舘山寺温泉 湖面と空中から浜名湖の大自然を満喫する必見コース

2018.04.22

浜名湖の東側に位置する温泉街・舘山寺(かんざんじ)は、JR浜松駅から車で約40分、東名高速道路・浜松西ICから車で約15分とアクセス便利。遊園地や動植物園のほか、遊覧船で浜名湖クルーズ、湖上を行くロープウェイなど、見どころがいっぱい。今回は舘山寺温泉を1日楽しむおすすめスポットをご紹介します。

往時の人も愛した、湖畔を望む足湯でまったり

舘山寺温泉の北側、三方を浜名湖に囲まれた海抜50mほどの館山(たてやま)の中腹に、地名の由来になった「舘山寺」があります。810(大同5)年、弘法大師・空海によって創建されたと伝えられるこのお寺には「縁結び地蔵」があり、恋愛成就のパワースポットとしても知られています。
▲曹洞宗秋葉山(あきはさん)舘山寺。舘山寺という寺号は、館山(舘山)に開かれた寺であることから名付けられた

そんな舘山寺に温泉が開湯したのは、昭和33(1958)年のこと。お湯は塩分濃度が高く、関節痛や筋肉痛、冷え性などに効能があると言われています。疲労回復や健康増進に期待できるとあって、日本人だけでなく、外国の人からも愛される全国有数の温泉地です。
▲舘山寺の参道には、うなぎ料理や浜名湖の新鮮な魚介類を味わえるお店が並ぶ
舘山寺温泉には無料の足湯が2つあり、気軽に楽しむことができるのも魅力。1つは日帰り温泉「華咲の湯」のそばにある「ダイダラボッチの湯」、もう1つが湖岸に突き出た水神松(すいじんのもり)公園にある「足湯 水神の松(もり)」です。

舘山寺八景に数えられる、湖に浮かぶ館山と大草山(おおくさやま)を望む絶景がなによりの自慢。まずは水神松公園に行ってみました。
▲舘山寺街道(県道48号線)沿いにある市営の無料駐車場から歩いて10分ほどで、「水神松公園」に到着
手桶を使い、足を洗ってから足湯へ。地下1,850mから湧き出る温泉はおよそ42度と熱め。ナトリウムとカルシウムを含む塩化物泉で、神経痛や筋肉痛などに効能があります。「環境省鉱泉分析法指針」による厳しい基準に適応していて、特に治療の目的にぴったりな「療養泉」として認定されているとのこと。
▲10人ほどが腰掛けられるようになっており、見事な風景におしゃべりも弾む
行き交う遊覧船やロープウェイを眺めながら、体も心も温まるひと時に、ついつい時間が経つのを忘れてしまいます。

カモメと触れあえる、湖上の感動クルージング

「西の琵琶湖、東の浜名湖」と言われるくらい、古くより人々に親しまれている浜名湖。5本の指を広げたような形をしていて、湖の周囲長は114km。汽水湖としては日本一の長さを誇ります。浜名湖の入江のひとつ、内浦湾に佇む舘山寺温泉は山と水に包まれ、四季折々の風景を楽しめる場所でもあります。

そんな雄大な浜名湖を湖上から楽しめるのが「浜名湖遊覧船」。舘山寺温泉街には「舘山寺港」と「フラワーパーク港」の2つの乗り場があります。

コースは、舘山寺温泉街と対岸にある瀬戸港を片道30分で往復する60分コースと、東名高速道路の橋をくぐり奥浜名湖の入口をぐるっと巡る30分コースの2つ。今回は、30分コース(大人1,000円・税込)に乗船。どちらの港も、遊覧船の発着時間は季節によって変わるので、事前に公式ホームページなどで確認を。
▲駐車場があるフラワーパーク港から出発 ※舘山寺港は駐車場がないのでご注意ください
▲日が差し込み明るい待合室。乗船口と書かれたドアの向こうが遊覧船乗り場
▲くるくる飛ぶカモメがお出迎えしてくれます
▲桟橋に出ると舘山寺港を出発した遊覧船がこちらに向かって来ます
▲遊覧船が近づくにつれ、浜名湖クルーズの期待も高まります
▲間もなく接岸。船長さんが笑顔で迎えてくれます
▲250名が乗れる大きな船で、冷暖房やトイレも完備
▲3列で座席が並ぶ船内。窓も大きく湖面を間近に見られるので窓際の席がおすすめ
▲船室を抜け、船尾にあるデッキへ。たくさんのカモメが見守る中、いざ出発!
浜松には珍しく、この日は風も穏やかで日差しも温か。船は9~10ノット(時速17~19kmほど)で進みます。

