実はフルーツ王国!うどん県「三豊」で、旬の果実たっぷりの絶品スイーツめぐり

2018.07.27 更新

瀬戸内の温暖な気候に恵まれた香川県西部の三豊(みとよ)市は、人呼んで「フルーツ王国」。日照時間が長く雨が少ないという、果物栽培にとても適した土地柄なんです。とりわけ夏から秋にかけては、桃やレモンなど、旬を迎えるフルーツが盛りだくさん。フレッシュな果実をたっぷり使った、とっておきのスイーツが味わえるおすすめの3店をめぐってきました。

「KAKIGORI CAFE ひむろ」のふわふわのかき氷は、レモンとはちみつの甘酸っぱさが最高!

最初に向かったのは、“日本のウユニ塩湖”とも呼ばれる「父母ヶ浜」(ちちぶがはま)を見晴らす絶好の立地にある、「KAKIGORI CAFE ひむろ」。車利用が便利ですが、三豊市バス利用なら、JR予讃(よさん)線・詫間駅から仁尾(にお)線に乗り、「父母ヶ浜」停留所で降りるとすぐです。
▲ファサードをくぐって店に入ると、窓ガラスの向こうに海が見える

こちらは、季節ごとのフルーツを使った絶品かき氷が一年中味わえるお店。2014年のオープン以来、県外からもファンが訪れるほど多くのお客さんに愛されています。
▲かき氷をモチーフにしたロゴがなんともラブリー

「父母ヶ浜にひとりでも多くの人に来てもらいたい。そして、三豊産フルーツの美味しさを味わってもらいたい。そんな思いでかき氷を作っています」と、店長の今川さんは語ります。

定番と季節限定品を合わせると、かき氷のラインナップは常時6~8種類ほど。その大部分に三豊産のフルーツが使われ、市内の高瀬町特産の緑茶を使ったかき氷も定番メニューです。
▲モダンで洗練された店内。入口近くにはカウンター席もある

夏の限定メニューは、「生パイナップル」と、地元の仁尾町産のレモンを使った「仁尾レモン」(各750円)とのこと、さっそくレモンの方をオーダーしました。
▲ショーケースには、瑞々しいフルーツが並ぶ。フルーツを使ったミックスジュース(550円)も人気メニュー

運ばれてきたかき氷の、こんもり盛られた大きさに思わず歓声!ハチミツを使ったレモンシロップの淡いイエローが美しく、トッピングされた砂糖漬けのレモンも美味しそうです。
▲地元の農家から仕入れているレモン(右)をたっぷり使った「仁尾レモン」。提供時期は3月~8月中旬 ※右のレモンは付きません

崩れないようにそっとスプーンですくって頬張ると、氷がふわっふわ!口の中にレモンとハチミツの甘酸っぱさが広がり、練乳のミルキーな甘みとのコラボレーションも最高です。その爽やかな口溶けに、夏の蒸し暑さも吹き飛びそう!

シロップはもちろんのこと、練乳も手作り。しかも、かき氷の内側にはあっさりした風味、外側にはコクのある風味と、違う種類の練乳を使い分けていると聞きびっくり。
「違いは煮詰める時間。外側に使っている練乳のほうは、内側よりも時間をかけてじっくり炊いています」と今川さん。
内側には氷やシロップと交わりやすいサラッとした練乳を、外側にはアクセントとして濃厚な甘みの練乳をかけることで、味にいっそう深みが出るのだといいます。
▲氷が溶けてきた状態も、スムージーみたいで美味しい

さらに食べ進めていくと、さっぱりした別の酸味に遭遇しました。その正体は、水切りヨーグルト。「レモンやイチゴなど、ヨーグルトと相性のいいフルーツのかき氷に入れています」とのこと。細やかな工夫によって、いろいろな甘みや酸味が交わり、絶妙の味わいを作り出しているんですね。

