「北海道開拓の村」で昔の冬のくらしを体験!そり遊びや囲炉裏も

2018.02.11

スキーやスノボ以外で雪や寒さを体感したい!冬に北海道旅行をする人の中には、きっとそういう人もいますよね。札幌市にある「野外博物館 北海道開拓の村」はいかがですか?そり遊びやかんじき歩きができる無料の「冬の生活体験」が大人気!村内を走る「馬そり」に乗るのも楽しいんですよ。

見どころはリアルな展示!

車利用でJR千歳線・新札幌駅または地下鉄東西線・新さっぽろ駅から約12分、JR札幌駅から約45分。

「野外博物館 北海道開拓の村(以下、北海道開拓の村)」があるのは、広大な「道立自然公園野幌(のっぽろ)森林公園」の中。入口の建物を抜けるとそこは、まさに約100年前の開拓当時の北海道!明治~昭和初期にかけて建築された北海道各地の歴史的建造物52棟が、ズラッと並んで村をつくっています。
▲入村料は大人800円、大学生・高校生600円。中学生以下と65歳以上の方は無料です

これらの歴史的建造物は、実際の建物を移築・復元したものと、既に存在していない建物を歴史的資料に基づき再現したものの2種類があります。
▲同村の出入口となる「旧札幌停車場」は明治41(1908)年建築の建物を再現。現JR札幌駅の3代目駅舎です
▲旧札幌停車場隣の「旧開拓使札幌本庁舎」は明治6(1873)年建築の建物を再現
▲「旧札幌警察署南一条巡査派出所」。明治44(1911)年建築の建物を土台ごとここに持ってきて復元。派出所のあった現札幌市中央区南1条西1丁目には、派出所があったことを記す碑が残っています

いずれの建物も、時代的に栄えた頃を復元・再現しているといい、和風の木造建築のほか、上げ下げするタイプの窓が付いたような瀟洒(しょうしゃ)な洋風建築も多く見られます。
▲旧札幌警察署南一条巡査派出所の上げ下げ窓

建物の中に人形や古道具などを配置することで、今も人が生活しているかのような臨場感あふれる展示にしているのが、同村の特徴。海沿いの建物には波の音が、商店では会話などの音声が流れていてとてもリアル!当時の賑わいが伝わってくるようです。
▲衣類や雑貨などを売っていた「旧武岡商店」
▲生活雑貨や教科書が並ぶ「旧渡辺商店」

これらは「市街地群」「農村群」「漁村群」「山村群」の4カ所に分かれて展示されており、一つひとつを丁寧に見て回ると、2~4時間ほどかかります。

冬は、毎年12月中旬~3月の土・日・祝日、さっぽろ雪まつり期間(2月上旬~中旬)の毎日9:30~15:30に運行している「馬そり」に乗って村内を巡るのもおすすめ(積雪や気象状況により運休の場合あり)。

馬そりを引いてくれる馬は、道産子(北海道産の馬)です!足が太めでどっしりとした体型の力持ちだけど、瞳がキュートな愛らしい馬です。
▲乗車料は1回につき、15歳以上250円、3歳~14歳100円、乳幼児無料。雪や木材を運ぶのに使われていた馬そりを改造して使用(写真提供:北海道開拓の村)

旧札幌停車場前から出発し、2017年度は、市街地群と漁村群をぐるっと回ってくれます。時間にして10分ほど。同乗するガイドさんが、建物についてなどの解説をしてくれるのも嬉しいポイントです。
▲見ているよりも、乗った方がそこそこスピード感を感じられます(写真提供: 北海道開拓の村)

馬についた鈴がシャンシャンと鳴る音や、たまに聞こえる馬の息づかいやいななきが気分を盛り上げてくれますよ。
▲「入口広場」。冬は雪山やかまくらがつくられます

毎年1月上旬~3月中旬までは、旧札幌停車場前の「入口広場」などで、ひと昔前の冬の暮らしに触れられる「冬の生活体験」を行っています。本州や四国から北海道に入植した先人たちが、寒い冬を乗り切るために生み出した知恵の道具を、実際に体験できるのです!

さっそく、挑戦してみましょう!

冬の生活体験その1.防寒服と人力そり

まずは、旧札幌停車場内でマント、カクマキ(ストールのようなもの)、わら製の深靴、帽子、ぼっこ手袋(北海道弁でミトン型の手袋の意)といった「昔の防寒服」を借りましょう。
▲旧札幌停車場内の無料貸出コーナー
▲早速着用。帽子をかぶり、黒いマントの上に、あずき色のカクマキを巻いています。首からかけているのがぼっこ手袋です

マントは複製で、カクマキは実際に使われていた〝古着〟も混ざっているのだとか。ぼっこ手袋はボランティアスタッフの手作り。そして深靴も、ボランティアスタッフがわらで編んでいるのだそうです。
▲こちらが深靴。冷たそうに見えるでしょ?ところがどっこい、とっても温かいんです!

着用後は、旧札幌停車場前の無料の「人力そり」に乗って記念撮影。人力そりは、冬の代表的な交通手段だったそう。
▲取材対応してくれたスタッフに協力をお願いし、引いてもらっている気分を満喫。通常は引いてくれるサービスはありません

さらに、防寒服を着用したまま、村内の散策もOKですよ!
▲SNS映えする写真がたくさん撮れそう

冬の生活体験その2.雪かき

入口広場には、今でいうスコップも用意されているので、それを使って雪かき体験もしてみましょう。
▲昔の除雪道具。左からジョンバ、雪掻き、竹ジョンバです

村内のどこでやってみてもいいので、除雪のされてない積雪地帯を探して挑戦!

