一度は泊まりたい!クラシカルな「奈良ホテル」で、優雅なひとときと伝統的なフランス料理を堪能

2018.07.19 更新

明治42(1909)年に“関西の迎賓館”として創業した「奈良ホテル」。時を超えて受け継がれるのは、優美な建築といつの時代も変わらないおもてなしの心です。檜をふんだんに使った桃山御殿風の本館はクラシックな佇まい。和洋折衷の美しい調度品に囲まれた空間で、少し贅沢な旅を楽しんでみませんか。

特別な時間が流れるクラシカルホテル

美しい景観と世界的価値が高い神社仏閣を楽しむことができる古都・奈良。長い歴史の中で多くのVIPをもてなした「奈良ホテル」は、100年の時を経ても色褪せることない堂々とした風格です。ホテルには本館と新館があり、本館は東京駅を設計した辰野金吾氏によるもの。

扉の向こうには重厚感のある「大階段」や優雅な細工の「吹き抜け格天井」があり、明治時代にタイムトリップしたかのような不思議な感覚を味わえます。
▲まずはチェックインから。威厳と格式を感じさせる雰囲気にちょっぴり緊張しながら、ペンを走らせました

華やかな装飾が特徴の桃山御殿風檜造りの本館は、随所にクラシックな優雅さが感じられます。天井は、木を格子状に組んで仕上げた格天井(ごうてんじょう)。
▲シックで落ち着いた雰囲気のロビー「桜の間」。重厚感のあるソファと絵画、天井まである開放的な窓が空間を彩ります

ロビーに置かれている「平成の大時計」は、平成2(1990)年の今上天皇即位を記念して設置されたもの。陛下が聞かれた時を刻む音色を、同じように聞くことができます。
▲美しい細工の大時計。格式あるホテルにぴったりの品といえそう
エントランスの大階段を上がるとすぐ、約9mある吹き抜けには“和風シャンデリア”が。春日大社の釣燈籠(つりとうろう)を模した珍しいもので、昭和58(1983)年にはオードリー・ヘップバーンがこのシャンデリアをバックに家族写真を撮ったことも。
▲大正3(1914)年に大正天皇即位記念として本館のいたるところに備え付けられた、美しい彫刻のスチーム暖房。2017年まで現役で使用していましたが、2018年に惜しまれながら引退したそう

館内の貴重な美術品や調度品、そのひとつひとつがクラシカルな雰囲気を醸し出しています。ホテルからは、奈良公園の眺望や興福寺の五重塔なども楽しめ、奈良の魅力をたっぷりと感じられました。

アンティークな雰囲気の部屋には暖炉も

案内された部屋の天井は高く開放感があり、壁には装飾的な暖炉「マントルピース」が造りつけられています。
▲本館のほとんどの客室に備わっているマントルピース。大正時代の初期までは実際に使用していたそう

清潔に美しく整えられたベッドと、落ち着いた照明が心を和ませます。長旅で疲れた体もゆっくりと休められそう。とっても素敵な空間です。
▲本館1階のスタンダードツインルーム パークサイド(2名1室39,204円~、税・サ込)
▲レトロなルームキーも素敵です

他にも、パークサイドデラックスツイン(2名1室78,408円~、税・サ込)などの、贅沢なお部屋が用意されています。この部屋のベッドには、各界の一流が愛用するマットレスパッド「エアウィーヴ」を使用しているそう。
▲窓に囲まれた、開放的で明るいパークサイドデラックスツインの部屋

クラシカルな空間に身を委ねる、午後のティータイム

夕食まで少し時間があるので、本館1階のティーラウンジに足を運んでみました。和洋折衷のしつらえと、窓から眺める緑が美しい本館のティーラウンジ。やわらかな光に包まれながら、パティシエ特製のオリジナルケーキや芳しいコーヒー、こだわりの紅茶が楽しめます。
一度ここを訪れると、もうどこにも動きたくなくなってしまうほど。時間を忘れてくつろげる場所です。
天井まで届く窓からは、四季折々の風景や古都の景観を楽しめるのだとか。風に揺れる木々のざわめきや小鳥のさえずりが本当に聞こえてくる、自然いっぱいの場所です。
▲ティーラウンジでいただけるのは、「ロンネフェルト社」の紅茶・ハーブティー1,069円~やケーキセット1,663円(ともに税・サ込)。ケーキはシーズンごとに登場する「季節の洋菓子」の中から好みのものを

ちなみに、こちらのティーラウンジは夜になるとバーとして利用できます。静かで贅沢な夜を過ごしたいなら、明治の趣きが感じられるカウンターで彩り豊かなカクテルを。パティシエ特製のナイトスイーツも揃っています。
▲バーは18時~23時まで。奈良ホテルオリジナルカクテルは1,544円(税・サ込)~。ちょっと特別な夜の楽しみ方といえそう

バーには重厚感が漂いますが、自然な接客とウエルカムモードで迎え入れてくれ、心地よく過ごせると評判です。これぞホテルのおもてなし。気後れせずに素敵なひとときを過ごせますよ。

歴史あるダイニングでいただくフランス料理

奈良ホテルにはフランス料理と日本料理の、2つのレストランがあります。今回は、創業当時からフランス料理を提供しているという、本館1階のメインダイニングルーム「三笠」へ。その歴史は古く、歴代の料理長から受け継がれてきた伝統のフランス料理が味わえます。
▲重厚感と華やかな雰囲気が漂う、メインダイニングルーム「三笠」

