京都でアンティーク着物探し♪三条・四条のオシャレ着物店5選

2017.12.14 更新

日本の伝統が息づく京都では、“着だおれ”と喩えられるほど多くの着物屋さんが軒を連ねています。そんな京都を訪れたなら、リーズナブルな価格で手に入るアンティーク着物のお店を覗いてみませんか?今回は三条・四条界隈のおすすめ店をご紹介します。思わぬ楽しい出会いが待っているかもしれませんよ!

▲ビビッドなカラーがかわいい「だいやす」の着物

1.着物ビギナーも入りやすい定番着物屋「だいやす」

最初に訪れたのは、青色の建物が目印の「着物 だいやす」。こちらは、20代~60代の着物ファンまで幅広い世代の人々が足しげく通う、地元っ子御用達のお店です。
▲地下鉄烏丸線の四条駅から、四条通を西へ徒歩約5分。店頭の大きな看板が目印

1階は和装小物がメイン。お目当てのアンティーク着物を求めて2階へ上がると……
▲ビビッドな色合いに心が躍ります

棚や畳敷きいっぱいに着物や帯がずらり!その数は実に数千点以上もあるそう。新品から古着まで、幅広く揃うのがだいやすの特長です。
▲取材をしている間も、着物ファンが途絶えることなく来店していました

扱っている古着の一部やアンティーク着物について、だいやすでは「戦前、戦後に作られたリサイクル着物」と定義して販売。リサイクル着物はどうしても汚れが気になりますが、同店ではその中でも、(1)汚れが少なく現代人のサイズに合うもの、(2)絹の質の高いもの、を厳選しているそうです。

また、年代物であることも事前に説明したうえで販売しているので、着物に慣れていない人でも安心して選べます。
▲まさにアンティークテイストの昭和初期の着物32,400円、帯6,480円、帯締め5,940円(全て税込)

代表の加古直美さんに、コーディネートのコツを教えてもらいました。

「古い着物は古い帯と合わせることがポイントです。同じようなテイストなので合わせやすいんですよ。逆に、古い帯は現代の着物を合わせて変化を楽しめるのが面白いですよ」(加古さん)
▲遠目で見ると無地のように見える新品の江戸小紋7,560円に、古着の帯14,040円 ※販売終了、帯締め5,940円(全て税込)を合わせても素敵
▲手にとることさえ戸惑ってしまいそうな高価な着物も、古着ならではの気軽さでどんどん試着できるのも嬉しいポイント

「『見たいだけ』でもお気軽にお越しください。もし“〇万円まで”などご予算があれば、それに合うコーディネートもご提案できます。お手入れなども気軽にご相談くださいね」と加古さん。こんなお店なら、初心者も気兼ねなく着物を試着したりコーディネートを相談したりできそうです。

2.アンティーク着物の楽しさを教えてくれる「彼方此方屋」

次に訪れたのは、四条通りから烏丸通を下がった仏光寺通にある「彼方此方屋(おちこちや)」。着物ファンにも評判の着物屋さんです。
▲地下鉄烏丸線四条駅から歩いて約5分ほど

店主のたなかきょうこさんは、もとは着物が大好きな主婦だったそう。その着物好きが高じて自身のお店を開きました。
▲出迎えてくれたスタッフと、店主のたなかさん(右)

たなかさんいわく「着物は捨てるところがないんですよ」とのこと。「昔の日本人は “あずき三粒包める布は捨ててはいけない”という暮らしの習慣から、古くなった布も形を変えて使っていました」とも話します。何世代にも渡って大切に受け継がれていくのが着物のいいところ。

そんな着物の良さを存分に活かし、こちらのお店では、使い古した着物の生地で手織りした「裂き織」製の帯や小物も販売しています。
▲使い古した着物地で作られたとは思えないほど美しい「裂き織」の帯

店内には、古いもので90~100年前の着物や帯も並んでいます。しかも、着物1千円台~、帯は3千円台~とリーズナブルなものも多く揃っています。

というのも、たなかさん自身が“着物を買う側”だったため「手ごろな価格で着物に親しんで欲しい。捨てることなく大切に使ってほしい」という思いで、できるだけ価格を抑えているからだそうです。こんなに手軽に手に入るのなら、何着か揃えてコーディネートを楽しみたくなりますよね。
▲初心者でも手入れのしやすい木綿やウールの着物も揃っています

