【丸岡城】桜まつり時期だけ!日本最古の現存天守と満開桜が織りなす絶景に出合う
春らんまんの桜のなかに浮かぶ「丸岡城」は、福井県内有数の桜の名所。例年3月下旬~4月の時期は約400本のソメイヨシノが咲き乱れます。例年4月1日~20日には「丸岡城桜まつり」を開催。見頃の夜桜ライトアップや屋台が楽しめます。日本最古の現存天守を愛でながら、満開の桜を楽しんでみませんか?(※最新情報は施設へ直接お問い合わせください。)

福井の桜スポット「丸岡城」の桜まつり

「丸岡城桜まつり」は、地元グルメが堪能できる屋台や子ども縁日、甲冑などの時代衣装を着て練り歩く武将なりきり体験、地元中学校茶道部によるお茶会、幻想的な夜のライトアップなど、さまざまな催し物が目白押しです。


今回は、「桜まつり」がさらに楽しくなるスポットをご紹介したいと思います!
丸岡城桜まつり
[会場]丸岡城周辺(福井県坂井市丸岡町霞町1-59)
[開催期間]2019年4月1日(月)~20日(土)
[飲食店営業時間]9:00~21:00
[ライトアップ時間]18:00~22:00
0776-66-5880(坂井市丸岡観光協会)
隠れた工夫がいっぱい!日本最古の個性派現存天守「丸岡城」
築城されたのは戦国時代のこと。当時、各地で一向一揆が勃発し、その備えとして織田信長が柴田勝家の甥、柴田勝豊に築城を命じました。
最終的な建築年は諸説あるそうですが、日本に残っている天守としては最古のものです。

明治時代になると廃城令が敷かれ、日本各地で城の解体が進められます。丸岡城も本丸や二の丸が解体されるなど、廃城の危機に遭いますが、丸岡町により買い戻しされたことで天守だけは解体を免れました。さまざまなドラマを経て今も残っている丸岡城。早速向かいましょう。

入城口にある案内所では天守の特徴をぎゅっとまとめた映像や資料などを見ることができます。まずはここで予習するのもありですね。

案内所ではボランティアガイドをお願いすることもできます(ガイドは無料。小冊子<500円・税込>購入の協力をお願いします)。城内各所の見どころなどをユーモアをまじえて案内してくれるので、丸岡城を詳しく知りたい!という方にはおすすめ。利用する場合は1週間前までに予約が必要です。
入城口からなだらかな坂を少し登ると、すぐに天守が見えてきました。

こぢんまりしていますが実は個性的な丸岡城の天守。いたるところに工夫が施されています。
たとえば、石垣。
隙間が多い積み方のように思われるかもしれませんが、これは「野面(のづら)積み」という古い方式。水はけがよく、大雨でも崩れる心配はありません。


一階で注目すべきはこの一列に並んだ柱。この柱が天守すべてを支えています。支える重量は、なんと約80t!


二階、最上階に上がるにはこの階段から。笑っちゃうほど急な角度です。


そして、個性的なのが屋根瓦。丸岡城のある地域は冬、雪が多く冷え込むため、普通の瓦では割れてしまうそう。そのため、福井市の足羽山(あすわやま)で採掘されていた笏谷石(しゃくだにいし)の特製瓦が使われています。この笏谷石は現在はもう採掘されていないので、とても貴重なんです。

天守最上階の間は回廊付きの望楼になっています。訪れた日は嵐だったため、残念ながら窓は閉じられていましたが、ここから見える東西南北の景観は格別とのこと。ぜひ実際にその目で確かめてみてください!

