世界が恋するケラマブルー!那覇から50分で行ける座間味島のめぐり方

2017.12.18 更新

沖縄県那覇市から西へ約40kmの海上に点在する慶良間(けらま)諸島。世界屈指の透明度を誇る海は「ケラマブルー」と称され、世界中の人々を魅了しています。そんな慶良間諸島のほぼ中央に位置し、美しいビーチや島ならではの素朴な魅力に触れられる座間味島(ざまみじま)をご紹介します。

▲座間味島には至る所に展望台が設置され、抜群の景観が楽しめる

慶良間諸島で最も栄える中心的な島

慶良間諸島は、大小20あまりの島々で構成されていています。2014年3月5日には31番目の国立公園に指定され、シーズンを問わず国内外から多くの観光客が訪れる人気のエリア。中でも、慶良間諸島のほぼ中央に位置し、最も人口の多い中心的な島が今回ご紹介する座間味島です。
▲座間味島へは高速船かフェリーで向かう。写真は高速船の「クイーンざまみ」

座間味島へは、那覇市の泊港(とまりこう)から高速船(大人往復税込5,970円、小児往復税込2,990円)、またはフェリー(大人往復税込4,030円、小児往復税込2,020円)を利用します。高速船で約50分、フェリーで約2時間の距離。宿泊しての観光はもとより、日帰りでも十分に楽しめるとあって、沖縄本島に滞在しながらフラッと島を訪れる観光客も多くいます。
▲毎年1~3月頃には、温暖な海を求めて多数のクジラが座間味周辺にやってくる。ホエールウォッチングの拠点でもある座間味港では、クジラのモニュメントが旅人を迎えてくれる
▲座間味港の様子。ダイビングなどのアクティビティや宿泊の予約をしている場合、ほとんどのケースで港からの送迎が用意されている

今回は朝9時に泊港を出発する高速船で向かい、夕方16時20分に座間味港を出発する高速船で戻ります。この組み合わせの利用で滞在時間が最も長くなり、たっぷり6時間強は島で過ごせることになります。

高速船やフェリーは空きがあれば当日チケットを購入して乗船することも可能ですが、大型連休や夏場は予約ですぐに埋まります。旅行のスケジュールが決まったら、すぐに予約しておくことをお勧めします。
※高速船やフェリーの予約は2カ月前から、運行ダイヤは座間味村のホームページにて要確認
▲島の中心部は座間味港から目と鼻の先。路地のような通りを進んでいく

座間味港到着後、まずは島の中心部へと向かいます。港から人の流れに沿って歩くと、島の目抜き通り入口に行き当たりました。民家の合間を縫う路地のようですが、心配せず進んでいきましょう。
▲目抜き通りの中心にある「レストハウスあさぎ」。宿泊のみならず、レンタカーやレンタルバイクの貸し出しも行っている

2~3分ほど歩くと、ホテルや民宿、マリンショップなどが軒を連ねる座間味集落の中心地に辿り着きます。村役場や商店も揃っているため、旅行者のみならず島の人々も数多く行き交います。
▲レストハウスあさぎの受付。温かな雰囲気でゲスト迎えてくれる

村内には座間味港と古座間味(ふるざまみ)ビーチ、阿佐(あさ)公民館、阿真(あま)キャンプ場の4つの停留所を行き来する村営バスが運行していますが、島で1台のみのタクシーは休業中(2017年12月現在)。バスの時刻表は月によって異なるため、座間味村のホームページを確認してくださいね。

島内は歩いての観光も可能ですが、起伏が多いためレンタカーやレンタルバイクがあるとさらに便利です。今回はレストハウスあさぎでレンタカーをお借りしましたが、ご夫婦の温かな雰囲気がとても印象的。座間味集落の中心にあり、港までも徒歩3分の距離なので宿泊にもおすすめです。

まずは島の二大ビーチを見に行こう!

▲座間味島でもっとも人気の「古座間味ビーチ」

まず向かったのは、フランスで発行されている旅行ガイド『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で二つ星と評価された古座間味ビーチです。
座間味港から村営バスで約5分、歩いて20分強の道のり。歩道が完備されているとはいえ、一山を越えることになるので歩きは少々の覚悟が必要です。特に陽射しの強い夏場は要注意!
▲目が覚めるような海の色。季節や太陽の位置により、その表情は全く異なるという

真っ白なコーラルサンド(サンゴ砂)と、幾重にも重なるさまざまな海の青が抜群に美しい景色を作り上げています!海の中に見える黒っぽい部分は、サンゴが群生しているエリア。多数の熱帯魚が見られますよ。
▲思わずにやけてしまうような透明度

