限定ワインも試飲できる!東北最大規模の「高畠ワイナリー」で過ごす、味わいの休日

2017.09.26 更新

ぶどうのデラウェア品種生産量日本一を誇る山形県(農林水産省「平成26年産特産果樹生産動態等調査」)。中でもぶどうの名産地として知られる高畠(たかはた)町に、地元のぶどうにこだわって醸造する「高畠ワイナリー」があります。四季折々の花たちに癒されながら、高畠ワインのテイスティングや食事、定期的に開催するイベントを楽しむことも。「観光も楽しめるワイナリー」として人気のこちらのスポットを訪ねました。

町の観光拠点として人気のワイナリー

山形県の南東部に位置する高畠町。寒暖差が大きな気象条件とミネラルを豊富に含んだ土壌に恵まれたこの地では、りんごやラ・フランス、さくらんぼなど様々な果物が育てられています。中でもぶどうは100年以上も前から栽培されており、生産量日本一を誇るデラウェアをはじめ、数多くのぶどうの産地として知られています。
▲ぶどう用の雨よけテントが印象的な高畠町の風景(写真提供:高畠町商工観光課)

そんな高畠町に「高畠ワイナリー」がオープンしたのは1990(平成2)年。「ワインの里」として観光に力を入れていこうと町が中心となり、ワイナリーを誘致したのが創業のきっかけです。その後、高畠ワインの生産のために「高畠ワインぶどう部会」を発足。欧州系ワイン醸造専用品種の栽培を本格的に始めました。
▲つい、写メってみたくなるほど素敵な「高畠ワイナリー」

2011年には「ジャパンワインチャレンジ」にて、「2008高畠クラシックメルロー&カベルネ」が本格的ミディアムボディ赤ワインとして国内初の金賞を受賞。2013年の「国産ワインコンクール」では、「嘉(よし)スパークリングシャルドネ」「高畠クラシックマスカットベリーAブラッシュ」が山形県初となる金賞をダブル受賞。東北を代表するワイナリーのひとつとして、今では年間約25万人が訪れる町の観光拠点になっています。

四季折々の花々が咲き乱れるワイナリーへ

高畠ワイナリーへのアクセスはJR高畠駅より徒歩10分。JR米沢駅または赤湯駅からも車で約15分とほど近く、ドライブのついでに立ち寄る人たちも多いそうです。
▲純木造のカリフォルニア風な建物

構内は、ワインの製造工場とワイナリーショップが入る建物、ぶどう畑で構成され、その敷地面積は約1万坪という広さ。四季折々の花が歩道を囲むように植えられており、ぶどう畑以外は自由に見学することができます。
▲ソフトクリームを販売しているスタンド近くには満開の花が
▲外国を思わせるぶどう畑と建物の風景に癒されます
▲いたるところ、花、花、花。きれいに整備されている園内

出迎えてくれる花々に、ワイナリーに入る前からテンションが上がります。

100年続く栽培技術を基に、独自の方法で育てるぶどう

続いてぶどう畑を特別に見学させていただきました。普段は立ち入り禁止区域ですが、時期によって団体客のみガイド付きで見学を受け付けているそうです。
▲敷地内では様々な種類のぶどうを試験栽培しています

言わずもがな、おいしいワインは、おいしいぶどうを育てることが基本です。高畠ワイナリーの契約農家が育てるぶどうは、酸味と甘みのバランスが良いのが特徴。その秘密は、手間を惜しまない農家の心意気と長年続く栽培ノウハウにあるようです。

一番大切な時期は収穫前の7月から9月にかけて。日本は海外のぶどう産地に比べると雨量が多いため、ぶどう棚に雨よけ用のビニールをかけて栽培しています。さらに、高畠町では全国的にも珍しい「サイドレス方式」を採用。側面をビニールで覆わず、風通し良くすることで、病害虫の発生を抑えているそうです。
▲自社農園のシャルドネ畑でも果実に雨よけをしていました

収穫前の9月~10月は、昼夜の寒暖が繰り返されることでゆっくりと熟成していきます。完熟するまでじっくり待って収穫するのも高畠町のぶどう栽培の特徴。季節やその年の天候に寄り添い、ぶどうとしっかり向き合いながら大切に育てているのですね。
▲垣根仕立てでシャルドネを試験栽培
▲完熟するまで時間をかけて育てられる、ピノ・ノワール

食べてもおいしいぶどうで造る、甘味と酸味のバランスが絶妙なワイン

▲「中には何が…」ワクワク、ドキドキ!

