約20kmの桜のトンネル!岩木山「世界一の桜並木」おすすめ絶景スポット

2018.04.18 更新

青森県弘前市の西に位置する岩木(いわき)地区。別名「津軽富士」とも呼ばれる美しい霊峰・岩木山(いわきさん)の麓の町に、4月下旬~5月上旬に見頃を迎える「世界一の桜並木」と呼ばれるスポットがあります。総延長約20kmにわたる県道沿いに約6,500本の桜が咲き誇る様子は、思わずシャッターを切りたくなるほどの迫力と美しさ!そんな桜並木を撮影できるおすすめの絶景スポットはもちろん、人気の神社や温泉など周辺の観光スポットも紹介していきます。

「世界一の桜並木」とは?

JR弘前駅より市営バスで約40分(「小森山入口」下車)、そこから百沢(ひゃくざわ)~嶽(だけ)エリアの県道沿いと支線に約20kmにわたって延びる桜並木。今でこそ青森を代表する観光地の一つとなりましたが、はじまりは昭和60(1985)年、町民による約1,000本のオオヤマザクラの記念植樹だったそうです。
▲「岩木山総合公園前」バス停付近にある桜並木植樹記念碑と岩木山(写真提供:岩木山観光協会)

「世界一の桜並木を作りたい」という地元民たちの思いで毎年植樹が継続され、平成7(1995)年まで約10年をかけてオオヤマザクラ約6,500本を植樹。どこまでも続いていく総延長20kmの並木道は、「世界一長い桜並木」という愛称で地元民や観光客に愛されるようになりました。
▲桜並木と岩木山のコラボも桜の季節だけ(写真提供:岩木山観光協会)

狙いどきは朝!それぞれのエリアで桜の表情を楽しむ

そんな「世界一の桜並木」の中でも、絶好の撮影スポットは何処なのでしょう。この地で長く桜を見てきた岩木山観光協会の小山伸吉(しんきち)さんにお話をうかがいました。
▲青空に映えるオオヤマザクラ。ソメイヨシノと比べ、濃いピンク色の花が特徴(写真提供:岩木山観光協会)

「まず知って欲しいのは、この桜並木は岩木山山麓の標高200~450m地点にあり、高低差が最大で250mほどあるということ。弘前市街地に比べて開花が遅めで、桜の開花時期が読みにくく、エリアごとにズレがあります。例年4月下旬頃(2017年は4月27日に開花宣言)に標高の低いところから開花していき、そのタイムラグは7~10日ほど。逆に言えば10日間以上楽しむことができるのです」(小山さん)

エリアごとの開花状況を散策がてら確認し、その時のベストスポットを探すのも楽しそうです。
▲植樹記念碑から徒歩5分ほどのところで見られる「津軽カントリークラブ」裏道の桜並木(写真提供:岩木山観光協会)

肝心の撮影スポットですが、早咲きの桜なら百沢エリアがおすすめ。津軽カントリークラブの裏道や、森山近くのまっすぐに延びる道の両脇に、濃いピンク色が鮮やかなオオヤマザクラが整然と並び、ソメイヨシノとはまた違った美しさを見せてくれます。
▲森山近くの桜並木(写真提供:岩木山観光協会)

続いて見頃となるのが、同じく百沢エリアの裾野(すその)付近。「岩木山総合公園」の裏道は浅めのカーブになっているため、奥行きのある眺めを楽しむことができます。例年5月初めから見頃を迎え、車を脇に停めてカメラを構える観光客も多いエリアです。
▲岩木山総合公園裏道の桜並木(写真提供:岩木山観光協会)

小山さん曰く、「どの時間帯も美しいのですが、おすすめは朝方」とのこと。標高の高い山奥では朝日が差すと桜のピンクと樹木の緑が美しいコントラストを描き、その瞬間だけのベストショットを撮影できるのだとか。
▲総合公園横の桜並木。空に青みのある日の出前の時間帯には、芝生の緑がより濃く見える(写真提供:岩木山観光協会)
▲日の出から数分後の同じ場所。同じ朝方でもこんなに違う(写真提供:岩木山観光協会)

桜並木の終点である枯木平(かれきだいら)は、5月上旬に見頃を迎えるエリア。最奥部ということもあり、岩木山をより間近で撮影できるおすすめスポットです。晴れた日には目の前にダイナミックな絶景が広がります。
▲枯木平エリアの桜並木と岩木山(写真提供:岩木山観光協会)

「悪天候の翌日も実は狙いどき」とこっそり教えてくれた小山さん。道路の水たまりが水鏡のように桜を映し出し、低い位置から狙うと幻想的なショットが撮れちゃうのだとか。せっかくの桜なのに雨でがっかり…とうなだれるのではなく、翌日は早朝からカメラを手に枯木平エリアに向かいましょう。
▲雨上がりの枯木平エリア(写真提供:岩木山観光協会)

岩木山観光協会では、開花時期になると毎朝様子を見に行き、どこよりも早い開花情報を発信しています。情報は観光協会の公式ホームページか電話にて確認できるそうなので、ぜひ現地の確かな情報をゲットしてからお出かけくださいね。
▲農産物直売所「野市里(のいちご)」付近の眺め。「世界一の桜並木」からは外れるが、綺麗な後長根(うしろながね)川と岩木山、桜のコラボも美しい(写真提供:岩木山観光協会)

【「世界一の桜並木」へのアクセス例】
●百沢エリア
JR弘前駅から弘南バスで約40分、小森山入口バス停下車
●枯木平エリア
JR弘前駅から弘南バスで約60分、枯木平バス停下車
※岩木山総合公園付近の桜並木は徒歩でも散策可能
※バス停より離れたエリアでの散策、写真撮影はバスや車での移動をおすすめします(バス停以外でも止まってくれます)
「世界一の桜並木」のベストショットを収めたら、周辺スポットにも立ち寄って旅を締めくくりましょう。弘前市にはグルメや温泉などたくさんの観光スポットがありますが、今回は岩木地区内で絶対に立ち寄るべきスポットを紹介します!