ディナーでいただけるコースの中から、この日は季節によって内容が変わる「春日~KASUGA~」14,256円(税・サ込)をオーダーしました。少し遊び心を盛り込んだ楽しいフランス料理が堪能できるのだそう。本当に楽しみです。忘れられない旅には、美味しいお料理がつきもの。心ゆくまで味わい尽くしたいと思います。

まず最初に運ばれてきたのは、初夏の明るいイメージを表現したさっぱりとした前菜「一口のお楽しみ」。
▲ホッキ貝とボタンエビのマリネは、魚介の甘さを引き立てる程よい酸味。ボタンエビの甘いこと!とろけるように口の中を満たしていきました

続いて登場したのは華やかなプレート。鯛とサーモンには和風ビネガー、色鮮やかな野菜は味噌とマヨネーズの木の芽ソースで。野菜のプレスはコクのあるソースと、野菜のシャキシャキした歯ごたえが楽しい一皿。最後に残る木の芽の香りがたまりません。
▲見た目にも美しいワンプレート「鯛とサーモン 野菜のプレス」

続いての「スープ」は、冷製ビーフコンソメ。温かいビーフコンソメ、冷製ポタージュ、温かい野菜スープの4タイプあります。取材時は、冷製ポタージュは「ビシソワーズ」、温かい野菜スープには「ホワイトアスパラ」「かぼちゃ」「コーン」があり、全6種のスープから選べましたよ。
▲今回選んだのは、透き通る冷製ビーフコンソメスープ

少しトロみがついた冷製ビーフコンソメスープは、しっかりとビーフの香りが引き立ち、旨みが凝縮された印象。スープなのに食べ応えは充分です。

そしてメインの魚料理。「メバルのロースト 香草風味」は、オリーブオイルに漬け込んだメバルを、オーブンで焼き上げた一品。
▲オリーブオイルとガーリックの風味が、メバルの甘さをより強く感じさせます

少しイタリアンな雰囲気で、フランス料理では珍しい、遊び心たっぷりのお料理です。メバルはもちろんのこと、気に入ったのはトマト!みずみずしい甘さは、クセになる美味しさです。

口直しに爽やかな大人の味わいのライムのシャーベットをいただいたら、いよいよメインの肉料理です。
▲「和牛フィレ肉のステーキ モリーユ茸添え マデールソース」

テーブルに運ばれてきた途端、美味しそうな香りに包まれます。マデラワインが香るソースのアクセントに、モリーユ茸のソースもプラス。なんと美しいのでしょうか。
▲ナイフがスッと入る軟らかさ、焼き加減はミディアムレアです

お肉はジューシーで、しっかりとした食べ応えもあります。上品な甘みのモリーユ茸のソースが絡み、口いっぱいに美味しさが広がります。マデールソースはどちらかというとさっぱり。ソースによって違った味わいが楽しめます。
やさしい甘さが閉じ込められたポテトグラタンの他、カリフラワー、いんげん、万願寺唐辛子も素材のうま味が引き出されていました。

最後はデザート。カラフルなプレートに心が踊ります。
▲ほんのりお茶の風味が感じられる「緑茶のマーブルケーキ」と、甘酸っぱいベリーが香る、冷たいムースのような食感の「メルバ・ベリーユ」を楽しみました
▲コーヒーと合わせていただく小菓子には、米粉のマドレーヌとバニラマカロンも。どちらもしっとりと甘くまろやか。コーヒーの苦味に良く合いました

お腹も心も満たされたディナー。一皿一皿が本当にキレイで、丁寧に仕上げられていました。この日いただいたのは2018年6月30日までのメニューで、7月からはまた新しい内容に変わるそう。そちらも楽しみです!季節ごとの違った味わいを楽しむために、何度もここを訪れるリピーターさんが多いというのも頷けます。コースはその他、4コースが用意されています。
▲コース以外にもビーフシチュー9,504円(税・サ込)などがあります

こちらでは朝食・昼食・夕食と、レストランのみの利用も可能。ぜひ伝統のフランス料理を味わってみてください。

旅の終わり、最後の食事を堪能

朝食はディナーと同じメインダイニングルーム「三笠」で洋定食(2,851円、税・サ込)を。メニューが選べるプリフィクススタイルとなっています。卵料理はふんわりと焼き上げられたオムレツ。クラシカルな雰囲気にぴったりのハイカラな朝食が、忘れられない旅の食事になりました。
▲洋定食の内容はジュース、シリアルまたはサラダ、卵料理、パン、ソフトドリンクです

こちらでは奈良の伝統的な朝ごはん「茶がゆ」をいただくこともできるので、奈良らしさを味わいたい方はぜひ。

今回の「奈良ホテル」の旅では、いつになく贅沢で優雅な体験ができました。美しい美術品・調度品の数々が見られるクラシカルな空間と、心まで満たす感動的なお料理、安心感のあるおもてなしに癒されました。
本当にまた来たい、大切な人にこそお勧めしたい、素晴らしいホテルです。奈良の旅を忘れられない思い出にするなら、奈良ホテルへ訪れませんか。
藤井彩加〈Stylo Plume〉

藤井彩加〈Stylo Plume〉

フリーランスの編集・ライター。西の湖の畔に住み、コーヒー片手に仕事をしています。主に京都・滋賀で活動中。愛犬のGINGERとの散歩が癒しの時間です。

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