地元民おすすめ!金沢で高級魚「のどぐろ」をリーズナブルに食べられる店3選

2017.12.24 更新

金沢で味わえる海の幸といえば加能ガニや甘エビ、牡蠣、そして超高級魚・のどぐろ!数年前までは知る人ぞ知る味わいでしたが、グルメの間で注目が高まるにつれて、のどぐろ料理をより気軽に味わえるようになりました。その中でも、今回は地元民も太鼓判を押す、絶品のどぐろ料理を肩ひじ張らずにいただけるお店をご紹介します。

まずは、のどぐろの基本をおさらい

のどぐろとは、アカムツとも呼ばれる白身魚。白身魚特有のサッパリとした味わいではなく、脂と旨味たっぷりのとろけるような舌ざわりで、「白身のトロ」と呼ばれることも。基本的に1年を通して味わうことができますが、金沢では晩秋から冬が最もおいしい時期として人気を集めています。
▲身がプリッとしている大きくて新鮮なのどぐろ(写真提供:金沢市)

喉の奥が墨で塗ったように黒いため、金沢ではアカムツより「のどぐろ」の名前で親しまれています。
▲陰影ではなく、本当に真っ黒な喉(撮影協力:のど黒めし本舗 いたる)

15cm程度の小ぶりのものから、40~50cm程度の大きなものまでサイズがいろいろありますが、大型だと1匹で万単位はすると言われる超高級魚。それだけにのどぐろを味わってみたい!できればリーズナブルに!と思う人も多いはず。
というわけで、そんな願いを叶えてくれる厳選3店から、おすすめのどぐろメニューをご紹介します。

ひつまぶしスタイルで味わう「いたる」ののど黒めし

まず1店目は「のど黒めし本舗 いたる」。JR金沢駅から徒歩で約20分、「金沢21世紀美術館」にもほど近い柿木畠(かきのきばたけ)の通りにあります。
▲大胆に描かれた、のどぐろの大きなイラストが印象的な「のど黒めし本舗 いたる」

金沢に3店舗ある居酒屋「いたる」の中でも、こちらはのどぐろ料理に特化したお店で、ランチタイムも営業しています。10時半頃になるとあちらこちらから人が集まり、開店待ちの行列ができるほど。

こちらでぜひ食べて欲しいのが、ひつまぶしスタイルで楽しめる「のど黒めし」。
▲「のど黒めし」(2,800円・税込)

もともとは「いたる本店」の裏メニューだったそうですが、現在はこちらの看板メニューとして平日なら1日平均70食、週末なら150食も注文されるほど人気を博しています。
「このお膳で、大きめののどぐろを丸ごと1匹使用しています。まずは4分の1くらいを、そのまま味わってみてください」と料理主任の西山さん。
のどぐろの味に合うように、特製のみそだれを隠し味に加えて大きな鉄釜でふっくらと炊き上げているため、ごはんはちょっぴり褐色。それを1人用の小釜によそい、のどぐろの切り身をたっぷりと乗せたら、火でさっと炙り、脂の甘みと香ばしさを一層引き出しているそう。
ちなみに、ごはんの上に乗せられたのどぐろはお刺身用の生切り身。魚特有の臭みを抜くため、前日におろして能登塩をふり、一晩寝かせるというひと手間が加えられているんだとか。

では、言われた通り1膳目はそのままいただき、のどぐろ本来の味を楽しみます。
▲のどぐろの旨味が、噛みしめるほどに口の中に広がる!

脂があると言っても、柔らかすぎずほどよい弾力もあり、噛むほどに口の中でやさしい甘さが広がり、思わず笑顔がこぼれます。
▲次にゴマや万能ねぎ、本わさびなどの薬味を乗せて

2膳目では薬味を乗せていただきます。炙られた皮の香ばしさと、白ゴマの香ばしさ、ふたつの異なる香ばしさが絶妙にマッチ。さらに薬味がほどよいアクセントとなり、より一層のどぐろの濃厚な旨味を味わえる一杯に。
▲最後は濃厚なダシを注いでお茶漬け風に

3膳目は同店特製の「のど黒ダシ」を注ぎ入れ、お茶漬け風にしていただきます。
炭火で炙られた大量ののどぐろの骨を7~8時間かけて煮込んだ「のど黒ダシ」は、とんこつスープのようにとろりとしていて超濃厚。そのダシを本わさびめがけて注ぎ入れるのが、わさびとダシがよく溶け合い、おいしくいただくコツです。
▲ひとすくいに、のどぐろの旨味が濃縮!

