抜群の景色とスリルを楽しめる「祖谷のかずら橋」を渡ってきた!

2017.09.01 更新

徳島県西部の霊峰・剣山系の山々に囲まれた雄大な渓谷美が広がる「祖谷渓(いやけい)」。独自の文化や伝統が残され、今なお受け継がれている日本有数の秘境としても知られるこの場所に、多くの観光客が訪れる場所があります。それが国指定重要有形民俗文化財「祖谷のかずら橋」!自然と歴史、そしてスリルを体験できるスポットとして人気の理由を実際に渡って調べてきました。

秘境とはいえアクセス良好な「祖谷のかずら橋」

「祖谷のかずら橋」は、徳島県三好市西祖谷山村にあり、関西方面からは徳島自動車道・井川池田ICで降りて向かいます。
峠道は慣れていない人には大変ですが、舗装されているのでラクラクと走っていけます。

ICから45分ほど走っていくと…
整地された立派な駐車場が見えてきます。
普通自動車の駐車料金は1日・510円(税込)です。

駐車可能台数は293台。GWやお盆などの繁忙期でなければ「車が停められない!」と困ることはないと思います。

車を停めたら、駐車場すぐそばの施設「かずら橋夢舞台」へ行きましょう。
▲館内を通り抜ければ、かずら橋の渡り口に行けるようです
▲施設の手前にはアイスクリームや焼きそばなどの屋台がズラリ。橋を渡る前や渡ったあとに立ち寄りたいですね

いざ館内へ!さあ、橋に向けて進みますよ!

館内奥にかずら橋へつながる出口があります。

自然の中から突如現れる「祖谷のかずら橋」!

▲外に出てみると「祖谷のかずら橋」への看板が。坂道を歩いて5分ほど下っていくと…
▲かずら橋の渡り口へ続く橋「祖谷渓大橋」が見えてきます。この橋を渡っていくと…
右手の方に、かずら橋が見えてきました!!!
橋の真ん中あたりに立つと、ちょうどかずら橋の全景が見えるので、ここで写真を撮る観光客も多いようです。

うーん、なんだかドキドキしてきました。
▲周辺の案内図も。かずら橋を渡ったあとに立ち寄りたい観光スポットをチェックしてみるのもいいかも!
▲かずら橋の入り口までもうすぐ!ちょっとした山道を登っていきます
▲この階段を下りれば、いよいよ入口です。駐車場からは徒歩約10分ほどでたどり着きます

ついにかずら橋入口へ到着しました!
▲夏休みに入ったこともあり、観光客の行列ができています。すごい人気だ!
▲入口には注意書きがあります

そう、かずら橋は一方通行なんです。だから、舗装された祖谷渓大橋を渡ってから、かずら橋の入り口に行かないといけないんです。
入場料金は大人550円、小学生は350円(いずれも税込)。幼児は抱っこなどじゃないと渡れません。
▲かずら橋の歴史が書かれている看板

かずら橋の由来には諸説あり、「祖谷に巡行した弘法大師が村人のために作った」「追っ手から逃れる平家の落人が、いつでも切り落とせるようにシラクチカズラで作った」などの説が残されています。
▲橋の目の前にある管理小屋で入場料金を支払ったら、いよいよかずら橋へ!

長さ45mのスリル!かずら橋を渡り切る

▲これが祖谷のかずら橋!ジャングルにかけられた橋のようです

すでに渡っている人の中から「キャー!」「ひえー!」などの声が聞こえてきます。うぅ…さらにドキドキ!
▲野生のシラクチカズラを編んで作られたかずら橋

現在では安全上のためワイヤーや金具で止められていますし、3年毎に架け替えも行われているようです。見た目以上に安心な作りに少しホッ。
しかし…やはり渡っている人の様子を見ると緊張が高まります。
私の少し前に渡ろうとしていた女性も「ダメダメ…無理よ…」と言いながら引き返してきました。
そんなに怖いの!?

