ギラギラ輝く絶品グルメ!周防大島「太刀魚の鏡盛り」はSNS映え抜群だった

2017.10.26

銀色に輝く様はまるで鏡のごとし――。豊富な海の幸が自慢の山口県周防大島町では、名物「太刀魚(たちうお)」を使った「鏡盛り」が人気上昇中です。食べ方も見た目もインパクト大な絶品料理はSNSでも注目の的!エンターテインメントな美味を目と舌で存分に堪能し尽くしてきました。

島の名物グルメの中でも「鏡盛り」のインパクトは最大級!

山口県の南東の端に位置する周防大島は、中国地方西部を代表する観光地。山陽自動車道・玖珂(くが)ICから島の入口「大島大橋」まで車で約40分とやや距離がありますが、「遠くても行きたい」と思わせる“お楽しみ”が盛り沢山の島です。
▲本州とは大島大橋(無料)で陸続き。島を訪れるなら、マイカーやレンタカーがおすすめ。瀬戸内海の美しい景色を楽しみながらのドライブも魅力の一つ

温州みかんなどの柑橘類と豊かな海の幸、そしてこれらを生かした加工品が島の主な名産で、カフェやレストラン、スイーツの店などでも周防大島ならではの品々が堪能できます。
▲みかんは周防大島における秋の味覚の代表格。販売所や道の駅などで大量買いをする人も少なくない

島内には「瀬戸内ジャムズガーデン」「周防大島みかん鍋」など、人気スポットや名物グルメが目白押しですが、今回紹介する「太刀魚の鏡盛り」もその一つ。周防大島周辺の海域では太刀魚が豊富に水揚げされ、山口県内の総漁獲量の約6割を占めるほど。通年で獲れる魚ではありますが、特に10月から1月ごろにかけてが水揚げの中心。太刀魚漁とみかん狩りのスタートは、島に秋の到来を告げる風物詩となっています。
▲曳き縄漁によって一匹ずつ丁寧に釣り上げられる太刀魚(写真提供:周防大島観光協会)

太刀魚はキラキラと銀色に輝く美しい姿が特徴的で、細長い体型が刀身のようにも見えることから、その名が付けられたといいます(立っているように泳ぐ姿に由来する説もあり)。
▲大きなものでは長さ1mをゆうに超える。「指五本(=指五本分の幅という意味)」「指四本」とその幅の大きさが表現される(写真提供:周防大島観光協会)

その太刀魚を使った「鏡盛り」は、周防大島の料理人たちによって2014年に考案された、いわば島の新名物。皮はまさに銀箔のごとしで、刺身を大皿に盛り付けるとまるで鏡のように美しく輝く様子から命名されました。

ちなみに鏡盛りには、みかんを使った「刀」にまつわる特別な作法があるのだとか。一体どんな?「みかんを皮のまま丸ごと鍋の中に!?」と多くの人々の度肝を抜いたみかん鍋もあることですし、今回も期待が高まる…というわけで、SNS映えも抜群とうわさの料理を堪能します!

「千鳥別館 粟屋」で太刀魚三昧!海街の風情ある隠れ宿は料理も自慢

鏡盛り、そして太刀魚料理は島内のさまざまな店で提供されています。今回は太刀魚三昧のコース料理がいただける「千鳥別館 粟屋」を訪れました。

海沿いの街並みに佇む大正時代後期の日本家屋をリノベーションした旅館で、鮮度抜群の地魚をふんだんに使った料理が自慢。食事だけの利用(要予約)も可能で、シーズンともなると太刀魚三昧のコースがお目見えします。
▲古き良き風情をそのまま残した隠れ家風のお宿。車で5分の場所には同グループの温泉施設「竜崎温泉ちどり」もある

太刀魚の鏡盛りは単品メニューで、コース料理に追加する形で注文できます。さっそく鏡盛り(1人前・税別1,000円)と、秋シーズンは太刀魚が贅沢に使われる「粟屋の宿泊会席料理」(同5,000円)をオーダー!
▲6人前の鏡盛りは圧巻!2~3匹の太刀魚が使われている

まずテーブルに運ばれてきたのは、本日お目当ての鏡盛り。わわわ、凄い~!!これは声を上げずにはいられないほどのインパクト!キラキラと輝く皮は鮮度抜群の証で、まるで刺身に銀箔がのっているかのようです。光が反射すると、ま、眩しい~!
▲銀箔が載せられたようなこの光沢!白身も美味しそう~

では、いただきま~す!…の前にちょっと待った!鏡盛りは刀に例えられる太刀魚ならではの、仕上げの作法があるのです。さらに美味しさが増すというその作法とは??
▲1人前での注文はかわいらしい「手鏡盛り」となる。迫力は欠けてもさすがの光沢!

鏡盛りをいただく二つの作法。刀身を炎で鍛えてグンと美味しさアップ!

