別府観光の定番・地獄めぐりとおすすめグルメの旅

2015.10.23 更新

別府の観光名所としてすっかりお馴染みとなった「べっぷ地獄めぐり」。コバルトブルーの海地獄、真っ赤な血の池地獄など、8カ所をまわる地獄めぐりでは、さまざまなこの世の不思議に出合えます。そんな驚きワクワクの地獄めぐりと地獄グルメをご紹介します。

この世の不思議がいっぱい!べっぷ地獄めぐり

▲国の名勝に指定されている「海地獄」にやってきました
千年以上も昔、鉄輪(かんなわ)・亀川の一帯は、噴気や熱泥、熱湯などが噴出していたことから、誰も近寄ることができない忌み嫌われた土地であったといわれています。いつしか人々から”地獄”と呼ばれるようになり、全国各地から見物客が訪れるようになりました。

なかでも、別府地獄組合に加盟している8つの地獄(海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池(しらいけ)地獄、鬼石坊主地獄、山地獄、かまど地獄、鬼山地獄)めぐりは、別府観光の定番コース。海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄の4つは、国の名勝にも指定されています。
最初に訪れたのは、今から約1,200年以上も前、鶴見岳の爆発によってできたと伝えられている「海地獄」です。入口をくぐり、睡蓮が広がる美しい庭園を横目に見ながら奥に進むと、白い煙の向こうにコバルトブルーの池がありました。とても涼しげな色ですが、池の温度はなんと98度。海の色に見えることから海地獄と呼ばれています。
その海地獄で大人気のスイーツがこちら。海地獄のお湯で蒸し焼きされた「地獄蒸焼プリン」300円(税込)です。卵と牛乳、砂糖のみを使用した無添加の手づくりプリンは、濃厚な味わいでリピーターを増やしています。
次は、海地獄のすぐ隣にある「鬼石坊主地獄」へ。日本庭園をイメージした敷地内には灰色の熱泥が沸騰する小さな地獄がいくつかあり、奥には入浴施設「鬼石の湯」があります。入浴料は大人620円、小学生300円、幼児200円(すべて税込)。1時間2,000円(税込)で利用できる家族湯もあります。
灰色の熱泥が大小の球状に沸騰する様子が坊主頭に似ていることから、「鬼石坊主地獄」と呼ばれるようになった地獄。規模は小さいものの異様な雰囲気が味わえます。
今度は、「かまど地獄」にやってきました。八幡竈門(はちまんかまど)神社の大祭に地獄の噴気を利用して神前に供える御飯を炊いたという習わしがあったことが名前の由来です。
「かまど地獄」には、1丁目から6丁目まで性質の異なるさまざまな地獄があります。噴出している蒸気にタバコの煙を吹きかけると、蒸気の量が倍になるという実験もできるそう。実演している案内の方がいるので、ぜひ探してみてくださいね。
▲お湯のなかにある砂に足を入れるとじわ~と温かくなります。気持ちいい~
砂蒸しや小石が入った足湯が楽しめる源泉かけ流しの足湯コーナーを見つけました。さらに奥には、のど湯や肌の湯といった温泉を体験できる極楽0丁目~極楽3丁目もありましたよ。
次に訪ねたのは、「鬼山地獄」です。別名「ワニ地獄」と呼ばれるように、大正12(1923)年からワニを飼育しています。クロコダイルやアリゲーターなど約80頭のワニが暮らす鬼山地獄。水・土・日曜日には、餌やりの様子を見学することができます。ワニがジャンプして餌を食べる姿は迫力満点です!
2015年7月には、イリエワニの赤ちゃんが9年ぶりに誕生。手のひらにのるほどの赤ちゃんワニが水槽の中で仲良く遊んでいました。その隣には、大正14(1925)年生まれ、71歳まで長生きした初代イチロウのはく製が展示されています。外の檻の一角には、2代目イチロウがボスの風格で横たわっていました。
こちらは、「豊後国風土記(ぶんごのくにふどき)」で”赤湯泉”の名で記された日本最古の天然地獄といわれている「血の池地獄」です。酸化鉄や酸化マグネシウムを含む赤い熱泥が地層から噴出するため池が赤く染まります。

