神戸北野異人館街おすすめ2時間コース!スターバックスのコンセプトストアも必見!

2018.01.13 更新

神戸観光といえば、北野異人館街めぐりははずせません。しかし、北野異人館は公開されているものだけでも20館近くあり、すべてを回るのは大変。そこで今回は「限られた時間で効率的にめぐりたい」という人のために、2時間でサクッと回れて、北野異人館街を大満喫できるおすすめコースをご紹介します!

▲北野異人館街を代表する建物のひとつ「うろこの家」

北野異人館街ってどんなところ?

北野異人館街の歴史には神戸港の開港が深く関わっています。現在でも日本の主要な国際貿易港のひとつである神戸港は、1868(慶応3)年、函館・長崎・横浜についで開港された港。古くから日本の国際貿易の要として、たくさんの外国人関係者を迎え入れることとなりました。

その際、外国人の居留地として日本人から家や土地を借りられるように指定されたエリアが、神戸市中央区北野町の一帯。このあたりには、当時の外国人が居住していた主に明治から大正時代に建てられた洋館が数多く残っており、その街なみから「北野異人館街」と呼ばれるようになりました。
▲北野坂をのぼった先にある北野異人館街は、JR三ノ宮駅から山側へと向かって徒歩15分ほど

異人館街は長崎や横浜、函館にもありましたが、残念ながら多くが失われてしまいました。神戸北野にある異人館街は、1945(昭和20)年の神戸大空襲をまぬがれ、1995(平成7)年の阪神・淡路大震災も耐えて現存するとても貴重なものなのだとか。
北野異人館街には、当時の面影を残す貴重な建物が点在しており、そのいくつかは建物内を見学できるようになっています。

そのなかでも神戸で最初に公開された代表的な異人館「うろこの家」をはじめ、8つの異人館を運営しているのが「うろこの家グループ」。

まずは、うろこの家グループのチケット販売・案内所「ビジターセンター」を訪れました。
▲ステキな笑顔のスタッフさんが、北野異人館各館の特徴や回り方をていねいに教えてくれます

グループが運営する複数の異人館にお得に入館することができる「8館プレミアムパス」や「5館ハッピーパス」「3館スマイルパス」などを販売しているので、まずは散策予定をたてましょう。

「2時間ほどあれば、8館ひととおり散策できると思いますよ」
ということで「8館プレミアムパス」をゲット。
▲「神戸トリックアート 不思議な領事館」前のチケットプラザ

ちなみにこのビジターセンター以外にも、うろこの家グループが運営する各館や「神戸トリックアート 不思議な領事館」前のチケットプラザでもパスチケットは購入できます。
それでは、異人館めぐりに出発。まずはそのまま、まっすぐ北へと行ってみました。
▲「北野町広場」へと続く階段

すると、ほどなくして北野町広場へと通じる階段が見えてきました。
▲北野町広場のブロンズ像

階段をのぼると、みんなの憩いの場である北野町広場があります。ここには楽しげなブロンズ像の音楽隊がいて、「風見鶏の館」を背景に記念撮影ができるようになっています。
▲北野異人館街を象徴する建物のひとつ「風見鶏の館」

広場の後方にそびえるのが「風見鶏の館」。鮮やかな赤レンガ造りの外観、柱や梁を露出させた2階部分、屋根の上の風見鶏などが特徴的で、他の異人館とひと味違う重厚な雰囲気があります。1904(明治37)年にドイツの貿易商ゴッドフリート・トーマス氏の邸宅として建てられ、現在は国の重要文化財に指定されています。
▲屋根の上には風見鶏

観光ガイドなどでもよく見かけますよね!青い空によく映えます。風向計としての役割はもちろんですが、雄鶏は警戒心が強いことから魔よけの意味もあるんだそう。

建物内も見学できますが、今回は外からの景観を楽しむのみとしましょう。
▲TVドラマのロケ地としても話題になった「萌黄(もえぎ)の館」

風見鶏の館の西側にあるのは、「萌黄の館」。
1903(明治36)年に、アメリカの総領事ハンター・シャープ氏の邸宅として建てられました。現在は国の重要文化財。「風見鶏の館」の重厚さに対し、こちらはライトグリーンの板で張られた外壁が可愛らしく軽快なイメージ。異なる形のベイウインドー(湾岸の景色を楽しむための張り出し窓)が印象的です。
北野町広場付近を散策したら、そのまま東へ。「うろこの家」へと向かいましょう。

うろこの家では「カリドンの猪」を要チェック!

