまで周る「ウエスタンコース」(1.5km・25分・5,000円)や、本格的な草原の丘を通る「アパッチコース」(3km・40分・8,000円)、起伏に富んだ長い「パラダイスコース」(5.5km・70分・16,000円)など、それぞれに特徴あるコースがそろいます。※すべて税込

また、乗馬経験者やリピーターの方などは、馬での早駆けにトライすることも可能です。大草原を颯爽と駆け抜ける気持ちよさは格別なのだそう!
▲カウボーイ気分がさらに高まる「早駆け」。トライしたい人は、乗馬受付にて相談してみましょう(写真提供:エルパティオ牧場)

個性豊かな馬たち。エサやりでねぎらいましょう!

▲厩舎で出番を待つお馬さん達の様子を見ることもできます

「エルパティオ牧場」でお客さんを乗せてくれるお馬さん達は、現在8頭(2017年6月時点)。その日の体調や気候、乗る人のタイプに合わせて、どの馬に乗るかを選んでもらえます。ここでシャレードちゃん以外のお馬さんも一部ご紹介。
▲クリーム色の毛並みが美しいアンちゃんは、アメリカ生まれの12歳。大人しい性格で、周りのお馬さんとも仲良くできる社交性もあるそう
▲凛々しい顔立ちのBL(ビーエル)くんも、アメリカ生まれの16歳。ちょっぴり食いしん坊ですが、仕事モードに入ればきっちり役割をこなす仕事人の一面も
▲先ほど乗せてくれたシャレードちゃんの娘・フリッカーちゃんは、日本生まれの8歳。お母さん譲りの優しい性格で、女性や子どもの乗馬に好まれます

こちらではお馬さんへのエサやりもできます(税込200円)。鍋に入れた干し草を差し出すと、「待ってました!」とばかりにガツガツと食べてくれます。自分を乗せてくれたお馬さんへのお礼にエサやりを行う人も多いそうですよ。
▲ものすごい勢いで干し草を食べてくれます。なんだか嬉しい!
▲ミニチュアホースのジャガー(手前)とジミヘン(奥)にもエサやり
▲牧場内では、5匹のワンちゃんもうろちょろしています。牧羊犬の犬種の子もいて、いつもお馬さんの周りを走り回っているそう
▲お昼寝するお馬さん親子。こんなのどかな様子を見られるのも、ゆったりとした牧場ならでは

カウボーイなら、やっぱり肉!絶品熟成肉に舌鼓

さあ、お馬さんにエサをあげたら、次は人間のお腹も満たしましょう!ペコペコお腹を抱えて、牧場内にあるレストランへと向かいました。ここでは阿蘇名物のあか牛や、アメリカンなステーキ、溶岩バーベキューなどを楽しめます。
▲アメリカのダイナーをイメージしているというレストランは、西部劇に出てきそうな雰囲気

今回オーダーしたのは、レストラン一押しの「カウボーイステーキ」です。穀物飼料で丁寧に育てられたオーストラリア産子牛のロースを熟成させ、鉄板で豪快に焼いた一品。肉の厚さに驚きますが、ナイフがすっと入る柔らかさで、程よいかみ応え。和風テイストのオリジナルステーキソースとの相性も格別です!
▲「カウボーイステーキ」(200g・2,250円、400g・3,980円
※税込)。スープ&ドリンクバーもセット!(写真は200g)

さらに、こちらのもう一つの人気メニューが「エルパティオバーガー」です。特製の牛バラ肉で作ったジューシーなパテとチーズを、オリジナルバンズで挟んだ、本場アメリカンなサイズのバーガー。口を大きく開いても収まらないくらいのボリュームです!少し上下をつぶしながら食べるのが、アメリカ流!
▲「エルパティオバーガープレート」(税込1,000円)。こちらもスープ&ドリンクバー付き

さらに、テラス席ではバーベキューも楽しめます!アメリカンスタイルでビッグボリュームのお肉達を、溶岩プレートでじっくり焼きながらいただきます。
▲バーベキューは大人2,200円、小学生以下1,300円、3歳以下無料(すべて税込)

こちらの牧場は、レストランだけの利用もOK!名物のステーキやバーベキュー目当てに訪れる観光客も多いそうです。

宿泊、 トレッキングステイ、夜の乗馬…、ここだけのステイを楽しめる

「エルパティオ牧場」には宿泊施設もあります。風になびく草原や馬たちのシルエット、さらにやまなみに沈む夕日、天然プラネタリウムの満天の星…。日常から切り離された世界でのステイは、思い出深い一夜になるはずです。
▲宿泊棟エリアは、地中海の避暑地をイメージさせる景観
▲カウボーイスタイルのデザインが施された、かわいいベッドやインテリア。すべてオリジナルの手作りです

乗馬と宿泊がセットになった、お得な「トレッキングステイ」(1泊2食、アパッチコース、15,200円~ ※税・サ込)や泊まり込みの乗馬教室「ファームステイ」(1泊2食、馬場練習1回、草原遠乗り3回、2名1室30,000円~ ※税・サ込 ※時期によっては開催がないので、事前に問い合わせを)など、ここならではの宿泊プランもあります。乗馬の楽しさと大自然の魅力を全身で感じられる牧場ステイ、とっても魅力的ですね。
▲宿泊客は、夕暮れや星空の元で乗馬を楽しむことも。馬は人間よりも夜目が効くため、夜の乗馬も楽しめます(写真提供:エルパティオ牧場)

草原に緑あふれる春~夏、ススキが生い茂る秋、雪が積もる冬…、四季折々の阿蘇の大自然を、特別な乗馬で楽しむことができる「エルパティオ牧場」。非日常の体験をしに、また違う季節にも訪れたいです。
中川千代美

中川千代美

長崎生まれ、熊本在住。地方出版社に勤めたのち、「チヨミ編集事務所」として独立。地域の子育て情報誌や生活情報紙をはじめ、幅広いジャンルの編集・ライティング・企画を手がける。食欲・物欲・お出かけ欲・温泉欲・ビール欲が赴くままに熊本・九州を駆け回る日々。趣味は二胡。(編集/株式会社くらしさ)

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