【柏崎花火大会】海中空スターマインに、尺玉100発一斉打ち!海ならではの花火の見どころとは

2018.07.18 更新

雪国の夏をアツく盛り上げる越後三大花火。その序章を飾るのは“海の柏崎”こと「ぎおん柏崎まつり 海の大花火大会」(以下、柏崎花火)です。毎年7月26日に開催され、打ち上げ総数約1万5,000発、約20万人を動員する柏崎花火は、海というロケーションを活かした珍しい花火が満載!その魅力をご紹介します。

日本海を彩る“海の柏崎”は、夏の雰囲気満点

新潟市から約80km、北陸自動車道で1時間程度、上越新幹線とJR信越本線乗り継ぎ(長岡駅経由)では約1時間30分の距離にある日本海沿いの柏崎市。
新潟の夏のはじまりを告げる7月26日開催の“海の柏崎”花火は、8月2・3日開催の“川の長岡”花火と、9月9・10日開催の“山の片貝”花火と並び称される、越後三大花火のひとつです。

「ぎおん柏崎まつり」(7月24~26日開催)の祭礼との関係から、毎年花火大会の日付も固定。そのため、平日に開催なんてことも珍しくありません。長岡花火、片貝花火も同様。これだけ大規模な花火大会に成長した現在でも日付固定にこだわる硬派なところは、伝統を重んじる真面目な新潟県民らしさを感じますね。
▲砂浜の上に特設される観客席は、海岸線が目の前という抜群のロケーション

会場となる「みなとまち海浜公園」は、JR柏崎駅から徒歩20分程。海に突き出した長い防波堤を花火の打ち上げ場所として活用することで、柏崎ならではの演出を可能にしています。
▲約20万人もの人出。日本海に沈む夕日を背景に、花火の打ち上げがスタート

花火打ち上げ開始の19時30分はちょうど「たそがれ時」で、海と空の絶妙なグラデーションが期待を高めてくれます。
あたりがすっかり夜になってからは、夜空と海面全てが柏崎自慢の大玉花火を映し出すキャンバスとなり、より雰囲気満点に。「海の花火は色鮮やか」といわれるのはこのためかもしれません。

海岸の幅を活かしたワイドな演出や尺玉(10号玉)を中心とする超大型の花火がこれでもか!と打ち上がる柏崎花火。中でも見どころとなる花火をピックアップして紹介します。

見どころ①海と空の2つのキャンバスを彩る「海中空スターマイン」

柏崎花火を代表する花火と言えば、海面で半円の花を咲かせる「海中花火」です。海面が魔法の鏡となって、花火をより魅惑的に映し出してくれます。
▲海と花火の相性は抜群。海面はまるで鏡のよう!

柏崎の海中花火は「打ち込み式」と言い、防波堤から海へ30度以下の角度で花火を打ち込み、海中に一度沈んだ花火が海面に浮き上がる絶妙なタイミングで開花することで、海面に半円の花火を咲かせます。
▲海面に映る花火は、様々な角度から楽しめる

空中ではキレイな球体として開く花火ですが、水の中で開くと水の抵抗を受けてその形を変えるのです。海中花火が咲かせる花はまるで蓮の花のような、ユリの花のような、なんとも言えない美しさがあります。

また、一般的な打ち上げ花火は、尺玉だと約330m上空へ上昇して開花しますが、海中花火は海面の高さが開花地点。より観客席に近い距離で花火が開花する迫力と衝撃波を想像してみてください。花火の凄まじさと感動がズドンと身にも心にもダイレクトに伝わってきます!
▲浜に集う観客は、間近で打ち上がる「海中空スターマイン」の迫力に驚く

そして、海中花火と上空への打ち上げ花火を同時に放つのが柏崎花火の代名詞として大人気の「海中空スターマイン」。海面を彩りつつ大空をも埋め尽くす大輪の花火は、水辺に咲く花のような可憐さと力強さで、花火がまさに花の生き様をかたどったものであることを思い出させてくれます。