北野異人館街のなかでも、ひときわ見晴らしのいい高台にある「うろこの家」は、神戸で最初に公開された、代表的な異人館です。
1905(明治38)年に外国人向けの高級借家として建てられ、その後、ドイツ人教師E・ハリヤー氏の息子、R・ハリヤー氏の邸宅となりました。国の登録有形文化財に指定されています。
特徴は、なんといってもこの魚の鱗のように見える、美しい天然スレートの外壁。スレートとは、日本で瓦や硯(すずり)などに古くから使用されている天然石の一種。建物を覆うスレートの枚数は、約3,000枚といわれています。
ヨーロッパの古城のような佇まいは、これぞ異人館といった風格です。
建物の前には庭が広がっており、庭の真ん中には「カリドン(ポルチェリーノ)の猪(いのしし)」と呼ばれるブロンズ像があります。
▲お出迎えしてくれる「カリドンの猪」

この「カリドンの猪」は、ギリシャ神話に登場するイノシシで、鼻に触れると幸運が訪れるといわれています。
ゆえに、触られまくって鼻の頭だけがピカピカ!うろこの家を訪れた際は、ぜひ忘れずに触っていきましょう。

それでは、うろこの家の建物内を見学しましょう。
▲1階の食堂

ステンドグラスに光が差しこんで、それはそれは綺麗。テーブルコーディネートもゴージャスで、季節の花が飾られています。
▲1階の居間

こちらは、何代にもわたって家族の団欒を深めてきた居間です。ここでどんな家族の会話が重ねられてきたのでしょうか。楽しげな笑い声が今にも聞こえてきそうです。
▲2階の居間

天井から下がっているシャンデリアも豪華。このシャンデリア以外にも、各部屋ごとにそれぞれ、さまざまな照明器具がとりつけられていて、どれも見ごたえありです。
ほかにもさまざまな建築当時のアンティークな調度品があり、訪れた人びとは思わずカメラでパシャリ。
昔のオルゴールでしょうか?まるで、西洋骨董品の宝石箱ですね。おとぎ話の世界のようです。
チェックの床が可愛い客室。こんな部屋に一度泊まってみたいですね。年代物のゴルフクラブのコレクションも置かれています。
▲応接室を利用したギフトショップ

客室と色違いのチェックの絨毯が敷いてある可愛らしい応接室は、ギフトショップになっています。カリドンの猪にちなんだお土産などがあるので、要チェックです。

今度は、併設される「うろこ美術館」のほうへ行ってみましょう。
「うろこの家」の西側半分は「うろこ美術館」となっています。
「うろこの家」の姉妹館として、1982(昭和57)年に開館。ヨーロッパの近現代絵画が一堂に会します。
トロワイヨン(バルビゾン派)の風景画の大作や、マティス、ユトリロ、ビュッフェら近現代の人気画家の作品がずらり。なのに、なんと全作品撮影OKという懐の深さ。
最上階からは、神戸の街と港をはじめ、はるか大阪港や淡路島まで見渡すことができます。間違いなく北野異人館街随一の眺望だといえます。

願いを叶える椅子!?山手八番館のパワースポット「サターンの椅子」

続いてお隣の「山手八番館」へ。こちらは明治後期にサンセン氏の邸宅として建てられた館です。
イギリスの田園風景を思わせるチューダー様式と呼ばれる建築は、重厚かつお洒落でノスタルジックな雰囲気。

実はこの「山手八番館」、ある展示物がテレビ番組でとりあげられて以来、全国から人が押しよせる超人気ぶりなのです。
▲人気の秘密は、こちら「サターンの椅子」

「座ると願いごとが叶う椅子」として知られ、パワースポットとして大注目!今は少し落ち着いたものの、この椅子に座るために2時間待ちの行列ができるほど大盛況だったんだとか。

ちなみにサターンときくと悪魔のことを連想するかもしれませんが、こちらのサターンはローマ神話のサートゥルヌス神のことだそうです。農耕を司る神で、土星の守護神でもある神様。その豊穣をもたらす神の名にちなみ、「願いごとが実り叶う椅子」として伝えられているんだそう。
▲向かって左側が男性用、右側が女性用の椅子

この椅子、座れば自然と厳かな気分に。自分がこの椅子に座っている写真をケータイの待受けにすると、運気が上がるという噂もあるとかないとか。

恋人ができた、結婚できた、病がなおった、希望の職につけた、試験に合格したなどなど、願いの成就率はなかなかだという評判なのであなどれません!
「サターンの椅子」が有名な山手八番館ですが、そのほかにも見どころいっぱい。実にさまざまな彫刻・版画・仏像などの美術品が飾られています。
▲所狭しと飾られているロダン、ブールデルなどの彫刻
▲2階には、ガンダーラやタイなどの貴重な仏像が鎮座
▲廊下には、なぜかドン・キホーテとサンチョ・パンサも

さまざまな展示品に一貫しているのは「神秘的な強さを感じられる美術品ばかり」ということ。それらに囲まれているからこそ、サターンの椅子の不思議なパワーも強まるのかもしれませんね! 