▲筆者もやってみました。新雪ではなくやや重たい雪でしたが、しっかり除雪できましたよ!

雪かきのコツは、腕だけでなく腰をしっかり入れて体全体を使うこと。全身を使うので、いい運動になりますよ!

冬の生活体験その3.木製そり&竹スキー

入口広場の雪山では、木製のそりと竹スキーでも遊べます。木製のそりは、荷物を運ぶために郵便局などで使われていた荷ぞりの複製品。
▲こちらがそり。今はプラスチック製が主流ですが、子供や買い物袋を載せる荷ぞりとしても使われています

これに乗って、一気に山を滑り降りることの楽しさといったら!童心に返って遊べます。

▲スピード感があってハマるそり遊び。「何度も滑りたくなりますよ!」と笑顔のスタッフ

竹でつくられた竹スキーは、足をのせて滑ります。
▲昔の人は手作りしたという竹スキー。現代はプラスチック製の「ミニスキー」に進化。北海道の子供達の冬の遊具です
▲こんな風に足をのせます
▲立ったまま滑るので、そりよりもエキサイティング!(写真提供:北海道開拓の村)

竹スキーと靴を固定する留め具はなく、ただ足をのせているだけなので、気を抜くと足がずれてしまいます。でも、何度かやっているとうまく滑れるようになりますよ!

冬の生活体験その4.かんじき

かんじきは、入口広場から歩いて市街地群を抜け、右手にある「体験学習棟」で無料で借りられます。
▲木立の中にある「体験学習棟」

かんじきとは雪の上を歩く道具で、今でいうスノーシューのこと。
▲体験学習棟の入口に並んでいる木製かんじき
▲履き方も教えてもらえます

履いたあとは、村内のどこを歩いてもOKなので、除雪のされていないところで試してみてください。アメンボが水面を歩くように、雪の上を沈まずに歩けます。
▲「本当に沈まないから不思議!まっさらな新雪の上をサクサク歩けて楽しいな♪」

冬の生活体験その5.囲炉裏

最後の冬の生活体験は、囲炉裏です。毎年11月1日~3月31日までの土・日・祝日の10:00~16:00に、漁村群の「旧青山家漁家住宅」の囲炉裏に火が入ります。
▲「旧青山家漁家住宅」。小樽で大正8(1919)年に建てられたニシン番屋
▲漁師達が寝泊まりしていた部屋の中心に据えられた囲炉裏(写真提供:北海道開拓の村)
▲囲炉裏の火は木炭を燃やして起こします(写真提供:北海道開拓の村)

ボランティアスタッフによる解説もあり、お茶や甘酒、村製たくあんが振る舞われることも。散策で冷えた手足をかざして、暖を取ってくださいね。

「開拓の村食堂」で開拓料理を!

ランチは入口広場横の「開拓の村食堂」でいただきましょう!看板料理は「屯田兵定食」と「開拓の村名物『いももち』」です。

屯田兵定食は、明治時代の農兵・屯田兵が食べていたであろうメニューの盛り合わせで、ニシンの甘露煮のそぼろをのせたご飯、豚汁、みそおでん、いももちのセットです。
▲「屯田兵定食」(1,000円)

いももちは焼いてあるので、表面はパリッと中はもちもち。味付けは、バターしょう油です。

一方、単品メニューの「開拓の村名物『いももち』」は、香ばしく揚げており、しょう油風味の甘ダレで味付け。それぞれのおいしさがあるので、ぜひみなさんにも、両方を味わっていただきたいですね。
▲「開拓の村名物『いももち』」2個セット(300円)
他にも、同村にはお楽しみメニューがたくさん。体験学習棟では毎日「伝統遊具づくり」を開催しており、風車や豆鉄砲など季節にちなんだ月替わりの伝統的な遊具を無料でつくることができます。
▲親子で参加できる「伝統遊具づくり」の様子(写真提供:北海道開拓の村)

また、4月中旬~10月末まで行われるボランティアスタッフによる演出も楽しみのひとつ。昔の警察官に扮して派出所に立っていたり、わらを編む様子や活版印刷の実演を見せてくれたり。まるで同村の住人のようです。
▲え、警察官!?とびっくりします(写真提供:北海道開拓の村)
▲深靴を編んでいる様子が見られる貴重な機会(写真提供:北海道開拓の村)
▲「旧小樽新聞社」の活版印刷実演。その場で印刷したハガキをプレゼントしてくれます(写真提供:北海道開拓の村)

4月中旬~11月末は、馬そりに代わって「馬車鉄道」が走ります!緑豊かな季節は、本当に気持ちがいいですよ。曜日や時期により、9:20~16:40の間で20分~40分おきに運行します。
▲市街地群に敷かれた線路の上を走ります。乗車料は1回につき、15歳以上250円、3歳~14歳100円、乳幼児無料(写真提供:北海道開拓の村)

古き良き北海道の文化に楽しく触れられる「北海道開拓の村」。村内をひと巡りしてから札幌や小樽などへ観光に行くと、「あの建物があった場所はこの辺りかな?」「当時はここでああいう生活をしていたのかも」など、これまでとは違った視点で見られますよ!観光を2倍、3倍と盛り上げてくれるスポットですので、北海道旅行の際にはぜひ立ち寄ってみてください。
※記事内の料金・価格はすべて税込です
ふみ

ふみ

フリーライター/札幌生まれ札幌育ち。タウン誌の営業・編集を経て独立。北海道全域を取材しながら雑誌、新聞、Web媒体で執筆している。企画や編集も行い、企業のコンセプトブックや顧客向け冊子などを手がけることも。インタビュー、観光、温泉、グルメ、雑貨、ファッション、コスメ、健康…と、わりといろいろな分野で書けるオールラウンダータイプ。

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