▲海中空スターマイン

見どころ②長さ1,500mの防波堤から放つ「尺玉100発一斉打ち」

▲尺玉100発が同時に打ち上がる、その名も「尺玉100発一斉打ち」

柏崎でしか見られない花火が「尺玉100発一斉打ち」です。こちらは防波堤1,500mに尺玉専用の花火筒を横一列に並べ、視界に収まりきらないほどの花火を、なんと同時に打ち上げます!連続して花火を打ち上げ、華やかな演出をするスターマインは全国に数あれども、「同時に100発を打ち上げておしまい」なんて潔すぎる花火は柏崎ぐらいのもの。
▲日本海のロケーションを最大限に活用

打ち上げから花火が消えるまでわずか10数秒。息を飲むのも惜しい、なんとも贅沢な瞬間です。その一瞬のきらめきと100発が一度に開く轟音は迫力満点。「この花火が見たくて」と柏崎花火に足を運ぶファンもいるのだとか!

▲尺玉100発一斉打ち

見どころ③約6分間の怒涛の「尺玉300連発」

もちろん連続打上花火だって魅力的。その中でも柏崎花火の目玉になっているのが、大会のフィナーレを飾る「尺玉300連発」です。ロケーションを活かし、右から左から中央からと、絶え間なく打ち上げられます。約6分間に渡り数え切れないほどの鮮やかな花火が、これでもか~!という規模で、上空を大玉花火がどんどんと埋め尽くしていきます。

▲尺玉300連発

見どころ④大玉好きは見逃せない!「三尺玉」の大輪

また、たった1発で視界を埋め尽くす「三尺玉」も要注目。開花すると直径なんと約550mという、超大玉です。それまでに連発される尺玉も十分に大きいのですが、身体の芯まで響く「三尺玉」を体験すれば、思わず「でかっ!」と叫びたくなるはず!
1発1発がデカイ花火を、これほど贅沢に楽しめちゃうのは、柏崎花火ならでは!このスケールを一度体感してしまったら、忘れられない夏になること間違いなしです!

見どころ⑤ハート型やご当地キャラがかわいい「型物花火」

さらに、柏崎花火の特徴は、ただ大きいだけ、広いだけじゃない!「かわいい」花火が要所で打ち上がるんです。それは、「型物花火(かたものはなび)」と呼ばれる、花火玉の中心部にハートや猫、人気キャラクターの顔など図形が表現された花火のこと。
▲立体的なハートが飛び出し、会場は大歓声。子供たちにも人気

花火玉には中央に「芯」と呼ばれる層がありますが、その「芯」にカラフルな発色火薬を配置することで、様々な絵柄を表現します。ただし、実際に打ち上げて見なければ、成功かどうか分からない難しさがあると言われています。
▲某ビールラベルの星を表現したかのような「型物花火」

ちなみに、柏崎花火を担当するのは、特徴的な「型物花火」を得意とする花火店「片貝煙火工業」(小千谷市)さん。
若手花火師が製作した「立体的なハート」や「某ビールラベルのような星」は絶品。発色火薬を複雑に配置して見事に表現し切っています。ドキドキと鼓動するかのような、真っ赤なハートはぜひお見逃しなく!

また、スポンサー企業のマスコットや、柏崎のご当地キャラも花火で表現。“海の柏崎”はそこまでやっちゃう、「かわいい」花火の宝石箱でもあるのです。

見どころ⑥海を愛する市民がつくるクライマックス「柏崎市民一同」

▲柏崎市民一同による「超」ワイドスターマインは、誰もが息を飲む瞬間だ

最後にもう一つ、見逃せない花火についてお伝えさせてください! 花火大会のクライマックスに打ち上がる「柏崎市民一同」という名のワイドスターマインです。複数の防波堤をフルに使う、幅なんと1,500mもの海中空ワイドスターマインは、その名の通り、柏崎市民の協賛で打ち上がる超大型花火です。
▲大玉、海中空花火、1,500mの幅と、“海の柏崎”の特徴の全てをつぎ込んだかのようなプログラムがクライマックスを彩る

この花火大会の起源は江戸時代にまでさかのぼり、柏崎市西本町の八坂神社の祭礼の際に、流行する疫病を鎮めるために花火が奉納されていたことからと言われています。無数の花火が海をアツくする柏崎花火ですが、その真髄は、いつの日も健やかにありたいという市民の願いが込められたこの「柏崎市民一同」花火に詰まっているのかもしれません。

人気につき、有料席確保はお早めに!

