うどん県は牡蠣県でもあった!食べ放題でプリプリの牡蠣を40個以上も満喫してきた

2017.12.12

冬のグルメを代表する牡蠣といえば広島県?いえいえ、香川県の牡蠣もすごいんです。牡蠣小屋と呼ばれる浜辺の店で、獲れたての牡蠣を豪快に鉄板で焼いて食べまくるのが、香川スタイル。地元の人気店で、牡蠣を心ゆくまで満喫できる食べ放題を体験してきました。

うどん県民は、知られざる牡蠣県民でもあった!

香川県は、全国有数の牡蠣の産地。さらに、総務省の家計調査によると、1世帯あたりの消費量は、2012~2016年までの平均値で、広島に次いでなんと全国2位!

そんな牡蠣大好き県民の冬の風物詩となっているのが、牡蠣小屋で味わう牡蠣焼きの食べ放題です。とりわけ、県東部のさぬき市にある志度(しど)湾では養殖が盛んで、浜辺付近に10軒ほどの牡蠣小屋が点在し、11月初旬~3月中旬頃まで牡蠣焼きが楽しめます。そのうちの1軒、「かき焼きわたなべ」に伺いました。
▲県道136号線に店の看板が。奥の海側にもう一本、車の入れる小道がある

地元で牡蠣の養殖を行ってきた渡辺さん一家が、お店をオープンしたのは1997年。現在は先代の娘さんである八村昭子(はちむらあきこ)さんがオーナーを務めています。
▲香川県のお店では定番のパトライト。回っていたら営業中

お店のモットーは「鮮度へのこだわり」。水揚げしたばかりの新鮮な牡蠣を、店の裏にある海水掛け流しの生け簀で、開店時間まで保管しています。
▲店長の松原達生(まつばらたつお)さんが、牡蠣の入った籠を生け簀から引き上げてくれた

プランクトンなどの栄養が豊富な海で育つ香川の牡蠣は、成長が早く、味が濃厚なのが特徴だそう。「わたなべ」では、4月頃から養殖を始めた牡蠣が11月始めに食べ頃を迎え、3月中旬までお店で焼き牡蠣が楽しめます。
▲生け簀の中の牡蠣。早く殻をこじ開けたい!

店の裏は志度湾に面していて、潮の香りが鼻をくすぐります。
▲堤防の向こうの沖合に、「わたなべ」の養殖場がある

20種類以上のトッピング、組み合わせは無限大!?

店内は1階席と2階席があり、今回は2階席へ。大きな窓から志度湾が見晴らせる、気持ちのいい空間です。
▲店内に張られた大漁旗は、かつてハマチ漁をしていたときのものだそう

「かき焼き食べ放題」は、昼夜ともに大人3,200円、小学生1,600円(税込)。制限時間は2時間で、牡蠣ご飯と牡蠣の味噌汁付きです。
▲思わず見入ってしまった、店内に飾ってある牡蠣の殻で作られたオブジェ

席は鉄板をぐるりと囲むように作られています。脇の籠の中には、牡蠣が山盛り状態で準備万端。筆者は大の牡蠣好きですが、食べ放題は初めて。果たして、2時間で何個くらい食べられるのか、ちょっとドキドキします。
▲鉄板の下には強力なバーナーが。かなり熱くなるので、長いトングが用意されている

「牡蠣の大きさにもよりますが、平均してお一人で20~30個くらい、多い方で50~60個くらいは召し上がりますね」と松原さん。
▲トングと軍手、殻を開けるナイフなども、各自の席にセットされている

そんなにいけるものなの?と思ってしまいますが、ぺろりといけてしまうんだそう。そのヒミツは、牡蠣の美味しさはもちろんのこと、豊富なトッピングにあり。スタンダードなポン酢やレモンだけでなく、マヨネーズやバター、チーズなど、その数なんと20種類以上!香川の牡蠣小屋の中でも、群を抜いた豊富さです。
▲各自の席には、醤油、ポン酢、一味唐辛子といった、スタンダードな調味料が

店内の調味料置き場には、パセリやブラックペッパー、オイル類などがずらり。冷蔵庫には、大根おろしやネギ、マヨネーズやバジルソースなどがストックされています。
▲迷ってしまうほど豊富なトッピング。左側の調味料は瓶ごと席に持っていけるが、冷蔵庫内のものは小皿に取り分けて

