白銀の世界にバルーンと花火の絶景!「おぢや風船一揆」で幻想的な冬を楽しもう

2018.02.12

豪雪地帯として知られる新潟県小千谷(おぢや)市。毎年、雪シーズン真っただ中の2月下旬に、国内外から観光客が訪れるバルーンフェスティバル「おぢや風船一揆」が開催されます。本州唯一の雪上熱気球競技や、夜には熱気球と花火と光が織り成す幻想的なショーなど盛りだくさん!2018年は2月24・25日に開催。白銀の世界で味わう、心ときめく2日間をご紹介します。

▲1日目の夜には白銀の越後平野を会場に、熱気球と光のショー「グローバルーンフェスティバル」が開催される

小千谷の雪原をカラフルに彩る熱気球の祭典

おぢや風船一揆が開催されるのは、魚沼産コシヒカリの産地としても知られる新潟県小千谷市です。新潟県のほぼ中央に位置し、新潟駅からは上越新幹線を使って約1時間。長岡駅で在来線に乗り換え、3駅目が小千谷駅。冬になると平場の市街地でも、年によっては2m近い積雪がある豪雪地帯です。
▲町の中を日本一長い「信濃川」が流れる小千谷市

そんな冬の小千谷のロケーションを活かした意気なイベントが、おぢや風船一揆。2018年で42回目を数えます。はじまりは、柏崎市の熱気球愛好家が平野のある小千谷市に集まって気球を飛ばしたこと。
その後、地域の雪像祭りなども加わり、1977(昭和52)年からおぢや風船一揆がスタートしました。

以来「おぢや風船一揆までくれば春はもうすぐそこ!」と、春を呼ぶお祭とも言われ、地元住民も楽しみにしているイベントです。
▲市民の憩いの山「山本山」のふもとに広がる平野から、毎年40機前後の熱気球が飛び立っていく(写真提供:小千谷観光協会)

おぢや風船一揆が開催される2日間、約36,000人が暮らす小千谷市には、住民の数を超えるほどの観光客が国内外から訪れ、賑わいを見せます。
イベント会場は、雪上熱気球フライト「日本海カップクロスカントリー選手権」が開催される西中フライト会場と、熱気球の試乗体験や夜を彩るグローバルーンフェスティバルが開催される平沢会場の2か所。平沢会場には小千谷グルメが集まる「うまいもの広場」もオープンします。
▲1日目夜のグローバルーンフェスティバルの様子

両会場共に、JR小千谷駅から車で10分ほどで、平沢会場へは路線バスが、西中会場へは無料臨時シャトル便が運行されます。両会場間は、車で10分ほどの距離。公共交通を使う場合は、一度JR小千谷駅を経由するとスムーズです。

それでは早速、イベントの見どころをご紹介していきます!

【見どころその1】本州唯一の雪上熱気球競技フライト

▲白銀の世界と青空をバックに飛び立つカラフルなバルーンは、まさにフォトジェニック!

まず紹介するのは、おぢや風船一揆の目玉。日本海カップクロスカントリー選手権です。熱気球にも様々な競技があるそうですが、この大会では「ヘア・アンド・ハウンド」、通称「ウサギ狩り」と呼ばれる競技を行っています。

この競技はまず、ヘア気球と呼ばれる主催側の熱気球が先に離陸し、その後競技者が離陸してヘア気球を追いかけます。ヘア気球は穏やかな風を探したり、高く飛んだりしながら、追いかけてくる競技者を翻弄することもあるそう。
▲一機、また一機と飛び立っていく熱気球

ヘア気球は約30分飛行した後着陸し、ターゲットという目標点を地上に設置します。競技者はそのターゲットめがけてマーカーと呼ばれる目印を空中から投下し、ターゲットからマーカーまでの距離によって加算されるポイントを競います。確かに、雪上でウサギを追うような競技ですね。
1日目にタスク(競技)I、タスクII、そして2日目にタスクIIIと3回同競技フライトを行い、合計ポイントで総合優勝が決まります。

競技開始時刻は、1日目は8:00と14:00、2日目は8:00。この時間に気球が一斉に離陸するので、会場にはちょっと早めに到着しているのがベスト。早起きは三文の得といいますが、少し早起きして見に行ってみてはいかがでしょうか。たくさんのカラフルな気球に囲まれ、きっといい一日のスタートを切れますよ。
ちなみに全国には、20以上もの熱気球の競技大会があります。中でも佐賀県で毎年秋に開催される「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」は、ご存知の方も多いはず。賞金を掛けて5日間開催される、競技団体も来場者数も大規模な大会です。
▲100万人が訪れるという「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」(撮影:小野有美子)

全国の競技大会の中でも、おぢや風船一揆は競技以外の部分を楽しみに参加するチームも多いのだとか。確かに、おぢや風船一揆のプログラムで競技者のプロフィールを見てみると、「雪上のフライトはもちろん、おいしい食べ物、温泉も楽しみにしています!」といったコメントがたくさん並んでいます。これまでに、1日目の夜に飲みすぎて2日目を二日酔いで棄権したチームもあったのだとか。かなり楽しんでいることが伺えますね。
▲雄大な雪景色の中を色とりどりの熱気球が飛んでいく光景は、小千谷の冬の風物詩

競技用の熱気球は、毎年40機前後。競技者は全国各地から参加しています。
積雪量や当日の天候によっては中止になる年もある、リスキーな冬場の開催。それだけに、雪原を飛行できる珍しさや、小千谷のおいしいお酒や食べ物が競技者の楽しみとなっているのかもしれません。

【見どころその2!】乗りたい方はお早めに!熱気球試乗体験

▲気球の上から見る白銀の小千谷の景色はきっと忘れられない思い出に(写真提供:小千谷観光協会)

