フォトジェニックなだけじゃない!佐賀バルーンフェスタの楽しみ方

2017.10.13

抜けるような青空のキャンバスに、カラフルなバルーンが彩りを添える壮観な景色。「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」は、毎年秋に開催され、100万人が訪れる熱気球のイベントです。2017年は11月1日(水)から5日(日)まで開催!どんなイベント?どう楽しめるの?詳しくご紹介します!

何と期間中は駅まで誕生!
バルーンフェスタの人気ぶりがスゴイ

「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」(以下、バルーンフェスタ)は、そもそもはバルーン(=熱気球)競技の国際大会。1978(昭和53)年に福岡県甘木(あまぎ)市で参加5機の小規模な大会としてスタートし、1980(昭和55)年、現在の佐賀市に拠点が変更となりました。

2016年には「2016佐賀熱気球世界選手権」という世界のトップクラスの選手が競う大会が開かれ、観客動員数130万人、参加機数186機という賑わいを見せました。
入場無料でこれだけ大規模なイベントに参加できるなんて嬉しいですね。
▲期間中、会場は常に大賑わい!!

早朝から始まるイベントであるにも関わらず、会場である佐賀市の嘉瀬川河川敷には九州内外から多くの観光客が訪れます。
車だと臨時駐車場(有料)があるものの終日満車ということも多いため、公共機関がおすすめです。

期間中はなんと、「JRバルーンさが駅」を臨時開設するというからスゴイ!普通列車だけでなく、ほとんどの特急列車も停車します。

バルーン競技ってどんなの?

筆者は、今までバルーンフェスタを3回見に行ったことがありますが、競技内容については正直よくわかっていませんでした。
今回取材で詳しく知ったのですが、もう奥の深さにビックリです。

まず、スカイスポーツの一つであるバルーン競技には約20種類の種目があり、その種目の一つひとつを「タスク」と言います。
基本のタスクの内容は、マーカーと呼ばれる砂袋(実際にはプラスチックが詰められた袋)をバルーンの上から所定の目的地(=ゴール)に向かって投げ落とし、その正確さを競うというもの。
その目的地を設定するのが大会側か競技者自らか、離陸地はどこかなどでタスクが分かれています。
▲マーカーを投下するパイロット

驚くべきは、何のタスクを行うか、1回のフライトでタスクを何回行うかは、競技直前までわからない、ということ!タスクは、競技の前に風や天候の状況で競技委員長が判断するそう。その後、「タスクブリーフィング」と呼ばれる会議があり、そこで初めて選手たちは“今から何をするのか”を知るのです。
▲タスクブリーフィングの様子。真剣な眼差しの選手の皆さん(撮影:富池篤史)

選手はバルーンに搭乗するパイロットだけではなく、地上からパイロットに風の向きや進路を指示したり、空を飛ぶ気球を車で追いかけたりするクルーが必要で、1チームは大体4、5名。これらバルーン競技の選手をバルーニストと呼びます。
タスクブリーフィングでタスクを知らされてからは、チーム全体で予め収集していた気象や地理などの情報を使って作戦を立てるのだそう!頭脳戦でもあるのですね!!
▲バーナーで空気を熱し、温まった空気の浮力でバルーンは上昇。バーナーを点火しなければ下降するというワケ

バルーンは基本的にバーナーで火を操り、浮力による上昇・下降の垂直の動きしかできません。だから水平への移動は、風を読み、風に乗って進んでいくのです。まさに“風まかせ”!
他のバルーンが飛んだ後だと、風の方向が分かったり進みやすかったりするため、後続で付いていくという作戦もあり、一概に速ければ良いということではないのだとか。
▲一斉に離陸するバルーン。先に飛んで進路を切り開くのも、後発で行くのも作戦のうち(撮影:小野有美子)

なぜ国際的な大会が佐賀市で行われるのか

そんな大規模な国際大会が、なぜ佐賀市で行われるの?
それは、佐賀平野がバルーン競技に適しているから。正確に言うと、丁度その時期は稲刈りを終えているため着陸しやすいこと、地上クルーが車で付いていける道路などの整備状況が整っていること、佐賀平野の北側にある山から流れてくる風によって風の方向が変わり競技難度が高いこと、などがあげられます。
▲田んぼに浮かぶバルーン(撮影:久我秀樹)

また、違う楽しみ方も一つ。
バルーンが田んぼなどに着陸すると、地元の方々や子供たちが我先にとパイロットに会いに行きます。それはチームのノベルティグッズをもらうため。
チームカードやバッジなどを用意しているバルーンチームも多いらしく、毎年このノベルティグッズを楽しみに、縦横無尽に自転車を走らせる小学生なども多いそうです!そんな楽しみ方もいいですね!