トッピングは持ち込みも自由とのことですが、これだけ揃っていれば十分すぎるほど。冷蔵庫のものを取り分けるだけで、席が小皿でいっぱいになりました。
▲冷蔵庫内のトッピングだけでもこんなにバラエティ豊か。奥のチューブや瓶のものも、本来は小皿に取り分けて持っていく

さらに、スタッフに言えば、ホワイトソース、味噌、日本酒も厨房から持ってきてくれます。ホワイトソースやバジルソースなどは、最初お客さんが持ち込みで使ったところ、おいしいと好評で、お店でも常備するようになったのだそう。
▲ホワイトソースなど、リクエストでもらえるトッピングも全て無料なのがうれしい

ここで、食欲をさらに盛り上げる松原さんのひとことが。「トッピングのいろんな組み合わせも楽しめるので、飽きずにたくさん食べていただけると思います」

そう、ぱっと見ただけでも、大根おろしとポン酢とか、チーズとホワイトソースとか、魅力的な組み合わせが幾つも浮かんできます。何十種類、いや何百種類もあるかと思うと、うれしい迷いでくらくらしそう。そんな人のために、店内には「おすすめトッピング」を紹介するボードが架かっています。
▲見るからに美味しそうな、おすすめトッピングの組み合わせ。スタッフに聞けば、他にもいろんなおすすめを教えてくれる

ちなみに飲み物は、お水やお茶、コーヒーはセルフサービスで無料。別途、アルコール類やソフトドリンクもひと通り揃っており、2時間で1,800円(税込)の飲み放題メニューもあります。
▲フリードリンクのコーナー。ウォーターサーバーもある

牡蠣の焼き方も、丁寧に教えてもらえるので安心

さあ、カウントダウン開始。鉄板が熱くなったら、籠を持ち上げた松原さんが、鉄板めがけて牡蠣をざざっと一気に投入!この豪快さがいいですね。
「スタッフがきっちり焼き方のアドバイスをしますので、ご安心くださいね」と頼もしい言葉が。
▲人数によって、最初に投入する牡蠣の数は調節してくれる
▲牡蠣の山を平らにならして、均等に熱が行き渡るようにする

志度湾の牡蠣は加熱用なので、しっかり火を通すことが大切。牡蠣の大きさにもよりますが、焼き時間はだいたい10~15分くらいが目安とのこと。
「殻が開いているかどうかは目安にはなりません。迷ったらスタッフがいつでもチェックしますよ」
▲殻が開いてきて、エキスが鉄板にしみ出ていい感じに。でも松原さん曰く、「まだです!」

判断の基準のひとつは、殻の表面の色。殻が開いていても、湿り気のある濃い色なら、まだちゃんと焼けていません。表面が白っぽくなって、裏に黒く焼き色がついていれば、そろそろ食べ頃です。
▲左側がまだ焼けていないもの、右側がちゃんと焼けているもの

食べるときは、まず片手に軍手をはめて。トングで牡蠣を取って席上のトレイに置き、軍手をはめた手でアツアツの牡蠣を持ち、もう一方の手でナイフを持って殻の切れ目に差し入れて開けます。
▲切れ目がないときは、あたりをつけてナイフをぐっと押し込み、てこの原理でこじ開けるといいそう

万が一、開けてみて生焼けだったら、もう一度鉄板に戻して焼き直します。
▲生焼け状態の牡蠣。貝柱が半透明で、表面が水っぽく、身が平たくぺちゃっとしているのが特徴
▲きちんと焼けた牡蠣は、貝柱が白く、身が黄色味を帯びて締まっている

そろそろ焼けたようなので、早速いただいてみます!
「最初はぜひ何もつけずに食べてみてください」と言われ、プルプルの身をナイフで剥がしてぱくり。口いっぱいに、ミルキーなコクと潮の香りが広がります。まさに、海の恵みがギュッと凝縮された味わい!
▲身はもちろん、殻にたまったエキスもたまらない美味しさ

筆者的No.1は、オリーブオイル&ニンニク&パセリ!