ぶどう畑の見学を終えて、いよいよ建物の中に入ってみましょう。重厚感のある扉を開けた先には、ワインの製造工場、「高畠ワインができるまで」を紹介するコーナー、ワイナリーショップ、フードコートがあり、無料で入ることができます。なお、ワインの製造ラインの一部がガラス張りになっていて見学することができます。
▲館内の廊下から見学できる製造ラインもあります

収穫されたぶどうは、1~2週間かけて順次搾り果汁にされていきます。搾った果汁は濁った部分を取り除いて「清澄(せいちょう)」し、ワイン酵母を入れて2週間ほど醗酵させます。
▲収穫したぶどうは、手作業で搾ることも(写真提供:高畠ワイナリー)
▲清澄した果汁は大きなタンクに入れて、ゆっくりと時間をかけて醗酵させます

ちなみに、毎日瓶詰めをしているのかと思いきや、1年のうち生産ラインが動くのは約100日程度。その日数にこそ、高畠ワイナリー独自のこだわりがあります。

例えば、赤ワインを瓶詰めした後は機械を分解して清掃作業を行い、1日置いて白ワインの瓶詰めをするんだとか。白ワインの後に赤ワインを詰めるときにも同様の作業を行うそうです。混じりけのない、おいしいワインを造るためには労を惜しみません。
▲年間70万本、1日に計算すると7~8,000本分のワインが造られます

ショップ限定のワインをテイスティング

建物内にあるワイナリーショップでは、ワインのテイスティングが無料で楽しめます。
▲広々としたショップでは、常時6~8種類のワインを試飲することができます

試飲できるのは、主に高畠ワイナリーオリジナルのワイン。常時、6~8種類のワインが準備してあり、いずれもショップ限定販売の商品だそう。この日は3種類のワインを試飲させていただきました。
▲「私も試飲させてください!」
▲山形県産ナイアガラを使用した甘口のワイン「氷果のひとしずく」1,800円(税込・500ml)

「氷果のひとしずく」は、収穫したてのぶどうを凍らせて搾った特別なワインです。ひと言で表現すると“さわやか”。お酒があまり強くない人にも好まれそうな口当たりの良さ。濃厚な甘みと酸味のバランスが良く、果汁が生きているような飲み心地です。
▲高畠ワイナリーの代表格「まほろばの貴婦人」も試飲。赤と白がありますが、この日は白をいただいてみました

高畠ワイナリーの代名詞でもある「まほろばの貴婦人」は、ワイナリー創業25周年を記念して、創業当時のラベルデザインを復刻したショップ限定品を販売しています。バラを思わせる花の香りにドキドキしながらひと口飲むと、濃厚なのに優しい甘さが口の中に広がります。
▲「フルーティで甘みが濃厚。すごく飲みやすいです。レトロなラベルも可愛い!」

お店の方に「まほろばの貴婦人」の赤ワインの美味しさについても尋ねると、「赤いバラ、カシス、ベリー、マスカットなどの優雅な香り、さらにハチミツのようなやわらかな甘みとカカオ・ビターチョコのようなコクのある苦味とが絶妙な味わいのワインです」と教えてくださいました。
▲ショップ限定の「まほろばの貴婦人(赤・白)」各3,250円(税込・720ml)
▲「たかはた綴り」1,600円(税込・720ml)もここのショップでしか買えないワインです

テイスティング用のワインは、ワイン初心者やお酒が苦手な方にも飲んでもらえるものを中心に紹介しているそう。季節によってワインの種類が変わるのも楽しみの一つですね。
▲おみやげに人気の山形県内の名産品コーナー(写真提供:高畠ワイナリー)

店内では、ワインの他にも米沢牛の加工品など地元の名産品を幅広く扱っています。ワインだけでなく、ワインにピッタリの「山形のうまいもの」を手に入れたい人にもおすすめしたいワイナリーショップです。
▲ワイン雑貨も販売。実際にワイン造りの工程で使用したオーク樽を再利用して作ったオリジナルの「ワインスタンド」1,234円(税込)
▲かわいいワイン・ポアラーはお土産に!216円(税込)