取材に訪れた11月の中旬、まだまだ多くの観光客が海水浴を楽しんでいました。例年、3月後半頃~11月中旬頃までがギリギリ泳げるレベル。たまに12月や1月に海水浴を楽しむ外国人の姿も見かけますが、さすがに寒すぎておすすめはできません。
▲ビーチ入口にはパラソルやマリングッズのレンタルショップが軒を連ねる。写真は創業40年を超える「レンタルショップ比嘉」(090-8292-2710)

古座間味ビーチの入口には数軒のレンタルショップが営業しています。ビーチは直射日光が強くビーチパラソルは必須。シュノーケルセットなどのマリングッズも用意されているので海に入る場合はぜひ利用してみてください。波打ち際からわずか数mで驚くほどたくさんの熱帯魚やサンゴに出合えますよ。
気温や観光客数にもよりますが、例年3月前半あたりから11月後半あたりまでの営業期間になっています。
▲「阿真ビーチ」はウミガメが住む美しい海

続いて訪れたのは、古座間味ビーチに次ぐ人気を誇る「阿真ビーチ」。村営バス「阿真キャンプ場」で降車すると、目の前が阿真ビーチです。古座間味ビーチと同じく港から歩いて20分強ですが、こちらは海沿いのほぼ平坦な道のりになっています。

阿真ビーチはウミガメが住むビーチとして有名ですが、近年は見られる回数が減ってきていると地元の人はいいます。もし見かけても追いかけたり触れたりしないようにしましょう。
▲ビーチには美しいグンバイヒルガオが生い茂る
古座間味ビーチとは対照的に、阿真ビーチはとても静かで落ち着いた雰囲気。少し離れたところに小さな売店と食堂がある程度で、ゆったりと過ごすことができます。
ただし、キャンプ場が併設されているため夏場はかなりの賑わいを見せますのでご注意を!
レンタルショップがないため、ビーチパラソルやシュノーケリングセットが必要な場合は座間味集落でレンタルしてから訪れるのがおすすめです。

座間味の海で採れた新鮮なもずくを使用した絶品「もずくそば」

▲港や集落からほど近い「もずくそば 和山海雲(わやまもずく)」

島内には20軒ほどの飲食店がありますが、中でもランチにおすすめのお店をご紹介します。もずく養殖を行う和山さんが営む「もずくそば 和山海雲」では、オーナー自らが育てた自慢のもずくを惜しげもなく麺に練り込んだ「もずくそば」が味わえます。
▲カフェのような雰囲気の中、地元の食材を使ったランチをいただける
▲人気の「もずくそば」。4種類のサイズ(小100g/600円・中200g/700円・大300g/750円・特400g/800円 ※いずれも税込)が用意されているのも嬉しい

まずは一番人気のもずくそばをいただきます。
豚骨ベースのスープに、鰹や昆布、椎茸が加えられ、出汁の旨味や香りが際立っています。やや甘めに仕上げられていて、大人から子どもまで楽しめる味わい。
▲麺の中には、オーナー自らが育てた座間味島産もずくが練り込まれている

最大の特徴は、もずくが練り込まれたこの麺。喉ごしがよく、噛んだ時に押し返すような歯ごたえも絶妙です。ほんのりと潮の香りが漂う至福の一杯です。
▲「三枚肉丼」(税込750円)は、厚くカットされた3枚の三枚肉と大盛のご飯とかなりのボリュームがある

一方、ご飯ものが食べたい方には三枚肉丼がおすすめ。もずくそばにトッピングされていた三枚肉が豪快に3枚盛られていて、その上に大量の刻みのりが散らされています。
▲もずくと一緒に炊き込まれたご飯は、かすかに漂う磯の香りが食欲をそそる

最大の特徴はそのご飯。自家製もずくを使った「じゅーしー(沖縄風炊き込みご飯)」になっていて、ご飯だけ食べても十分に美味しい。もちろん、軟らかく煮込まれた三枚肉とのコラボはもはや最強です。
▲三枚肉丼にはもずくスープがセットになっている

セットのもずくスープも、もちろん自家製もずくを使用。座間味の海で丁寧に育てられたもずくは、味が濃く歯触りもしっかり。ちょっと感動レベルの美味しさです。
▲座間味近海で獲れたセーイカをふんだんに使った「ソーセージ」(税込450円)。黒く見える部分は自家製もずく