カモメが飛ぶスピードと船のスピードが同じくらいになり、カモメが目の前で止まっているように見えました!浜名湖でカモメが見られるのは12月から2月末頃。温暖な浜名湖は、さまざまな渡り鳥が越冬する場所でもあります。
▲手を伸ばせば届きそう。クワァーという鳴き声もかわいい
船内ではカモメのお菓子を1個100円(税込)で販売。ポイッと投げると、抜群のタイミングでキャッチ。その愛くるしい姿に癒され、何度もえさをあげてしまいます。SNS映え必至の写真と動画を残せますよ。
7分ほど行くと見える赤い橋は、浜名湖にかかる東名高速道路の「浜名湖橋」。全長603mあり、浜名湖を一望できる東名高速道路でも有数のビュースポットです。
▲浜名湖橋が近づいてきて…
▲橋脚マニア垂涎のアングル
▲あっという間に橋の下を通過。急ぎ足で行くトラックや車の姿も
▲橋を越えたらUターンして、もう一度橋の下をくぐり舘山寺温泉の西側に向かいます
▲360度、見渡す限り湖が広がるパノラマビュー。浜名湖ってこんなに大きいんだと感じる瞬間
江戸時代、漁船と新居(あらい)の渡し船以外は禁じられていた舟運は、明治時代になると解禁。湖岸に住む住人たちの生活の足として、浜名湖を多くの定期船が航行していました。時代が進み、自家用車が増え、道路の整備が進むと乗船客は激減。舟運の歴史は、浜名湖を楽しむ観光船として今に続いています。
▲遠くに見える白い建物は、東名高速道路「浜名湖サービスエリア」
▲舘山寺温泉街がある浜名湖の内浦に戻ってきてクルーズも終盤
▲舘山寺温泉のランドマーク、遊園地「浜名湖パルパル」の観覧車が見えてきました
▲湖上を渡り大草山へ向かうロープウェイ
大きな空と湖に包まれて、気分も最高潮!都会にはないおおらかな景色を体験すると、古くから多くの人に愛されてきた理由が分かるような気がしました。

湖上の浮き舞台のような露天風呂でリラックス

続いて向かったのが、フラワパーク港から車で約1分の場所にある「ホテル鞠水亭(きくすいてい)」。畳敷きの和風貸切露天風呂「木もれびの湯」やジャグジー付き貸切露天風呂「たわむれの湯」、浜名湖を望む展望露天風呂など、趣の異なるお風呂が幅広い世代から人気のホテルです。宿泊だけでなく、日帰り温泉を利用できるのも魅力。今日は、ホテル最上階にある展望露天風呂「星のせせらぎ」で旅の疲れを癒します。

日帰り入浴は、大人1,080円(税込)手ぬぐい付き。12:00~20:00まで営業しているので、都合の良い時間を選んでゆっくり楽しめるのがうれしいですね。展望露天風呂は、朝夕で男湯と女湯が入れ替わるシステム。今回ご紹介する「星のせせらぎ」は日中女湯になまりすが、今回は取材ということで特別に入らせていただきました。2階貸切露天風呂は50分3,240円(税込)が別途必要。
▲フロント横にはティーラウンジがあり、浜名湖のパノラマビューがお出迎え
エスカレーターで2階に上がり、さらにエレベーターで6階へ。展望露天風呂「星のせせらぎ」は、展望風呂「鞠の湯」とつながっています。
▲館山と大草山を望む大きな窓からたっぷりの光が入り、明るく清潔感ある脱衣室
扉を開けると最初にあるのが展望風呂「鞠の湯」。塩化物泉の天然温泉は無色透明で、神経痛や冷え性に効能があるといわれています。浜名湖の風景を切りとった窓が並び、まるで額装された絵画のような美しさ。外へ続くドアを開け、いざ展望露天風呂「星のせせらぎ」へ。
目の前には浜名湖が広がり、夜は満点の星がきらめく、開放感抜群の「星のせせらぎ」。浜松市の東岸を流れる天竜川の石を敷き詰めた浴槽は、やさしい肌触りです。お湯はあまり熱くなく、さらさらと肌なじみも良くて、いつまでも入っていられそう。湯船に浸かると視線の先には浜名湖の景色と空がどこまでも広がり、さらに自然との一体感を感じつつ、体の芯からぽかぽかになりました。

