本場・京都でリーズナブルに味わう絶品創作ハモ料理

2017.06.10

夏の京都を代表する味覚といえばやっぱり「鱧(ハモ)」。日常生活の中ではなかなか味わえない貴重な食材を、さまざまな料理法でお腹いっぱい食べさせてくれるお店があると聞き、さっそく訪れてみました!

ミリ単位の技が冴える!
京都の歴史を感じる夏の風物詩

美しい皿の上に咲く、真っ白な花一輪。
ハモの落とし(湯引き)は数あるハモ料理を代表する一品です。

京都では、織田信長などが活躍した桃山時代からハモが食べられてきました。ハモは生命力が強く、瀬戸内周辺の海で揚がったのち、生きたまま京都へ運ばれました。当時は希少な鮮魚として、現在では夏を彩る食材として京都の人々に愛されています。
そんなハモを、多彩な料理で味わえるお店が、こちらの「天ぷら かふう」です。
料理は独学で学んだというご主人。名店ひしめく木屋町で料理店を営んだあと、21年前にこちらのお店をオープンしたそうです。お話を伺いながら、さっそくハモ料理に取り掛かっていただきました!
リズミカルな包丁さばきで「サクッサクッサクッサクッ」と小気味いい音が板場に響きます。細かい骨がたくさんあるハモは「骨切り」という独自の技術で身をさばきます。「骨切り10年」といわれるほど習得するのに時間がかかるそうです。
1mmほどの幅で均等に、皮目を残して切る技は素人目からみてもものすごい集中力が必要だとわかります。

手早い包丁さばきに見とれていると、「もう1品目出していいかな?」とご主人。さっそく味わっていきましょう!

淡泊がゆえに変幻自在!ハモのうま味を
噛みしめるコース料理を堪能

「捨てるところなし」と言われるハモ。骨から内臓まで、余すところなく料理に使われます。また、身の味も基本的に淡泊でさまざまな味付けができるので、バリエーション豊かな料理が堪能できるのです。
まずは1品目。王道のハモ落としです。「新鮮でないと、花がキレイに咲きません」とご主人。切りたての身をさっと湯にくぐらせて氷水でしめると、骨切りした身がパッと開き、花が咲いたようになるのです。

梅肉だれの酸味と塩味とほんのりした甘みが、身のうま味を引き立てます。小骨の存在を全くと言っていいほど感じないのは、熟練の技術のなせる業。たまにスーパーで買うハモ落としとは、まったく別次元のおいしさです!
続いては「ハモの白子豆腐」。うらごししたハモの白子をごま豆腐で固めています。ハモ一匹からとれる白子の量は少ないので、とっても希少な一品。トゥルっとした食感を口に含んでひと噛みすると、白子のうま味がふわ~ッと広がります。
3品目は「温ハモ」。さっと湯がいたハモの身を、特製の「どろじょうゆ」で味わいます。これが、濃密なうま味を感じる絶品なんです!どろじょうゆは、ハモの骨を醤油で煮込み、溶けだしたゼラチンが煮こごりになったもの。温かいハモの身をどろじょうゆが包みこみ、絶妙なハーモニーを奏でます。
4品目はハモの焼き物。ハモ本来の味がよくわかる塩焼きと、甘がらく香ばしいタレ焼きの2種類。どちらの味付けも、一本筋の通った上品な身のうまさが感じられます。うきぶくろの煮こごりなど、添えられている料理にもハモが使われています。
5品目は天ぷら。季節の野菜にかきあげ、エビ、ハモなど7~8種類。カウンター席の場合は1品ずつ揚げたてが運ばれます。サクサクとした衣とホクホクの身から、ハモのうま味が溢れます。
最後のシメはミニ天丼orハモ茶漬けで、今回は茶漬けをチョイス。甘辛く煮つけたほろほろのハモを、上品な香りが漂う煎茶で。山椒とわさびがピリリと効いて、お腹いっぱいでもサラっと胃袋に吸い込まれます。
以上全6品、夜限定のコース料理はこれで1人税込5,400円と驚異的なコストパフォーマンス!表情ゆたかなハモ料理をたっぷり味わえる大満足のコースです。
※紹介したハモコースは例年9月中旬頃まで。以降は11月中旬まで「ハモと松茸のコース(税込3,800円)」に変更。仕入れの関係で予約推奨。

ランチタイムはハモ天丼&ハモそうめんを召し上がれ

▲料理歴40年のご主人。技術がものをいう天ぷらだけに、腕が冴えわたります

ハモコースは夜のみですが、ランチタイムもハモはちゃんと味わえるのでご安心を。こちら店名のとおり天ぷらのお店なので、サクサク揚げたての「ハモ天丼(税込1,300円)」も、5月~9月中旬頃の看板メニューなのです。
「表面にしっかり熱を通すことで、外はカリっと、中がふんわりとした食感になります」とご主人。あつあつホクホクのハモがドーンと3切れ乗ってボリューム満点。タレとごはん、サクウマのハモが口の中で混然一体となります。夏野菜の天ぷらも素材の味がしっかり感じられ、大満足の一杯です。
もう一品のハモのランチメニューは「ハモそうめんとミニ天丼のセット(9月中旬まで/税込1,080円)」。タレ焼きしたハモが1切れ、美しく盛られたそうめんに乗ります。ハモの味に負けないしっかり味の冷たいダシと、ハモの身、そうめんが絶妙にマッチング。エビが2尾乗ったミニ天丼もついてとってもお得なセットになっています。
お店は、京都大学の正門のすぐ前。徒歩1分の場所には吉田神社もある立地です。
「以前はもう少し高級路線だったんですが、地元の人たちにも気軽に来てほしくて、手ごろな価格にしたんです」とご主人。近頃は近所の人や大学生なんかもよく食べに来てくれるのがうれしいそうです。
いかがでしたか?確かな技術に裏打ちされた、本格的なハモ料理をお腹いっぱいリーズナブルに味わえるコース料理。夏の京都の風物詩をぜひ味わってみてください!
妙加谷 修久

妙加谷 修久

京都市在住の旅行系ライター兼ディレクター。全国各地に足を運び、旨いモノを食べ、温泉に浸かる日々。ここ京都を中心に、知っているようで知らない「日本のイイトコロ」を紹介します。日本酒好きが高じて利き酒師の資格を取得しました。

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