たなかさんによると、着物は帯を変えるだけで雰囲気がガラリと変わるそうです。例えば、下の2つの写真。同じ着物(税込7,020円)なのに、帯を変えるだけで幅広い用途で着回せることがわかりますよね。
▲こちらの黒の帯は、金糸入りで豪華なイメージ。ホテルの食事会や同窓会などにおすすめ。帯62,640円(税込)
▲一方、こちらの帯はベージュ系の洋風の柄。優しい色で上品にまとまっていて、美術鑑賞や演劇鑑賞などにぴったりです。帯4,104円(税込)※販売終了

たなかさんと話していると、着物への興味がさらにわいてきます。また、予算や用途に応じてコーディネートしてもらうこともできます。着たい着物の丈が合わない時は「胴回りに着物の生地を足して着丈を伸ばすといいのよ」という驚きの提案や、「好みの柄の端切れは帯揚げとしても使えますよ」といったアイディアも。
▲マネキンのコーディネートも参考になります

何を聞いても快く答えてくれるたなかさんの優しい人柄に、こちらもほっこり♪着物の相談は何でも受け付けてもらえるので、安心して買い物ができますよ。

3.えっ、古着屋さんに着物!?6,000点以上の品揃えを誇る「CHICAGO」

四条通りと三条通りの間を南北に走る寺町通り。この通りにあるという着物屋さんを訪ねたつもりが……えっ!店頭にジーンズ!?
そう、ここは東京にも店舗がある老舗の古着ショップ「CHICAGO」。
▲仏光寺通りを東へ。寺町通にぶつかったら、三条通へ向かって北上すると徒歩10分ほどで到着

CHICAGOと言えばアメカジというイメージを持っている方も多いと思いますが、なんと京都店は、6,000点もの着物を取り揃えているのだとか!その品揃えは市内でもダントツ。2階のフロア全てが着物なんです。
▲2階のフロアを埋め尽くす着物に圧倒されます!価格は着物2千円台~。訪問着や花嫁衣裳の打掛、男性や子供用までもラインアップ

古着の洋服を扱う1階と行き来できるので、洋服とのMIXコーデが楽しめます。例えばヴィンテージのハットやアクセサリーを着物と合わせるなど、自由な組み合わせが可能。
▲ハットとの組み合わせは洋服の古着屋さんならでは

洋服の古着屋さんが経営していることもあり、一般的な着物屋さんとは違うディスプレイがとても新鮮。例えば、着物はハンガーにかけられているので、洋服のようにさっと手に取って選ぶことができます。またスタッフの声掛けもなく、気が済むまで試着したりコーディネートに悩んだりできる点も嬉しいですね。
▲着物、帯揚げ、帯、羽織を青色でリンクさせていたスタッフさん

取材当日、対応してくださったスタッフさんは、なんと着物の足元にファーのサンダルを合わせて楽しんでいました。このように、小物だけ洋風にするというテクニックもあるのですね。ぜひ真似してみたい!
▲ファーサンダルとの組み合わせがカワイイ(サンダルは本人私物)

広い店内で、洋服を選ぶのと同じように自由に商品を選べる「CHICAGO」。お客さんの中には、ヴィンテージのワンピースに着物の羽織を合わせたり、デニムのベルト代わりに帯締めを購入されたりする方もいるそうです。

ふらっと立ち寄るもよし、気合を入れて選ぶもよし。「ああでもない、こうでもない」などとワイワイ楽しみながら、お気に入りを見つけてみませんか?

