【保存版】絶対においしい!栃木名物・佐野ラーメンの名店3選

2018.01.13

佐野ラーメンは、栃木県佐野市で大正時代から食べられているというご当地ラーメン。透き通った醤油味のスープと、「青竹手打ち」によってつくられるもちもちの麺が特徴です。市内に200軒以上あるともいわれるラーメン店のなかでも、「絶対においしい!」と地元の人も太鼓判を押す3軒をご紹介します!

噛むほどに麺がうまい!田村屋系の総本山「青竹手打ちラーメン 田村屋」

東京都心から佐野市の中心地までは、ルートは複数ありますが、電車で1時間半~2時間ほど。

天気に恵まれたこの日は、都内から車で行くことに。
川口JCTから東北自動車道に乗り入れ、佐野藤岡ICで下車。出発から1時間半ほどで到着しました。

さっそく、ラーメンを食べに行きましょう!
▲1軒目のお店は「青竹手打ちラーメン 田村屋」!
▲テーブルが4卓とカウンター席3つのほかに、座敷テーブルも4卓ほどある

2005年創業の田村屋は、いまや「佐野市民なら知らない人はいない」といわれるほどの超有名店。店主の田村章(あきら)さんは、気さくな人柄で、弟子を積極的に受け入れることでも知られています。田村さんのもとで修業を積み、その後独立したお店は「田村屋系」といわれ、「一麺一心」の看板を掲げているそうです。
▲店内には巨大な「一麺一心」の文字が!

この看板が表すとおり、一本一本心を込めてつくった麺は絶品です。田村屋は、数ある佐野ラーメン店のなかでも、「麺がものすごくおいしい!」と評判のお店なんです。
▲こちらが、店主の田村さん。青竹にまたがって、片足でケンケンをするようにリズミカルに生地を伸ばしていく

佐野ラーメンの生地の材料は、小麦粉、かん水、水、塩と一般的なラーメンの生地と同じです。佐野は古来から「名水の地」として知られ、その恵まれた水があったおかげで、ラーメン文化が根づいたとされています。
▲製麺台の端にある溝に青竹を差し込んで、「てこの原理」を応用して青竹を操る

佐野ラーメンといえば、この「青竹手打ち」が代名詞ともいえますが、じつは最近では手打ちするお店が減ってきていて、いまでは全体の約1割なんだそうです。
▲生地を伸ばし、折り返し、伸ばし、また折り返し…を何度も繰り返して、1~2mmほどの薄さにする
▲最後にトントンと包丁で切り分けて…
▲麺の完成!キメ細やかな仕上がりは、思わず見とれてしまうほどの美しさ

田村屋の麺は、強力粉と中力粉をブレンドしてつくられています。
「小麦粉の配合割合はだいたいいつも同じだけど、気温、湿度、天気などによって状態が変わるから、加える水の量と温度を毎日、微調整しているんだよね。その感覚は俺にしかわからない。毎回、同じものにはならないから、それがおもしろい。粉って、生きてるんだよね~」と話す田村さん。
▲評判の餃子もすべて手づくり。メインの具はひき肉とニラで、ニンニク、背油、醤油、ごま油、塩、ラードを加えて味をととのえる
▲油を敷いた鉄板の上にキレイに並べて、餃子が浸るくらいお湯をたっぷり注ぐ
▲餃子を焼いているあいだに、ラーメンづくりスタート。1食分の分量を量る
▲大なべの中に麺を投入
▲スープは、豚ガラ、鶏ガラ、牛肉、牛筋、ネギ、ニンニクなどの野菜を毎日5時間煮込んでつくる

「牛肉と牛筋は、ほかの店ではあまり使ってないんじゃないかな。これらも煮込むことで、コクが増してとろみがつくんだよね」(田村さん)
▲創業400年の老舗メーカー「ヒゲタ醤油」の「あまくちしょうゆ」にスープを合わせる
▲茹で上がった麺は、平ザルでしっかり湯切りして…
▲スープに泳がせる
▲手際よく豚バラチャーシュー、塩メンマ、ほうれん草、ネギを乗せて、完成!

あ、餃子もそろそろ焼きあがりそうです。
▲水分を含んでもっちりしてきたら…
▲お湯を抜いて数分焼く
▲きれいに焼き目がついたらできあがり
▲田村屋の「ラーメン」(620円)と「餃子」(280円)

「ほかのお店の麺とぜんぜん違うと思うよ」と田村さんにうながされ、麺を一口食べてびっくり!一口噛めば押し返してくるようなコシが感じられ、小麦のいい香りが鼻にぬけていきます。
スープはやや甘さが感じられる、すっきりとした醤油味で、ちぢれ麺によく絡む。手打ちならではの太さがふぞろいな麺が、食感に変化をつけて最後まで飽きさせません。
▲勢いよくすすって、どんどん食べ進めたくなる
▲国産豚を使用した自家製の豚バラチャーシューは、箸で簡単に割け、舌の上でとろける
▲絶妙な焼き色!醤油と自家製のラー油につけていただく
▲中にはふわふわのアンがぎっしり詰まっている。厚手の皮はもっちり
▲スープも全部飲みほして完食!

