どんぶり好きなら一度は食べておきたい!千葉・鴨川の「おらが丼」
千葉県の房総半島に位置する鴨川市は、海と山に囲まれた風光明媚な景観が魅力。また、そこで獲れる新鮮な魚介類や野菜が味わえることから、毎年多くの観光客が訪れる県内有数の観光地です。そんな鴨川のご当地グルメの代表格が「おらが丼」。今回は、その中から気になる3店舗をご紹介します。

「おらが丼」ってそもそもなぁに?

飲食店がおらが丼に参加するルールは、鴨川のブランド米「長狭米(ながさまい)」をはじめ、地元で獲れた新鮮な海の幸、山の幸を素材とすることだそう。値づけにも制限があるため、それぞれの店舗が、季節感とオリジナリティーを駆使し、店自慢の丼を実現。まさにここでしか味わえないソウルフードなのです。

新鮮な伊勢海老を一匹まるごと!インスタ映え必至「元祖 伊勢海老天丼」

この店のおらが丼の主役はなんと!伊勢海老です。

待つこと15分ほどで、おらが丼が運ばれて来ました。

大きな伊勢海老をを丸ごと揚げて、旬の野菜と一緒にオリジナルのたれで仕上げています。ひげを合わせると高さは30cmくらいあるでしょうか。そのダイナミックさにみな驚くそう。
「パリッと揚げているので、頭から足まで全部召し上がれますよ。食べやすいので遠慮せずに手づかみでいって下さい」とご主人。それでは、と手づかみでエビをいただきます。

まずはポリポリと足をかじると、香ばしさが口に広がります。続いて身をいただくと、こちらはやわらかくてジューシー!頭につまっていた味噌と絡めると、風味がよく、素材の味が引き立ちます。
「エビの味噌を衣で閉じ込めているから、磯の風味がそのままなんです」とご主人。この味を求めて、全国からたくさんの方が訪れるというのも納得です。
天丼などのたれは甘めなことが多いですが、こちらのたれは甘さが控えめで伊勢海老の味を引き立てています。もっちりとしたご当地米・長狭米とよく絡んで、最後まで美味しくいただくことができました。

それにしても、なぜ豪華な伊勢海老をリーズナブルなおらが丼に?気になって尋ねると、「千葉県の伊勢海老漁獲量は全国トップを争います。でもそのことがあまり知られていないんです」とご主人。千葉県の伊勢海老の認知を推進するために、創業時からの人気メニュー「元祖 伊勢海老天丼」をすずき家のおらが丼に決めたそう。


ほかに、地魚を漬けた「漬け丼(1,100円・税込)」も人気だそう。次回は、ぜひいただいてみたいと思います。


地魚処 すずき家
千葉県鴨川市横渚1104-16
[営業時間]11:30~魚がなくなり次第閉店
※夜の営業は予約制
[定休日]不定休
04-7092-1313
おらが丼は海鮮のみと思うなかれ!「かずさ和牛のステーキ重」

そんな鴨川館内のレストラン「きゅいじーぬ 四季彩」のおらが丼は、なんとステーキ重です。
「おらが丼は魚介を扱う店が多いので、他店でおらが丼を食べられたお客様が、翌日またうちのおらが丼を楽しんでいただけるようにと、ステーキ重を提供しています」と鴨川館の広報担当・吉田さん。

ステーキには、地元房総のブランド牛「かずさ黒毛和牛」を使っています。かずさ黒毛和牛は、脂身が甘く、ジューシーでありながらさっぱりとした肉質が特徴だそう。お話を伺いながら待っていると、おまちかね、おらが丼が運ばれてきました。

お肉と野菜が交互に並んでいて、まずはそのヘルシーな華やかさに目を奪われます。さっそくお肉をいただいてみると、柔らかさにびっくり!食べやすい大きさにスライスされているので、一枚ずつご飯と一緒にいただきます。
醤油ベースのソースが長狭米とよく合い、上品な味わいです。サシの入ったお肉は噛むとわずかに甘みがあります。ステーキ重と聞くと、脂っこいイメージがありますが、こちらのステーキ重はさっぱりとしていて、食べやすいです。

「お子様からお年寄りまで、幅広い方に食べていただけるよう、味や盛り付けにも工夫をしています」。確かにお箸で切れるほどの柔らかさなので、小さいお子さんでも食べられそう。
付け合せにはパプリカ、ズッキーニのほかに、旬の菜の花が添えられており、季節感もたっぷりです。付け合わせの野菜は季節によっても変わるそう。旬の食材を美味しいお肉と一緒にたっぷりいただける、見た目も味も大満足なおらが丼です。