バルーン競技は、2017年11月1日(水)~5日(日)の毎日7:00~、15:00~の1日2回開催される予定。

でもイベントはバルーン競技だけじゃありません。他にも複数のイベントが毎日、目白押しです。

恵比須様やパンダがバルーンに?

バルーンフェスタ中の毎日、朝の競技終了後~10:30までは、キャラクターや動物などが巨大バルーンとして登場する「バルーンファンタジア」を開催。毎年10機前後の変形バルーンが観客を楽しませてくれますよ。見るだけでも元気になれそうなバルーン、毎年どんなキャラクターや動物が登場するのかはお楽しみ!
▲「バルーンファンタジア」は毎年キュートなバルーンが勢ぞろい!写真は2015年のもの(撮影:久我秀樹)

他にも子供が楽しめるイベントもたくさん。
11月2日(木)の「キッズデー」は、地元の幼稚園や保育園などが参加し、さらに賑やかになりますよ。
▲キッズデーは子供たちが大喜び(撮影:小野有美子)※写真のようにローンチエリア(競技エリア)の中に入って体験できるのは、気象・風速条件が良いと判断された場合のみ

子供だけじゃなく、私も気球の体験がしたい!という大人の方もご安心を。一般の方が無料で参加できる「気球教室(10:30~11:30・13:00~14:00)」もあります。

バルーン広場内南側(ローンチエリアに近い広場)で、実際にバルーンを触りながらパイロットやクルーと一緒に球皮に風を送ったり、片付けなどまで行う“なんちゃってバルーニスト”を体験できますよ。
▲気球教室も大人気イベントなので、お早めに。参加希望者は汚れても大丈夫な服装で(撮影:小野有美子)

昼とは雰囲気一変!
花火×ライトアップの幻想的な景色

スカイブルーにカラフルな気球が映える昼の光景も良いですが、夜もまた素敵なんです。
11月4日(土)・5日(日)の18:30~19:15に行われる「ラ・モンゴルフィエ・ノクチューン(夜間係留)」も毎年多くの観客が楽しみに訪れるイベントの一つ。

バンドの生演奏に合わせ、バーナーの赤い炎に照らされバルーンがライトアップ。「バーナーズ・オン!」の合図とともに全てのバルーンが一斉点火し、暗闇が一瞬にして幻想的な世界へ変わります。

さらに夜間係留の最後には花火の打ち上げも!
うっとりする夜の光景も、また趣きがありますね。

最終日の11月5日(日)の午後は、バルーンフェスタのファイナルとなる「キー・グラブ・レース」というイベントが開催されます。
ローンチエリア内に吊るされた大きなカギの模型をつかむことを目的とするため、目の前の地上すれすれに飛んでくるバルーンの様子を見ることができます。観客大盛り上がりのレースですよ!
▲観客の前で行うキー・グラブ・レース(撮影:廣瀬航)

ほか、気球に関するイベント以外にも世界の超一流ライダーが、華麗なデモンストレーションを披露する「ホンダトライアルバイクショー」や、憩いの広場内ではイベントステージも行われます。
▲ホンダトライアルバイクショーは11月4日(土)、5日(日)11:00~11:30、14:00~14:30 の1日2回開催(撮影:泉祐一郎)

そして忘れちゃいけない屋台もたくさん!「うまかもん市場」では佐賀県内外のご当地グルメや特産品などのブースがズラリと並びます。バルーン観賞の合間に、味わってみてくださいね。
▲佐賀県の美味しいグルメを堪能できるうまかもん市場は、7:30~17:00(11月4・5日は~20:00)にオープン(撮影:泉祐一郎)

バルーンフェスタは天候に左右される競技であるため、雨が降ったり、風が強すぎたりする場合は中止になることも。バルーニストたちは、長時間かけて移動して来たとしても「そりゃ仕方がないよね!」と、観光旅行にでかけたりするそう。

もし天候が悪くてバルーンが飛ばなくてもバルーニストのようなおおらかな気持ちで、グルメやステージイベントで楽しんでくださいね。
“キレイな風景を見るだけ”と思っていたバルーンフェスタ。バルーン競技の内容や、バルーンの歴史、バルーニストとのふれあいなど、知れば知るほど楽しくなることばかり!

大空に舞うカラフルなバルーンを見に、幻想的なライトアップバルーンを見に、バルーン競技や係留の体験をしに、陽気なバルーニストに会いに…。興味や目的によって見る角度も楽しみも変わりますね。
▲朝の競技だと朝焼けの中離陸する幻想的な風景に

フェスは全5日間。青空にバルーンが飛び立つ壮観な大パノラマを実際に見に行ってみてください!
写真とは違う迫力と美しさにきっと感動するはずですから!

