【ジュエリーアイス 2019】十勝の海で輝く“氷の宝石”を見に行こう

2019.01.11 更新

太平洋に面した北海道豊頃(とよころ)町の大津海岸に、1月中旬から2月下旬にかけて打ちあがる透き通るほど美しい氷の数々。太陽の光を受けて宝石のように輝く姿から「ジュエリーアイス」と呼ばれ、近年大きな評判を呼んでいます。世界でここだけしか見られないといわれる、フォトジェニックな神秘の絶景を見られる時期や、現地へのアクセス方法とは?撮影のコツや周辺のイベント、便利なツアー情報と併せて紹介します。

見られるのは大津海岸だけ?世界的にも珍しい「ジュエリーアイス」

時には気温が氷点下20度以下になることもある北海道十勝地方の冬。その厳しい寒さは流れる川さえも凍らせます。「ジュエリーアイス」の元となるのは十勝川が凍ったもの。川の氷が海に流れ、波にもまれると角が取れクリスタルのように透明になり、河口すぐ近くの大津海岸に打ちあがるのです。
▲凍りつく十勝川河口。この氷が一旦海に流れ、波にもまれると透明に(写真提供:豊頃町観光協会)
▲海岸に打ち上げられた透明な氷。これだけでもきれいですが、寒さが厳しい十勝地方の澄んだ空気と太陽の光がより美しく輝かせます(写真提供:豊頃町観光協会)

写真愛好家など限られた人には以前から知られていましたが、2015年に豊頃町の公式ホームページでジュエリーアイスという名称で紹介。その後、様々なメディアで紹介され、近年では朝早くからこの美しい自然の宝石を見ようと多くの人が訪れるスポットになりました。ちなみにジュエリーアイスという名前は、町出身で英語学校を経営する浦島久(ひさし)さんによって名づけられました。
▲時には無数のジュエリーアイスが海岸を覆うことも(写真提供:豊頃町観光協会)

2017年1月30日付けの米ニューヨークタイムズ電子版の科学欄でも、「世界的にも珍しい現象」として紹介。氷化学・物理学者の「この種の川の氷を見つけられる世界で唯一の場所かもしれない」という話とともに掲載されています。
▲その絶景を写真に収めようと、年々訪れる人が増えています。2018年には豊頃町の人口の倍以上となる約6,700人が訪れたそう

極寒の中だからこそ美しい!ジュエリーアイス撮影のコツ

▲北海道の厳しい冬の自然が生み出す氷の芸術です

大津海岸へは帯広市街から車で約1時間。ジュエリーアイスを見るのに一番おすすめの時間帯は朝日が昇る明け方です。太平洋の水平線から顔を出す太陽の光を受けて、ジュエリーアイスが美しいオレンジ色に輝きます。
▲冷え込みが激しいと海面上に発生する”けあらし(蒸気霧)”の中、昇る黄金の朝日

ジュエリーアイスを撮影する際は、低めのアングルで、太陽光を氷の中に通すイメージで撮影するのがきれいに写すコツです。他にも、地平線や太陽など周りの景色を背景に収めてみたり、逆に氷にクローズアップして光り輝く様子をあらゆる角度から撮ってみたりと、いろんな構図に色々チャレンジしてみてください。
▲ダイヤモンドのようにカットされた氷が、朝日を受けてより美しく輝きます
▲この光景は感動の一言!インスタ映え間違いなしの写真が撮れちゃいます(写真提供:豊頃町観光協会)

夜明け前はダークブルー、朝日が昇ってからは赤やオレンジ、昼間はブルーなど、刻一刻とその表情が変わっていく様子も魅力です。
▲太陽が昇りきると、氷の透明度が強調されていきます。晴天時には真っ青な空を映して青く輝くことも

豊頃町ご当地グルメも満喫!「ジュエリーハウス」で一息

2018年シーズンからは「ジュエリーハウス」がオープン。ジュエリーアイスを見学に訪れた人のための休憩所と直売所を兼ね備えた施設で、2019年は1月12日~2月28日の6:00~15:00に無料で開放されます。
▲場所は大津海岸から約140m離れた駐車場。トイレも併設されています。外気温「-16度」の表示にビックリ!

