昔の沖縄にタイムスリップ!琉球村でエイサーや古民家を体験

2017.10.29

沖縄にあった「琉球王国」という国。その時代の文化を今でもしっかりと伝承してくれている場所が「琉球村」です。ここでは「エイサー」をはじめとしたさまざまな文化や伝統を体験することができます。さらに、貴重な古民家が多く移築され、昔の沖縄の風景が再現。施設丸ごと、昔の沖縄が詰まったテーマパークを紹介します。

建物、スタッフすべてで昔の沖縄を再現

▲沖縄特有の赤瓦の屋根が施され、昔の沖縄の雰囲気たっぷり

那覇から車で約1時間。「琉球村」は、沖縄県北部の恩納村に位置する大型観光施設です。園内には、沖縄県内各所から移築された築80年以上にもなる古民家が立ち並び、昔の沖縄の風景を再現。また、さまざまな沖縄文化体験ができ、昔ながらの沖縄を堪能できるテーマパークです。
▲さまざまな外国語のチケットも。近年は海外からも旅行者が訪れ、さらに人気上昇中

村内は有料エリアと無料エリアに分かれていて、無料エリアにはレストランやお土産店、体験施設の一部があります。もちろんそこだけでも楽しめますが、せっかくなら見所満載の有料エリアへ!入場料は、大人(16歳以上)1,200円、子供(6~15歳)600円(いずれも税込)、6歳未満は無料です。
▲「ハイサーイ!(こんにちは、という意味の沖縄の方言)」は琉球村の基本の挨拶

案内してくれたのは、琉球村企画営業の兼城(かねしろ)美幸さん。琉球村では、園内にいるスタッフだけでなくオフィスで働くスタッフも、全員が昔の沖縄の着物を身につけています。そして沖縄の歴史を相当勉強しているとか。スタッフ、園内の施設、アクティビティすべてで「昔の沖縄」を徹底して演出しているのです。
園内を歩くと、まるで昔の沖縄にタイムスリップしているかのよう。軒を連ねる古民家は、全部で10棟。そのうち8棟が国の登録有形文化財に指定されています。
▲こちらは旧島袋家と、その高倉。穀物などを貯蔵する高倉は富の象徴で、地域の有力者とみなされていました

毎日開催!迫力満点のエイサー演舞

琉球村のおすすめのアトラクションといえば、やはりエイサー!エイサーは、旧盆に行われる沖縄の伝統行事ですが、こちらでは毎日開催されています。
琉球村のエイサーの特徴は、昔ながらの様式に近いところ。あまり派手すぎない、伝統を重んじた琉球村オリジナルのエイサーが見られます。
どこからともなく、「ドンドン!」と、胸に響く太鼓の音が鳴り響いてきました。そして「イーヤーサッサ!」という勇壮な囃し言葉が聞こえてきます。

▲エイサー演舞は9時、12時、14時の1日3回開催。演舞時間は各回約10分
▲エイサー隊には、珍しい女性の姿が!

太鼓を打ち鳴らし、息の合った演舞を魅せるエイサー隊。太鼓の音が胸に鳴り響き、激しい動きに目を奪われます。生の三線の演奏と唄で、さらにテンションUP!

演舞を終え、最後はカチャーシーがスタート。カチャーシーとは、テンポの早い沖縄民謡に合わせて手を振りかざして踊る手踊りのこと。演奏会や宴席のクライマックスとして踊られるこの踊りが始まったら、大団円への合図!見物客も一緒に踊り出します。
カチャーシーの輪の中に、頭に一升瓶を載せた「おばあ」の姿が!頭に付けているわけではありません。本当にただ載せているだけ。落ちることなく、陽気に踊り続けています。実はこの方も、琉球村のスタッフさん。2017年で85歳という年齢にもかかわらず、現役でバリバリ働く名物スタッフなのです。

沖縄の伝統芸能がてんこ盛り!道ジュネー

大迫力のエイサー以外のおすすめアトラクションといえば、「道(みち)ジュネー」。琉球舞踊あり、琉球空手あり、琉球古武術ありの、目玉ともいえる人気アトラクションです。

道ジュネーとは、簡単にいうとパレード。旧盆の最中に、唄い、踊りながら集落の路地を練り歩く行列です。琉球村では、歩きながらではなく、一箇所にとどまって演舞を繰り広げるスタイルにアレンジ。毎日10時と16時から開催されます。

この日行列のメインとなる人物は、「護佐丸」という沖縄の武将。メインはその時期によって変わるそうで、琉球の王妃や王様の時もあるとか。歴史絵巻のような華やかな行列です。
▲琉球村の中央広場に行列が到着
ドラの音が響き渡り、いよいよ演舞が始まります。まずは琉球舞踊から。こちらは創作舞踊の「日傘踊り」。3カ月を目処に出し物は変更されるそう。美しい三線の音色と舞に、思わずうっとり。
続いては琉球空手と棒術。沖縄で受け継がれている古武術を、ドラに合わせて披露します。キレのある動きと勇ましい演舞の迫力に、観客席は静まり返りました。
▲カメラを向けると、にっこりポーズ?どことなくユーモラス

こちらは獅子舞。沖縄の獅子舞は本土の獅子舞とは異なり、全身がふさふさの毛で覆われているのが特徴です。
頭を撫でると幸運になるといわれている縁起物の獅子。それを聞いたお客さんが、獅子の頭に殺到!愛嬌たっぷりにサービスしてくれました。
▲谷茶前節(たんちゃめぶし)は、漁を題材にした踊り
▲宮古島の民謡「クイチャー」は輪になって踊ります

そして、琉球村のある恩納村に伝わる「谷茶前節」、宮古島に伝わる「クイチャー」という踊りが続きます。どちらもノリのいいリズムと踊りなので、楽しい気分になること間違いなし!
▲エイサーがスタート
▲最後は、やっぱりカチャーシーでフィナーレ!

