新潟の新ご当地グルメ!贅沢な「のどぐろ炙り丼」をお得に堪能してきた!

2018.01.27

白身のトロともいわれる人気の高級魚、のどぐろ。水深約200mの深海に生息し、漁獲は天候に大きく左右されるため希少な食材です。のどぐろの一大産地のひとつ、新潟には、「のどぐろ炙り丼」という楽しみ方があります。素材を知り尽くした職人が提案する究極のご当地丼を味わってきました!

日本海が育てた「白身のトロ」!

深海に生息するのどぐろ。一般的に知られる「のどぐろ」という名前は通称で、正式な名前は「アカムツ」といいます。口の奥を覗くと、喉が真っ黒なことから、漁師、料理人を中心にのどぐろ(喉黒)と呼ばれてきました。
新潟県におけるのどぐろの年間漁獲量は約60tと、流通する絶対量が少ない希少種。ちなみに、新潟ののどぐろは、夏が旬とも秋~冬が旬とも言われていますが、ほぼ一年中漁獲され季節を問わず楽しむことができます。
▲口の中を覗くと、奥が真っ黒!

のどぐろの特徴と言えば、白身魚ながらも一年を通じてたっぷりと脂がのっていて、くせがない美味しさ。一度食べたらやみつきになるほどで、「白身のトロ」と言われています。新潟の寿司屋や日本料理店では、お刺身やお寿司はもちろん、塩焼きなどでも親しまれている人気食材です。

そんな新潟ののどぐろ料理の中で、全国から注目を集めているご当地グルメが「のどぐろ炙り丼」です!
2011年に誕生したこの丼は、希少なのどぐろをご飯が見えないほど敷き詰めた、見た目にも贅沢な一品です。

想像するだけで食欲を誘う丼ぶりを、さっそく味わいに行きましょう!

のどぐろ炙り丼発祥のお店「せかい鮨」

やってきたのはJR新潟駅から車で約5分、新潟市中央区の沼垂(ぬったり)エリアにある「新潟の寿司処 せかい鮨」。2017年で創業90年を数え、地の旬のネタを味わえると地元客から県外の客にまで人気の店です。
▲のどぐろ炙り丼を提供するお店は、写真左ののぼりが目印

現在、のどぐろ炙り丼を提供している店は新潟県内で3店舗ありますが、実はのどぐろ炙り丼を考案したのが、こちらの3代目店主・吉沢俊哉さん。「食材に関しては絶対に固定観念を持たない」ことを信条に、寿司の伝統を守りつつも、食材の新たな可能性に挑戦し続け、これまでに数々の商品を開発してきました。
▲せかい鮨3代目店主、吉沢俊哉さん

のどぐろ炙り丼もそのひとつ。自ら理事を務める「新潟県すし商生活衛生同業組合」が仕掛ける、新潟の美味しい「寿司」と「魚」を発信しようという企画「越後すし丼」の中で、のどぐろ炙り丼を提案。生で食べても十分美味しいのどぐろに、「炙り」のひと手間を施すことで、より一層旨みを引き出しました。

その自慢ののどぐろ炙り丼がこちら!
▲せかい鮨の「のどぐろ炙り丼」2,160円(税込)。味噌汁、藻塩付き

のどぐろ炙り丼は、お店によってオリジナルの要素があります。岩船港産ののどぐろを、醤油ではなく塩でいただくのが、せかい鮨での楽しみ方。

早速、こだわりののどぐろ炙り丼をいただいてみます!

のどぐろはもちろん、全ての素材にこだわった贅沢丼!

箸で挟み込むとトロトロとした脂がぎっしりと詰まっているのがわかります!まずは、何も付けずにそのまま…。
ひと口食べると脂の旨味がふわっと口の中に広がります。脂がのっているのですが、しつこさはなく、炙った香ばしさが。甘めの酢飯との相性も抜群です!

「岩船港産ののどぐろは、年間を通して脂の乗りが抜群に良いんです」と、吉沢さん。自ら毎朝市場に足を運び、厳選した魚のみを仕入れているそうです。
噛めばじゅっと脂がにじみ出る食感…初めて食べた人はきっと「本当にトロだ!」と驚くはず。それでいて、白身魚らしくクセがなく、さっぱりした味わい。これは、箸が止まらなくなること間違いありません。

続いては新潟県最北部の村上市の「笹川流れの天然塩」で頂いてみましょう!
▲非常に純度の高いという塩を少しつけて…

うん!塩味が加わることで、のどぐろの甘みがさらに引き立ちます。口の中で片方の味が他方の味を強めるように変える現象を「対比効果」と言うそう。天然塩もただ塩辛いだけでなく、複雑な味わいがあります。のどぐろも天然塩も両方の味わいを楽しめるこの組み合わせはまさにそれかも!

