那覇で沖縄そばを食べるならココ!いま行きたい個性派そば店3選

2018.01.17 更新

沖縄県民のソウルフード「沖縄そば」は、沖縄旅行で絶対食べたいメニューのひとつです。とはいえ、県内には300を超える沖縄そば店があると言われていて、「どこで食べるのが正解?」と困ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、那覇で生まれ育った筆者が、地元で特におすすめの個性派3軒をご紹介します!

古島駅近くの「田そば」で、大迫力の三枚肉そばを味わう

最初にご紹介する沖縄そば店は、「田(でん)そば」です。那覇空港と首里城間を結ぶ沖縄都市モノレール「ゆいレール」の、古島(ふるじま)駅から徒歩約7分。病院やスーパーマーケットが立ち並ぶ住宅街の中にあります。
▲黄色いのぼりが目印。店舗の裏に10台収容の駐車場があるので、車でも安心です!
▲店内はテーブル席と座敷席が半々の食堂スタイルで、家族連れの利用も多い
お店に入るとすぐ、正面のメニュー札が目に入ります。お店の名前そのままの田そば、ソーキそば、三枚肉そばのメインメニューと、ごはん、いなり、ジューシー(沖縄風炊き込みご飯)のサイドメニュー、トッピング用のフーチバー(よもぎ)が並びます。
▲最もオーソドックスな一杯「田そば」(中・680円)を注文

「そば」を名乗ってはいますが、沖縄そばの原料は、蕎麦粉ではなく小麦粉です。スープは豚骨ベースやカツオベースのことが多く、麺の形や太さも、お店によってまちまちです。

また、「沖縄そば」=「ソーキそば」と思う方も多いようですが、「沖縄そば」と書かれているメニューは、いわゆる三枚肉(豚のばら肉)がトッピングされたそばのこと。加えて、カマボコやネギがのっていることが多いです。一方「ソーキそば」は、豚の骨付あばら肉をトッピングした沖縄そばの一種です。
田そばを訪れたら絶対食べて欲しいメニューがこちら、大迫力の「三枚肉そば」(中・880円)です!

驚きのこのメニューは、もともとは三枚肉好きな常連さんのために作った裏メニューだったそう。そこから口コミで広まり、初めて作った時から2年後に正式なメニューとなりました。以来17年間、田そばの看板メニューとして地元の人から観光客まで幅広く愛されています。
▲どんぶりからはみ出るほどの三枚肉を持ち上げてみると、女性の顔の1.5倍もありそうな大きさにビックリ!

特大の三枚肉は、「田そば」などにのっている三枚肉と同じように鍋で煮込んだあと、さらにひと手間かけているそうですが、詳しい内容については企業秘密。仕込みに時間がかかるため、毎日10食のみの限定メニューです。(事前予約可)
▲トッピング用のフーチバー(40円)は、よもぎ。独特な風味がある葉野菜です
沖縄ではポピュラーな楽しみ方が、沖縄そばの上にこのフーチバーをトッピングして食べる方法です!どっさりのせるもよし、少量を何人かで分けるのもよし。フーチバーの苦味が出汁や三枚肉とマッチして、食欲をかき立てます。お好みで量を調節しながら味わってみてください。
▲さらに、沖縄そばに欠かせない3種類の調味料。左から、トウガラシを泡盛に漬け込んだ「コーレーグース」、紅しょうが、七味唐辛子
コーレーグースはしっかり辛さがあり、スープに変化がほしいときにおすすめですが、かけすぎには要注意です!!
▲セルフサービスの飲み物コーナー(無料)には、食後にうれしいコーヒーもあり!
田そばのメニューはどれも、豚骨ベースの出汁に細めの麺が特徴です。看板メニューの「三枚肉そば」は、三枚肉がとても軟らかい!ただ、どんなに気をつけて交互に食べ進めてもお肉がちょっと余ってしまうほどボリューミーなので、ぜひお腹ペコペコの状態でお出かけください!

やちむん通りまで徒歩1分!オシャレな「OKINAWA SOBA EIBUN」

おすすめ2軒目は、那覇市壺屋(つぼや)にある沖縄そば店です。
壺屋は、沖縄で作られる陶磁器「やちむん(沖縄の方言で焼きものという意味)」発祥の地。その中心となる「やちむん通り」は、道の左右に陶磁器や雑貨を扱うショップが立ち並び、観光やお土産選びに人気のスポットです。
▲やちむん通りの入口に立つ紹介看板も陶器製。シーサーに描かれている3色の色付けは、2色以上で点を打つやちむん定番の紋様「三彩(さんさい)点打ち」
▲石畳の風情あふれるやちむん通り。有名な工房の直営店も多数あるので、お気に入りの一品や掘り出し物が見つかるかも
壺屋とやちむん通りを見守る「壺屋うふシーサー」が見えてきたら、目的のお店はもうすぐです!
カフェのような外観の「OKINAWA SOBA EIBUN(オキナワソバ エイブン)」(以下、エイブン)は、今、那覇で大人気の沖縄そば専門店です。