上の写真は、座間味近海で獲れたセーイカ(ソデイカの沖縄名)と、オーナーが育てたもずくを使用したソーセージです。
一口いただいてびっくり!ゴロゴロっとした「粗びき肉」ならぬ「粗セーイカ」がプリップリで、口の中でまさに弾けるよう。レンタカーを運転していなければ、「オリオンビール」(税込500円)に手が伸びていたこと間違いなしです。
▲オープンエアな店内は、一人旅からカップル、ファミリーまで誰でも気軽に利用できる
▲ざるそばのように、生もずくをつゆにつけていただく「ざるもずく」(写真提供:和山海雲)

普段であれば、ざるそばのようにいただく「ざるもずく」(税込450円)もご紹介するところでしたが、もずくの不漁と観光客の激増により2017年分は早くも完売……。例年4月~5月がもずくの収穫時期になりますので、ざるもずくがお目当ての方は2018年5月以降に訪れるのが良さそうですよ!
▲座間味周辺では高確率でウミガメに出合える(写真提供:和山海雲)

和山海雲では、もずくの収穫期や冬季を除き、「ボートスノーケルツアー」も行っています。周辺海域を知り尽くす、もずく漁師ならではの案内には定評があります。
▲ボートで少し沖へ出ると、ケラマブルーの透明度がさらに高くなる(写真提供:和山海雲)

冬場には「ホエールウォッチングツアー」も開催されているので、ぜひホームページをチェックしてみてくださいね。

ケラマブルーに酔いしれる島の絶景スポットめぐり

お腹もいっぱいになったところで、今度は島内に点在する展望所をめぐります。
まず向かったのは「高月山(たかつきやま)公園」です。港から徒歩30分程度の距離ですが、道中はかなりの急こう配。レンタカーやレンタルバイクが無難です。
▲高月山公園に到着後、展望所へと向かう途中にも絶景スポットが

高月山公園には2つの展望所が設けられているほか、途中の道のりにも絶景ポイントがあります。公園内は階段が整備されていますが、足元に注意しながら進みましょう。

高月山の入口から一本道を進んで行くと展望所1と休憩所に行き当たります。展望所1からは島の北東方面を、休憩所からは島の南西方面を見渡せます。それぞれ全く異なる風景に出合えますのでぜひ両方お楽しみを。
▲展望所1に到着
▲展望所1から望む雄大な「阿護(あご)の浦湾」。人工物がほぼ何も目に入らず、はるか昔から変わらない景色が眼前に広がる
▲展望所1の裏側には展望台を兼ねた休憩所がある
▲休憩所からは座間味集落や座間味港方面が望め、大自然に溶け込むような人々の暮らしに思いを馳せる
▲展望所1から獣道のような通路をさらに進む

展望所1を堪能し、そのまま引き返してしまう方もいますが、実は展望所はもう一つあります。やや不安になるような獣道ですが、心配せずそのまま進みましょう。
徒歩2~3分で開けた場所に出ます。
晴れた日には緑のトンネルの先に青く輝く海が見られますので、晴れ男、晴れ女の方はお楽しみに!
▲見よ、この景色!展望所2は、視界一面を覆い尽くす海と島の大パノラマ
▲さきほど訪れた古座間味ビーチ。上から眺めると海の色合いがまた違って見えるから面白い

展望所1と展望所2では見える景色が異なるので、ぜひ2カ所とも立ち寄ってみてください。両展望所には少ないながらもテーブルやイスが完備されています。お弁当などを持って訪れるのも良さそうですよ。時間や陽の差し方によって、刻々と変わる海の色や表情を見ているだけでも、「座間味に来て良かった!」と心から感じるはず!

時間的に展望台は1カ所しか行けないということであれば高月山公園がおすすめですが、名前が付いている、付いていないを問わず、島内にはいくつもの展望台や展望スポットが点在します。その中から有名な展望台をもう3カ所ご紹介します。
▲阿真ビーチより徒歩20分ほどの距離にある「神の浜展望台」。訪れる人も少なく、阿真ビーチや渡嘉敷島の絶景を独り占め!
▲島の北西に位置する「ウナジノサチ展望台」。ダイナミックな地形の先に、かすかに弧を描く水平線と渡名喜島(となきじま)が望め、吹き抜ける風と潮の香りに心地よく包まれる
▲島の北側に位置する「稲崎(いなざき)展望台」。前述のように座間味周辺では冬季にホエールウォッチングが楽しめるが、この展望台からクジラを探し無線で各ボートに連絡するのだとか。そのため、「クジラ展望台」の別名をもつ