丸岡城
福井県坂井市丸岡町霞町1-59
[開城時間]8:30~17:00(最終入城16:30)
[休城日]なし
[入城料]高校生以上450円、小・中学生150円(いずれも税込) ※「一筆啓上 日本一短い手紙の館」の入館料も含む
◎ボランティアガイド
[ガイド料]無料 ※小冊子(500円・税込)購入の協力をお願いします
[申込み]1週間前までに電話にて要予約
0776-66-0303(霞ヶ城公園事務所)
一日中居たくなる「日本一短い手紙の館」

これは徳川家康の家臣、本多作左衛門重次(ほんださくざえもんしげつぐ)が陣中から妻へ宛てた手紙です。
現代風にすると
「妻に一筆したためます。火事には気をつけなさい。跡取りの仙千代を大切にしなさい。戦に欠かせない馬もしっかり面倒みてね」
という意味でしょうか。
たった17文字にこれだけの意味が込められるなんて、日本語って奥深い!
この手紙に出てくる「お仙」は後の初代丸岡藩主となったことから、丸岡町では日本一短い手紙「一筆啓上」の文化が根づくようになりました。
そんな一筆啓上をじっくり味わえる施設がここ、「一筆啓上 日本一短い手紙の館」です。

さきほどの本多作左衛門重次の手紙の心を受け継ごうと、1993(平成5)年に日本初の手紙コンクール「一筆啓上賞」が誕生しました。
毎年テーマを変えて募集される一筆啓上の手紙は、日本だけでなく世界各地から応募が寄せられています。その数毎年3万通以上。「日本一短い手紙の館」では、これまでの応募作品約130万通の手紙がさまざまな形で展示されています。




企画展示室では丸岡の「一筆啓上」と愛媛県西予市で毎年募集されている「かまぼこ板の絵」がコラボした作品が展示されています。こちらもまた素敵です!






一つひとつの手紙を読んでいると、時間を忘れてしまいそうです。来館者のなかには半日以上かけてすべての展示に目を通す方や、人知れず涙する方もいらっしゃるそう。丸岡城と合わせて、ぜひこちらにも足を運び、手紙に込められた想いを味わっていただきたいです。
一筆啓上 日本一短い手紙の館
福井県坂井市丸岡町霞町3-10-1
[開館時間]9:00~17:00(最終入館16:30)
[休館日]12月29日~1月3日 ※展示替えのため特別休館あり
[入館料]丸岡城共通入場券を利用しない場合:高校生以上200円、中学生100円(いずれも税込、小学生以下無料)
0776-67-5100
蕎麦の産地で絶品おろしそばをいただく!

丸岡城のある坂井市丸岡町は、県内有数の蕎麦の産地。丸岡城の隣にある「一筆啓上茶屋」内の「そば処 一筆啓上」では、丸岡産の玄(げん)蕎麦をつかった手打ちの「越前おろしそば」をいただくことができます。

県下最大級の栽培面積を誇る丸岡町の蕎麦は、風通しの良い平地で育った実を早刈りするのが特徴です。通常より2週間ほど早く刈り取ることで風味や味わいがよくなる上、ポリフェノールが多く含まれるため抗酸化作用が高いなど、良いことづくしなのだとか。石臼で丁寧に挽いた打ち立ての蕎麦は香りも高く、のどごしも最高です。


そば処 一筆啓上
福井県坂井市丸岡町霞町3-1-3
[営業時間]10:30~17:00 ※火曜は14:00まで
[定休日]12月29日~1月3日
0776-67-1775


まる桜花ふぇ
福井県坂井市丸岡町霞町3-1-3
[営業時間]10:00~17:00
[定休日]12月29日~1月3日
080-4722-7553
この時期だけ!桜と楽しむ珠玉のプラン
売切御免の大人気プランが続々登場
※花の開花状況により、催事期間・内容が変更となる場合があります。詳しくは公式ホームページをご確認ください。
※記事内の金額は取材当時のものとなりますので、変更している可能性があります。

石原藍
ローカルライター。 大阪、東京、名古屋と都市部での暮らしを経て、現在は縁もゆかりもない「福井」での生活を満喫中。「興味のあることは何でもやり、面白そうな人にはどこにでも会いに行く」をモットーに、自然にやさしく、心地よい生き方、働き方を模索しています。趣味はキャンプと切り絵と古民家観察。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。