江戸の香り漂う名古屋「四間道」をぶらり歩いてカフェ&レストランでひと休み

2015.09.24

再開発まっただ中の名古屋駅周辺。建設中の高層ビルはあっという間に天高く伸びていき、景観の移り変わりの早さに驚きを隠せない。そんな名駅(めいえき)地区から徒歩15分ほどの場所に「四間道(しけみち)」と呼ばれる昔町が残るのをご存じだろうか。

▲屋根の上に小さな社を祭るのは名古屋独特の風習
名古屋のシンボルである名古屋城の城下を流れる堀川の西側にある「四間道」は慶長15(1610)年の築城とともにつくられた商人町。元禄13(1700)年の大火の後、防火と商人の商業活動のため、道路幅を四間(約7メートル)と広くしたのが、その名の由来とされている。現在見ることができる美しい景観は元文年間(1740年頃)に形成されたものと伝えられており、都心にいることをしばし忘れさせてくれる。
▲路地裏にひっそりと佇む「子守地蔵尊」も趣がある

四間道で優雅なモーニングタイム

現在は古民家を生かして営む飲食店や雑貨店が多く軒を連ねている四間道だが、その先駆け的な存在が「cafe de SaRa」。しっとりした町並みに溶け込む美しい外観で、平成15年度には「オアシス21」「星が丘テラス」など名古屋を代表する建築と共に「都市景観賞」を受賞している。
▲四間道から少し西にそれたところに位置する
▲適度に落とされた照明と統一感のある調度品が落ち着きのある空間を演出
四間道を訪れる観光客も増え、「開店したときとはこの周辺の様子もだいぶ変わったね」とオーナーの高野さんは話すが、手づくりにこだわった菓子を提供するなど、きめ細やかなもてなしは当初と変わらない。

評判のモーニングセットにもこだわりがたっぷり詰まっている。種類の異なる2枚のトースト、自家製のジャム、つぶし卵のマヨネーズあえという構成で、かなり食べごたえがある。
▲11時まではドリンク代(400円~・税込)のみで味わえるモーニングセット
黒糖のトースト、黒ゴマのトーストいずれもふんわりとした食感と香ばしさが堪らない。そのままでも十分に美味だが、フレッシュ感あるキイチゴの自家製ジャムのおいしさもまた格別で食欲が増す。

なにより、コクや酸味などすべてのバランスが絶妙な炭焼コーヒーはトーストと実によく合うのでぜひ味わってほしい。モーニングセットのあるカフェは名古屋に数あれど、おすすめできる一店である。

蔵で味わう珠玉のフレンチコース

四間道界隈の散策中、必ずと言っていいほどカメラを向けたくなる立派な蔵。この内部、実はフレンチレストランとして営業しているのである。
「四間道レストラン MATSUURA」は三河湾で揚がった魚や、地元の野菜を使った料理が評判の話題店。蔵の中という特別なロケーションの中、本場フランスや国内の有名店で腕を振るった松浦仁志(さとし)シェフが織りなす、季節感豊かなフレンチを味わうことができる。
▲約360年前に造られた蔵を改装して営む。もともとは油蔵だったのだとか
こちらのレストランでぜひ味わって欲しいのが「農園野菜のテリーヌ」。その時期の旬の野菜を厳選し使用しているので内容は常に異なるが、大根、きゅうり、にんじんなど、奇をてらったものではなく馴染みの野菜が多く使われている。だからこそ、素材のよさが真に伝わってくる。
▲絵画のような見た目も美しい「農園野菜のテリーヌ」。ランチでは3,800円(税・サ別)のコースなどで味わえる
やさしい味わいの特製和風だしで野菜を炊いているのも大きなポイント。蔵の中という独特の静寂感も伴ってだろうか、とても穏やかな気持ちにさせてくれる。
安田淳

安田淳

主に東海地方の旅行やグルメ、プロ野球などの記事を執筆する。名古屋生まれ名古屋育ちゆえ名古屋めしには目がなく、仕事プライベート問わず「名店」と呼ばれる店を食べ歩いている。よく出没する場所はナゴヤドームとスーパー銭湯。

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