4.外国人観光客にも人気のリサイクル着物店「ichi・man・ben」

外国人観光客も頻繁に訪れる三条通り沿いの着物店「ichi・man・ben」は、年代を問わない「リサイクル着物」を販売。1万円台から着物や帯が手に入ります。

交通の便が良く、観光の定番スポットでもある三条通に店を構えていることもあり、着物を着たマネキンは通行人の注目の的。そのかわいさにひかれて、お客さんが途切れることなく来店します。
▲寺町通りを北上し、東西にはしる三条通りを西へ徒歩約5分。石造りの建物の1階にお店があります

コンパクトな店内には着物や帯、小物類がたくさん。いつ来ても飽きない品揃えが特徴です。
▲着物のほか和装小物も。4,000点近くが揃います

着物の上手なコーディネートのコツは、着物の柄にある色と、帯の色を統一させること。例えば着物にピンク色の柄が入っていたら、帯も同系色で組み合わせるのだそう。逆に着物と帯を反対色で合わせると、パキッとした色合いの個性的な仕上がりに。
▲淡いトーンでまとめた優しい雰囲気のコーディネート。着物10,800円(税込)
▲コーディネートに悩む人には、着物と帯、帯締めがセットになった着物デビューセット(税込10,800円)がおすすめ
▲着物のほかバッグなどの小物もラインアップ。コサージュ800円~、バッグ3,024円~(ともに税込)

和装小物のほか、着物の端切れで作られたコサージュなども販売しています。着物は着られなくても、和風テイストの洋風小物なら、いつものコーディネートに取り入れやすいですよね。店の奥には試着室も完備しているので、店員さんとコーディネートを楽しんでみては。

5.伝統的な京町家の「紫織庵」で長じゅばんにうっとり

最後にご紹介するのは、京都の着物好きの中でも、知る人ぞ知るスポット。地下鉄烏丸線烏丸御池駅から新町通りを南に下がった先にある「紫織庵(しおりあん)」です。
▲三条通りを西へ直進し、交差している新町通を南へ下がると現れる京町家。まるで京都人になった気分で長じゅばんを購入できます

こちらは、大正15(1926)年建造の歴史的な家屋。代々染め物業を営む川﨑家が長じゅばんの美術館として公開しています(入館料800円 ※要予約)。敷地内には洋間サロンや茶室、庭などがあり、その面積は240坪!市内の邸宅の中でも有数の広さです。
▲手作りの波打ちガラスが美しい広縁。今となっては作れない貴重なガラスです

長じゅばんとは、洋服で言えばカッターシャツのようなもの。例えば色や柄付きの長じゅばんを着こむことで、着物とのコーディネートをおしゃれに、かつさりげなく装うことができます。ちなみに紫織庵の長じゅばんは、おしゃれ着用として作られています。
▲現在でも手染めで製造している大正友禅の長じゅばん。邸宅の奥にある蔵で展示・販売されています

展示されている色鮮やかな長じゅばんは、鑑賞するだけでも楽しいもの。トランプ柄やハイヒール柄など、自由な発想で描かれた大正時代の柄を復刻しています。これらの生地は、伝統の友禅技法で一反ずつ染めあげられた手のこんだもの。もちろん購入もOKです(一着税別66,000円~、別途仕立て代要)。
▲現代にはない大胆で斬新な柄に心が惹かれます

邸宅を見物するだけでも価値のある素晴らしい建物です。着物好きは覗いてみてはいかがでしょうか。

【番外編】アンティーク着物を楽しむために知っておきたいこと

最後に、アンティーク着物を選ぶ際に知っておきたいポイントを2つご紹介します。

●着物は広げて着てみよう
着物は実際に着てみないとわかりません。お店で気になる着物があったら、どんどん広げて自分の体に当てて姿見でチェックしてみましょう。

●丈が合わないことも
アンティーク着物は昔の日本人の背丈に合わせてできているので、着たくても丈が合わないことも。そんな時はぴったりのものを探してもらうか、お直しをする方法もあるので、店員さんに相談してみましょう。
▲古い建物が今も残る三条通り

古い着物ゆえ、二つと同じものに出合うことはありません。それがアンティークの醍醐味です。京都市内でも随一の観光スポットで、宝探しのように着物店を巡りながら、お気に入りの一着を見つけてみませんか?
中河桃子

中河桃子

編集・ライター、京都出身滋賀育ち。大学在学中に京都でライター業を開始。以後、関西・東京の出版社や制作会社で、グルメ・エンタメ・街情報を中心に18年以上携わる。新しいもの・おいしいもの・興味のあることは自分で体感しないと気が済まない現場主義。今は酒蔵巡り・和菓子作り・美術鑑賞・旅にハマり中。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

関連エリア

今おすすめのテーマ

PAGE TOP