富士山麓にある「白糸の滝」。崖から直接流れ出るという不思議な滝

2017.09.13

実は、日本の全国各地にある白糸の滝。名前は同じでも、1本の糸のような細い滝から、幾筋もの水が流れ落ちる幅広い滝まで、その姿はさまざまです。静岡県富士宮市にある「白糸の滝」は、無数の糸を垂らしたような姿がとても美しい滝。しかもその水のほとんどが崖から直接流れ出ていると聞き、一体どうなっているのか気になったので、見に行ってきました!

まずは音止の滝を見に行こう!

東名高速道路富士ICまたは新東名高速道路新富士ICから車でおよそ30分。国道139号線を富士山を右手に眺めながら北上し、県道72号線と414号線を経由して、目指す白糸の滝駐車場(8:30~17:00。駐車料金は普通車500円、バイク200円※ともに税込)に到着します。
車を停めて、アーケードになっている売店通りを抜け、まずは徒歩3分ほどのところにある「音止(おとどめ)の滝」を目指します。
▲足場の上から音止の滝を眺める

高さ20mの絶壁から滝壺へ轟音をとどろかせながら落ちる滝の勇壮な姿に驚かされる音止の滝。水量は、富士山の積雪量や、上流部に降る雨の量によって変化するのだそう。見る位置によって変わる音の大きさを楽しみながら、白糸の滝を目指します。

白糸の滝とご対面!

▲売店通りの途中に、富士山型の看板を発見!

さらに売店通りを下って行くと、柵の向こうに白糸の滝が見えました。確かに、たくさんの糸が垂れているように見えます。「もっと近くで見たい!」早速、この看板の右手にある階段を下って行きます。
▲長い階段を下って行くと…
▲展望台から滝が見えました!

階段を少し下りると、空気がひんやりと冷たくなるのを肌で感じます。滝とはまだずいぶん離れているのに空気がすうっと冷たく感じられるのは、すでにマイナスイオンを浴びているから?
階段を下り切ると、滝見橋という橋が。ここを渡ると、もっと近くまで行くことができます。
▲橋の入り口からの眺め

滝を右手に眺めながら、橋を進んでいきます。
橋の左手を見下ろすと、さっき滝を落ちたばかりの美しい水が勢いよく流れていました。緑がしっとりと美しく、目にやさしく映ります。
矢印に従ってさらに階段を下り、川沿いに伸びる歩道を歩いていくとついに!
▲バーン!広くて気持ちいい!

高さ20m、幅200~210mから流れ落ちる無数の白い滝は、美しい糸が垂れるように繊細。滝壺はエメラルドグリーンに透き通り、周囲の緑と相まって、自然が生み出すダイナミックな姿を堪能できます。遠くから見ているときは横幅の広さに驚かされますが、近くで眺めると、今度はその高さに圧倒されます。
▲底まで見えるほど水が澄んでいる

白糸の滝は、1936(昭和11)年、国の名勝および天然記念物に指定。1950(昭和25)年には、日本観光百選の滝の部で第一位に。2013(平成25)年に富士山が世界文化遺産に登録されたときには、25ある構成資産の1つとして登録されています。
流れ出る水の量は、毎秒1.5t。大量の水が流れる滝をよく見ると、崖から直接流れ出ているように見えます。滝と言えば、川から流れ落ちるのが常識。一体どこから水がやってきているのか、不思議ではありませんか?

その答えは、滝のある場所の地層にありました。白糸溶岩流という水を通しやすい地層の下に、水を通しづらい古富士泥流という地層があり、この2つの地層の間から富士山の雪解け水などが流れ出ているのだそう。だから、このような不思議な光景になるのですね!
間近に滝を堪能した後は、展望台を目指します。
緩やかな階段を上って行くと…
展望台が見えました!一体どんな眺めが待っているのでしょうか?
美しい滝壺と、流れ落ちる滝が見えました。上から眺めると、崖から水が溢れ出ているのがよくわかります。また、天気がよければ滝の上に生い茂る木々の向こうに、富士山を眺めることができるそうですよ!
▲紅葉は例年11月中旬が見頃

真っ赤に紅葉した木々の間から落水する白糸の滝も、風情があってまた格別。この時期は好天率も高く、雪化粧した富士山とともに眺められる日が多いのも嬉しいですね!

富士宮市に来たからには絶対食べたい!「富士宮やきそば」

階段を上ったり下りたりしたら、すっかりお腹がすいてしまいました。白糸の滝のある静岡県富士宮市の名物といえば「富士宮やきそば」。富士宮で昔から親しまれている味を堪能せずに帰るわけにはいきません!

売店通りを歩いていると「富士宮やきそばの店」という看板を掲げたお店がありました。こちらは「平石屋」さん。早速入ってみることにしましょう。
テーブル席のほか、テラス席もある店内。富士宮やきそばのノボリがありました。
焼きそば以外のメニューも充実していますが、富士宮やきそばを迷わずオーダー。「外もいいですよ~」という言葉につられ、テラス席に座ることに。
▲川沿いにあるテラス席
テラス席からは、音止の滝上流の川を眺めることができます。いくつもの店が並ぶ売店通りですが、このスペシャルな眺めを楽しめるのはこちらの平石屋さんだけ!
▲水量が豊かで、透明度は抜群

川の流れを眺めていたら「お待ちどうさま」の声。鉄板の上でジュージューと音を立てる熱々の焼きそばが目の前に!
▲富士宮やきそば630円(税込)。もちもちとした弾力のある食感とコシのある歯ごたえが特徴の「曽我めん」製の麺を使用

こちらの富士宮やきそばは、20年以上前から提供しているという定番メニュー。麺がふっくらしていて、ラードと肉かすを使っているとは思えないほど軽く、さっぱり。あまりの美味しさに、あっという間に完食してしまいました。
お店を切り盛りするのは、左から堀内美保子さん、平石和江さん、平石尚子さん。「また来てよ~」と笑顔で見送ってくれました。
その姿を変えることなく流れ続ける白糸の滝。その背景を彩る景色は四季折々に変化し、いつ行っても優麗な滝の姿を楽しめます。富士山周遊の旅には外せないスポットです。
永井理恵子

永井理恵子

日大芸術学部写真学科卒のフリーライター。食いしん坊(飲んべえでもある)。東京の荒波に15年揉まれて気づいたのは、生まれ育った静岡県と御殿場市が思いのほか素敵な場所だったってこと!地元のいいところを発信すべく鋭意活動中。

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