舘山寺と浜名湖を一望する感動的なパノラマビュー

温泉ですっかり癒されたら、次は「かんざんじロープウェイ」に乗って大草山の展望台からサンセットを楽しみたい!目指すのはかわいらしいピンクの建物の「ロープウェイのりば」。遊園地「浜名湖パルパル」に隣接し、すぐそばには足湯「ダイダラボッチの湯」もあります。

こちらのロープウェイは昭和35(1960)年開通。浜名湖県立自然公園に指定される大草山の展望台までの723mを約4分で結びます。湖上を行くロープウェイは、日本広しと言えどもここ舘山寺温泉だけ!
▲2階に上がると売店を併設したチケット売り場がある。大人往復820円、小人(3才〜小学生)往復410円(ともに税込)
▲ロープウェイは最大定員49名。ぶら下がる黒いボールみたいなものは、電車でいうつり革
▲1秒間に5mのスピードでぐんぐん進み、隣接する遊園地の観覧車がどんどん小さくなっていきます
▲西側を見ると、舘山寺と高さが16mある舘山寺聖観音菩薩がそびえます
▲ロープウェイは10分間隔で運行。2017年のNHK大河ドラマで一躍有名になった井伊直虎をモチーフにした浜松市のキャラクター「出世法師 直虎ちゃん」でラッピング
▲湖面を気持ちよさそうに行く遊覧船もこんなに小さく見えます
標高113mの大草山に近づくにつれ視界が開け、地平線と水平線が広がっていきます。まもなく日の入り時刻と言うことで、大草山駅に着いたら、展望台がある「浜名湖オルゴールミュージアム」の屋上へ真っすぐ向かいました。
視界いっぱいに広がる360度のパノラマビューにくぎ付け。この場所はプロポーズに向いたロマンチックなスポットである「恋人の聖地」にも認定されています。
▲すぐそばにはミュージカル・カリオンがあり、毎時00分に18個の鐘が、その時刻と季節にあった音楽を奏でてくれます
▲写真提供:遠鉄観光開発株式会社

北側を見ると、左下の建物の奥には遊覧船でくぐった東名高速道路の浜名湖橋が。さらに右に目を移すと井伊直虎が活躍した井伊谷があります。天気がいい冬には富士山を見ることもできるそう。
東側に目をやると、遠くに浜松市の中心市街地が見えます。ちょこんと飛び出ているのが、浜松駅に隣接する地上45階建て、高さ213mのアクトタワー。浜松市が水と緑に包まれた都市であることが分かります。
▲写真提供:遠鉄観光開発株式会社

眼下には浜名湖と舘山寺温泉の町並みが広がり、遠くには浜名湖の今切口を渡る浜名大橋や遠州灘が見えます。天気がいいと海を行くタンカーも見えるとのこと。展望台には望遠鏡(2分100円・税込)もあるので、ゆっくり眺めてみるのもいいかも。
そろそろ太陽が沈む時間。湖面が徐々にオレンジ色に染まっていきます。海とつながる浜名湖は潮の流れがあり、それが湖面にしま模様として現れ、美しい風景を描きます。
▲遊覧船や漁船が湖面に線を描く
湖面から湖上へと視座を変えただけで、こんなにも見える景色が違う浜名湖。夏になれば、SUPやウインドサーフィンなど、さまざまなマリンアクティビティを楽しむこともできます。浜名湖の雄大な自然と温泉を満喫できる舘山寺温泉。日ごろの疲れもすっきりリフレッシュできるので、たくさんのパワーをもらいに、ぜひ遊びに来てくださいね。
大杉晃弘

大杉晃弘

大阪にて結婚・住宅情報誌の制作ディレクターとして、企業の販促活動に従事。その後、地元浜松へUターン。編集、文章、写真の仕事をしつつ、活版印刷工としても修行中。

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