サターンの椅子は、願いごとはいくつでもOK。だから欲張りな人でも大丈夫です。あなたの願いごとが、叶いますように。

異国情緒あふれるスターバックスでひと休み

来るときは「風見鶏の館」側からじりじりと上がってきましたが、北野異人館街は激しい急勾配のある地域。「うろこの家」「山手八番館」のある付近と、続いてご紹介する「英国館」などがあるエリアとは、かなりの高低差があります。
▲「うろこの家」前の、細くて急なオランダ坂

そこで、うろこの家や山手八番館のある最北エリアを散策したら、オランダ坂を下ってひと休みしましょう。ひと休みにオススメなのが、「スターバックスコーヒー神戸北野異人館店」。
ふつうのスターバックスとは、ちょっと違うんです。
▲スターバックスらしい緑色と、ダミーの赤いポストがレトロシックな外観

スターバックスの店舗のなかにはコンセプトストアといって、その地ならではの建物を用いるなど通常とは違う雰囲気で営業している店舗がいくつかあります。

この神戸北野異人館店は、そんなコンセプトストアのなかでも人気が高い、1907(明治40)年に建築された木造2階建ての住宅を生かした店舗。建物は登録有形文化財だそうです。
▲この店舗のために作られたという木製のスターバックスのロゴ

もともとこの建物は、ここから北東300mにあり、アメリカ人が所有していたもの。阪神大震災の被害を受けて解体され、神戸市が寄贈された部材を大切に保管。それから民間の手で、2001(平成13)年、この地に移築・復元されたんだとか。
▲奥に見えるドリンクカウンターこそおなじみスタバの雰囲気ですが…

店内はこれまで見学してきた異人館さながらの、おしゃれな洋館の雰囲気。
▲2階にもあがれるようになっています

「このコンセプトストアのオープンにあわせて、弊社の店舗デザイナーが内装をデザインしました」
広報の方にお話を伺うと、建物の建具やフローリングは復元時のものを活かしつつ、各部屋をラウンジ、ダイニングルーム、ゲストルームなど、それぞれ一軒家の各部屋に見立てて調度品を配置しているとのこと。
▲各部屋の入口上部には、部屋のネームプレートが
部屋ごとに趣の異なる空間になっていて、もちろんどの部屋で飲食してもOK!どこに座ろうか考えるのが楽しいですね。
▲明るい光が差し込み、緞帳(どんちょう)のような赤いカーテンが印象的な部屋

どの部屋もそれぞれに個性的でおしゃれ。
▲壁一面に絵画や写真が飾られた部屋
▲2階のリビングルーム

2階のリビングルームは、真ん中に8人掛けの大きいテーブルがあり、奥にはソファーと丸テーブルが。壁には大きな横長の絵(コーヒー生産地を表す世界地図)が掛けてあり、両脇にはたくさんの古い洋書が積みあげられて、なんとも異国チック!赤い壁がちょっと映画「アメリ」の主人公の部屋っぽいかも。
▲少しこぢんまりしたゲストルームは、妙に落ち着く

ゆっくりと本を読んだり、仕事をするのに居心地よさそうな空間ですね。
▲シナモンロール(左・税抜290円)と、抹茶クリームフラペチーノ(R)(右・税抜470円)

全国のスターバックスでおなじみのメニューでひと休み。

バターとシナモンの香りが豊かな「シナモンロール」に「抹茶クリームフラペチーノ」は、苦味と甘味のバランスが絶妙で定番のおいしさです。
▲左から神戸タンブラー(2,000円)、神戸マグ(1,800円)、神戸ステンレスボトル(4,200円)※すべて税抜

神戸らしいアイテムもご紹介しておきましょう。
限定デザインのタンブラーやマグカップは、この神戸北野異人館店をはじめ、兵庫県内のスターバックスでしか手に入らないアイテム。お土産としてもオススメです。
スターバックスコーヒー神戸北野異人館店は、飲食代のほかに入場料は必要ないので、お得感ありでした。せっかく神戸に来たなら、ぜひ立ち寄ってみたい店舗です。

マントと帽子で名探偵気分にひたれる「英国館」

スターバックスで英気を養ったら、異人館めぐり再開です。
▲ベンの家、洋館長屋、英国館などが軒を連ねる北野通り

続いてご紹介する「英国館」は、ほかにも「ベンの家」や「洋館長屋」などの異人館が軒を連ねる異人館街のメインストリート「北野通り」沿いにあります。
「英国館」は、植民地様式と呼ばれるコロニアル様式の洋館。英国人建築家によって建てられ、ドイツ人医師のフデセック氏が住んでいた館です。2階はシャーロック・ホームズの世界観を再現していて、ホームズと英国の雰囲気をたっぷりと味わうことができるようになっています。
▲入口付近に自由に貸りられる英国調の帽子とマントが

