和歌山城はこう巡ろう!見どころ・楽しみ方まとめ

2018.03.23 更新

日本100名城に数えられる「和歌山城」。昭和33(1958)年に再建され、2018年で再建60周年を迎える天守閣をはじめ、さまざまな時代の石垣や塀を今に残しています。現在は江戸時代の内郭(うちぐるわ=城の内側に築かれた囲い)にあたる部分一帯が公園になっていて、庭園や歴史館、さらに動物園まである見どころいっぱいの観光スポットに。今回はそんな和歌山城の巡り方をご紹介します。

まずは和歌山城の基本情報を確認!

和歌山城は、南海電鉄・和歌山市駅から徒歩10分ほど。公園の目の前は和歌山市役所で、和歌山市の市街地のど真ん中にあります。こうしたアクセスの良さに加え、天守閣など、一部の有料エリアをのぞいて無料で散策できる気軽さからも、お城観光にとってもオススメのスポットなんです。
▲敷地一体が公園となっている和歌山城

徳川御三家のひとつ、紀州徳川家の居城として、幕府の西の要の役割を果たした和歌山城。「暴れん坊将軍」で有名な徳川吉宗が居城していたこともあるんだとか。
▲桜の季節の和歌山城

和歌山城の天守閣は、弘化3(1846)年に落雷により焼失。その後嘉永3(1850)年にほぼ元通りに再建されたそうなのですが、空襲により再び焼失。現存しているのは3代目の天守なのだとか。
緑豊かな城内にそびえる、白く輝く天守閣。四季折々、さまざまな表情を楽しむことができます。なかでも桜が咲き誇る春は最高。お花見にも最適なスポットです。
▲和歌山城の入り口、大手門

城郭の美しい景色を楽しむ以外にも見どころ・体験どころ盛りだくさんの和歌山城。それでは、前置きはこれくらいにして、ここからは和歌山城の楽しみ方を順にご紹介していきましょう!

見どころその1.白亜の天守閣をチェック

お城というからには、やはり主役は天守閣。まずは公園内を高い方へ高い方へと上っていき、天守前広場をめざしましょう。
天守内の見学は、有料(高校生以上410円、小中学生200円・ともに税込)となっています。
▲楠門(くすのきもん)とも呼ばれている天守二の門

有料エリアに入ると、すぐにあるのが天守二の門。
和歌山城の天守閣は、大天守と小天守が多聞櫓(たもんやぐら)と呼ばれる石垣上の櫓で繋がっている連立式天守と呼ばれるつくり。他の連立式天守には、姫路城松山城があります。
▲大天守へと続く、小天守前のアプローチ

大天守へ直接入る玄関はなく、楠門を抜けて小天守を経由して入ります。白石が敷かれた日本庭園風のアプローチがきれいですね。
▲間近で見る天守閣

至近距離で見る和歌山城の天守閣は、白さが際立ってこれまた美しいです。
▲天守閣の内部は、資料館となっています。紀州徳川家ゆかりの品など、貴重な資料がいっぱい
▲天守閣からの眺望

そして、天守閣からは和歌山市街の素晴らしい眺望を360度見渡すことができます。外にも出ることができ、人ひとりがやっと通れる分くらいの幅のベランダが、窓の外にぐるりと一周ある感じ。

こうやって城下を見下ろすと、殿様になったような気分を味わえます。

見どころその2.ビュースポットから眺める絶景の天守閣!

天守閣から和歌山市街の眺望を楽しむことはできましたが、天守の中からでは、肝心の天守の姿を楽しむことはできません。そこで、有料エリアを後にして、天守前広場を東へ。
2017年11月、本丸御殿跡にビュースポットが整備されました。
本丸御殿跡にある階段を上ると約110平方メートルの広場が。ベンチも設置され、天守閣をゆったりと眺められるようになっています。
景観をさえぎるような木々もなく、写真撮影もバッチリ!
ここで天守閣の姿を堪能しましょう。

ここで、耳寄り情報。ビュースポットの整備に合わせて、天守閣前にあった売店の改築も進んでいるんだとか。売店は杉の木製格子を取り入れた和風の外観で、景観にとけこむように配慮。内部に厨房を設け、そばやうどんなどの軽食が提供される予定なのだそう(2018年4月オープン予定)。

ビュースポットの整備や売店のリニューアルで、ますます和歌山城散策の楽しみが増えますね。今後の和歌山城にも、乞うご期待!

