長浜日帰りぶらり旅。ガラスの街「黒壁スクエア」と名物グルメを堪能する

2017.07.07 更新

滋賀県のJR長浜駅周辺には、町家や土蔵といった江戸時代から息づく古き良き街並みに飲食店やガラスショップなど個性豊かなお店が点在しています。今回は「黒壁スクエア」を中心に長浜エリアをぶらり旅。日帰りでもしっかり楽しめますよ~!

▲美しいガラス工芸にうっとり

豊臣秀吉ゆかりの地・長浜

今回やってきたのは滋賀県の北東に位置する長浜市。羽柴(豊臣)秀吉が大名として初めて城を持った地としても有名です。
▲JR長浜駅の西口には秀吉と長浜城が描かれた巨大なガラスモザイク壁画が
▲小さなパーツもすべてガラス製。細かいです
▲駅前には秀吉(左)と石田三成(右)の出逢いの像が。長浜は三成の出生地でもあります

江戸時代には北国(ほっこく)街道の宿場町としても栄えた長浜。駅から5分ほど歩いていくと、当時の街並みを生かした町家が並び、レトロな雰囲気が漂っています。
▲滋賀県の東からスタートし、日本海側を回って新潟まで続いた北国街道
▲タイムスリップしたかのような昔ながらの町家が続きます

長浜観光の中心、「黒壁スクエア」

長浜は商業の取引に課税しない「楽市・楽座」制度を採用していたため、多くの商人が行き来した街でした。江戸時代が終わり明治になってもその賑わいは続き、経済的にも発展したため、多くの銀行が立ち並んでいたそうです。

その一つが「第百三十国立銀行長浜支店」。明治33(1900)年に建てられた木造洋館は、黒漆喰の外観から「黒壁銀行」と呼ばれ親しまれていました。
▲明治時代には「明治銀行」と名前を変え、昭和の頃にはカトリック教会としても使われていました

昭和の中頃になると、大型店が郊外に続々とオープンし、長浜の街に活気がなくなっていきます。同じ頃、皆に愛されてきたこの黒壁銀行が取り壊しの危機にあい、地元有志による保存運動を経て、「株式会社黒壁」を設立。新たな街づくりに取り組むことになりました。

こうして、黒壁銀行は平成元(1989)年に「黒壁ガラス館」として新たにオープン。
▲黒漆喰を塗り直し、当時の黒壁銀行のように復元しました

この黒壁ガラス館を中心にガラスショップや工房、カフェなどが集積したエリアは「黒壁スクエア」と呼ばれ、今では年間200万人近くが訪れる一大観光スポットになりました。休日には県外からも多くの観光客が訪れています。

国内外から集められた色とりどりのガラス作品

有形文化財としても指定を受けている黒壁ガラス館は、内装も当時の黒壁銀行そのもの。1階は国内のガラス作品が、2階は海外のガラス作品が取り揃えられています。
▲天井からの飾りもレトロでオシャレ

同じガラス作品でも、国によってデザインや発色の鮮やかさなどが違うそうです。天気の良い日中に訪れると陽の光がガラス作品にあたって輝き、とても綺麗!
▲さまざまな模様が美しいカットグラス
▲色のバリエーションが豊富なガラスのアクセサリー

黒壁ガラス館で特に人気なのは、こちらのガラスペン。ペン先までガラスでできているとても繊細な作品です。
▲ペン先の溝にインクが溜まり、文字が書けるようになっています
▲一本3,780円~(税込)。何本も揃えたくなるかわいさ

また、ガラス製の枯れないお花や……
▲チェコ製のガラスフラワー(1本864円~・税込)

細かいパーツでお花をあしらったかわいいピルケースも女子心をくすぐります。
▲イタリア製のピルケース(1個3,456円~・税込)

職人技を見学できる「黒壁ガラススタジオ」

黒壁ガラス館の隣にある「黒壁ガラススタジオ」では、実際にガラス職人による制作風景を見学することができます。
▲約1,300度の高温で溶けたガラスを棒にするすると巻き取ります
▲溶けたガラスは職人たちの手によって、あっという間にその姿を変えていきます

現在、こちらでは約10名のガラス職人が制作活動を行なっているそう。吹きガラスやステンドグラス、ガラス彫刻など、さまざまな技法を眺めるだけでもとても楽しく、つい時間を忘れてしまいます。
▲職人さんたちの作品もこちらで購入することができます

行列必至!コスパ最強の親子丼

そろそろお昼の時間。長浜には観光地価格とは無縁の、コストパフォーマンスが高いお店があるんです。早速行ってみましょう!

JR長浜駅から駅前通りを2~3分歩いたところにある「鳥喜多」。休日になると、店の前には11時半の開店時間を待ちわびる人たちで列ができています。
▲昭和6(1931)年創業。駅から近くアクセスも抜群
▲20席ほどの店内はすぐに満席に。しかしご主人と女将さんたちが手際よく注文をさばいていくので回転は速い

ここの名物は「親子丼」と「かしわ鍋」。なんと、その値段580円と420円(ともに税込)! 2品でジャスト1,000円、リーズナブルです。
もともと座敷で鶏すき(鶏のすき焼き)を出すお店だったのが、先代の時代から今のような食堂スタイルになったそう。
▲丼ものや麺類などさまざまなメニューがありますが、やはり親子丼の人気は別格!