ウナジノサチ展望台と稲崎展望台は徒歩で訪れるには遠すぎる場所ですが、島内ドライブの際にはぜひ立ち寄ってみてください。

余談ながら、いずれの写真も天候が若干微妙。完全な晴れ予報のもとで訪れたのですが、島の天候は全く読めません。高月山公園や古座間味ビーチ、阿真ビーチも同日に撮影したものになり、一日の間でも天候がコロコロ変わります。離島を訪れる際は、あまり天候を気にせず高速船やフェリーを予約して良いと思いますよ。

島内をゆったりと散策する

▲整備された道路沿いに立つ「マリリンの像」

座間味港から阿真ビーチ方面に徒歩15分ほど。道路沿いの広場に、海に向かって座る「マリリンの像」があります。
1988(昭和63)年公開の映画「マリリンに逢いたい」で一躍有名になった実在した犬。約3km先の阿嘉島(あかじま)から海を泳いでやってくる恋人犬「シロ」を、ここウルノサチ(宇論の崎)でずっと待っていたそうです。
▲マリリンの視線の先には、恋人犬「シロ」が暮らしていた阿嘉島が見える

過疎化が進んでいた座間味島に、大勢の観光客や移住者を呼び込んだ伝説的な映画。犬たちにとっては悲しい結末を迎える映画ですが、見てから訪れることを強く強くおすすめします。
ちなみに、対岸の阿嘉島にはシロの像も立っていますので、機会あればいつかそちらも紹介したいと思います。
▲慶良間諸島の島々は星空の美しさもお墨付き。宿泊するのであれば島酒を飲む前に星空観賞をぜひ(写真提供:和山海雲)
さて、島のさまざまな場所を巡り、そろそろ帰りの高速船まであと1時間程度。再び座間味集落に戻ってきました。
▲集落内にはたくさんの「すーじぐわぁ(沖縄の言葉で路地の意)」があり、思いがけない場所でお店を発見したり、猫に監視されたり
▲同じ路地に今度は別の猫が。人懐っこい猫が多く、近づいてもあまり逃げないが監視の目は厳しい(笑)
▲島の人々はシャイな様子ながらも、声を掛けると気軽に写真撮影に応じてくれる

目抜き通りに位置するスーパーには、地元客がひっきりなしに訪れます。夕飯の買い物をする方、民宿の備品を購入する方、アイスクリームで休憩をとる現場作業員や役場の方々。島の人々にとっては生活の場であり、憩いの場所にもなっています。
▲食品から日用品まで揃うスーパーは、島の人々にとって大切なライフラインの一つ

買い物途中に店内で休憩をするおばあの姿も。島の普段の暮らしを垣間見ることができるスーパーは、旅行者にとっても貴重な場所。
▲沖縄らしい「タコライス弁当」(税込480円)や「ポークタマゴおにぎり(スパムと玉子焼きをはさんだ沖縄ではオーソドックスなおにぎり)」(税込190円)

スーパーにはお弁当類も充実しています。帰りの高速船やフェリーでいただくのにもぴったり。海遊びなどの帰りは、想像以上にお腹が減っていますので!
▲座間味港で唯一のショップ「ざまみむん市場」

座間味島の旅もいよいよ大詰め。座間味港で帰りの船を待ちますが、その前にぜひ立ち寄って欲しいのが港にある「ざまみむん市場」です。
▲ランチでお邪魔した和山海雲のオリジナル商品「海雲麺」(税込388円)も並ぶ

食品やお菓子、Tシャツに雑貨など、島の特産品が販売されています。「離島フェア」などのイベント出店でもない限り、ほぼ全てがここでしか買えないものばかり。島の思い出にぜひ立ち寄ってみて下さいね。
美しい景色とゆったりと流れる時間、小さな集落に暮らす人々。行き交う島民同士は全てが顔なじみで、そこかしこで挨拶が交わされ、ゆんたく(沖縄の言葉でおしゃべりの意)がはじまる。

那覇の泊港から高速船でわずか50分の距離にありながら、沖縄本島とは全く別の世界が座間味島にはあります。沖縄旅行の際には、少し足を延ばして座間味島を訪れてみてはいかがですか?写真ではとても伝えきれない、素朴で素敵な魅力が皆さんを待っています。
芦田敏幸

芦田敏幸

WORD WORKS OKINAWA ディレクター。記事執筆から書籍・ウェブ全体のプランニング、オーガナイズまで幅広く対応。沖縄在住のインタビュアーとして著名人のインタビュー・執筆などにも精通。映像制作やイベントプロデュース、WEBショップなど複数のビジネスも手掛ける。

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