はじめて佐野ラーメンを食べましたが、田村屋は評判どおりのおいしさで、「本格派」という感じがしました。

鶏油を加えたスープが絶品!「青竹手打ちラーメン 大和」

次に訪れたのは、前出「田村屋」の田村店主が「あそこは本当にうまい」とお墨付きをくれた、こちらのお店。
▲古民家のような佇まいの「青竹手打ちラーメン 大和」
▲平日14:00でも満席!カウンターの上には、スポーツ選手やお笑い芸人などのサイン色紙が飾られている

ここ大和は、2013年オープンの“若手”ですが、いまや行列が絶えない名店として話題になっています。多いときには、1日で400食も売れるそうです。
▲こちらが店主の大芦(おおあし)和久さん。群馬県桐生市の佐野ラーメン店で5年ほど修業して、この店をオープンさせた

麺に使う小麦粉は、群馬県産のものを中心に3種類をブレンドしているとのこと。
「打ち終わった麺は1日寝かせて熟成させてから使います。打ったその日に使う店もあれば、3日寝かせる店もあって、麺の熟成期間はつくり手の好みで、まちまちですね」(大芦さん)
▲ゆでる前に揉むことで、麺が縮れてスープと絡みやすくなるという
▲丁寧にほぐしながら麺をお湯に入れる
▲透明な液体をどんぶりに。なんだろう?

「これは鶏油(チーユ)で、煮込んだスープの上澄みから抽出してつくりました。これをつかうことでスープのコクが増します」(大芦さん)
▲鶏油に群馬県みどり市の老舗メーカー「岡直三郎商店」の「にほんいち醤油」を加える

大和のスープは鶏ガラがベース。ほかに豚ガラやネギ、玉ねぎ、しょうがなどを加えて4時間ほど煮込むそうです。
▲鶏油と醤油にスープを加える
▲平ザルでチャッ、チャッと湯切りして…
▲スープに絡ませる。これだけでもおいしそうだが…
▲メンマ、自家製豚バラチャーシュー、ネギ、煮たまごをトッピングして「味玉ラーメン」(750円)の完成!

そして、もうひとつの名物がこちら。
▲ラーメンにも使用している豚バラチャーシューをご飯の上に乗せて、直火であぶり…
▲煮たまごとネギをトッピングして「炙りチャーシュー丼」(350円)のできあがり!
▲なんて豪華な組み合わせ!

大和のラーメンの特徴は、一口飲めば「ガツンッ!」とくるスープのうまさ。
「ほかの店よりもパンチを効かせている」と大芦さんが話すとおり、動物系のガラの味がスープにしっかり溶け出しています。さらに、鶏油によって濃厚な旨みが増していますが、けっして油っぽくはなく、甘めの醤油とマッチしたさらりとした口あたりです。
どんぶりに直接口をつけて、ごくごくと飲み干したくなるスープです。
▲トロトロの煮たまごも絶品!

麺は、1軒目の田村屋よりも少し軟らかい気がしますが、充分にコシがあって、喉越しもよく、どんどん胃袋に吸い込まれていきます。
▲豚バラチャーシューが山盛り!

炙りチャーシュー丼は、香ばしいチャーシューがたまりません!舌の上でホロリと崩れ、噛めば肉の旨みがあふれ出てきます。「ガガッ!」とご飯と一緒に口にかきこんで、ワシワシと豪快に食べるのがおすすめです。

さすが人気のラーメン屋店主が「おいしい」と太鼓判を押すお店です。大和では、スープ、麺、チャーシュー、煮たまごと、すべてのクオリティが高い一杯を堪能できました。

創業57年、佐野ラーメンの伝統を守る「森田屋総本店」

最後に足を運んだのは、大和の店主・大芦さんが「子どもの頃から家族でよく行っていた」という老舗の「森田屋総本店」。
▲店の前の駐車場は38台収容で広々
▲店内は広い座敷に10卓ほどのテーブル席。入り口付近にはイス席も少しある

1961(昭和36)年創業の森田屋総本店は、佐野市内のラーメン店ではかなりの古株で、ここで修業して独立した人も少なくないとのこと。市外のお店も含めると、現在7~8軒が森田屋総本店から暖簾分けしてもらって営業しているそうです。