せっかくなので、わさびもつけてみましょう。
こちらは、スッと鼻に抜ける爽やかさがアクセントとなり、味わいに変化を付けてくれます。
そして、せかい鮨ののどぐろ炙り丼で「らしさ」を感じさせてくれたのが、大葉の千切りです。
のどぐろの上に添えられているだけでなく、酢飯との間にも敷き詰められています。この大葉が、のどぐろと相性抜群なんです!
▲酢飯とのどぐろの間にも大葉がたっぷり

「のどぐろ炙り丼を開発するにあたって、白ごまや刻み海苔などいろいろと試したのですが、白身のトロと呼ばれる脂が多いのどぐろには、大葉のスッキリした香りが一番調和しました」。
大葉の味わいが、口の中に残ったのどぐろの脂をさっぱりさせてくれ、いくらでも食べられそうな気になります。

そして忘れてはいけないのが、お米。
少し甘めに感じる酢飯が、のどぐろの旨味、天然塩の塩気、大葉の香りを優しく包み込む絶妙のバランスを演出しているのです。
「鮨の旨さはシャリで決まる」と言う吉沢さんが選んだのは、魚沼産、佐渡産と並び新潟のコシヒカリ三大産地と言われる岩船産のコシヒカリ。
「中でも関川村田麦地区の農家から、標高300mの田んぼで育つ米を直接仕入れています。昼夜の激しい寒暖の差と、ブナの大原生林の養分を豊富に含んだ雪解け水で、美味しい米ができるんです」と吉沢さん。
豊かな漁場は、山からの豊富な栄養を含んだ水が海へと運ばれることでできると言います。
せかい鮨ののどぐろ炙り丼は、山で育てたお米、海水から作った塩、そして海で育ったのどぐろと、全て岩船エリアのものを使っています。まるで、丼一杯を通じてその土地の自然全てを味わっているような豊かな気分になれました。
▲漁獲量の少ないのどぐろは天候などによっては手に入らない場合も。その時にはメニューをお休みすることもあります

「近年はのどぐろの知名度が高まってきたこともあり、値段も高いです。今週は1kg6,000円を超えて、トロと変わらない値段でした」とのこと。希少なのどぐろをたっぷり使った贅沢丼を、この値段で楽しめるのは間違いなくお得ですよ!

のどぐろの握りや塩焼き、多彩なメニューも楽しんで

のどぐろ炙り丼以外にも、せかい鮨では様々なのどぐろ料理が楽しめます。
新潟はカレイやヒラメなど、白身の国と言えるほど白身魚の種類が豊富で人気。その握りの中でもやはり、のどぐろ炙りは大人気。
▲のどぐろ炙り握り一貫 300円(税込)

炙り丼と同じく、握りも笹川流れの塩でいただくのがせかい鮨流。
のどぐろの旨味と塩、わさび、そして自慢のシャリの味わいをコンパクトに楽しめます!
▲のどぐろ塩焼き1,840円(税込)

のどぐろを味わうならば、ぜひ試してもらいたいのが塩焼き。こちらも、笹川流れの天然塩で焼き上げられています。
たっぷりと脂がのった身に、しっかりと火が通ったのどぐろは、箸でつかむとホロホロ。口に入れればとろけてしまうようなやわらかさ!

ちなみに、炙り丼と握りに使われるのは、実は比較的小振りなのどぐろなのだとか。脂の多い大振りのものは塩焼きにし、小振りで身の引き締まったものは握りとして提供しています。

また、吉沢さんが企画し、新潟県内約60店舗で提供されている「新潟寿司三昧 極み」もおすすめ。
▲新潟寿司三昧 極み(お椀付)3,240円(税込)。のどぐろ炙りにぎりをはじめ、新潟の旬の魚や南蛮えびに加え、うに、トロ、イクラなど、厳選した新潟の幸が10貫

新潟県内各地で、これまでに4万食以上を提供したという大人気メニューです。
新潟は「海の幸が豊富」と認知はされているものの、寿司については弱いと感じていた吉沢さん。もっと多くの方に「新潟だからこそ味わえる寿司」を提供したいという思いから開発したのだとか。
▲のどぐろと並び、新潟のブランド食材となっている南蛮えび

のどぐろは天然塩、南蛮えびは新潟オリジナルの魚醤「南蛮えび醤油」でいただきます。醤油に溶けたえびの出汁で、よりえびの旨味が引き出されていました。
また、この日のヒラメの握りには新潟県の辛味調味料「かんずり」が添えられており、どこまでも新潟の味へのこだわりが感じられる一皿でした。
新潟県外から「のどぐろ炙り丼」と「新潟寿司三昧 極み」を目当てに足を運ぶお客さんも増えているそう。
のどぐろは一年中食べられますが、いつの時期も希少性が高い魚ですので、訪れる際は予約をすることをおすすめします。
ぜひ新潟で、極上ののどぐろを気軽に味わってみてください。
唐澤頼充

唐澤頼充

編集・ライター。新潟をもっと楽しくするWEBマガジン「にいがたレポ」編集長。農学部卒業後、マーケティング会社に勤務後、独立。現在はNPO職員として勤務する傍ら各種媒体で執筆活動を行っている。「情報流通量の多さが地域の豊かさ」をモットーに、地域に眠る資源をコンテンツ化し、発信する活動を行う。

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