見どころその3.石垣に浮かぶミステリアスな刻印

城内を散策しながら、次の見どころへとまいりましょう。散策中、城内のあちこちで見られる石垣も要チェックです。和歌山城の石垣には、実にさまざまな模様の刻印が見られます。
調査によれば、約140種類もの模様が確認されているとか。
刻印つきの石垣が集中している場所には、このような案内板が。刻印のデザインは、家紋やその省略文字であったり、方位や日付、人名と思われるものも。何のために刻印されたかは、石材所有者の表示のため、石質の表示のため、鬼門除けなどの呪術的意味など諸説あり、はっきりとはわかってないそうです。
何種類の刻印を見つけることができるか、チャレンジしてみるのも面白いですよ。

見どころその4.子どもも大喜び間違いなしの「おもてなし忍者」

公園内には、「おもてなし忍者」が随所に潜んでいます。
石垣の一部が、明らかに不自然だったりすると…
「おもてなし忍者」参上!
「おもてなし忍者」の仕事は、お城観光のお手伝い。記念撮影や、案内が必要だったり困っている人のサポートをしてくれます。車椅子やベビーカーも、急な坂を上まで押してくれるので安心です。主に天守閣付近や表坂登り口付近に潜んでいますが、公園内のあちこちを巡回していることも。
▲サービス精神旺盛で、ちょっとおちゃめな「おもてなし忍者」

気が向けば殺陣(たて)演舞をやってくれることも。特にお子さんは大喜びではないでしょうか。旅の思い出づくりに、ひと役買ってくれそうですね(おもてなし忍者の出没時間は9:00~17:00、平日の月・火曜は除く)。

見どころその5.テレビで紹介された珍スポット、人に見える木の根っこ

大手門から天守閣に向かって歩いていく途中にあるので、ぜひ見てほしいのがこちら。
▲裏坂登り口にある、不思議な木の根っこ

木の根っこが、まるで階段をよじ登る小人に見えませんか?それまで誰も気にとめていなかったそうですが、とあるテレビ番組に一般の方が投稿し、紹介されて以来、写真を撮っていく人が続出!
角度によってはそのように見えないので、下から覗く感じで見てくださいね。

見どころその6.殿様気分でナナメの廊下を渡ってみよう

お次は、ほかのお城ではなかなか見ることができない建造物をご紹介。
お堀と天守閣はいいとして、その下のほうにナナメになった橋のような建物が見えます。あれは何でしょうか?
これは「御橋廊下(おはしろうか)」といって、殿様やお付きのものが二の丸と西の丸を行き来するために架けられた橋。屋根や壁を設け、外からは見えないつくりになっています。
ナナメになっている構造は、全国的にも珍しいのだそうです。
▲「御橋廊下」の内部

「御橋廊下」は実際に中に入って渡ることができます。しっかりした屋根と壁があるので、部屋のような感じ。これなら雨風も避けられ、殿様の安全とプライバシーをしっかり守ることができますね。
▲足元は滑り止めのため、段差あり

約11度の角度がありますが、段差がつけられているので、滑り落ちてしまうようなことはありません。
▲「御橋廊下」の窓から天守閣を望む

江戸時代の殿様は、どんなことを考えながらこの廊下を渡っていたのでしょうか。和歌山城へ来たなら、この廊下を渡るのはマスト!無料で渡ることができます。江戸時代に思いをはせながら、ぜひ渡ってみてください。
駆け足で和歌山城の見どころを紹介してきましたが、ここまでは初級編。ここからはさらに、もっと和歌山城めぐりが楽しくなるポイントをご紹介しましょう。

もっと楽しむ和歌山城その1.名勝「西之丸庭園」を堪能

▲「西之丸庭園(紅葉渓庭園)」の門

天守閣から北側にある裏坂を下り小道を歩いていくと、ひなびた門が見えてきます。ここをくぐると、静かな庭園が。
この西之丸庭園には、風情のある橋が架かっており、何とも心地よい滝の音が聞こえてきます。大きな池に見立てた堀には、鯉がのどかに泳いでいて、目を楽しませてくれます。
紅葉の眺めはもちろんですが、四季折々に趣のある風景を鑑賞できる庭園です。
日頃の疲れが洗い清められますね!
▲茶室「紅松庵(こうしょうあん)」

庭園内には、茶室もあります。この茶室 「紅松庵」は、和歌山市の名誉市民、故・松下幸之助氏が寄贈し、昭和49(1974)年5月に完成したもの。
紅松庵の名は、「紅葉渓」の「紅」と松下氏の「松」から命名されたんだとか。
▲肩肘はらず気軽に一服できる

茶道の心得がなくても、気軽に立礼席で抹茶を楽しむことができます(一服460円・税込、季節の和菓子付き)。

苔におおわれた庭や数奇屋造りの建物には清々しい空気が流れ、心身ともにリフレッシュすることうけあい。ぜひ立ち寄ってみては。

もっと楽しむ和歌山城その2.「わかやま歴史館」で歴史に触れる!