人気の親子丼をつくる様子を厨房で見せていただきました。
▲ベースとなる出汁は鶏ガラを4時間かけて煮込んだもの
▲何台もの小口コンロを操りながらつくっていきます

出汁と割り下を鍋に入れて国産の鶏肉とネギを火にかけます。
▲軽くかき混ぜた溶き卵をサーっと広げるように鍋に投入

溶き卵を入れて30秒も経たないくらいで、熱々のごはんが乗った丼に滑り込ませます。目をつぶっていると見逃しそうなほど、一瞬の早業です。このタイミングがトロトロふわふわの親子丼の秘訣なんですね。
▲さらにごはんの熱が卵にじんわり伝わり、絶妙なやわらかさに
▲出来上がり!親子丼の中央に乗せられた卵は煮卵にも変更可能

一口すくい上げてみると、ごはんにまとわりつく卵がなめらか。鶏の味がしっかりしみこんだやさしい味です。真ん中の黄身をかき混ぜると贅沢な卵かけごはんのようです。
▲ふわトロ卵にぷりっぷりの鶏肉。サササーっと掻き込むように食べてしまいます

かしわ鍋は生姜を入れてさっぱりといただきます。こちらも味つけは最小限で鶏の旨みをしっかり感じられるお出汁です。
▲親子丼と一緒にいただくことで、さらに深みのある味を楽しめます

この味でこの価格!長浜に来たらぜひ立ち寄ってほしいお店です。
平日の夕方頃は比較的スムーズに入れるそうなので狙い目ですよ!

あの老舗パン屋がオープンした「まるい食パン専門店」

先ほどの鳥喜多から北国街道を南に進むと、何やらインパクトのある看板のお店が現れました。

2016年4月にオープンした「つるやパン まるい食パン専門店」です。
こちらで販売しているのはまるい食パンのみ。円筒形の特徴的なビジュアルは一度見ると忘れられません。
▲まるい食パン(1本 340円、1/2本 180円、1/4本 100円・いずれも税込)

なんと本店は今や全国的に有名な、あの「サラダパン」のお店、「つるやパン」。

店頭ではまるい食パンをアレンジした惣菜パンやラスクなど、さまざまなメニューが並んでいます。
▲食事系からスイーツ系まで、全部買いたくなる……

ちょっとしたおやつにも、お土産にもぴったり。ついつい買い過ぎてしまいそうです。

懐かしのヒーローから最新キャラまで揃う「海洋堂フィギュアミュージアム」

再び黒壁スクエア方面に戻り、今度は商店街方面へ。
こちらにはフィギュア製作で世界的に有名な「海洋堂」が運営するフィギュアミュージアムがあります。
▲目を引く外観は記念写真スポットとしても人気

「海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 龍遊館」は世界初のフィギュア専門ミュージアム。フィギュアの魅力や製作工程を多くの方に知ってもらおうと、2005年にオープンしました。

なかでは、動物や恐竜などの生き物から懐かしのヒーロー、最新アニメキャラや仏像に至るまで、何千種類ものフィギュアを楽しむことができます。
▲展示は随時入れ替わるとのこと
▲1階のショップでは、フィギュア商品やここだけのオリジナルガチャガチャなども人気です

ちょっとひと息&お土産選びにも便利なお店

ほかにもおすすめのお店がたくさんある長浜エリア。
さきほどご紹介した黒壁ガラス館に隣接する「96CAFE(くろかふぇ)」と「黒壁AMISU(あみす)」は散策途中のお茶タイムやお土産選びにぴったりのお店です。
▲テラス席も人気の96CAFE

96CAFEは地元滋賀をテーマにしたメニューで、モーニングやランチ、カフェタイムなど幅広い時間帯で利用できるカジュアルなカフェです。
▲真っ黒な「黒壁ソフト」(400円・税込)はチョコレート味
▲近江牛のローストビーフに季節の野菜が入った「近江牛カレー」(1,500円・税込)も人気
向かいの黒壁AMISUは滋賀県各地の特産品や工芸品を扱っているお店。生産者や職人のこだわりが感じられる商品をセレクトしています。
▲店名のAMISUとは”見立て“という意味
▲かわいい絵柄の箱に郷土のお菓子が入った「黒壁小町」(各540円・税込)はお土産にぴったりです!
長浜エリアはコンパクトで散策しやすい街。盛りだくさんの内容でしたが、日帰りでもしっかり楽しむことができました。この街の歴史と文化を感じながら、いろんなお店を回ってみてはいかがでしょうか。
石原藍

石原藍

ローカルライター。 大阪、東京、名古屋と都市部での暮らしを経て、現在は縁もゆかりもない「福井」での生活を満喫中。「興味のあることは何でもやり、面白そうな人にはどこにでも会いに行く」をモットーに、自然にやさしく、心地よい生き方、働き方を模索しています。趣味はキャンプと切り絵と古民家観察。

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