地上から気球を見上げるだけでなく、実際に気球に乗れるのが風船一揆!地上15m近くの上空で、およそ3分間風にゆられ、バーナーの大きな音を間近で聞きながらの空中散歩です。

料金は高校生以上1,000円、小・中学生500円、未就学児無料(全て税込)。
気球に乗れるチャンスは、平沢会場にて10:00と13:00からの2回。2日間あるので、計4回です。各回1時間前から200枚限定で整理券が配られます。整理券配布の1時間前から並び始める人もいるそうなので、時間に余裕を持って足を運んでみてくださいね。
※気象条件によって中止になる場合があります。

【見どころその3!】心ときめく光と花火の、幻想的な夜の世界

▲日中は乗り物として会場を沸かせる熱気球が、夕暮れからは光輝く幻想的な世界を演出

1日目の18:00から平沢会場をステージに、熱気球と花火と光が織り成す幻想的なショー、グローバルーンフェスティバルが開催されます(観覧無料)。約30分間、音楽に合わせて色とりどりの熱気球がバーナーによって点滅。さらにショーの終盤にはバルーンの後方で花火が盛大に打ちあがります!見事なコラボレーションは必見です。
その様子を少しだけ映像で紹介しましょう!(写真提供:小千谷観光協会)

(映像提供:小千谷観光協会)

雪原の中で打ち上げられる花火は、雪に反射して一層明るく周囲を照らします。美しく光り輝く世界に感動し、観客は歓声を上げたり、寒さを忘れてカメラのシャッターを切るのに夢中になったり…。幻想的な世界の中で過ごすひとときは、きっと忘れられない時間になりますよ。

【見どころその4】雪国ならではの催しを体験!

▲市内の有志チームが作成した紙熱気球「ぼこ」。小学生や学生、企業など様々な人が思い思いの「ぼこ」を作成し、揚げる(写真提供:小千谷観光協会)

平沢会場では日中に小千谷伝統の「ぼこ」揚げが開催されます。「ぼこ」とは、紙で作った袋状の気球のこと。とても軽く、中に熱風を送ると外気との温度差で浮かぶ仕組みです。

約20年間中断していたこの催しを2012年に地域住民が復活させました。地元の小学生や消防団、有志などによって思い思いの絵が描かれた、手作り感満載の「ぼこ」。少しいびつな形が空にふわふわと浮かぶ姿は、何とも言えない愛くるしさがあります。ほっこりしますね。
2018年は、25日(日)の14:00から「ぼこ」揚げを観覧することができます。(写真提供:小千谷観光協会)

同じ会場では、雪のスロープをスノーチューブで滑り降りたり、雪上ドッジボール大会が行われたりなど、雪遊びも充実!
▲スノーチューブに乗って滑る大きな雪の滑り台は、雪国ならではの思い出になること間違い無し!3回で300円(税込)(写真提供:小千谷観光協会)
▲スノーモービルに引っ張られて雪上を高速で滑るスノートレイン。中学生以上500円、小学生300円、未就学児無料(全て税込)(写真提供:小千谷観光協会)

他にも平沢会場では、小千谷の文化に触れることができます。小千谷には「小千谷縮(ちぢみ)」という麻織物があり、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
小千谷縮は、織り上げた布を雪原の上に広げてお日様に晒す「雪晒し」をするのですが、天気がいいとその実演を見ることができるのです。
▲江戸時代から行われてきた雪晒しの様子(写真提供:小千谷観光協会)

この工程は、雪が解けるときに布の汚れを落としたり漂白する効果があり、糸の発色を鮮やかにする重要な作業。
▲麻ならではの肌触りで、サラッとした着心地が特徴の小千谷縮は、夏の着物に最適とされる

雪国の暮らしを書いた『北越雪譜』 にも、「雪中に糸となし 雪中に織り 雪水に濯ぎ 雪上に晒す 雪ありて縮あり 雪こそ縮の親と言うべし」という唄があるほど。実演シーンに出合えたら、ぜひ近くで見てみて下さいね。

【見どころその5!】うまいもの広場で小千谷グルメを堪能!

▲老若男女問わず多くの人で賑わう平沢会場のうまいもの広場(写真提供:小千谷観光協会)

全国から集まる競技者たちを喜ばせているのが、うまいもの広場。小千谷の名店や、いち押し品を扱う店が毎年25店ほど並びます。
▲あゆの塩焼きや手打ちの蕎麦…。目移り必至のうまいもの広場。ここでしか食べられない、オリジナルメニューも並ぶ(写真提供:小千谷観光協会)

魚沼産コシヒカリを使った焼きおにぎりや、おぢやちまき、搗きたて餅も食べられます。そして、海藻の布海苔(ふのり)をつなぎに使うへぎそばも!
小千谷に来たらぜひ食べたい名物を堪能できますよ。
この冬、真っ白な雪に包まれた町に浮かび上がるカラフルな光景をぜひ、訪ねてみませんか。春の訪れを待ちわびる雪国の想いに触れ、新たな冬と出合えるかもしれません。

お出掛けの際には、ぜひ時間に余裕をもって。そして防寒対策もしっかりしておくことが、楽しい時間を過ごすポイントです。
岩渕直子

岩渕直子

1987年生まれ、長岡市シティプロモーションサイト「な!ナガオカ」参加ライター。空想の「喫茶ヤマカワマチ子」を主催。中山間地の集落で営まれるおばあちゃんたちの暮らしぶりにあこがれており、山へ通う暮らしをしている。おばあちゃん、おにぎり、おしゃべり、チヤホヤされることが好き。 編集:唐澤 頼充

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