たっぷりのわさびでのどぐろの味わいがより上品なものに昇華。濃い味わいながら、食後の余韻はスッキリです。

「のど黒めし」でいただくごはんの全量はお茶碗2杯分くらいですが、3度味を変えていただくと女性でもぺろりと完食!むしろ食べ終わるのが惜しいと思えるほど美味でした!
▲大小の寸胴鍋で作られている「のど黒ダシ」

今回特別にキッチン内を見せていただくと、白濁した「のど黒ダシ」が寸胴鍋でコトコト煮込まれていました。ふたつの寸胴鍋のうち、大さな寸胴鍋ではなんと約80匹分の骨を、小さな寸胴鍋でも約50匹分の骨を煮込んでいるそう。こんなに大量の骨を用いてダシを取っているなんて、さすがのどぐろ料理に特化したお店ですよね!

この「のど黒ダシ」は他の料理にも使われています。そのひとつがこちら。
▲「のど黒出汁巻き玉子」(700円・税込)

能登で育った鶏のたまごをたっぷり3個使い、「のど黒ダシ」を入れてふんわりと焼かれた「のど黒出汁巻き玉子」は、一口食べるとのどぐろとたまごのそれぞれの甘さが感じられて、何もつけなくてもおいしい!ダシをしみこませた大根おろしを乗せて食べるのもおすすめです。
▲たまごの回りにものどぐろのダシがたっぷり

白身魚の王様を昼も夜もリーズナブルに味わえるとあって、連日人気のお店「のど黒めし本舗 いたる」。「のど黒めし」でいただくのどぐろは、脂も旨味もたっぷりの濃厚な味わいながら、食後は澄みきった余韻で感動的です。居心地の良い店内で、ぜひゆったりと楽しんでみてください。

しゃぶしゃぶや寿司で味わう「旬彩和食 口福」の、のどぐろ

2店目の「旬彩和食 口福(こうふく)」は、JR金沢駅東口から徒歩約15分。近江町市場内の「近江町いちば館」2階にある人気和食店です。のどぐろ料理をはじめ、鍋、どんぶり、本格加賀料理なども気軽に楽しめます。
▲近江町市場にあるため市場見学や買い物ついでに、ちょっと寄り道で行きやすい

こちらの店主は調理師学校の講師も務めるほど確かな腕を持つ料理人。季節ごとの良質な素材を用いた旬魚料理が自慢で、女性からの人気も高いお店です。

カニや寒ブリ、白子ダラ、能登牡蠣など、日本海の味覚が多彩にそろいます。その中でも今回ご紹介したいのは、のどぐろのしゃぶしゃぶ。シンプルな料理ですが、しゃぶしゃぶにできるほどの大きなのどぐろを仕入れているからこそできる、自慢の一品です。
▲「のどぐろと加賀野菜のいしるしゃぶしゃぶ」(1人前1,580円・税別 ※写真は2人前)

「市場の中にあるお店だからこそ、気軽に楽しんでいただきたいです」とのことで、高級魚なのに破格の良心価格。お皿にはのどぐろの切り身と加賀れんこん、金沢春菊、加賀一本太ネギ、近海でとれた生わかめも盛られています。
▲肉厚で大きなのどぐろの切り身

お刺身用の新鮮なのどぐろなので、ちょっぴり生でも完全に湯通ししてもどちらでも大丈夫。一番おいしい食べ方を伺うと、「さっ、さっ、さっ…とおだしの中で軽く3回くぐらせるのがおすすめです」と教えてくれました。
さっそく、サッとおだしにくぐらせます。半生状態になったのどぐろを、能登のいしる(イワシで作られた醤油)で味付けされたおだしと一緒にいただきます。ほどよく脂が落ちてさっぱりとした味わい。深い旨味のあるいしるとも、とてもよく合います。

大きなのどぐろならではの脂の甘さとやわらかさは、お寿司でも味わえます。
▲「のどぐろの握り」(2貫980円・税別)

のどぐろは、皮と身の間の部分が、いちばん脂ののったおいしい部分。ここの旨味を引き出すため、握り用に包丁を入れる前に、皮目を軽く炙っているのだそう。

では、すだちを絞って塩をつけて頬張ります!
ふんわりした口どけに香ばしさもプラスされ、思わず笑みが…。
少し甘めで濃い刺身醤油でいただくと、のどぐろ特有のとろける味わいがより一層丸みを帯びたものに。
鍋の合間にもう一品…と欲張ってみてはいかが?
▲「のどぐろ刺し身」(1,200円・税別)(写真提供:旬彩和食 口福)