1200余年の歴史を誇る「岩木山神社」

百沢エリアの桜並木から2kmほど離れたところにある「岩木山(いわきやま)神社」は、その名の通り霊峰・岩木山を祀っています。古くから地元の信仰を集め、パワースポットとしても親しまれている神社。もともとは開拓の神様、農海産物の神様として崇められていましたが、現在では健康・学問・商売・縁結びなどにご利益があると言われ、年始には初詣に訪れる多くの人々で賑わいます。
▲春の岩木山神社。鳥居の奥には雪の残る岩木山が綺麗に見える(写真提供:岩木山観光協会)

岩木山は古くより「お岩木さま」「お山」などと呼ばれ、地元の人々に慣れ親しまれています。旧暦の8月1日には「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」「家内安全」を祈願して岩木山を集団登拝する「お山参詣」も行われ、いかに岩木山が地元民にとって誇り高き津軽の象徴であるかがうかがえます。
▲岩木山の湧き水が流れる手水舎(写真提供:岩木山観光協会)

御祭神の1柱「多都比姫神(たつひひめのかみ)」は水の神様。手水舎に流れる湧き水を飲むと、体から邪気が取り除かれると言われている珍しいパワースポットの1つです。
▲上向きの狛犬(写真提供:岩木山観光協会)
▲下向きの狛犬(写真提供:岩木山観光協会)

境内の石柵につかまっているのは玉垣狛犬(たまがきこまいぬ)と呼ばれる石像。上向きが金運アップ、下向きが恋愛運アップにご利益があると言われ、狛犬との2ショット写真を撮る観光客も多いのだとか。
▲国の重要文化財に指定されている本殿(写真提供:岩木山観光協会)

江戸時代中期に建立された本殿や拝殿などは国の重要文化財に指定されていて、巧妙に造られた外観や柱に描かれる鮮やかな模様に注目してみるのも面白いです。春は始まりの季節でもあるので、これからの躍進を願ってご利益にあずかりましょう。

立ち寄り湯に最適!心も体も温まる「百沢温泉」

岩木山周辺は良質の湯が湧いていて、嶽(だけ)温泉や百沢温泉など10の源泉を楽しめる温泉郷でもあります。花見に神社参拝と春の散策を楽しんだら、最後は立ち寄り湯で旅の疲れを癒しましょう。
▲岩木山神社近くにある「百沢温泉」

今回紹介するのは「百沢温泉」。岩木山神社から徒歩10分ほどの場所にあり、参拝とセットで利用する人も多いという人気の立ち寄り湯です。
▲黄土色に変色している駐車場の地面

最大の特徴は、鉄分を豊富に含んだ泉質。空気に触れることで酸化し、周辺の地面や浴場を黄土色に変色させるほど高い濃度を誇っています。独特の鉄臭は「百沢温泉」ならではで、温泉マニアにも人気。豊富な湯量で心ゆくまま源泉掛け流しを堪能できます。
※白いタオルは温泉成分で変色するため注意
▲奥がぬる湯、手前が熱湯(ねつゆ)の浴場

「百沢温泉」のお湯は「熱の湯」とも呼ばれており、泉温46度と熱め。しかし、ぬる湯もあるため熱いお湯や長風呂が苦手な人も安心です。神経痛、リウマチなどに効果が期待できるそうで、湯上がりはずっとぽかぽかでビックリ!朝晩の気温差の激しい弘前は春・夏でも肌寒いときがあるのですが、これなら湯冷めの心配もなさそうです。
▲湯口からはドバドバと源泉掛け流しのお湯が流れている。お店の人に聞けば「昔はもっと多かった」のだとか

地元の人も多く訪れ、本場の津軽弁を聞くことができる憩いの場。湯上がりはコーヒー牛乳をキュッといただき、心も体も温まる温泉で旅を締めくくってはいかがでしょうか。
弘前の桜といえば弘前城を有する弘前公園で行われる「弘前さくらまつり」が有名ですが、「世界一の桜並木」も負けていませんね。開花時期は市街地の方が早い傾向にありますが、タイミングがよければ滞在中に両方見ることができるかも。その際はぜひ2つの桜の写真を撮り比べて、岩木地区の温泉や岩木山神社もセットで訪れて、弘前の旅を満喫してください!
下田翼

下田翼

東京生まれ、東京育ち。観光で青森県に初上陸し、人の暖かさに感動し2015年に移住。地域おこし協力隊を経て、青森の魅力を伝えるフリーランスのプランナー・ライターとして活動中。

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