もちもちの糸切餅が地獄とは?パワースポット・多賀大社で美味しい地獄めぐりと縁結び祈願

2017.09.29

縁結びの神様が祀られている滋賀県多賀町の「多賀大社」は、年間約170万人もの参拝客が訪れる関西屈指のパワースポット!その参道では「近江の地獄めぐり」というイベントが行われており、楽しくお得にお参りできるのだとか。今回はさまざまな地獄スポットをめぐって、開運を掴んでみたいと思います!

▲全国から多くの人が参拝に訪れる多賀大社

まずは「地獄めぐりマップ」をゲット!

「多賀大社」のお参りがさらに楽しくなる「近江の地獄めぐり」は、特典いっぱいのマップを手にいれることからスタート。
まずは近江鉄道・多賀大社前駅構内にある観光案内所に向かいます。
▲観光案内所は駅構内のわかりやすい場所にあります
▲多賀大社は「お多賀さん」の愛称で親しまれています

多賀大社前駅から多賀大社までの約700mの参道は「絵馬通り」と呼ばれていて、さまざまな店舗が軒を連ねます。案内所で500円(税込)の地獄めぐりマップを購入すると、4つの特典を受けることができるのです!

・特典その1
拝観券や絵馬札、おみくじの引換券つき!

・特典その2
絵馬通りにある店舗(鬼の看板が目印)でお得なサービスが受けられる!

・特典その3
地獄めぐりを終えたマップを案内所で見せると、近江鉄道・彦根駅までの帰りの電車が100円で乗車可能!(通常は310円 ※ともに税込)

・特典その4
多賀町内の「河内の風穴」「あけぼのパーク多賀」「高取山ふれあい公園」でもお得なサービスが!
▲「500円で十分もとがとれるくらい、お得なマップなんですよ」と教えてもらいました

「では最初の特典を使ってみましょう」とスタッフの方がマップの端を切り取りました。
こちらは多賀大社前駅の目の前にある「叶♡多賀門」で祈願する絵馬札(通常200円)と引き換えることができます。
▲マップの四隅に引き換えチケットがついています

絵馬札に願い事を書いて……
叶♡多賀門に向かいましょう。

絵馬札に願いを込めて参拝スタート!

▲こちらが「叶♡多賀門」。みかげ石でできています

願い事を書いた絵馬札を持って石の門をくぐり抜け……
門の先にある金色の鳥が彫られている願いの石をなでてしっかり祈願!
▲撫でている手で隠れてしまいましたが、金色の鳥が彫られています

最後に絵馬札を結べば祈願完了です!
▲「願い事が叶いますように!」絵馬札を結ぶ姿も真剣そのもの

さぁ、ここからが地獄めぐりのはじまりです。
早速、絵馬通りへ向かいましょう!

イタ気持ちいい「桜町延命地蔵尊」の足ツボ地獄

大きな鳥居をくぐり、いざ絵馬通りへ。
2~3分ほど歩くと、「桜町延命地蔵尊」が見えてきます。
ここには人々を苦しみから救い、腹帯(はらおび)地蔵などに化身して延命や子育てなどの願い事を聞き入れてくれる、地蔵菩薩が祀られています。
お堂をのぞくと、閻魔大王をはじめ、罪を記録する倶生神(くしょうじん)、司録神(しろくじん)や生前の善悪の行為を写し出す浄玻璃(じょうはり)という鏡が。地獄の様子を垣間見ることができます。
▲なかをのぞくと、閻魔大王らしき像が

こちらはなんと「股裂(またさき)地獄&足ツボ地獄」なのだそう。
▲お堂のなかには閻魔大王のほかにも、股裂地獄の由来となっている像が。実際にその目で確かめてみてください

境内には青竹踏みが並べられています。ここを通っていけと……?
▲恐る恐る青竹に足を乗せていきます

写真ではわからないかもしれませんが、実はこの青竹、進んで行くにつれて竹が細くなっていくんです。最初は余裕で進んで行ったものの、後半になると竹が足裏に食い込み、ツボを刺激。甘く見ているとなかなか痛いので気をつけてくださいね。
▲いててっ!

