残暑にしみる京都の美味しいレモン味。パフェ、レースかん、塩檸檬飴
レモンといえば、梶井基次郎の短編小説『檸檬』を思い出します。小説には京都の町並みが描写され、かつて寺町二条にあった果物屋「八百卯」も登場します。レモンに縁の深い(?)京都で、美味しいレモン味を集めてみました。

そういうわけで、暑い季節の疲れをいやしに、自然とレモン味を求めて出掛けてしまいます。京都には意外に、檸檬味のものがあれこれあるのです。
暑い季節だけの隠れた人気メニュー
ここで一緒に味わいたいのが「檸檬パフェ」。「実は毎年パフェを替えたい」と思いつつ、リピーターが多かった檸檬バージョンが継続になり、リニューアルして今年も登場。
中に入っているサクサクのレモンメレンゲの食感も楽しいし、程よい酸味のレモンゼリーを口にすると、体がしゃきっとするよう。
パフェとはいいながら、甘ったるくないので男性にもおすすめ。私はひんやりとした檸檬パフェに、温かなカフェオレのセットが好みです。
夏の限定メニューで、「9月で終了。下旬まで出すか悩み中」とのことなので、早めに味わってください。



レモンをレースに見立てた粋な一品
もうネーミングからして、ジャケ買いならぬ、名前買いしてしまいそうですが、パッケージも素敵。封を切ると、サッとレモンの香りが広がります。
シンプルに寒天を使った菓子で、3代目が創作したそう。まだレモンを使った和菓子が珍しかった昭和初期に誕生した一品で、当時はとてもハイカラだったに違いありません。
暑い季節に羊羹はちょっとヘビーなので、こうした寒天を使った棹物が和菓子店には並びます。キリッと冷やした煎茶と一緒に味わうと、すっきりします。


乙女な見た目とは違い、想像以上に硬めの寒天で、ほろほろと崩れる食感が印象的。
疲れをいやす甘酸っぱい一粒
私も仕事でロケなどが続くときには、飴ちゃん袋を持って出掛けます。小腹が空いたときも、疲れてきたときも、パクリと一粒。事務所でも常備しているのが、「祇園小石」の飴です。
「祇園小石」は創業70余年の京飴の専門店で、昔ながらの銅鍋で煮詰めて作るので、後味が良いのです。近くの南座に出演する歌舞伎役者も、ここの飴が好物という人が多いのです。
季節によって限定の味があり、それもまた楽しみ。今年は、「御塩檸檬」が登場し、熱中症対策にと持ち歩いています。ほかにも、抹茶檸檬など、意外な組み合わせのレモン味の飴があり、こちらもおすすめ。
ちなみに、併設されている「茶房こいし」では、夏はパフェのほか種類豊富なかき氷が味わえます。買い物ついでに、ついつい立ち寄ってしまう憩いの場です。



ちなみに、この8月に復活オープンした「丸善京都店」(旧店舗は梶井基次郎の小説『檸檬』に登場)には小説『檸檬』が並び、それにちなんだグッズも販売されていて、レモン好きにはちょっと嬉しいニュースです。
アカツキコーヒー
京都市左京区一乗寺赤ノ宮町15-1
[営業時間]9:00~18:00(L.O.17:30)
[定休日]日曜
075-702-5399
大極殿本舗 六角店(だいごくでんほんぽ ろっかくてん)
京都市中京区六角通高倉東入南側
[営業時間]9:00~19:00
[定休日]水曜
075-221-3311
家傳京飴 祇園小石(かでんきょうあめ ぎおんこいし)
京都市東山区祇園町北側286-2
[営業時間]10:30~19:00
[定休日]無休
075-531-0331

内藤恭子
編集者・ライター。京都出身。関西や東京の京都特集で取材・執筆を20年以上担当している。事務所である祖母の町家で土壁を塗り、モザイクタイルを貼りながらリノベーションしつつ、取材に出かける日々。著書に『竹中木版 竹笹堂 紙と暮らす京の一年』(宝島社)などがある。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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