とはいえ、レポートしないと!(お仕事ですしね。笑)
さあ、いざ一歩踏み出します!
▲勇気を出して踏み出す…!

ひ、ひえーーーー!!
この日はたくさんの人が渡っているからなのでしょう、想像以上に橋が揺れに揺れます。
誰かがわざとやってんじゃないの!?というほどで、ユラユラと揺れるたびにその場でじっと立ち止まってしまいます。
▲少し進んで足元を見ると…ヒョー!た、た、高い!

揺れに続いて驚くのがその高さ!水面からは14mほどあるようですが、想像以上に高く感じます。下を流れる祖谷川を眺める余裕が全くありません…。

写真で見ていただければわかると思いますが、床面は「さな木」と呼ばれる丸太や割木を編んだだけなのでかなり隙間が空いています。ちょっと間違えば足がすっぽり落ちてしまいそう!
ヒールやサンダルで渡るのはオススメしません!

一歩一歩慎重に進んでいきます。
▲余裕の表情で渡る人もいれば、両手で手すりを持ちながらゆっくり渡る人も。中には手放しで自撮りしている人も!なんて怖いもの知らずなんだ…
▲私はそこまでの強心臓の持ち主ではないので、手すりをつかみながらじゃないとほんとに無理!

橋の真ん中くらいにくると、少し慣れてきました…。まだまだへっぴり腰ですが。

足元じゃなく周りを見回してみると、祖谷の美しい景色が広がっています。
▲前日に雨が降ったので撮影時は濁っていましたが、普段は透明感のある祖谷川を見下ろしながら渡ります

鮮やかな緑に涼やかな風。怖い気持ちも相まって、ひとときの涼を感じられます。

気持ちに余裕があれば、このあたりで写真を撮るのもオススメです。

足元の隙間に気を付けながら、ちょっとずつ進んでいって…ゴ、ゴール!
▲渡り切って振り返ると、みなさんが続々と渡っている様子が…。が、がんばって!

かずら橋の長さは45m。
怖さと戦い、写真を撮りながらで、渡り切るのに約10分ほどかかりました…。
しかし、渡ったあとの達成感は半端ない!
ちょっぴり疲れましたが、すがすがしい気持ちになります。やりきったぜ!

写真では伝わりにくいかもしれませんがそれなりに高さがあるので、高いところが苦手な人は一度見てから挑戦したほうがいいかもしれません。

渡っている最中に眺める景色もよいので写真や動画撮影をしたい人も多いと思いますが、カメラやケータイを落とさないようにご注意を!

また、かずら橋は毎晩19:00から21:00の間ライトアップされます。ただし、夜間は橋を渡ることはできません。
▲美しい星空の下でライトに照らされた橋の光景はとても幻想的![写真提供:(一社)三好市観光協会]

四季折々で表情を変える周囲の景色によってかずら橋の見え方も変わってきます。
▲紅葉シーズンのかずら橋。しっとりとした風情で趣がありますね[写真提供:(一社)三好市観光協会]

春は藤、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色…と、美しい景観も楽しんでくださいね。

かずら橋周辺のみどころ&グルメもチェック!

かずら橋を渡り切ったら訪れてほしいスポットをご紹介します。
かずら橋から徒歩1分ほどのところにあるのが「琵琶の滝」。
体力も精神も消耗しまくったあとには、滝のマイナスイオンで癒されたいところですね。
▲滝の由来についての看板

祖谷に流れ着いてきたと言われている平家の落人達が、昔の古都の生活をしのびながら滝の下で琵琶を奏でながらつれづれを慰め合ったと書いてあります。
▲程よい水量の琵琶の滝。水が流れる音が心地よいです

暑さと恐怖でかいた汗もスッとひいていくよう。
写真を撮ったりしながら、ゆるりと涼みましょう。
滝の前の橋をおりていくと河原におりることができます。
▲足元がすべらないように気を付けながら大きな岩場を進んでいくと、祖谷川に到着!
▲岩場に立つと、かずら橋を見上げるようなアングルに。撮影スポットによさそう!
かずら橋をバックに記念写真を撮れますよ。くれぐれも進んでいくときは気を付けてくださいね!