思わずほっぺが落ちる!「ひしや」の糸切餅

桜町延命地蔵尊から50mほど進むと、「頰落地獄」の看板を持つ赤鬼が。
やってきたのは、明治23(1890)年から続く糸切餅の「ひしや」です。
▲赤鬼さんが出迎えてくれます
▲参道のお店のなかでも一番朝が早く、8時半頃から開店しています。売切れ次第終了

糸切餅とは、あんこを包んだお餅を伸ばし、糸で切ったもの。刃物ではなく糸で切るのは、安寧と長寿を願っているからだそうです。
▲早い時間に来店すると、糸切餅をつくる様子を見ることができます

お餅を引っ張りながら糸で切ると、お餅の白とあんこのきれいな断面が現れます。ひしやのお餅は米粉100%!とても軟らかいのに、糸にお餅がまとわりつくことなく、きれいに切れるのが不思議でたまりません。慣れた手さばきに熟練の技を感じます。
▲「ひしや」の糸は三味線の弦を使用しているそう

糸切餅と言えば、赤と青の3本の線が特徴的。その起源は13世紀の「元寇(げんこう)」と言われています。
元寇と言えば、二度にわたって元(モンゴル)が襲来してきた出来事として有名ですが、当時は必勝祈願のため武士たちが多賀大社を訪れていました。結果、神風が起きて元からの襲来を免れたことから、武士たちは元の旗印を模した3本線が入った餅を供えたそう。それが今に伝わり、門前名物「糸切餅」として多くの参拝客に親しまれるようになったと言われています。
▲糸切餅10個入り(670円・税込)。地獄めぐりマップを使うと代金が10%引きになります

通常のお餅よりも多くつくことできめ細かくなり、もちもちの食感と甘さ控えめのあんこが美味しい糸切餅。
できたてを食べるのが一番美味しいそうですが、自宅に持ち帰ってもトースターで少し焼いたり、炊飯器の上に乗せて温めたりすると美味しくいただけるそうです。

暑い時期はお餅がだれてしまうこともあり、8月~9月の初旬までお店は一時休業となるのでご注意ください。

泣く子も黙る!?「真如寺」の地獄絵図

約700mの参道を半分くらいまで進むと、朱色の門が特徴の「真如寺(しんにょじ)」が見えてきます。
こちらで観ることができるのは、珍しい「地獄絵図」。人間が生きている時に行ったさまざまな行為の審判を受け、地獄でその罰を受ける様子を描いた10枚の貴重な絵が展示されています。

通常は200円の拝観料が必要ですが、地獄めぐりマップの「地獄絵図拝観券」を使うと無料に!
▲入口では青鬼がお出迎え

地獄絵図は、生前に良い行いをすれば死後は浄土へ、悪い行いをすれば地獄へ堕ちるという浄土教の教えを、字が読めない人でもわかるように描いたもの。江戸時代にかけて多く描かれ、全国各地の多くの寺に地獄絵図が存在しているそうですが、ここまできれいな状態で残っているものは大変珍しいそうです。

普段は参拝客が地獄絵図を間近で見ることができるよう、レプリカを展示しています。
▲なかなか衝撃的な絵。小さいお子さんが観ると泣いてしまうこともあるのだとか

ちなみに、地獄には閻魔大王以外にも王がいることをご存知ですか?
地獄では亡くなってから初七日、二七日、三七日、四七日、五七日、六七日、七七日(四十九日)、百か日、一周忌、三周忌と10回にわたってそれぞれ死者を裁く10人の王が登場します。

10回の裁きをリアルに描写している地獄絵図。しかし、ただ怖い、恐ろしいだけではなく、罪を報いて浄土で救われる希望も表現されており、一枚一枚時間をかけてしっかり観たいところです。
▲1月、5月、11月は本物の掛け軸で観ることができます。レプリカのように触ることはできませんが、本物ならではの風合いを感じられるはず

また、真如寺は地獄絵図だけでなく、祀られている御本尊の阿弥陀如来坐像も見所の一つ。
もともと多賀大社に安置されていましたが、明治時代に「神仏分離令」が出されたことから、真如寺に移されました。
▲平安時代につくられたもので、国の重要文化財にも指定されています

