コメ王国の新イタリアン!米ピューレを使ったパスタが、もっちもちで美味しすぎた

2018.01.15

新潟県の名産品と言えばお米。県内飲食業界ではコメ王国新潟をPRすべく、お米の新しい食べ方を提案する店や米粉スイーツを扱う店が続々と登場。そんな中、今最も注目したいのが、米でも米粉でもない新たな形態「米ピューレ」を使ったイタリアンです。ニュースタイルイタリアンの形を提案する、新潟県でも唯一無二のお店で、新感覚の美味しさを味わってきました。

酒屋発!和と洋が融合する新しいイタリア料理店

やってきたのはJR新潟駅から車で約20分の「お箸の国のイタリアン ラト・リーチェ」(以下、ラト・リーチェ)。こちらは新潟県亀田本町にある酒屋が手がける店で、新潟駅前にあった人気イタリアンレストランと米ジェラート専門店が統合し、2016年10月にグランドオープンしました。
コンセプトは「手の届く贅沢のイタリアンで、日本の食文化を再認識できるお店」。和食材であるお米の魅力を、あえてイタリア料理で感じてもらいたいとのこと。
▲ゆったりとくつろげるテーブル席を40席用意

店内奥のレストランスペースは木をふんだんに使った、落ち着いた和の空間が広がります。酒屋さんが経営しているため、日本酒が一堂に並ぶ圧巻のディスプレイや趣ある暖簾にも注目です。

新感覚イタリアンの立役者「米ピューレ」とは?

ラト・リーチェの料理を作るうえで欠かせないのが「米ピューレ」。お米を粉末化(米粉化)して水を加え、ピューレ状にしただけというから一見はシンプル。米粉と味わいは同じですが、米ピューレははじめからデンプンがアルファ化(糊化)しているため、特性が異なるそうです。
▲このどろりとした粘性をもつ白い液体が米ピューレ

スープのような液体にはとろみが付き、アイスクリームは溶けづらくなり、ピッツァ生地はボディがしっかりとして具材がこぼれ落ちにくく、パスタはアルデンテが長持ちするなど、使い勝手が良いのが特性なんだとか。

同じ素材を使用しても、さまざまな食感を演出できるとは驚きです。

お得感いっぱいのコースランチで、米づくしイタリアンを堪能!

ではさっそく、その米ピューレを使っているイタリアンをランチで味わってみましょう。
ランチは3種類のコースから選べます(税込・1,300円~)。どれもメインの他に前菜、スープ、サラダ、ドルチェ、ドリンク付きです。

メインはピッツァ、パスタ、リゾット、ドリアの豊富なメニューからセレクト。今回はピッツァもパスタも両方食べられる2人前の「シェアランチ」(3,000円・税込)で、「クアトロフォルマッジ」(+300円・税込)のピッツァと「アサリとチンゲン菜のスパゲッティ」をオーダーしました。

まず、スープと前菜が運ばれてきました。それでは、いただきます!
▲かぼちゃのスープ

米ピューレのとろりとした粘性を活かし、なめらかな食感に仕上げられています。米のほのかな甘みとかぼちゃのホクホク感が相性ぴったりです。
▲前菜4種は日替わり。この日は、肉のパテ 人参ラぺ添え、自家製オムレツ、キノコのマリネ、ホタテのカルパッチョ

前菜には米ピューレは使われていませんが、一品一品手が込んでいて、見た目も鮮やかです。
ガラス越しに見える厨房では、ピッツァ職人が生地を丸く成型し始めました。生地はピッツァ専用粉とセモリナ粉に米ピューレを配合し、12時間熟成しているそう。生地がみるみる薄い円状になっていく華麗な手さばきにうっとりです。
▲特注ピザ窯で焼き上げます。香ばしい匂いが漂ってきました

いよいよメインのピッツァが到着です。熱々のうちにいただきま~す!
▲4種類のチーズが入った「クワトロフォルマッジ」

生地がしっかりしているので、確かに具材がこぼれ落ちにくいです。
弾力があるサックリとした薄めの生地は、歯切れがよく、米ピューレ入りならではの新食感。
ブルーチーズの個性的な風味が香り、複雑なチーズの旨みが混じりあいます。生地と具材の相性もぴったりです。
この米ピューレ入りピッツァは、癖になる!何枚でも食べられちゃいそうです。
▲焼きたては熱々とろ~りで格別!あまりの美味しさに思わず顔がにやり

ちなみに夜のピッツァメニューには、チーズのようなコクをもつ酒粕入りのクワトロフォルマッジ「酒かすと4種類のチーズ」もあり。煮切りみりんをかけることでデザート感覚でも楽しめるんだとか。珍しい発酵食品満載ピッツァもぜひ食べてみたいです。

続いてはパスタです。
実はこちらのパスタは、店内にある製造所で手作りされています。
米の底力を感じてほしいと、材料はセモリナ粉、米ピューレ、水のみとシンプル。生パスタながら低加水のため、半乾麺のような固さの個性的な麺です。