かずら橋周辺には食堂や屋台などが数軒並んでいます。
お店の前から、なにやらいい香りがしてきます。
▲お!美味しそうな田楽や焼き魚!

写真手前のものは、祖谷の郷土料理「でこまわし」。
▲なんだか可愛げのある見た目です

「でこまわし」の「でこ」は木偶=人形という意味で、人形浄瑠璃に形がなんとなく似ていることから名付けられたと言われています。
ジャガイモやそば団子、こんにゃく、地域に伝わる固めの豆腐「岩豆腐」を人形に見立てて串に刺して作られています。
これを炭火の脇で回しながら焼いていくので「でこまわし」と呼ばれるそうです。

炭火でじっくり焼かれたイモはほっこり、豆腐はしっとりしていて田楽味噌の香ばしい風味がたまりません。
▲鮎やあめご(あまご)など川魚も一緒に炭火にあたっています(1串600円・税込)。写真は鮎です

ほか、とうもろこしやさつまいもなども味わえます。
どれも片手で持てるので、食べ歩きするにはちょうどいいグルメですよ。
▲イートインスペースもあります。祖谷そばやかき氷、冷やし甘酒などを食べてクールダウンしましょう

せっかく訪れた秘境、のんびり自然とグルメも楽しんでほしいです!

帰る前に、かずら橋夢舞台でお土産をチェック!
▲広い館内には、地元の名産品がズラリと並びます
▲祖谷の名物・祖谷そばや…
▲刺身や田楽で味わえる手作りこんにゃくもあります

いかがでしたか?
秘境ゆえにたどり着くまでに多少時間はかかりますが、日本の原風景が広がる祖谷渓やスリルを楽しめる「祖谷のかずら橋」。
遠い昔の祖先の暮らしや今なお息づく歴史を感じながら、素敵な時間を過ごしてみてください!

実は祖谷にはかずら橋は2つ存在する!?

今回渡った「祖谷のかずら橋」から車で約1時間ほどのところに、実はもうひとつのかずら橋があるんです。
山深い谷合いに佇むその橋の名前は「奥祖谷二重かずら橋」。男橋(おばし)と女橋(めばし)の二本の橋があり、その総称だそうです。
▲奥祖谷二重かずら橋[写真提供:(一社)三好市観光協会]

約800年前、源平の戦いに敗れた平家一族が、剣山・平家の馬場での訓練に通うために架設されたと言われています。
男橋は昔の生活道にかけられた橋を復元したもので、女橋は男橋よりも小さく上流側にかけられています。

女橋の横には「野猿(やえん)」というロープを自分の手で手繰って移動する人力ロープウェイがあります。
▲野猿[写真提供:(一社)三好市観光協会]

こちらの野猿は、美しい祖谷川の上空を渡ります。大人でも童心に戻って楽しめる乗り物ですが、100%人力でしか動きませんのでかなり疲れます。体力に自信のある方はチャレンジを!一度に大人2名まで乗れますのでカップルやお友達、ご夫婦でいかがでしょう?
[写真提供:(一社)三好市観光協会]

あたりは原生林が広がり、眼下に流れる祖谷川は源流に近いため水の透明度が高く、夏でも冷たく澄み切っています。
より秘境の雰囲気が漂う「奥祖谷二重かずら橋」の美しい景観も、ぜひ訪れて楽しんでみてくださいね。
野々村まり

野々村まり

大学卒業後に徳島のタウン誌「あわわ」に入社。営業部・編集部を経験したのち4誌の編集長を務め、現在は編集統括マネージャーに。管理職になるも未だに月30件の取材をこなす現役バリバリアラフォー編集者。

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