演舞時間はトータル30分強。沖縄の伝統芸能がぎっしり詰め込まれた道ジュネーは必見です。これさえ見れば、沖縄伝統芸能を一通り網羅できますよ。

見るだけでなくて、作ってみよう!沖縄の文化・工芸体験

琉球村は、見学して楽しむアトラクションだけでなく、実際に作って楽しむ体験プランが充実しています。そのプラン数は約40種類。どれにしようか迷ってしまいそうですが、所要時間や体験費用などを見て決めてみてくださいね。今回筆者が体験したのは「サーターアンダギー作り」です。前日までの予約制となっていますので、公式サイトから申し込んでくださいね。
サーターアンダギー作りをする場所は、数ある古民家の一つ「旧玉那覇家(きゅうたまなはけ)」。土間に備え付けられたかまどには実際に薪がくべられ、そこで調理します。
風通しがいいのが古民家の特徴。この日の気温は30度を超えてとても暑かったにもかかわらず、部屋の中は涼しいのです。暑い沖縄で涼しく過ごす昔ながらの知恵が、古民家には残っています。
▲サーターアンダギー作りを教えてくれるのは、陽気なスタッフ・古川久美さん。先ほど見た道ジュネーにも出演されていました

材料はいたってシンプル。薄力粉にベーキングパウダー少々、黒糖、卵。すべての材料をなめらかになるまで混ぜ合わせます。
▲あまりこねないのがコツ
生地ができたら早速「揚げ」に取り掛かります。
ここで、指導者交代。大きなかまどの側で待っていたのは「たえこおばあ」。実はこの方、先ほどのエイサー演舞で、頭に一升瓶を載せて踊っていたおばあなんです!たえこおばあに「ゆたしくうにげーさびら(よろしくお願いします)」と挨拶を忘れてはいけません!この挨拶の仕方は他のスタッフから教えてもらえますので、ご安心を。
▲温められたたっぷりの油に、生地を丸めて投入していきます

おぼつかない手つきの筆者を見かねて、たえこおばあが手伝ってくれました。目にも止まらぬ速さとは、まさにこのこと。瞬く間に生地を丸めて、サーターアンダギーを揚げてくれます。
揚げている最中、別のおばあがニコニコしながらやってきました。この方も、新納(にいの)フミ子さんという琉球村のスタッフ。スタッフの皆さんはとても仲が良く、ちょっと立ち寄ってはユンタク(おしゃべり)をしていくようです。
▲かわいい、といったら失礼ですが、気持ちが和やかになるこの笑顔!
通りすがりのおばあとおしゃべりしている間に、たえこおばあがサーターアンダギーを引き上げ始めていました。こんがりと焼き色がついておいしそう!150度ぐらいの低めの温度でじっくり揚げるのがポイントだそう。そして、ぱかっと割れ目ができていたら、おいしく揚がった証拠。
ここまでの所要時間は約30分、料金は1名1,500円(税込)で、だいたい5、6個のサーターアンダギーを作ることができます。その場で食べても、持ち帰ることも可能。
古民家で、出来立てのサーターアンダギーとサービスのお茶で一服。ほっこり素朴な甘さに癒されます。
▲左が筆者作。右がたえこおばあ作。大きさがかなり違うのはご愛嬌?

他にもまだまだある!おすすめ体験

琉球村には、他にもおもしろい体験プランが目白押し。おすすめの体験をご紹介します。
こちらは「島ぞうり彫り絵体験」(前日までの予約制)。島ぞうりと呼ばれる沖縄特有のビーチサンダルに、好きな絵や文字を彫ってオリジナルを作り上げます。所要時間は約90分、費用は一足1,800円(税込)。(写真提供:琉球村)
「シーサー色付け体験」(予約不要)も人気です。あらかじめ作られたシーサーに色付けするので、とても手軽。所要時間は約50分、費用は一体1,300円(税込)。(写真提供:琉球村)
沖縄の伝統的な衣装を手軽に身につけられる「貸衣裳」は、所要時間わずか10分。紅型の着物を羽織って記念撮影すれば、楽しい旅の思い出になるはず。費用は1名1,000円(税込)で、手持ちのカメラで撮影可能。こちらの体験も事前予約不要です。

徹底的に昔の沖縄を追求し、いつでも沖縄の伝統的な文化に触れ、味わい、体験できる琉球村。屋内施設も充実しているので、季節、天候を気にせず行けるのも魅力的です。体験プランもアトラクションもバリエーション豊かなので、何かしら心惹かれる遊びがあるはず。ぜひ「昔の沖縄」に浸りに行ってみてくださいね。
仲濱淳

仲濱淳

WORD WORKS OKINAWA シニアライター。東京で出版・イベント会社に勤務後、沖縄に移住。沖縄では観光情報誌やウェブマガジンの営業・編集を担当。沖縄本島のあらゆる観光情報を長年かき集め続けた経験を生かして、沖縄の魅力を発信すべくライター業を目下邁進中。

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