石垣島からわずか10分で行ける!「竹富島」を楽しみ尽くす定番コース

2018.02.14 更新

石垣島からフェリーでわずか10分の「竹富島」は、サンゴの白砂が敷き詰められた道に沖縄らしい赤瓦の街並みが広がる離島です。日常では味わえないのどかな時間の中で水牛車や絶景ビーチ、島食材を使った人気のカフェなど、竹富島の魅力をたっぷりと満喫できる定番コースをご案内します!

▲高層ビルなどの現代的な建物は一切ない、竹富島を代表する風景

竹富島へは「石垣港離島ターミナル」からフェリーで出発

▲定期船の運航会社、ツアー会社が並ぶカウンター。どのデスクでもすべての船便のチケットを購入できます

南ぬ島(ぱいぬしま)石垣空港から車で約25分、竹富島への旅は石垣市の中心部にある「石垣港離島ターミナル」から始まります。
竹富島や黒島、西表島など、7つの島々へのアクセスが可能。どれも本数が多くチケット代も手頃なため、その日の気分で行き先を決めるのも良いかもしれませんね。(ただし繁忙期の夏は別!席の争奪戦になりますので早めの予約が必須です)
▲売店にはお土産からお弁当まで何でも揃っています

カウンターでフェリーの乗船券を購入したら、時間が来るまでターミナル内を散策します。離島には飲食店や小売店があまりないので、日焼け止めやお茶など事前に必要なものはここで調達しておくと安心です。
朝食用に「黒毛和牛のメンチカツサンド」(280円)と地元で親しまれるマリヤ乳業の「プレーンシェイク」(Sサイズ・205円)を購入。石垣島産の牛乳を使ったシェイクは濃厚なのにさっぱりとした優しい甘さです。プレーン味にはパッションフルーツやマンゴーなどのフルーツソースを無料でトッピングできますよ。
▲乗船前に石垣島出身の元プロボクサー・具志堅用高さんの銅像前で記念撮影
▲駅弁ならぬ船弁を買い込んだらいざ出発。時間通りに出航準備を済ませて、フェリーは海の上を走り出します

石垣島から竹富島までの運賃は大人(12歳以上)片道600円、往復1,150円。全社共通のチケットなので船会社に関係なくどれでも乗船できます。
この日乗った安栄(あんえい)観光の「うみかじ2」は、揺れが少ないカタマラン船という特徴に加えて、趣向を凝らした内装にも注目。ソファにゆったりと座って優雅な船旅を楽しみました。
▲「うみかじ2」の船内はバーラウンジのような寛ぎ感

石垣島の海上約6kmにある竹富島まではわずか10分。外の景色を楽しんでいたらあっという間に到着しました。この距離なら船が苦手な方でも大丈夫そうですね。島には「星のや竹富島」をはじめ数軒の宿泊施設が点在していますが、今回は朝から夕方まで滞在するスケジュールで手軽に楽しみたいと思います。
水牛車やレンタサイクル、ダイビングなどのアクティビティを申し込めば、各ツアー会社が体験場所まで無料送迎してくれます。港から集落まではすこし距離があるのでとても便利。もちろん帰りも港まで送ってくれるので心配ありません。今回は水牛車での島巡りが人気の「竹富観光センター」の専用バスへ。

心地良く揺られながら島をめぐる水牛車観光

竹富島を訪れたらまず外せないのが水牛車観光です。昭和初期に台湾からやってきた水牛は農耕作業の担い手として重宝されていました。現在は機械化が進み、役目を終えて観光用に。竹富観光センターでは20頭前後の水牛を飼育し、水牛とともに生活していた当時の名残を今に伝えています。
▲水牛の魅力を教えてくれたスタッフの嶋田圭一さん。「水牛たちは週休2日のサイクルで出勤しています。わんぱくな子やのんびり屋さんと性格はバラバラですが、どの子もみんな働き者です」
▲鼻をぺろっと舐める仕草がキュートなマブヤーくんに乗車。「かわいい!」と声を掛けるとご機嫌になるそうです
▲参加者全員に竹富島で取れる「星の砂」がプレゼントされる