全国から多くのひとが訪れるという真如寺。運が良ければご住職にお話をうかがうことができるかもしれません。貴重な地獄絵図や御本尊を拝観しながら、冥土の世界に思いを馳せてみてください。

汗を流しながら食べたい!「不二家」の鍋焼きうどん

真如寺をあとにし、そろそろお腹が空いてきたころに現れたのは、なんと「猫舌地獄」。
▲どの鬼も表情が違っていてかわいい

ここ「不二家」では、多賀名物「鍋焼きうどん」を食べることができます。
▲門前町で長年の歴史を持つ不二家

電車が通るはるか昔、馬車が参道を行き来していた時代から参拝客に鍋焼きうどんをふるまっていたという不二家。遠方からやって来た参拝者に夫婦なべ(蓋と鍋)で煮込んだうどんを出したのが始まりで、今も若い人から家族連れ、ご年配の方までさまざまな人が訪れます。
▲小さい頃、お多賀さんへのお参りの帰りに鍋焼きうどんを食べたという人が、子どもや孫を連れて訪れることもあるそう

早速、名物の鍋焼きうどん(えび)を注文しました。
▲鍋焼きうどん(えび、950円・税込)。地獄めぐりマップを使うと50円引きになります

具材はえび、卵、しいたけ、かまぼこ、えのき、ネギとボリューム満点。昆布とかつおだけでとった出汁はとてもやさしい味で、あっさりしています。
▲土鍋でぐつぐつ煮ているのでなかなか冷めません(1〜2月は鉄鍋で提供)

「猫舌地獄」の通り、猫舌の方は食べるのが大変そうな鍋焼きうどん。「熱い、でも美味しい、でも熱い、それでも食べたい……」と箸を休めることなく、あっという間に完食しました。
▲ハンカチ必須!汗が止まりません

世代を超えて愛され続ける不二家の鍋焼きうどん。ぜひ汗だくになりながら食べてみてください!

多賀名産を使った絶品ソフトクリーム!

そろそろ多賀大社目前ですが、ごはんを食べるとデザートがほしくなってきました。最後に立ち寄るのは「亀寿軒(きじゅけん)」です。
こちらの地獄は「愛されるよりアイス地獄」。なんか、そんな歌があったような……。
▲こちらにいるのはオレンジ色の鬼

亀寿軒の名物は地元多賀で作られた「多賀にんじん」を使ったソフトクリーム。にんじん独特のにおいがせず、甘みが強くて生でも美味しい!と評判の多賀にんじんをジャムにしてソフトクリームと合わせました。
▲多賀ニンジンソフト(300円・税込)。地獄めぐりマップを使うと50円引きになります

にんじんなのにまるでフルーツのような甘さ!多賀町は県内でも雪が多い地域で、多賀にんじんは雪の中から収穫されることもあるそう。寒い中じっくり甘みを蓄えたからこそ、この美味しさが実現するんですね。
▲「猫舌地獄」からの「アイス地獄」は格別です

いよいよパワースポット「多賀大社」へ

お待たせしました。楽しい地獄めぐりを経て、やっと多賀大社にたどり着きました。

多賀大社に祀られているのは「イザナギ・イザナミの大神」。あの伊勢神宮に祀られている「天照大神」のご両親です。「古事記」では、日本で初めての夫婦の契りを結んだ神様と言われており、天照大神をはじめ、八百万(やおよろず)の神様をお産みになったと言われています。

生命の親神様であることから縁結びや延命長寿、厄除けなどにご利益があると言われている多賀大社。鎌倉時代から江戸時代にかけて信仰が広まり、あの秀吉も祈願に訪れていたんですよ。
▲「太閤橋」は名前の通り、太閤秀吉にゆかりのある橋。実際に渡ることもできます
▲ご神門のすぐそばには夫婦桜が