さらに、レモンをきゅっと搾ってみると、爽やかな酸味が濃厚な味わいを引き締めて、これまた美味。何個かシンプルに味わった後、いよいよトッピングの組み合わせにチャレンジ!チーズやバターなど、とろける素材は、乗せた後に再び鉄板に戻して温めます。
▲右はホワイトソース&チーズ、左はバジルソース&チーズ

チーズがとろけたのを見計らって、バジルソース&チーズをいただきます。
これは大ヒット!焼き牡蠣がイタリアンなおつまみに変身。「牡蠣に塩味がついているので、バジルソースは少なめがおすすめ」と松原さん。
▲こちらはマヨネーズ&醤油。想像通りの美味しさ

調子に乗って、どんどんいってみます。「日本酒を注いでから少し温めてネギを散らしたり、味噌とバターを乗せてから温めたりしても美味しいですよ」
▲右が味噌&バター、手前が日本酒

コクのあるもの同士ですが、思った以上に美味しかったのが、味噌&バター。牡蠣のコクと意外なほどマッチして、味に深みが生まれました。
▲熱燗状態になった酒にネギを散らして、牡蠣のエキスごとすする。たまりません!!

トロトロのホワイトソース&チーズに胡椒を振ったものは、まさに牡蠣グラタン。濃厚なものが続いたので、大根おろし&ポン酢&ネギを頬張ると、さっぱりして王道のウマさ。これは外せない組み合わせです。
▲手前が大根おろし&ポン酢&ネギ。奥がホワイトソース&チーズ&胡椒

個人的に、この日いちばん気に入ったのは、オリーブオイルとニンニクをトッピングして熱した後に、パセリを振るという組み合わせ。いわば牡蠣のアヒージョですから、美味しくないわけがありません。牡蠣の旨みがダイレクトに伝わってきます。ああ、残ったエキスにバゲットを浸して食べたい!
▲手前がオリーブオイル&ニンニク&パセリ。奥のピザソース&チーズは、ピザソースの味が勝ちすぎるように感じたので、少なめがいいかも

気が付けば、最初の牡蠣の山はすっかり空に。新たに追加する場合は、満腹具合と相談して、食べられる量だけスタッフにお願いします。牡蠣の数には限りがあるため、食べ残しが5個以上あると、食べ放題1人分の追加料金が発生するので、注意してくださいね。
▲食べ終わった牡蠣の殻は、席の横にあるバケツに入れる。あっという間に一杯!

「スタッフの手が空いているときは、各テーブルを回って、お客様のお手伝いをするようにしています」とのこと。この日も、松原さんがどんどん殻を開けてサーブしてくれたので、完全にわんこ牡蠣状態!ついつい箸が伸びて、2人で80個以上は食べたでしょうか。

ちょっと口の中がこってりしてきたら、おろしポン酢やレモンといったシンプルな食べ方に戻って、再び新たなトッピングにチャレンジ……。この繰り返しで、全く飽きることなく、焼き牡蠣をとことん堪能することができました。
▲牡蠣ご飯と牡蠣の味噌汁は、それぞれ2杯ずつまで食べられる。太っ腹!

食べ放題メニューに含まれている、牡蠣ご飯と牡蠣の味噌汁をいつ注文するかは悩みどころ。どちらにもふっくらした牡蠣がたっぷり入っていて、しみじみ美味しいお味です。一杯も食べずに焼き牡蠣に専念したい場合は、ご飯の持ち帰りもできるというのが、うれしいサービスです。

食べ放題の他に、牡蠣を使った単品料理も人気。平日12~14時のランチタイムには、牡蠣フライ定食(980円/税込)などの定食メニューもあります。
▲人気メニューの牡蠣フライ(500円/税込)。レモンを絞り、たっぷりのタルタルソースを付けて頬張れば、至福の味わい

「おもてなしの心も、スタッフ一同でとても大切にしています」と語るオーナーの八村さん。初めてのお客さんにも安心して美味しく食べてもらえるよう、丁寧な説明やサポートを徹底しているといいます。その言葉通り、どのスタッフもサービス精神満点の方ばかりでした!
▲笑顔が素敵なスタッフの皆さん。右から二人目が八村さん、その左隣は松原さん

「これからシーズン後半にかけては、牡蠣の身が徐々に大きくなり、いっそう濃厚な味わいになってきます」。そう聞いたら、再訪しないわけにはいきません!お客さんも後半になるほど増えるので、予約は必至。ぜひ、香川の冬の味覚を、豪快に味わってみてください。
puffin

puffin

東京でのライター生活を経て、現在は縁あって香川県在住。四国のおおらかな魅力と豊かな食文化に触発される日々。取材で出会うモノ・コトの根幹に流れる、人々の思いを伝えたいと願っている。

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