徹底した素材吟味ゆえ、のどぐろの味がストレートに楽しめる刺し身もおすすめ。口の中でなめらかにとろけるような食感とあふれる旨味は、大きなのどぐろだからこそ。日本酒が飲みたくなる味です!
▲「のどぐろ塩焼き」(1,980円・税別)(写真提供:旬彩和食 口福)

そして、脂がのった大きなのどぐろを舌でも目でも味わうなら、塩焼きは外せません。皮目はカリッと、中はふっくらジューシーに焼き上げられた身は、ほどよく脂が落ちているのに、スッと舌の上で溶ける味わい。吟味されたのどぐろをいただける贅沢さは、一度味わうとクセになりますよ。

今回紹介したのどぐろは、コース(のどぐろ会席8,000円・税別/人)でも単品でもいただけるので、友人や家族とあれこれ食べ比べるのもおすすめです。

活気あふれる近江町市場に並ぶのどぐろを見た後で味わう逸品の数々は、幸福をお約束。どれを食べてみようか選ぶ楽しさもあり、金沢を訪れたらぜひ立ち寄ってほしいお店のひとつです。

テイクアウトで楽しむ「舟楽」の絶品のどぐろ棒鮨

3店目は江戸時代に創業した棒鮨専門店の「手押し棒鮨 舟楽(しゅうらく)近江町本店」。こちらも近江町市場内にあり、のどぐろの棒鮨をテイクアウトできます。エムザ口から入って上近江町通りの奥にあり、創業当時の面影が残る特徴的な外観です。
▲創業した江戸後期は料理茶屋だったそうです

前身は「周楽(しゅうらく)」という料理茶屋を営んでおり、「おいしいお鮨を作りたい」という先代からのこだわりを受け継ぎ、棒鮨専門店として平成2(1990)年に再興。以来さまざまな押し鮨のテイクアウト専門店として、観光客や地元民に親しまれています。
▲「手押し棒鮨のどぐろ」(1本2,399円・税込)

鯖や鰤、カニをはじめ、季節限定物などさまざまな押し鮨がありますが、一番人気はのどぐろの押し鮨。通年変わらず楽しめ、2017年で11年目を迎えるロングセラー鮨のひとつだそうです。
▲開けるとすでに8つに分けられています

近江町市場でこだわりぬいて仕入れられているのどぐろは、1匹400gを超す大きなもの。旨味と脂を引き出すために、皮目をさっと炙っています。厚く切られたのどぐろの切り身からじんわり出てきた脂が、酢飯にほどよくしみこんで、高貴な旨味に感動しきり。
のどぐろの旨味を引き立てるために乗せられた薄い白昆布も美味(のどぐろの身を写すため写真では外してあります)。
▲8切れも味わえるのかと思うと、贅沢感で胸がいっぱい!

ちなみに押したその日はフレッシュな味わいで、1、2日経つと味がなじみ、少し落ち着いた味わいになるのだそう。

旅行中にホテルで食べたり、帰りの新幹線などで味わったりと、のどぐろのおいしさを好きな時に堪能できます。この感動をお土産でおすそ分けしても、きっと喜ばれるはず!
▲通が好む「のど黒 カマ」(800円・税込)も販売

店内のケースには、棒鮨以外にものどぐろのカマ部分をこんがり焼き上げた「のど黒 カマ」も冷凍販売されていました!
こちらで使用しているのどぐろが大きくて身がたっぷりだからこそ、脂があってやわらかな身が詰まったカマ部分も提供できるのです。のどぐろのカマってなかなか味わえないので貴重ですね。
超高級魚として名高いのどぐろですが、金沢には気軽に単品で出合える逸品もたくさん。今回紹介した料理も、どれもそれぞれにのどぐろの魅力が引き出され、食後の余韻にひたりたくなるおいしさでした。

金沢には他にものどぐろがいただけるこだわりのお店が多いので、訪れた際には気軽に贅沢な時間を味わってくださいね。
SARYO

SARYO

石川県の温泉地として名高い南加賀在住のライター・エディター、時々シナリオライター。北陸の地域情報誌に10年勤めていた経験と、国内も国外も興味津々な好奇心をフル活用し、さまざまな情報をお届けします。歴史、神社仏閣、旅、温泉に強く、利用者と同じ目線を重視するスタイル。

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