では、いただきましょう!
▲アサリとチンゲン菜のスパゲッティ

気取らずに食べてほしいというオーナーの思いから、フォークの他に箸も用意されていました。さすが「お箸の国のイタリアン」というだけあります。

さてパスタのお味は…
通常の生パスタとは違い、ほのかに米の風味が!セモリナ粉の豊かな風味を感じながらも、余韻にじわじわとお米の甘みも感じるのは不思議な感覚です。
そして食感はモッチモチ!噛みしめるごとに素材の味わいが広がり、できることなら永遠に噛みしめていたいとさえ思わせてくれます。
大粒アサリの旨みが口いっぱいに広がり、チンゲン菜のしゃきっとした食感がアクセントになって、癖になる美味しさです。

実は撮影に時間をかけすぎていたため、麺が伸びてしまっていないかと思ったのですが、アルデンテのまま!
通常のパスタは冷めるにつれふやけてしまいますが、冷めると固くなる性質がある米ピューレを絶妙に配合することで、時間が経っても歯ごたえのある食感を保てるのだとか。実に理論的に考えられています。

さて、ランチメニューもいよいよラスト。締めはドルチェです。
▲ジェラートのブリュレ、米粉シフォンケーキ 越後姫ジャム添え、季節のフルーツ

なんとドルチェにも米ピューレが使われているんだとか!

米ピューレを混ぜこんだジェラートのブリュレは、パリパリ食感のカラメルがアクセント。酸味と甘みのバランスが絶妙です。米ピューレを入れることで安定剤不使用となり、甘すぎず後味すっきり。
▲「ジェラートのブリュレ」はラズベリーとミルクの2層ジェラートに

「米粉シフォンケーキ」はふんわりしっとり。こちらは米ピューレではなく、米粉を使用しているそうです。米粉特有のしっとり感が楽しめます。
お米がスイーツにまで使われるなんて、まさに米づくしのイタリアン!

「ひと昔前に比べると日本人は和食を食べなくなっています。私たちはお米そのものを提供するというより、その素晴らしい特性を活かし、イタリアンで間接的な米普及をしていきたいのです」。こう語るのはオーナーの長谷川和広さん。日本の米文化への熱い思いが伝わってきました。
▲長谷川和広さん
▲「シェアランチ」の全貌はこちら。※写真の前菜、スープ、サラダ、ドルチェ盛り合わせ、ドリンクは1人分

このランチ1人前で、米を約600粒(茶碗1/5杯分)摂ることができるそう。「ごはんという主食としてではなく、間接的に米を摂取する」というオーナーの想いが垣間見えるメニューの数々でした。

米スイーツをお土産に

▲カラフルな色合いのジェラートが、落ち着いた白壁の店内に映えます

先にレストランのランチメニューを紹介しましたが、お店に入ってすぐ目の前に飛び込んでくるのが、スイーツコーナーです。ランチのコースでもいただいたジェラートやシフォンケーキをはじめ、お米を使ったスイーツがずらり!
ここで販売されているスイーツはすべて、店内で食べてもテイクアウトしてもOKです。
▲ジェラートは新潟市の牛乳屋さんのミルクを使った「塚田牛乳」、新潟の特産洋梨を使った「ル・レクチェ」、肉厚で大玉の新潟特産梅を使った「藤五郎梅(とうごろうめ)」など、日替わりで約12種類を用意
▲「シングルカップ」税込・各300円~

名物の米ピューレ入りジェラートは、自然な甘さでなめらかな口当たりが特徴。さらに、米ピューレの粘性のおかげで増粘多糖類などの安定剤も入っていないので、小さいお子さんにも安心して食べさせることができますね。
▲「米粉シフォンケーキ」税込・各220円。左から抹茶、プレーン、紅茶

米粉シフォンケーキには、米を飼料にして育った鶏が生む赤玉「玄たま」を使用。ふんわりしっとりとした食感で、ほんのりとした甘みが米粉ならでは。
▲「新潟プリン」税込・各200円。左からしっかり、なめらか、和三盆

新潟プリンには、新潟県・塚田牛乳の牛乳と、こちらにも「玄たま」を使用。米ピューレの配合量により、固めの「しっかり」とやわらかめの「なめらか」の異なる食感を楽しめます。上品な甘さの「和三盆」も人気です。

さらに、夜にはお酒に合う豊富なアラカルトメニューが揃い、手長エビのグリルやトリッパのトマト煮など、より本格的なイタリア料理が味わえます。ぜひディナーも楽しんでみたいですね(コースは税込・3,000円~)。
酒屋さんが経営するだけあって、ドリンクはボトルオーダーがお得だそうですよ。
▲レストランにはテラス席も。夏は開放的に、冬は暖房を付けて戸口を閉めるため、一年中利用することができます

新潟自慢の米は、まだまだ可能性を秘めているということを感じさせてくれたラト・リーチェ。「米ピューレ」が、食感や味わいを劇的に変えてしまうのには驚きでした。特にパスタとピッツァは、これまでに食べたことがない新感覚の味わい!感動に満ちた料理の数々でした。

新潟の新名物「米ピューレイタリアン」は、県内でもここだけの唯一無二の味わいです。米の魅力を堪能できるニュースタイルをぜひお試しください。

撮影:梅沢春子
渡辺真理子

渡辺真理子

新潟県在住のフリーライター。タウン誌、フリーペーパー、Web媒体などの執筆を手がける。得意ジャンルはグルメ。地域ならではのキラリと光る「ステキ」を見つけては、発信することを生きがいとしている。

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