福岡ライターいちおし!「鮨屋台」で絶景×絶品鮨を最強コスパで堪能

2017.10.04

「美味しい鮨を食べたい」「絶景を楽しみながら食事をしたい」そんな2つの欲求を満たしてくれる理想の鮨屋さんが、ココ福岡県岡垣町の波津(はつ)海岸沿いにあります。何を隠そう、プライベートで通った回数、十数回…。個人的に超お勧めするお店です。『ミシュランガイド福岡・佐賀 2014』で、ビブグルマンと評価された「鮨屋台」へ。美しすぎる鮨をご紹介いたします!

海に向かって立つ黒いコンテナ

福岡市中心部から車で約1時間。一年を通して種類豊富な魚が釣れるため人気の釣り場・波津漁港を擁する波津海岸に到着。海岸に向かって立つ黒いコンテナ、こちらが今回の目的地「鮨屋台」です。
▲小さいながらも玄関までのアプローチには美しい庭が

私、ここ10年ほど足しげく通う鮨屋台のファン。九州の海の幸を堪能したい関東から来た友人とのランチ先として、両親へのプレゼントとして、友人との週末ドライブ先として、色んなシチュエーションで利用させていただき、全員から大満足!の言葉をもらっている、まさに“鉄板”のお店なんです。

店内に入り、左手側のカウンター席の部屋へ進みます。横一列に並ぶカウンター席の前では職人さんが忙しく仕込みをされていました。
▲20人収容するカウンター席。取材日は3名の職人さんがいらっしゃいました

景色以外にもゲストを楽しませる仕掛けが

カウンター席にはオリジナルのランチョンマットが各席に敷かれており、そこに書かれた言葉がなかなかユニーク。

「こちらは男前の席です。よか男たい。」
「江戸前?いいえ、波津前です。目の前で採れた魚を少しずつたっぷりと。」
「注意!!ネタが新鮮なため逃げ出すかもしれません。」

洒落が利いたランチョンマット。席に着いたらまず笑ってしまうお客さんも多いとか。一番人気の席は、
「美人の席です。はい、貴女の席です。ご遠慮なくどうぞ。」
…納得。うん、座りたい。

今回は、2017年で寿司職人23年のキャリアを持つ料理長である松本昭和(あきかず)さんにお話を伺いました。
▲鮨屋台での勤務は2017年で6年目という松本さん

―まず、鮨屋台にコンテナを使用したのはなぜでしょう?
「このコンテナは、実際に使われていたものなんです。七つの海を渡り世界を旅してきた20フィート(約6m)の海洋コンテナ達が、ココ波津で第二のステージを迎える…というコンセプトです。」

―コンテナと言えど、カウンターだけで席数は20。かなり広々している印象です。目線の高さを水平線に合わせたカウンター席もこだわりの一つですよね。
「そうですね。目の前の波津海岸を眺めながら食事していただくために、お客様の目線と水平線の高さが合うように設計されています。コンテナは丁度良かったですね。」
▲店の目の前は海!食後にゆっくり散策するのもお勧め

―そして海を眺めつつ鮮度抜群の鮨をいただく…贅沢ですよね。メニューはコースだけですが、具体的なネタのメニューはないのですか?
「単品のご注文も承りますが、この店では基本的に波津漁港で上がったものを新鮮なうちにコースで提供しています。だから鮨の内容は“海にお任せ”です。その日の海のご機嫌次第なので、メニューには具体的な魚の名前は書いていないのです。」

―鮨屋台という店名はどこから?
「職人を目の前に、屋台で食事をするように気軽に味わってほしい、という想いを込めています。ランチとしては、やはり少し高い価格設定にはなりますが、海を眺めながら新鮮なネタを使用した鮨をゆっくり楽しんでいただきたいですね。」
▲水平線を眺めつつその日獲れた魚を握り鮨でいただく…はぁ、至福

鮮度重視の鮨。メニューは5種類のコースのみ

そう、鮨屋台は鮮度重視。漁港がすぐそこにあるからこそ提供できる、抜群の新鮮度が特徴なのです。だからメニューは昼夜ともに基本的に5種類のコースのみ。

・海におまかせ握り11貫と小鉢、味噌汁がついた「おまかせコース」2,500円
・5種のお刺身、握り10貫と小鉢、味噌汁がついた「つまんでコース」3,800円
・つまんでコースにあわびステーキがついた「ちょっと欲張りコース」4,800円
・海におまかせ握り13貫と小鉢、本日の一品と味噌汁がついた「満腹コース」3,500円
・本日の小鉢、本日の一品、魚のオランダ煮、5種のお刺身、あわびステーキ、握り10貫と小鉢、味噌汁がついた「波津コース」5,800円
※価格はすべて税抜
▲取材時の海におまかせ握り11貫と小鉢。どれも繊細な技が施されています

リーズナブルに鮨を楽しみたいという方は「おまかせコース」で十分ですし、とにかくお鮨をたくさん食べたい!という方は「満腹コース」、今日は贅沢に!という方は「ちょっと欲張りコース」や「波津コース」をどうぞ。

今回は、「おまかせコース」をご用意いただきました。
まずは、カウンター越しに松本さんが声をかけてくださいます。
「苦手な食材やアレルギーはありますか?」
▲職人さんとの会話も楽しみの一つ

お客さんの返答によって職人さんは、ここで鮨のネタを変更したり、女性だとシャリを食べやすいよう少し小ぶりに握る…など調整するそう。2~3名の職人さんが20席に座るお客さんの鮨を握ります(補助の職人さんも2名ほどいるそうですが)。それぞれのお客さんの要望を覚え、順序良く鮨を握っていくなんてスゴイ!