水牛車観光の始発は9:00頃。乗車人数にもよりますが大体30分間隔で運行し、最終便は16:00頃。繁忙期は多少待つこともありますが、事前予約なしで誰でも参加できます。料金は大人1,200円、子ども600円(3歳以上~小学生まで)、幼児は大人1名につき1名無料です。
▲乗客を乗せた水牛は集落へ。10人以上乗った車体を力強く引っ張ります

受付で料金を支払い、全員乗り込んだらいよいよ出発です。
スタート地点から戻ってくるまでの所要時間は30分程度。日によっては水牛の気分や体調次第でもう少しかかることもあります。途中でふと足を止めたり、トイレ休憩があったりと生き物ならではのサプライズもお楽しみくださいね。
▲歩くよりもずっと緩やかなスピードで島の景色を眺めていると、竹富島ならではの時間の流れに思いっきり癒されます

島の歴史や暮らしぶり、水牛の特徴などガイドさんのお話に耳を傾けながら、水牛車はゆっくりゆっくりと進んでいきます。雰囲気だけでなく乗り心地も抜群。優しい揺れに身を任せていると、気付けばついまどろんでしまいそうになります。
▲人口わずか390人ほどの島には赤瓦の民家が点在し、家の前にはアスファルトではない真っ白な砂の道が続きます。民家を守る石垣はサンゴをそのまま積み重ねたもの。昔ながらのシンプルな造りですが、台風が来ても決して崩れないそうです
▲途中の休憩所では島猫がひと休み。天敵がいないので旅行者でにぎわうビーチでもよく見かけます
▲猫につられてか、なぜか直後に立ち止まってしまったマブヤーくん。トントンとさすってあげると我に返ったようにまた歩き始めました
▲マイペースなところもありますが、コースはバッチリ把握しています。細い路地もなんのその、曲がり角では内輪差をしっかり考慮した安全運転です

水牛車体験では景色を眺めるだけでなく、ぜひ写真も撮ってみてください。冬の1月・2月でも平均気温が18度ある竹富島では、一年を通して南国ならではの花々が色鮮やかに咲いています。
石垣の垣根には島コショウと呼ばれるピパーツやマダガスカル原産のキンチョウなどが自生しており、特にブーゲンビリアが通り沿いにあふれる「フラワーロード」ではシャッターチャンスです。
▲取材に訪れた12月もたくさんのブーゲンビリアが咲いていました
▲水牛に青い空と花々。竹富島らしい風景に出合えます
後半に差し掛かるとガイドさんがおもむろに三線を手にしました。「少し歌でも歌いましょうねえ」と弾き始めたのは竹富島が舞台とされる島唄「安里屋(あさとや)ユンタ」。畑仕事の合間の労働歌として口ずさまれたこの歌からは、強く明るく生きる島民のひたむきさが伝わってきます。
▲島唄を中心に耳馴染みのある曲を披露。天井に歌詞が貼ってありますので見様見真似で歌って楽しみましょう
▲出発地点に戻って体験終了。売店では水牛のイラストが可愛いオリジナルの手ぬぐいやTシャツなどを購入できます
▲乗車した水牛のポストカードをお土産にするのもおすすめ。みんな同じ顔かと思いきや、よく見ると違いがわかります

島の売店「たきどぅん」でひと休み

ゴール地点にたどり着いたら、今度は水牛車で通ったコースをもう一度徒歩で巡ってみませんか?砂の感触を確かめながら集落を散策すると、水牛車とはまた違った印象を受けますよ。
休憩がてら、集落のメインストリートにある「たきどぅん」に寄ってみました。コンビニもスーパーもない島の貴重な売店として親しまれています。営業時間は決まっていませんが、大体9:00~16:00まで開いているそうです。
▲チャーミングな勝子おばぁとの会話も楽しみのひとつ

店内には手作りのお菓子や生姜を練り込んだ生姜黒糖などのオリジナル商品が並びます。
旅行者に人気なのは常時6種類ほどある「アイスバー」各110円。沖縄らしいトロピカルフルーツを中心に色鮮やかなフレーバーが揃っています。
▲写真左からゴーヤー、ドラゴンフルーツ、塩ミルク

ほど良い甘さで水分補給にもピッタリ。夏の暑い日には最高のおやつでしょうね。ちなみにゴーヤーのアイスには本物のスライスが1枚隠されているんですよ。果たして苦いのか?甘いのか?どんな味かは食べてからのお楽しみ!