公園内の北西端にあるのが「わかやま歴史館」。2015年にオープンした施設で、館内には和歌山城と郷土の人物についての歴史展示室、観光案内所、観光土産品センターなどがあります。
まずは2階の歴史展示室へ。高校生以上100円(税込)、小中学生無料という格安価格で見学することができます。さらにお得な天守閣との共通入場券も。
▲シアタールームで和歌山城の歴史をサクッと勉強

受付の真後ろにはシアタールームがあり、ムービー「よみがえる和歌山城」を上映しています。12分ほどで見られるので、サクッと和歌山城の概要を知るのに最適。
江戸後期の和歌山城内郭の壮麗な姿を、VR(バーチャルリアリティ)で再現。今は失われてしまった建物の様子を紹介しています。
シアタールーム以外にも、和歌山城の歴史を紹介するグラフィックや、
紀州徳川家伝来の金印の展示など、さまざまな展示があり、見ごたえ充分。展示について解説してくれる学芸員の方もいるので、和歌山城の歴史を思う存分学べます。

もっと楽しむ和歌山城その3.時代衣装着付体験でお殿様・お姫様に変身!

「わかやま歴史館」の1階にある観光案内所では、時代衣装の貸し出しを行っています(有料/7日前までに要予約)。
お殿様やお姫様の衣装を身に着けて、その時代の人になりきってお城散策を楽しむのもいいかも!
観光案内所にて受付を済ませたら、奥の部屋で着替えます。
▲本格的な甲冑をはじめ、殿様、お姫様、侍、腰元(侍女)、忍者など、いろいろな衣装が
着付けの知識がなくても、スタッフさんが手伝ってくれるので問題なし。
▲甲冑を身に着け、いざ出陣

どうでしょう、かっこよくないですか!?
雨の日は「わかやま歴史館」内のみでの体験となりますが、晴れていれば衣装を着て城内を自由に散策できます!

もっと楽しむ和歌山城その4.アプリをダウンロードしてVRを楽しもう!

さきほど歴史展示室のシアタールームで上映されているのをご紹介したVRは、無料アプリにもなっています。まずはスマホに専用アプリ「ストリートミュージアム」をダウンロード。天守閣や表坂、西之丸庭園、岡口門など、城内10カ所のポイントで起動させると…
スマホの画面上に、当時のその場所の様子を再現したVR映像が!ぜひスマホ片手に城内散策を楽しんでみてください。

もっと楽しむ和歌山城その5.「和歌山公園動物園」でかわいい動物たちを愛でる!

公園内には、なんと動物園も。こちらは、子供の足でも30分ほどで回れるこぢんまりとした動物園ですが、入場料は無料。
ペンギンや鹿、ビーバーがいて、冬場は冬眠していますがクマもいます。
▲ピンク色が鮮やかなフラミンゴ

お城の観光に来たのに無料の動物園があるなんて、なんだかお得な気分。ぜひあわせて立ち寄ってみましょう。
いかがでしたか?びっくりするほど、見どころいっぱいの和歌山城。歴史好きでもそうでない人でも一日中気軽に楽しめますよ。

見どころいっぱいの和歌山城フォトギャラリー

最後に、紹介しきれなかったスポットをフォトギャラリーとしてご紹介。続きは現地でみなさんの目でお確かめください。
▲市役所の7階から撮影した和歌山城
▲天守閣から見下ろした御橋廊下
▲まっすぐに伸びる御橋廊下は壮観
▲夜にはライトアップされて幻想的な風景に
▲天守閣内展示室の展示(甲冑)
▲天守閣内展示室の展示(鯱)
▲伏虎(ふっこ)像
▲じゃーん!時代衣装着付体験で記念撮影
▲わかやま歴史館 歴史展示室の「紀州徳川家伝来の金印」
▲わかやま歴史館 歴史展示室の「わかやま人物探訪」コーナー
▲和歌山公園動物園のかわいいヤギさん
James

James

イギリス人と日本人とのクォーター。大学では工学部、情報システムを専攻したかと思えば、ミュージシャンとしてギタリスト、MC、DJとして活動。TVやラジオなどでも活躍。その後(株)アドビジョンにて、デザインやコピーライティングなどマルチに活躍。バックグラウンドを活かした独自の視点が人気のライター。

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