創業当時からの味を守り続け、もちろん青竹手打ち麺にもこだわっています。
▲生地を折り畳む役と青竹を踏む役に分かれ、2人がかりで生地を伸ばしていく

リズミカルな麺打ちの様子を動画撮影させてもらいました。

▲こんなに生地が大きくなった!
▲食べもののメニューは、「中華そば」と「チャーシューメン」のみ

店主の森田徳成(とくなり)さんは三代目。創業者である父が体調を崩したため、母が継ぎ、その後母が高齢になったことから、2006年に森田さんが受け継いだ。
▲こちらが店主の森田さん。「スープは豚ガラと鶏ガラのみを4時間ほど煮込む。父と母がやってきたことを引き継いでいるだけ」と話す
▲麺の小麦粉は1種類のみ
▲こちらが「中華そば」(650円)。具も豚バラ肉のチャーシュー、ネギ、メンマとシンプル ※ビールは撮影用に用意したものです

「チャーシューはヒゲタ醤油の『あまくちしょうゆ』に漬けてつくっていますが、その漬け汁を醤油だれとして、スープにも使っています」(森田さん)
見た目の色どおり、スープはやや濃い目です。
▲そしてこちらが、豚バラ肉のチャーシューをたっぷり乗せた「チャーシューメン」(850円)
▲肉質はやや硬めで、食べ応えあり!

森田屋総本店のラーメンは、まさに「中華そば」といった素朴な味わいです。しっかりした味つけで、ビールともよく合いそうですが、今回はぐっと我慢。車で来たことを後悔しました…。麺は先の2軒よりも軟らかく、数回噛めばフワッと消えるような、独特の食感です。
▲本日3杯目にもかかわらず、箸が進む
▲スープまで完食!模様がはがれたどんぶりが、年季を感じさせる
▲スタッフには若い人も多く、仲がいい
▲店内ではお土産用のラーメン(4食入り・1,080円)の販売も。ぬいぐるみはご当地キャラクターの「さのまる」

森田屋総本店は、シンプルなラーメンが好きな方にとくにおすすめです。
店内にはアットホームな空気が流れ、家族連れのほか、常連らしきお年寄りや部活帰りと思われる高校生など、多くの地元の人でにぎわっていました。

ちょっと足を延ばして「さのまる」グッズを手に入れよう

せっかく佐野市まで来たのなら、ぜひ立ち寄りたいところが。「さのまる」のキャラクターグッズを取り揃えたショップ「さのまるの家」です。
▲こちらが、佐野市役所の向かいにある「さのまるの家」
▲店内にはさのまるが描かれたトートバッグや…
▲ぬいぐるみやお菓子などのグッズが並ぶ

さのまるは、2011年2月25日生まれのおサムライさんです。佐野ラーメンのお碗型の笠をかぶり、腰には佐野名物「いもフライ」の剣を2本差しています。
▲撮影会などを行うちょっとしたイベントスペースも

この日はお昼過ぎに訪れましたが、さのまるは、午前中子どもたちと遊んで、疲れて眠っているとのこと。どうしても会いたい!とスタッフの方にお願いすると、特別に起こしてもらえることに。
▲起きてきた!さすが、「ゆるキャラグランプリ2013」で優勝した実力者だけあって、とってもかわいい。さのまるとスタッフの皆さん

さのまるは、土日を中心にここでイベントも行っているので、タイミングがあえば、ぜひ立ち寄ってみてください。
もう一か所、おすすめのスポットがこちら!
▲佐野駅すぐ横にある「佐野駅前交流プラザ ぱるぽーと」の中にある…
▲「らーめんミニ博物館」(入場無料)
▲佐野市内30店舗の本物そっくりのラーメンフィギュアが展示されている。店舗の紹介とともに、価格も表示

初めて佐野ラーメンを食べるという方は、はじめにここを訪れるといいかもしれません。
好みのラーメンを見つけましょう!
佐野ラーメンはあっさりした味で、子どもからお年寄りまであらゆる年代の方にオススメです。
佐野市には、厄除けで有名な「佐野厄除け大師」、海外からショッピングに訪れる客も多いという「佐野プレミアム・アウトレット」などもあるので、観光やショッピングがてら、佐野ラーメンを食べに訪れてみませんか?

※記事内の価格はすべて税込です

写真:河野豊
相澤良晃

相澤良晃

編集者、ライター。出版・編集プロダクションデコ所属。地方生活を勧める雑誌や医療系情報誌の編集などを行う。趣味は将棋、フットサル。これまで編集を担当した本に『腎臓病の食事療法とかんたん献立』(池田書店)、『新しい自然免疫学』(技術評論社)、『新幹線を走らせた男 国鉄総裁十河信二物語』などがある。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。

こちらもおすすめ

もっと見る
PAGE TOP