柏崎花火では浜辺が特設の有料観覧席に。海中花火を満喫するには、花火会場正面の席を確保したいところ。
▲海面に映る花火はぜひ間近で堪能したい

2018年の申し込みはすでに終了していますが、最前線でゆったりとした20,000円のマス席(定員5人)、24,000円のイス・テーブル席(定員6人)が定番。9,000円の階段席(定員2人)はカップルに人気。
他にも、5,000円のベンチ席(定員1人)、13,000円のカメラ席(定員2人)も注目です。当日までにキャンセルが発生する場合もあるので、キャンセル待ちをチェックしてみてください。
▲定員2人の階段席、通称「カップルシート」は、カップルの距離を縮めてくれると人気

有料観覧席脇の浜辺一体は、砂浜にシートなどを敷いて無料で観覧できるエリア。午前7時から入場が可能なので、できれば早めに会場入りして席を確保しましょう。

花火以外の楽しみもチェック!

花火会場周辺に立ち並ぶ屋台村も魅力的。柏崎は”屋台文化”が盛んで多種多様な屋台が並びます。
▲屋台もずらりと並び、浜全体がお祭り気分。屋台飯もしっかり楽しみたい

柏崎のご当地グルメといえば忘れてはいけないのが、2007年の中越沖地震がきっかけで誕生した「柏崎鯛茶漬け」。新鮮な日本海の幸をぜひ屋台で堪能してください。また、柏崎は酒蔵が4つもある酒どころ。地元の日本酒が楽しめるブースもオススメ!ほろ酔い加減で会場の雰囲気を満喫できますよ!

さらに、花火終了後にもお楽しみが。近年、リピーターの目玉となっているのは、最後の花火を打ち終わった21時10分頃から22時までの「After Hours 2018 RED PARTY」。ビーチも目の前の好立地にあるアーチ型のイベント施設「夕陽のドーム」が、入場無料の開放的なライブ会場に大変身。有名DJが陽気な音楽でフロアを最高潮に盛り上げます!
▲このアーチ状の建物が「夕陽のドーム」。RED PARTYでは大いに盛り上がる

2016年のメインDJは「DJやついいちろう」、2017年は「DJダイノジ」と、このところ大物のDJたちがビーチを沸かせています。花火観覧後の混雑を避けたい!と思っている方は寄ってみてはいかがでしょうか。

花火大会に混雑はつきもの!余裕を持ってアクセスを

会場へのアクセスについても触れておきましょう。電車利用の場合は、前述の通りJR信越本線・柏崎駅から徒歩約20分。

車利用の場合は、北陸自動車道の柏崎・米山・西山の各ICから指定の駐車場に車を停め、最寄り駅から電車で柏崎駅へ向かう「パーク&レールライド」という方法がおすすめです。また、柏崎IC近くの佐藤池野球場駐車場からはシャトルバスも運行します。

花火会場から徒歩圏内には、当日受付の各駐車場(1台2,500円~3,000円)もありますよ。

また、特に混雑が予想される帰り道は、北陸道の米山ICや関越道の小千谷ICから高速へ乗り入れるとスムーズです。
▲浜辺は柏崎市民の宝物。花火大会日以外でも学校帰りや仕事終わりに訪れる人も多い

海という圧倒的なロケーションと大玉花火の迫力、そして型物花火などの緩急を効かせた柏崎花火は、着実に人気を増している海の大花火大会。夏はじまりを告げる、越後三大花火の序章“海の柏崎”へ、ぜひ出かけてみてください。

※写真・動画は2017年以前に撮影されたものです。
佐藤瑞穂

佐藤瑞穂

新潟の花火の町に生まれ、同級生とともに若手地域づくり団体「鍬とスコップ」を立ち上げ、地域が育んできた伝統文化の再解釈に取り組む。ちょっとだけロマンチックな花火ばか。 編集:唐澤頼充

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