実物大バルーンや大スクリーン!
何もかも驚きの「佐賀バルーンミュージアム」

「バルーンフェスタに感動したからもう少し余韻に浸りたい…」「観に行けないけど、バルーンフェスタを体感したい!」という方、朗報です!2016年10月1日、バルーンフェスタを知り、体感できる施設「佐賀バルーンミュージアム」が誕生しました。
▲真っ白な壁にバルーンの絵柄が!

その場所は、佐賀県庁から徒歩5分ほどの佐賀市の中心街にあります。バルーンフェスタ会場からだと、最寄りのバルーンさが駅から佐賀駅までJRで5分、佐賀駅からはタクシーで5分の場所にあります。

まだ真新しい建物に入ると、まず出迎えてくれたのが…
入口すぐの場所にある、実物大のバルーン!!
間近で見るとやっぱり大きい!高さ25mのバルーンの一部(この大きさでも実物の1/3程度!)を展示しています。

最初から大興奮でしたが、驚くのはまだ早い!
まだまだ驚く仕掛けや展示があることを、この後知ることになります。
入館料(大人500円・税込)を支払い、わくわくしながら館内へ…。

ゲートを入ってすぐ体感したのが「スーパーハイビジョンシアター」。
何とスクリーンの大きさ280インチ!!この大画面でバルーン映像を見ることができるのです。
▲映像は7分程度。40名ほど着席できます

280インチ、さらに4K!その迫力と美しさを十分堪能できました。

「スーパーハイビジョンシアター」終了後2階にあがると、そこは明るく開放的な展示スペースが。
それぞれバルーンの歴史や競技に関する展示がありました。
▲中心にある白い円のスペースでは、バルーンから見える風景を眺められます
▲ここはバルーン競技のルールやバルーンの種類を分かりやすく展示・解説
▲日本初の有人飛行に成功したバルーン「イカロス5号」(本物!)が!

参加型のゲームもたくさん!
フライトシミュレーターはマスト!

展示物だけじゃありません。佐賀バルーンミュージアムには、自ら体感できるゲーム型展示があるのも魅力なんです!その中でも一押しはコレ!
バルーンパイロット・フライトシミュレーターです!
こちら実際の佐賀平野の映像が全面に映し出され、バルーン競技のシミュレーションができちゃうんです。ターゲットと呼ばれる「×」印目掛けてバルーン上からマーカーを落とし、その距離の近さによってSからEまでの6段階の評価がでるそう。
むむ…できるかな。じゃあ、初級でお願いします。
▲頭上のバーナーで上下を操作、左右の移動は風を読みターゲットまで進んでいきます

前の映像にはターゲットまでの距離と風の向きが表示されるので、慣れると意外と簡単!そして目の前の風景が変わるので、シミュレーションですが何だか爽快!本当に風に乗ってるみたいで気持ち良いです。

実際に海外のバル―ニストが訪れて、この機械を持ち帰りたい!と言ったのだとか。それほど精巧なフライトシミュレーション。これはマストで体験してください!
ほか、カメラの前に立つと動画が撮影され、バルーンに乗って飛んでいく映像セクションもユニーク。

そして館内5カ所にあるラリーポイントでクイズに答えていく「バルーンクイズラリー」も楽しいです。
▲問題は3択。5点~15点と難易度も様々

正解して点数を重ねていき、ミュージアム出口では合計点数が!
▲75点でした!なかなか優秀なのでは…?

実寸大の巨大なバルーンを見るだけでもビックリですが、ゲーム感覚でバルーンのことを知ることができるので大人はもちろん、小さな子供でも結構楽しめますよ。

帰りは館内にある「SAGAショップ 佐賀工房」へ。こちらにはバルーン関連の商品を始め、佐賀県の特産品やグルメも多く取り扱っているので、お土産探しにぴったり。
▲SAGAショップ 佐賀工房の営業時間は10:00~19:00

バルーン関連のお土産がやっぱり人気で、佐賀の特産品にちなんだものも多数ありましたよ。
▲有田焼で作ったワインキャップ(各2,500円・税込)
▲クラフトバンドでできたバルーンのキーホルダー(各500円・税込)
▲一番人気のバルーンのペーパークラフト(864円/M、1,080円/L、各税込)
▲可愛いペーパーバルーン(各500円・税込)

他にもバルーンの絵ハガキやパズルなど、いろんな商品があり選ぶのも楽しいです!どれもカラフルで元気になれそうなお土産ばかり。旅の思い出に、ぜひ!
バルーンフェスタ期間中は色鮮やかなバルーンが空を舞うバルーンの街・佐賀市。ぜひ佐賀市に訪れてフェスタもバルーンミュージアムも楽しんでくださいね。
桑野智恵

桑野智恵

フリーの雑誌ディレクター/ライター。福岡生まれ、福岡育ちの博多女。3つの出版社を渡り歩き、雑誌編集歴はや18年。3歳娘の子育てをしながら、旅行情報誌を中心に活動中です。

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