赤瓦の集落を見渡す「なごみの塔」と「あかやま展望台」

▲国の登録有形文化財に指定されている「なごみの塔」

次に向かったのは、集落の中心にそびえる「なごみの塔」です。1953(昭和28)年に建築された塔は放送施設として使用されていましたが、役目を終えた今では島のシンボルとして町を見守っています。
2016年9月20日までは上り下りできましたが、現在は老朽化のため閉鎖。周辺まで近づいてみると、階段の幅はとても狭く1人ずつ上るのがやっと。しかも急勾配なのでなんともいえない怖さがあります。実際に頂上まで上がった人は内心ドキドキだったのではないでしょうか。

「それでも一度は体験してみたかったのに…」と残念がる方もご心配なく。「なごみの塔」に上ることはできませんが、そのすぐ近くに新しいビュースポットができていたのでご紹介します。
▲道を挟んですぐの場所にある「あかやま展望台」
▲入場料100円を支払って店内へ
あかやま展望台となごみの塔の高さはほぼ同じ。建物の2・3階部分が展望スペースとして開放されており、360度のパノラマビューで赤瓦の街並みを一望できます。
国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている竹富島の集落は、どこを切り取っても絵葉書のような美しさ。建築協定により現在では平屋建て以外は許可が下りないそうです。素朴で温かな沖縄の原風景にどこか懐かしさを覚えます。

「ハーヤナゴミカフェ」でパワーベジタブル“長命草”を使ったランチを

お腹が空いてきたのでそろそろランチタイムにしましょう。あかやま展望台の2階で営業する「HaaYa nagomi-café(ハーヤナゴミカフェ)」では、島バナナやグァバ、ドラゴンフルーツなど竹富島ならではの島食材を使ったメニューが人気です。
▲もとは民宿だった2階をオーナーの娘さんご夫婦が改装。中央には砂が敷き詰められ、ビーチハウスのような雰囲気に寛ぎます
▲ランチメニューの「タコライス」(850円)に目玉焼き(50円)をトッピング

オリジナルのタコライスはボリュームたっぷりの具材の上に、細かく刻まれた「サクナ」がポイント。別名・長命草と呼ばれるサクナはポリフェノールやビタミン・ミネラルを豊富に含み、「1株食べると1日長生きする」と言われるパワーベジタブルです。
セリ科特有のやや苦みのある味わいですが、スパイシーなタコミートとの相性はバッチリ。ハーヤナゴミカフェでは庭で採れた新鮮なサクナを使っているので、爽やかな香りも楽しめます。
▲濃い緑色と肉厚の葉が特徴のサクナ。島では古くからぬちぐすい(沖縄の方言で命の薬という意味)として重宝され、最近では化粧品会社の美容ドリンクやサプリメントの原料にも使われるなど注目を集めています
ランチ以外にカフェメニューも充実しているので、窓の景色を眺めながらまったりと過ごせます。
写真上の「てーどぅんスウィーツ」(700円)は、ハイビスカスティーなどの選べるドリンクとともに、揚げドーナツのような「さたくんこう」(沖縄本島ではサーターアンダギーと呼ぶ)と島の伝統菓子「さみ餅」(餅を月桃の葉で巻き、蒸したもの)が付いてお得。
▲パパイヤ(左)とサクナ(右)の自家製ジュース(各500円)も濃厚で美味