その他にも、熱水が豪快に吹き出す間欠泉で知られる「龍巻地獄」、落ち着いた和の庭園に青みを帯びた白色の池が絵になる「白池地獄」、温泉熱を利用してカバやフラミンゴなどの動物を飼育している「山地獄」など、それぞれに特色や形態が異なる地獄めぐりは、まさに地球の神秘に触れられる自然のテーマパークでした。

昔ながらの地獄グルメを体験。絶妙な塩味が美味しい

そろそろお昼時。お腹を空かせてやってきたのは、「地獄蒸し工房 鉄輪(かんなわ)」です。

別府の温泉街の中でも有名な鉄輪地区。旅館や共同浴場が軒を連ねていて、多くの宿には湯治客が自炊する時に利用する温泉噴気のかまどがあります。そのかまどの存在をもっと多くの人に知ってもらいたいとできたのがこちらの施設です。5年前のオープン以来、宿泊しなくても地獄蒸しを体験できる人気の観光スポットとして注目されています。

まずは、自動券売機で食材や地獄釜の使用券を購入します。どれも美味しそうで悩みましたが、エビやカニ、ホタテ、イカなどの「海鮮セットA」1,300円(税込)と、さつまいもやじゃがいも、卵などがセットになった「野菜いもセット」700円(税込)を選びました。
▲「美味しくできますように!」地獄釜に食材をセットします
購入したチケットと食材を交換して、いざ、地獄釜へ。調理時間は、「野菜いもセット」の卵を半熟で仕上げるには7分、海鮮は15分、野菜やイモは30分。タイマーで計り、時間になるとスタッフの方が教えてくれます。

地獄釜の温度は98度。アームカバーと厚手のゴム手袋で完全装備しなければ、火傷してしまう熱さです。スタッフの方に手順を教わりながら釜の蓋を外し、蒸し時間が長い食材を下に、短い食材を上に重ねて釜に入れます。白い蒸気はやっぱり熱く、「アチ、アチチッ!」と騒ぎながらも、なんとかセットすることができました。
▲15分して「海鮮セットA」が蒸し上がりました。色味や香りが食欲をそそります
待つこと、7分。半熟卵を取り出します。さらに、8分後、とっても美味しそうに蒸し上がった海鮮のザルを取り出します。お好みで塩やポン酢、醤油につけていただきますが、「そのままでも十分美味しいんですよ」とスタッフの方に教わり、そのまま頬張りました。

魚介の旨みがギュッと詰まっていて、ほどよい塩分がたまりません。実は、こちらの泉質は塩化ナトリウム泉。蒸気にも塩分が含まれているので、食材にほどよい塩味がつき、そのままでも十分に味わうことができるそうです。

もちろん、ポン酢につけても美味しくいただけます。カボス入りの特製ぽん酢は海鮮との相性抜群。つみれ団子までペロリと食べてしまいました。
▲98度の蒸気で一気に蒸しあげた野菜はホクホクの美味しさ!
そうこうしているうちに、「野菜いもセット」が蒸し上がりました。もちろん、そのままでも十分に素材の味を楽しめますが、アツアツ、ホクホクのさつまいもやじゃがいもを特製ぽん酢につけるとさらに美味しさが増します。

ガスや電気を使わず、温泉蒸気だけで調理する地獄蒸し。油も使わず、カラダに優しいヘルシー料理は、先人の知恵を受け継いだ滋味あふれる味で、多くの人の胃袋をつかんで離しません。温泉シーズンにはぜひ別府の湯めぐりと地獄めぐり、グルメ三昧を堪能しに別府を訪ねてみてくださいね。
隠岐ゆう子

隠岐ゆう子

大学でデザインを学んだ後、大手印刷会社に入社。制作ディレクターとして5年勤めた後、フランス・パリに語学留学へ。現在は、九州・山口を中心に編集・ライターとして活動している。無類の旅好きで、暇とお金さえあればヨーロッパを中心に旅する行動派。旅、温泉、スイーツのキーワードに目がない。

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