ガラスの引き戸を開けて店内に入ると、4人掛けのテーブル席3つとカウンター席が並んでいます。沖縄そば専門店といえば食堂風のノスタルジックな店構えが多いなか、若者や女性も入りやすいオシャレな造りがとても新鮮!
カウンター席の前の黒板には、おすすめのメニューが並びます。
お客さんの層を観察してみると、若い女性のグループや女性のおひとり様など、沖縄そば店ではあまり見かけない方が多いことに気付きます。
一方で、従来の客層である単身男性やシニアのグループも続々と来店するのがエイブンのすごいところ!様々な層のお客さんに愛される秘密は、こだわりのスープにあります。
▲オープン当初からの人気メニュー「軟骨ソーキそば」(800円)(写真提供: OKINAWA SOBA EIBUN)

エイブンの沖縄そばは、豚骨ベースに鰹節や昆布の出汁を合わせた特製スープが特徴です。沖縄そばの有名店で修行し、いろいろなお店を食べ歩いたという店主の中村栄文(えいぶん)さんが、最後まで飲み干せるスープを作ることにこだわったそう。
こちらはちょっと変わった沖縄そば「牛もやしそばパクチーまみれ」(950円)。新食感の「牛もやしそば」(850円)に、プラス100円でたっぷりのパクチーをのせたメニューです。日替わりの小鉢もついてきます。
▲山盛りのパクチーをかき分けると……
▲細麺の上にトッピングされた、ペッパーの効いた牛肉、もやし、ニラが登場です!

まずはトッピングだけ、次に麺と絡めながら、さらにパクチーを足して……と、いろいろな楽しみ方ができる点もおもしろい!生粋の沖縄そばというより、ラーメンやまぜそばにも近いような、独特の味わいはクセになります!
▲お好みで、さらにパクチー風味をプラスする「LOVEパクチーソース」も試してみて
そして、エイブンでぜひ食べてみて欲しいもうひとつのメニューが、沖縄そば麺を使った冷たいメニュー「特製ジュレダレぶっかけまぜそば」(850円)です。今回は、小椀のジューシー(沖縄風炊き込みご飯)と味噌汁、小鉢がついたセット(900円)を注文。
▲見た目にも涼しいジュレ状のスープが新しい!それとよく絡む麺は、歯ごたえのある生麺、フーチバー麺、モズク麺、イカスミ麺の4種類から選ぶことができます(写真は生麺)

先ほどの牛もやしそばはしっかりめの味付けでしたが、こちらはとてもさっぱりしていて、食欲のない時でもお箸が止まらなくなってしまいそう!冷製メニューですが、一年中味わうことができますよ。
▲店頭で販売中の「そばTシャツ」は、男女ユニセックスのXS・S・M・Lの4サイズ(各3,100円)と、子供用、ベビー用などいろいろなサイズを展開しています。お土産に喜ばれそう!
▲好きな沖縄そばとおにぎりを選べる土日限定の「朝そば結びセット」(1,000円)も人気!(写真提供: OKINAWA SOBA EIBUN)

写真の沖縄そばは、「あさりとアーサー(あおさ)とめかぶの海鮮そば」(単品・850円)で、こちらは土日の朝しか食べられないメニューです。
休日の朝、那覇でお過ごしの際は、ぜひ“モーニングそば”に出かけてみてください♪

古民家でいただく新しい沖縄そばのかたち「沖縄そば懐石 尊尊我無」

▲(写真提供:尊尊我無)

沖縄の旬の食材を使った懐石を楽しみながら、こだわりの沖縄そばをいただけるお店があります。那覇市樋川(ひがわ)の「沖縄そば懐石 尊尊我無(とうとがなし)」は、赤瓦屋根の古民家を改装し、2017年9月にオープンしたばかり。
2軒目に紹介したエイブンからは、歩いて約10分。やちむん通りからもすぐの場所にあります。
▲お昼には「ソーキそば定食」(1,000円)など、気軽なランチメニューも味わうことができます(写真提供: 尊尊我無)

お店は昼と夜の2部制で、昼はお手頃な価格で絶品の沖縄そばをいただけますが、夜は完全予約制の「沖縄そば懐石コース」(前日までに予約)のみというこだわりのお店。靴を脱いで上がる店内は、3つの個室がメインになっています。
▲琉球畳にテーブルがセッティングされたお座敷席は、作家さんとつながりの深い店主が集めたやちむんがあちこちに散りばめられていて、落ち着きのある沖縄空間
▲6人掛けテーブルのフローリング席。個室になっているので、グループでも周りを気にせず過ごせる空間がうれしい!