ご神門をくぐると、立派な拝殿が見えてきました。
▲今の拝殿は昭和7(1932)年に再建されたもの

拝殿のそばには、延命祈願のスポット「寿命石」があります。
平安時代、東大寺大仏殿の復興を命じられた重源(ちょうげん)というお坊さんが、多賀大社で延命祈願をしたところ、20年寿命が延びたそう。無事大役を務めることができたことから、境内には今も多くの参拝者が、重源ゆかりの寿命石に健康や延命を祈願します。
▲社務所で分けていただいた石(500円)にお願い事を記入し、寿命石の上に置いて祈願します

縁結びに延命長寿、祈願したいことは山ほどある!
そんな方には外からの参拝に加え、拝殿・本殿内部でのご祈祷がおすすめです。
▲拝殿の内部に続く通路。凛とした空気が漂い、思わず背筋が伸びます

拝殿でひときわ目をひくのがこの大きな杓子(しゃくし)。「お多賀杓子」と言われる多賀大社の名物です。
▲存在感のある「お多賀杓子」。“願いをすくう”という意味もあるのだとか
▲並んでみるとこの大きさ!3m近くある大きな杓子です

お多賀杓子は、飛鳥時代の元正(げんしょう)天皇が病気で倒れた時に多賀大社の神主がおこわを炊き、シデの木で作った杓子を献上したところ治癒されたとの言い伝えから、多賀大社のシンボル的な存在となっています。
「お多賀杓子」は「おたまじゃくし」の語源とも言われており、境内にかけられている絵馬も杓子型をしています。
▲境内では杓子型の絵馬に願い事を書いて祈願することができます

また、祈祷を受けた方しか入れないのが、本殿のちょうど裏にあたる場所。
こちらは神様から一番近い場所と言われており、「菊石」という菊のような模様のある石に願い事を書いた白石を供えると、願いが叶うと言われています。
▲願いをきく石、だから「菊石」なんですね
▲よく見ると、菊のような模様がいくつもあります

秀吉ゆかりの「奥書院庭園」も必見!

多賀大社では、本殿の奥にある「奥書院庭園」という広い庭園を拝観することもできます(拝観料300円)。多賀大社のなかでも意外と知られていませんが、ぜひ立ち寄ってもらいたい場所です。

この庭園は安土桃山時代に作庭されたもの。太閤秀吉が母・大政所の延命を多賀大社に祈願したところ、見事に叶えられたことから多賀大社に一万石を寄進し、この庭園が造られました。
▲四季折々の表情を見せる奥書院庭園

築400年以上の書院造りの建物には、唐獅子や富士山と鶴が描かれた絢爛豪華な金箔の襖絵も!
▲室町時代から江戸時代にかけて一世を風靡した狩野派の画家によって描かれたものだそう

書院の廊下から見下ろすような庭は全国的にも珍しく、西日本ではここだけといわれています。
多賀大社を訪れて奥書院庭園を拝観しないのは、あまりにもったいないので、要チェックですよ。

ご利益はあったかな?最後はおみくじで締めくくり

縁結びや延命長寿を祈願し、数々の地獄をめぐりながら多賀大社のパワーを存分に浴びた私たち。
最後は地獄めぐりマップの特典をつかって、多賀大社のおみくじを引いてみることにしました。
▲おみくじは「普通みくじ」「子供みくじ」「恋みくじ」の3種類から選べます。今回はもちろん、恋みくじを選択
▲凶だったらどうしよう…なんて思いましたが、何のやらせもなく「大吉」を引き当てました!強運!
▲今日一番の笑顔!いやー地獄をめぐったかいがあった!

最後は縁結びやパートナーとの幸せな時間を祈る女性に人気のお守り「縁結び守り」「恋まもり」を手にいれて、地獄めぐりと多賀大社への参拝は終了です。
▲左:縁結び守り(800円)、右:恋まもり(800円)

仕事にプライベートに日々頑張っている皆さん、パワーを取り戻して運気を上げたい時はぜひ多賀大社を訪れてみてくださいね!
石原藍

石原藍

ローカルライター。 大阪、東京、名古屋と都市部での暮らしを経て、現在は縁もゆかりもない「福井」での生活を満喫中。「興味のあることは何でもやり、面白そうな人にはどこにでも会いに行く」をモットーに、自然にやさしく、心地よい生き方、働き方を模索しています。趣味はキャンプと切り絵と古民家観察。

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