ちなみに鮨屋台は、平日でも11時30分の開店時から14時くらいまでほぼ満席…ということも多い人気店。常にカウンターの20席が埋まっているということは、職人さんは入れ替わるお客さん一人一人の好みに合った鮨を順番に提供し続けている、ということ。すごいですね。

来ます、来ます。美しく輝く鮨が~!

カウンター越しに海を眺めていると、鮨が運ばれてきます。もう、その味わいはもちろんなのですが、細かい仕事を施された鮨の見目の麗しさと言ったら…!!
▲こんにゃくのような食感のおきゅうと(博多名物の海藻を固めたもの)を乗せたスズキ(右)や、お醤油で漬けた玉ねぎを乗せたヒラス(ヒラマサ/左)
▲柚子ゴショウおろしを乗せピリリとした爽やかな辛さが味わえる太刀魚(左)、濃厚で甘~いうに(右)
▲ネタの大きさに驚く、出汁醤油を付けたマグロ(左) と醤油で炙ったイサキ(右)

そして、何といっても一口アワビ!
軍艦の上で、うねうねと動いています~。もう、これがコリッコリ!!ほんのり磯の風味がする歯ごたえある身は、噛むほどに幸せな味わい…!

そして至福の鮨はまだ続きます!
見てください、この美しさ!キラキラ輝くマスコです…。このマスコ、希望があればもう一杯スプーンでかけてくれる嬉しいサービスも。
▲もちろん、お願いしましたとも!!

ヤリイカや玉子の他、自家製のカボチャの浅漬けによる鮨、南蛮漬け鯛の小鉢もありました。

そして、最後に忘れちゃいけない味噌汁です。
え?ただの味噌汁でしょ?と思うなかれ。当日捌いた魚のアラがふんだんに入っている「あら汁」なのです。だから、魚の出汁の旨みがた~~~っぷり!!
▲表面にはアラから出た脂が…。柚子ゴショウを添えて提供されます

実際に、私が連れて行った友人たち、みな口を揃えて「…うまっ!!」って言いました。前述した通り、鮨屋台で提供する魚は、“海のご機嫌次第”。だから出汁をとる魚もその日次第ですが、常時5~7種類の魚のアラを使用しているそうです。最後の最後まで驚きの美味しさですよ!

ちなみに、「ちょっと欲張りコース」につくアワビステーキがこちら!
アワビの活きが良く、ワカメに絡まっています。こんな大きさのアワビをステーキでいただけるなんて…。こちらのコースもおすすめですよ!

大人数の宴会や食事会などには個室も

職人さんと話しながらいただくカウンター席も良いけれど、大人数なら個室がお勧めです。
入口から右に入ったところにある「離れ」は16名収容できるテーブル席。こちらからも、広くとられた窓から海を一望できます。
そして、外観の左手にある入口から入る別室「海の栖(すみか)」。
▲左手が海の栖の入口です
▲奥にはやはり海を一望できる窓が

こちらは、最大14名収容できる掘りごたつの和室です。二つともに落ち着いた雰囲気で、ゆっくり食事が楽しめそうですね。海の栖と個室は4,000円(税抜・サ別)以上のコースのみ利用できます。

食事をした方は入浴が割引!
絶景露天からも海を一望

鮨屋台には同系列の旅館「八幡屋(やはたや)」が斜め前にあります。だから、何と「鮨屋台」で食事をすると「八幡屋」の入浴料金通常大人800円・小学生400円が、大人500円・小学生300円に割引されるという嬉しいサービスが。※入浴料は税込
▲1階の「磊(もり)の湯」。大理石の風呂や露天風呂があります

その「八幡屋」のお風呂がまた素敵なんです!目前にある海の海水を利用した「汐湯」の露天風呂を含め、全部で7種類のお風呂が楽しめます。(1階の「磊(もり)の湯」、4階の「卯月の湯」が男女日替わり)
4階の「卯月の湯」には内湯のほかに、海を一望するサウナも!そして、「卯月の湯」から階段を上がっていくとたどり着くのが、屋上「天望の湯」。
ここが絶景の一言!!
▲まるでリゾート地のよう…!「天望の湯」は男女日替わり

こんな最高のロケーションで、空と海を眺めながら浸かる汐湯。贅沢極まれり!ですね。
目の前の海を眺めつついただく新鮮な海の幸を使ったお鮨、その後に絶景の露天風呂…。日帰りで楽しむには十分すぎるルートです。個人的にはこの後車で5分ほど行った「ぶどうの樹」にある「麦のキッチン」で焼きたてのパンを購入して帰ります。こちらもお勧めですよ。

ちょっと贅沢したいとき、癒されたいとき、ゆっくり美味しいものを食べたいとき。
「鮨屋台」は、食欲はもちろん、心も満たされる場所です。それは、眼前に広がる波津の海の景色もありますが、職人さんによる会話もその要素。細やかな気遣いに心がほっこりします。そして満腹になったら、絶景の露天風呂でのんびり体もリフレッシュ。ぜひ、今度の休日は岡垣町へ極上のお鮨を食べにでかけてみてくださいね。
桑野智恵

桑野智恵

フリーの雑誌ディレクター/ライター。福岡生まれ、福岡育ちの博多女。3つの出版社を渡り歩き、雑誌編集歴はや18年。3歳娘の子育てをしながら、旅行情報誌を中心に活動中です。

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