まずは、一つ目の作法から。時代劇でお侍さんが刀を手入れする姿を見たことがありませんか?そう、何やら棒の先に白いものがついた道具でポンポンと刀身をなぞるあのシーンです。砥石の粉を刀身にまぶし、紙などで拭き上げることで切れ味が増すのだそうです。
▲一つ目の作法で用いる「毬(まり)みかん」。周防大島産の柑橘を使用する刀の手入れにならったその作法とは?

鏡盛りでは美味しさを増すために「毬みかんの打粉」で、太刀魚の身と皮を“お手入れ”します。周防大島の名物である柑橘は魚介とも相性は抜群。ポンポンと、太刀魚の身に優しく当てていくことで、みかんの切れ目から果汁が移り、ほのかな柑橘の風味が全体に行きわたります。
▲優しく太刀魚の身に打粉していく。ほのかな柑橘の香りが食欲をそそる。今回は摘果みかんを使用(柚子などの場合もあり)

打粉を終えたところで、次は二つ目の作法へと移ります。
真っ赤になるまで熱せられた鋼を刀工が何度も何度も鎚(つち)で打って、刀身を鍛えていく様子から連想された「焼き入れ」を太刀魚の身に行うのです。
▲一つ一つ、丁寧に焼き入れを行う。皮に焦げ目が付き熱で脂が溶けて、風味&旨みがさらにアップ!(画像提供:周防大島観光協会)

銀箔のような皮の表面をお店のスタッフがバーナーで丁寧に炙っていきます。焦げ目が付くと同時に皮はキュッと反り、今度は香ばしい香りが強烈に食欲を刺激してきます。二段階にわたる香りの演出はまさに必殺の切れ味、うう、早く食べたい~!
▲「焼き入れで咲く菊の花」が作法その二の公式名称。「鏡盛り」が炙りによってまるで菊の花の大輪に!

「千鳥別館粟屋」では、ポン酢や「あおさ醤油」、そして「みかん胡椒」を薬味に添えていただきます。
▲あおさ醤油とみかん胡椒は、同旅館を経営する千鳥グループのオリジナルで、別途購入も可能

まずは一切れ「あおさ醤油」で…んん~、これは美味しい~!わずかに香る柑橘の風味、焼き入れによる皮の香ばしさ、そして、しっかりと旨みを内包した上品な身の味わいがたまりません!あおさ醤油とも絶妙な相性でポン酢も言わずもがな、たまにみかん胡椒をのせれば味覚をさらに刺激!これは箸が止まりません~。

どんな期待にも応えてくれる超美味な太刀魚。大満足の創作メニュー!

▲太刀魚とともに周防大島の海の幸が堪能できる「粟屋の宿泊会席料理」(税別5,000円、食事のみでの利用も可)

鏡盛りを味わいつつ、せっかくなら太刀魚料理も存分に堪能しましょう。刺身でも超美味な太刀魚は、煮る、焼く、蒸す、揚げる、そして和風、洋風といったどんな料理法でも美味しく応えてくれる素晴らしい魚なのです!「粟屋の宿泊会席料理」では、趣向を凝らした創作メニューで太刀魚を味わい尽くすことができます。
▲太刀魚の春巻風味噌クリームソース。太刀魚の身がホクホク!
▲隠れ太刀魚の秋の炊き込みご飯。松茸&栗との贅沢コラボに悶絶必至!どんな風に太刀魚が隠れているのかは、訪れた人だけのお楽しみ
▲太刀魚のしゃぶしゃぶ
▲太刀魚つみれのパイ包みスープ(コンソメ仕立て)

なお、周防大島では、太刀魚は基本的に秋から冬にかけての水揚げが中心のため、太刀魚料理もその時期に合わせての提供ですが、前述の通り通年で獲れる魚でもあり、シーズン以外でも運が良ければ味わうことができるそうです。鏡盛りや太刀魚料理がどうしても食べたい!というならば、お店に事前に確認してみましょう。
水揚げの最盛期には、遊漁船での太刀魚釣りも体験できます。太刀魚は初心者でも十分狙える大物の代表格なのだそうです。「指4本」以上のクラスは釣り好きな人たちの間では「ドラゴン」とも呼ばれているのだとか。陽差しを浴びて煌びやかに輝く太刀魚を自らの手で釣り上げることができたなら、きっとこれ以上ない思い出になるはずです。
▲島内には数多くの遊漁船事業者がある。せっかくなら太刀魚釣りにもチャレンジしてみよう

ともあれ、まずは「鏡盛り」の初見、そして美味しさの感動を体験すべし。その大きなインパクトは、SNSで自慢できること間違いなし!
兼行太一朗

兼行太一朗

記者兼営業として、地元山口の地域情報紙に14年間勤務。退職後はNPO法人大路小路ひと・まちづくりネットワークに籍を置き、守護大名大内氏や幕末における歴史資源の取材に携わる。同時にフリーライターとして活動しながら、たまに農業も。自称ネコ写真家。(編集/株式会社くらしさ)

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