おらが丼に次いで人気なのは房総ジビエのカレー(サラダ・特製ピクルス・コーヒー付き。1,300円・税込)。「実は鴨川館ではジビエ料理も自慢なんです」と吉田さん。鹿肉とイノシシ肉を親しみやすい調理法で食べ比べしていただけるようリーズナブルに提供しているそう。おなかに余裕があれば、こちらもチャレンジしてみたいですね。
鴨川館内 きゅいじーぬ 四季彩
千葉県鴨川市西町1179
[営業時間]11:30~15:00(L.O.14:30)、17:30~21:00(L.O.20:30)
[定休日]なし ※鴨川館の休館にあわせ不定休あり
04-7093-4111
3つの食べ方がミラクル!なめろうをとことん楽しむ「三楽流☆まかない丼 」

「鴨川はたくさんの地魚が獲れるんです。季節や日によって魚の種類も違いますが、旬の地魚を味わってもらうため、いろいろな魚を使ったなめろうをおらが丼にしました」と大将の上村さん。

複数の魚を粗みじんにして味噌で仕立てて作るなめろう。通常はネギを入れるところ、中乃見家ではタマネギを使います。大将いわく、血液サラサラ効果があると言われているタマネギでヘルシーに仕上げているのが特徴だそう。

中乃見家のおらが丼は、この後紹介する食べ方で「3つの味が楽しめる丼」として「三楽流(みらくる)丼」と名付けられました。その後、地魚そのものも味わいたいというお客さんの要望に応え、なめろう丼に地魚を盛り付けた「三楽流☆まかない丼」としてパワーアップしたのだそう。お話を伺ううちに、おまちかね、おらが丼ができあがりました。

どんぶりには3つのなめろうとお刺身が盛られています。まずそのひとつ目を皿に取って酢につけておきます。

なめろうの3通りの食べ方はこちら。
1.なめろうを醤油でいただく
なめろうそのものの味を楽しみます。こちらでは醤油もお味噌も手作り。地魚の甘みが、やや辛口のお醤油によく合います。
2.「酢なめろう」をご飯といただく
先ほど酢につけておいた「酢なめろう」をご飯と一緒にいただきます。こちらはさっぱりとしていて、地魚とタマネギの歯ごたえが楽しめます。
3.丼に「まご茶」を注いでいただく
ご飯が3分の1くらいになったところで、「まご茶お願いします」と声をかけると、残った丼にワカメ、ネギ、唐辛子をトッピングして、まご茶を注いでくれます。

「まご茶」とは、野菜や魚介で作った特製のだし汁のこと。やさしい味のまご茶が、なめろうの味を和らげ、まったく別のお料理のよう!おなかがいっぱいでも、さらりといただけてしまうのです。
南房総の食文化に触れつつ、地元食材を、3通りの味で楽しめるおらが丼。1杯で何倍もの満足感が得られること請け合いです。
おらが丼でもう大満足ではありますが、中乃見家の自慢はなんといっても、旬の地魚。新鮮な地魚の握りもおすすめ。こちらもこの地ならではの味です。

なかでもぜひ味わってもらいたいのが、なめろう握り(写真奥)。こちらは先ほどのなめろうを軽く握り、バーナーで焼きます。するとなめろうに香ばしさが加わり、さんが焼のような美味しさに。


中乃見家を訪れた際は、こちらもぜひ、いただいてみてください。


「実はもうすぐオーベルジュをオープンするんです」と上村さん。東京のホテルで働く息子さんと一緒に、2019年に鴨川の海沿いで宿泊のできるフレンチを開業予定だそう。現在のおらが丼については、その後どうするかはまだ未定とのことですが、新しいお店のオリジナリティあふれるおらが丼の誕生が今から楽しみです。
地魚寿司 中乃見家
千葉県鴨川市天津3253-3
[営業時間]12:00~14:30
※夜の営業は予約制
[定休日]不定休
0470-94-0551
鴨川の恵みをそのまま食せる「おらが丼」

2018年5月現在、おらが丼を実施しているのは39店舗。味よし、コスパよし、彩りよしの自慢の一杯を、食べ歩いてみてはいかがでしょうか。

平間美樹
某広告代理店で情報誌・Webサイト等の広告企画・制作を経て独立。現在、企画制作会社CLINK(クリンク)を運営し、結婚・進学・就職・旅行など幅広い分野で企画・ライティング活動中。テニス・フラ・猫にハマる日々。 テニス観戦でグランドスラムを達成するのが目下の目標。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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