カフェ&ソフトクリームショップで、ひと息ついて

ワインを堪能したところで、今度はお腹が空いてきました。館内には軽食を楽しめるカフェ「ゴッツォナーレ」もあります。地元のソーセージメーカーとコラボしたホットドックやピザ、ドリンクでちょっと腹ごしらえをしましょう。
▲店名は「ごちそう(ごっつぉ)をどうぞ」という意味の山形の方言をもじって付けたそう

注文したのは「高畠イタリアンドッグ」450円(税込)と、ぶどうジュース300円(税込)。
イタリアンドッグのソーセージは、地元にあるハム・ソーセージ工房「スモークハウスファイン」のもの。この工房では山形県内で育てられた豚をはじめ、国内産豚肉を厳選し、保存料や結着剤などを使用せずに豚肉100%のこだわりの商品を作り続けています。
▲ソーセージをかみしめると肉の旨みが口の中に広がります

そんな「スモークハウスファイン」のあらびきソーセージを使ったホームメイド感たっぷりのホットドックは、ふわっとしたパンとパリッとしたソーセージの食感がたまらない贅沢な味わい。たっぷりかけたバジルソースとケチャップがソーセージの味をさらに引き立ててくれます。ぶどうジュースはコクと甘みがあり、とれたてを搾ったような美味さ!
▲イタリアンドッグはボリュームたっぷりの食べごたえ!

その後は、甘いものが食べたくなってきたので敷地内にある「ソフトクリームショップ」へ。

さっそく、ここでしか食べられない「まほろばの貴婦人ワインソフト」350円(税込)を注文。白ワインを使っているので見た目は白いソフトクリームですが、口に入れた瞬間、ほんのりワインの味が広がります。
▲見た目は普通のソフトクリームだけど、食べると意外なワインソフト

アルコール分1%未満なので酔ってしまうほどではありませんが、お酒が弱い方やドライバーの方には「ぶどうソフト」300円(税込)がおすすめですよ。
▲「ワインソフトってどんな味?」ネーミングからワクワクしちゃいますね

その他、「生乳ソフト」300円、季節限定の「さくらんぼソフト」300円や「ラ・フランスソフト」300円などを販売(すべて税込)。季節限定のソフトクリーム以外は、4月~11月の営業期間中いつでも食べることができますよ。

ワイナリーならではのイベントも開催!

「高畠ワイナリー」では、年間を通してさまざまなイベントを開催しています。なかでも、秋の超目玉イベント「秋の収穫祭」には、県内外から毎年約4万人の観光客が訪れます。2017年の開催は10月6日(金)~10月9日(祝・月)の4日間。音楽を聴きながら、ワイナリーならではのワインの飲み比べや、イベント期間中だけオープンするフードコートでの食事を楽しめます。
▲有名なアーティストなど、多彩なゲストがステージを盛り上げます(写真提供:高畠ワイナリー)

「グラスワイン」のコーナーでは1本1,500~4,000円ほどのワインをグラス1杯300円(税込)から味わうことができるということで、毎年大人気だそう。
▲イベントにはワイン好きが大勢集まります(写真提供:高畠ワイナリー)

最初にマイワイングラス300円(税込)を購入し、好きなワインを注いでもらいます。グラスは毎年デザインが違うのでコレクターがいるほど。
▲イベントに参加してくれたアーティストのサイン入りグラス(非売品)

春には「スプリングフェスタ」も開催。他にも、季節ごとにテーマを設けたワイナリーならではのイベントを定期的に開催しているそうですよ。
ワイナリーのテラス前にある中央広場では、ファミリーで寛ぐ姿も見かけます。園内を散策したり、ワインを飲んだり、お土産を選んだりと、魅力あふれる「高畠ワイナリー」でいつもと違う楽しみ方を見つけてみませんか?

撮影:佐藤友美
佐藤昌子

佐藤昌子

エディター&ライター。山形県知事認可法人アトリエ・ミューズ企業組合専務理事。山形県内を中心にタウン誌、フリーペーパーや企業広報誌等ジャンル問わず、印刷物の企画、取材・編集の仕事を手掛ける傍ら、モデルハウスのディスプレイやリメイク等『気持ちの良い暮らし方』も提案している。

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