室内にはストーブが設置され、暖をとることができます。また、冷えた体を温めてくれるコーヒーや甘酒、地元の名産を使ったフードメニューも提供。エゾシカ肉のストロガノフやサルシッチャ(ソーセージ)をはじめ、豊頃町名産のエゾバイツブや干し魚など港町ならではの海産物や加工品も販売されます。
▲ジュエリーアイス発生の仕組みを説明したパネルや、美しく撮られた写真なども展示しています

なお、ここでしか手に入らない「ジュエリーアイス観賞ガイドマップ」(無料)も置いてあるので、ジュエリーアイスを見に行く前に一度立ち寄ってみることをおすすめします。
▲ジュエリーアイス以外の豊頃町の魅力も描かれたマップです(画像提供:豊頃町観光協会)

雪道の運転や寒さ対策など、ジュエリーアイス見学の注意点

ジュエリーアイスが見られる大津海岸への公共交通機関はありません。マイカーやレンタカーでアクセスする必要がありますが、真冬の北海道の道は路面が凍結して非常に滑りやすくなっています。あせらず安全運転で目的地を目指しましょう。
▲大津海岸手前の道。積雪や凍結など冬道は危険がいっぱいです。距離も少し長めなので、余裕を持った計画で来てください

運転に自信のない人にはタクシーの利用がおすすめ。地元のツアー会社「旅の便利屋」では、1月19日~2月17日の期間中にジュエリーアイスを見に行くタクシープランを催行しています。
▲帯広市内、十勝川温泉、幕別温泉のホテルから大津海岸まで快適に移動できます※使用タクシー例(写真提供:旅の便利屋)

「専用タクシープラン」ではタクシーを2名から貸切利用でき、5:00~14:00の希望の時間に帯広周辺の宿泊施設から往復送迎をしてもらえます。出発か帰着のどちらかを、とかち帯広空港かJR帯広駅に変更もできますよ(帯広空港の場合は追加料金が発生)。
朝一番、日の出のジュエリーアイスを見学したい人向けに、各ホテルの参加者をまとめて送迎する「乗合タクシープラン」もあります。
ジュエリーアイスが見られる時期、特に早朝は氷点下20度以下になることも珍しくありません。海岸で風が強いときもあるので、長袖やタイツなどのインナーと、セーターなどを重ね着し、さらに厚手のアウター、マフラー、手袋、カイロなどを身に付けて防寒して行ってくださいね。
▲しっかりとした防寒対策をしなければ、北海道の冬は楽しめません!

デジカメなどの電子機器も防寒対策を。寒いとバッテリーの消耗が激しくなるので、予備のバッテリーを持っていくことをお忘れなく。また、寒い屋外と暖かい車内の温度差でレンズが結露する恐れもあるので、常に保温するなど急激な温度変化が起こらないよう気をつけましょう。
▲カメラの準備は万全に!筆者はレンズ側面にモバイルバッテリーで発熱するヒーターを巻いて結露対策をしました

いかがでしたか?自然の神秘ともいえるジュエリーアイス。極寒の中でしか見られない光景ですが、その寒さとともに忘れられない思い出になることでしょう。もちろん自然現象なので、思い通りの光景に出会えないこともあるかもしれません。

豊頃町観光協会ジュエリーアイスHPでは最新情報を常に更新。先ほど紹介したタクシープラン以外にも、ジュエリーアイスが見られる各種ツアー情報が掲載されています。確認してお出かけするといいでしょう。
▲そこにどんな光景があるのかは一期一会。ぜひ足を運んでいただき、そして感動してもらいたいスポットです
※本記事は2018年取材記事を一部更新したものです。
※記事中の写真は全て2018年以前のものです。
長尾悦郎

長尾悦郎

北海道十勝地方でカメラマン、ライター、新聞記者として活動中。撮影ジャンルは広告、風景、人物など幅広く。地元観光協会勤務やご当地キャラマネージャーなどの経験を生かし、地元をもっと盛り上げていきたいと思っています。(編集/株式会社くらしさ)

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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