ここでの嬉しいサービスが、ホームズのトレードマークのインバネスケープ(マント)とディアストーカー(帽子)の貸出し。
無料でレンタルでき、来たまま館内を散策することができるんです!ここは気分を盛りあげるためにマストで貸りちゃいましょう!
館内には、17世紀から19世紀にかけて、英国貴族が使用していた家具や調度品が華やかに並びます。
1階のバーカウンターは、公開時間終了後の17時からバー「キング・オブ・キングス」に変身!夜はバーとしてお酒を楽しむことができるんだそう。

バーは深夜1:00まで営業しているので、神戸観光のシメにふらっと立ち寄り、余韻にひたるのもよさそうです。
▲廊下には、ホームズ愛用のパイプたばこや小物の展示が

そして2階は、シャーロキアン(シャーロック・ホームズファン)大興奮間違い無しのホームズづくし!
▲ホームズ(右)とワトスン博士(左)

ホームズの部屋をはじめ、ホームズ関連の展示品、さらにはホームズシリーズの作品にでてくるシーンを再現したアイテムがもりだくさん。
推理小説のシリーズを読んだことのある人には、「これはあの話に出てくるやつだ」などとわかって楽しいはず!ファンにはたまらないスペースでしょう。
建物の裏に広がるイングリッシュガーデンもステキ。ホームズ生誕160周年を記念するブロンズ像や、ホームにホームズの絵があることで有名なロンドン地下鉄の「ベーカー・ストリート駅」を模した一画などが設けられていて、写真撮影にもってこいのポイントがいっぱいです。
英国情緒あふれる「英国館」は、ホームズ好きにもそうでない人にもおすすめの異人館。イギリス貴族気分に浸れる空間です。

ほかにもまだまだ見どころいっぱい!神戸北野異人館

2時間でめぐる神戸北野異人館としてここまで駆け足でご紹介してきましたが、まだまだ見どころはいっぱいなんです。
▲「神戸トリックアート 不思議な領事館
▲内部は、見て触って写真を撮って遊ぶ、おなじみのトリックアートの館
▲神戸港開港当時の外国人の社交場、会員制倶楽部を再現した「北野外国人倶楽部
▲英国人貴族ベン・アリソン氏の邸宅で、最も古い異人館のひとつ「ベンの家
▲ベン氏が世界中を旅して収集した剥製のコレクションのホッキョクグマは圧巻
▲左右対称の建物が特徴の、外国人向けのアパルトマンだった「洋館長屋(仏蘭西館)
▲館内はおしゃれなフランスの気品が漂う

趣きのある洋館が立ち並ぶ町並みを散策し、見ごたえ充分のさまざまな展示物を見学。疲れたらスターバックスでひと休み。日本にいながら異国情緒満点の旅ができる北野異人館街は、のんびり散歩したり、デートにも最高のオシャレスポット。
ぜひまずは今回のおすすめコースに沿って散策し、その後、気になる異人館をめぐってみてくださいね。

北野異人館フォトギャラリー

記事内でご紹介しきれなかった写真をフォトギャラリーとしてまとめました。
どこの異人館の何を撮った写真でしょう?ぜひ現地で探してみてください!
▲ヒント:イギリスな感じがしませんか?
▲ヒント:庭の中にあります
▲ヒント:ホームズがいそうな気がしませんか?
▲ヒント:猪が庭にいる建物の2階を探してみて
▲ヒント:著名なアール・ヌーヴォーの作家エミール・ガレのガラス工芸品「ティファニーランプ」です。ステキな照明がいっぱいの異人館といえば?
▲ヒント:エリザベス女王にゆかりのあるリムジンです。エリザベス女王といえば?
▲ヒント:神戸港開港当時の外国人の社交場を再現した館の近くにあります
▲ヒント:美しい食器がたくさんディスプレイされた部屋といえば?
▲ヒント:絵に描かれている建物は?
▲ヒント:館全体がパワースポットと化している異人館といえば?
▲ヒント:「不思議の国のアリス」に出てきそうなウサギたち。アリスの作者といえばイギリス出身のルイス・キャロル!
James

James

イギリス人と日本人とのクォーター。大学では工学部、情報システムを専攻したかと思えば、ミュージシャンとしてギタリスト、MC、DJとして活動。TVやラジオなどでも活躍。その後(株)アドビジョンにて、デザインやコピーライティングなどマルチに活躍。バックグラウンドを活かした独自の視点が人気のライター。

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