尊尊我無の沖縄そば懐石は、「一口(沖縄そばがき)、前菜、御椀、御造里、焼物、主鉢、氷果、沖縄そば、甘味」の贅沢なコース(9品8,640円~)になっています。
▲尊尊我無の店長、伊丹功(いたみいさお)さんは、東京の日本料理店に10年以上勤めた経験をお持ちです

沖縄へ移住するにあたり「沖縄の食材を使ったおもてなしをするお店を出したい」と考えていた伊丹さん。そんな時、「沖縄そばをメインにしたお店をやってみないか?」という話をもらいました。「それなら、最後に沖縄そばを食べてもらおう。締めとしての沖縄そばを美味しく感じられるような懐石コースをやろう」と、沖縄そば懐石のコースが誕生したのです。
取材時はランチタイムでしたが、今回は特別に、その中から3品を用意してもらいました。

沖縄そば懐石コースの最初に登場する「一口(沖縄そばがき)」は、他店ではまず見られない珍しいメニューです。
▲コンロと鍋を持って伊丹さん自ら席までやって来ました。コース最初のこの料理は、お客さんと会話しながら目の前で作る、と決めているそうなのです!

本来の「そばがき」は、蕎麦粉を熱湯でこねて餅状にしたもの。蕎麦粉の旨味をそのまま感じられるため、お酒の肴などにもぴったりですね。
▲尊尊我無では、沖縄そばの原料に県産小麦を使うことにこだわっています。この日は八重山産の小麦を使用
▲鍋に小麦粉を入れたあと、水と塩を少々入れます
▲火にかけてしばらくこねると……
▲美しい小麦色の沖縄そばがきが完成しました!とてもシンプルな味ですが、これが尊尊我無の沖縄そばの素と呼べるものです。付け合わせの塩をふると、小麦の味が引き出されて味に深みが出た気がします
伊丹さんのお料理には、たくさんのこだわりが詰まっています。
例えば、この日の「前菜」はこちらの5品。一番上の「海ぶどうとスターフルーツとハーブのレモンゼリー和え」は、秋から冬が旬のスターフルーツやバタフライピーというハーブを、宮古島産レモンのゼリーで和えて冷やしたものです。

つづいて時計回りに、「紅芋と豆腐餻(豆腐の発酵食品で沖縄の珍味)のはさみ揚げ」、島七味でピリッとさせた「豚の中身(内臓)の煮物」、高級魚「赤マチ(ハマダイ)の手綱(たづな)寿司」。そして、真ん中が県産のピーナッツを使った「うりずん豆のピーナッツ和え」。
すべての料理に沖縄の食材が使われているのですが、「スターフルーツを海ぶどうと合わせるなんて!」とか「珍味の豆腐餻を揚げてしまうなんて!」など、他の沖縄料理店では見られない組み合わせや調理方法に驚きました!

食材はすべて、伊丹さんが信頼している卸売業者や、県内各地の市場を毎日回って仕入れます。自らの目で選んだその日一番と思える旬の食材を「どんな風に美味しい料理にするか?」と、日々全力で向き合っています。
締めの沖縄そばは、小ぶりのお椀に盛られ、トッピングはショウガのみ。麺の美味しさで勝負した一品です。
▲八重山産小麦の全粒粉(お米でいう玄米のようなもの)を使っているので、よく見ると、麺の中につぶつぶしたものが残っているのがわかります

豚骨ベースの優しい出汁に、ツルツルと喉越しが良く、小麦の味を感じる細麺がしっかりマッチ!懐石コースをいただいた後にもちょうど良い味わいや量感に大満足なうえ、「沖縄そばってこんなに美味しかったのね!」と驚きました!
店名に冠している「尊尊我無(とうとがなし)」というのは、奄美諸島の言葉で「ありがたいこと、尊い存在」という意味で、与論島では現在も感謝の気持ちを伝える際に日常的に使われています。
「尊尊我無の心でお店づくりをしていきたい」と語る伊丹さんに会いに、ぜひ足を運んでみてください。
那覇を訪れたら絶対におさえておきたい沖縄そば店を3軒ご紹介しましたが、いかがでしたか?
沖縄そばは、沖縄で昔から愛される定番の庶民料理です。しかし、最近では、昔ながらの味を大切にしながらも新しいスタイルや味を追求する若手料理人によるお店が登場しています!今回紹介した3軒は、那覇空港から車やゆいレールで30分圏内のお店ばかり。那覇観光の合間やお帰り前にぜひ訪れてみてくださいね。

※記事内の価格はすべて税込です
久高葵

久高葵

沖縄で生まれ育った、沖縄在住ライターです。沖縄の「美味しい・おもしろい・気になる」を発信したいと奮闘中。 また、ひょんなことがきっかけで泡盛に興味を持ちはじめ、2016年春に泡盛マイスターの資格を取得。『泡盛じょーぐー(沖縄方言で「大好き」の意味)』としてお酒にまつわる情報も発信しています。

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