「島のものを食べて欲しいので、野菜も果物もなるべく竹富島産にこだわっています。カフェでひと息つきながら、時間を忘れてのんびり過ごしてほしい」と話すオーナーの多宇利恵(たうとしえ)さん。お店の方の柔らかな接客はもちろん、ふらっと入りやすいお店なので女性の一人旅にもおすすめですよ。

レンタサイクルを借りて島の絶景スポット巡り

▲竹富観光センターでは水牛車観光と合わせてレンタサイクルを運営。普通車は1時間300円、電動アシスト自転車は1時間600円。マウンテンバイクや大人用の2人乗り自転車もあります

さて、続いてはもう少し足を延ばして絶景スポット巡りへと出かけてみませんか?竹富島には島を代表するビーチが2カ所あります。今回はそのひとつの「コンドイビーチ」を目指します。
▲レンタサイクルの受付時にもらった島内マップを見ながら出発

コンドイビーチまでは集落から自転車で10分ほど。平地なので徒歩でも30分程度で着きますが、日差しを遮る場所がないため夏場は地味にきついです。たとえ健脚でもレンタサイクルをおすすめします。
▲西表石垣国立公園に指定されているコンドイビーチ(写真提供:竹富町役場)

島の西側に位置するコンドイビーチは、真っ白な砂浜にペパーミントグリーンの海がどこまでも続いています。まるでガラス細工のような海の色。遠浅で潮の流れも穏やかなため、小さなお子さん連れでも安心して海遊びが楽しめます。
海底を覗き込むと、光に反射して波模様がきれいに揺らめいています。さすがにこの時期は泳げませんが、透き通る海の色合いを眺めるだけで十分にリラックスできました。遠くには西表島が映るのみで視界を遮るものは一切なし。目を閉じて耳を澄ませると、静かで優しい波の音と海風が聞こえてきます。
▲海辺にはたくさんの島猫たちが
▲シャワー・トイレ完備。夏にはパーラーもオープンします

賑やかな繁忙期のビーチも素敵ですが、人がまばらなオフシーズンは気兼ねなく過ごせるのが嬉しい。写真を撮ったり、読書をしたりと自由に楽しみましょう。ここを根城にする島猫たちにならい、ごろんと寝転んで寛ぐご夫婦の姿も見かけました。
コンドイビーチから自転車で5分ほど、次に向かったのは「西桟橋」です。稲作に不向きだった竹富島では対岸に見える西表島に田んぼを作り、島民は船で通いながら農作業を行っていたそうです。その発着点として建設された西桟橋は1972(昭和47)年頃まで使用されていました。
▲全長は105.3m。橋の突端が斜路になっており、荷揚げ場所の名残を見ることができます

海に突き出た桟橋を進んでいくと海上を歩いているような感覚に。太陽の角度や潮の満ち引きによってまた違った表情を見せてくれるので、時間帯を変えて訪れてみるのも良さそうです。
▲夕暮れ時にはどこからともなく人が集まってきます(写真提供:竹富町役場)

さらに西桟橋の魅力はもうひとつ。文字通り西に向かって伸びる西桟橋は夕日がきれいに見えるスポットとして人気があります。真っ赤な太陽に染まる静かで幻想的な海。最終のフェリーの時間でも間に合いませんので、この景色に出合えるのは宿泊者だけの特権です。
石垣島からわずか10分で沖縄の原風景に出合える竹富島。何十年も変わることのない美しい景色を眺めていると、自然とともに暮らす島の人々の情熱と誇りがうかがい知れました。集落に一歩足を踏み入れた瞬間から感じる穏やかな時間。心がふわっと軽くなる島の空気感をぜひ体験してみてください。

※記事内の料金・価格はすべて税・サービス料込です
阿久津彩子

阿久津彩子

WORD WORKS OKINAWA 運営&ライター。本島南部、中部と住む場所を変えながら、各地で出会ったヒト、モノ、コトを発信。がちまやぁ(沖縄で食いしん坊の意味)ぶりを発揮し、最近ではグルメ取材が多め。春のトマトと夏のマンゴー、島野菜全般に目がない。次は北部へ引っ越してシークヮーサー狩りを満喫したい。

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