もうひとつ頼んだかき氷は、「ボイセンベリー」(680円)。聞き慣れない名前ですが、ブラックベリーとラズベリーを掛け合わせて作られた、ニュージーランド生まれのフルーツなのだそう。高い抗酸化作用でも注目されており、三豊市財田(さいた)町で栽培が盛んです。
▲右が生のポイセンベリー。冷凍したものを使うので、年間を通して味わえる定番かき氷のひとつ ※右のベリーは付きません

うわー、キレイです!鮮やかなルビー色をしたボイセンベリーシロップがたっぷり。生のボイセンベリーはかなり酸味が強いのですが、シロップになると練乳と相まって酸味はマイルド。ベリーらしい甘みも感じられ、すっきりとした後味が心地よいかき氷です。
▲ボイセンベリーのかき氷にも、真ん中に水切りヨーグルトが入っている

先ほどのレモンもそうでしたが、食べ進めていっても味が薄くならず、最後まで美味しくいただくことができました。

作っているところを特別に見せてもらうと、その秘訣が判明。氷やシロップが3層構造になっているのです!
まず、氷を削りながら器に少し入れ、シロップと練乳、水切りヨーグルトを入れたら再度氷をプラスしてシロップをかけ、さらに氷をこんもり盛り付けて形を整えます。最後に再びシロップと練乳をかけて出来上がり。
▲3層目の氷を乗せているところ。たっぷり乗せてから、軽く押さえて形を整えるので崩れにくい

平日はかき氷のテイクアウトも可能なので、父母ヶ浜の海辺でのんびり頬張りながらブレイクするのもいいですね。
▲この日は曇り空だったが、晴れた日のテラス席から望む父母ヶ浜は絶景

秋には梨やぶどうのかき氷も登場するとのこと、ぜひ季節ごとに訪れてみて下さい。
▲店内では、市内の農家のハンドメイドジャムも販売。多田農園のポイセンベリージャムは780円

マンゴーを始め、トロピカルフルーツ三昧で南国気分が味わえる「アンファーム」

次に訪れたのは、三豊市南部の財田町にある農家カフェ「アンファーム」。こちらも車利用が便利ですが、JR土讃線・讃岐財田駅からは徒歩18分ほど。

オーナーの安藤数義(かずよし)さん・祐子さん夫妻は、香川県では珍しいマンゴーやパッションフルーツなどのトロピカルフルーツを栽培する果樹園を営んでいます。店内は、果樹園で採れたフルーツやジャムなどの加工品を販売するマーケットと、フルーツを使った様々なスイーツや軽食が味わえるカフェに分かれています。
▲2010年にオープン。右側がカフェ、左側がマーケット

訪れた6月下旬は、ちょうどマンゴーの収穫シーズン真っ只中!マーケット店内に入ると、赤く熟したたくさんの果実が並んでいました。ここで栽培されているのは、アーウィン種という国産マンゴーの主要品種で、濃厚な甘みが特徴。浦島太郎伝説が残る三豊の地らしく、「乙姫」と名付けられています。
▲ミニサイズのマンゴーは5個で1,080円とリーズナブル。いつもあるとは限らないので、並ぶとすぐ売れてしまうそう
▲通常は重さによって値段が変わり、だいたい1個1,260~3,240円くらいの幅がある

後で特別に果樹園を案内してもらえるとのこと、まずはカフェでスイーツをいただくことに。生マンゴーが使われているものは、収穫時期の5月下旬から8月いっぱいくらいしか味わえないので、迷うことなく「自家農園の完熟マンゴーパフェ」(1,296円)を注文しました。
▲天井が高く、ナチュラルテイストの気持ちいいカフェ

登場したパフェは、まさにマンゴー尽くし!切り立て生マンゴーにマンゴージャム、マンゴーアイス……。白く見えるのは、ヨーグルトとヨーグルトクリームだそう。
▲鮮やかなオレンジ色のマンゴーが、見るからにおいしそう

トッピングのマンゴースライスが、とろけるように瑞々しくて甘い!ほんのり酸味のあるヨーグルトクリームといっしょに頬張ると、甘みがさらに引き立ちます。アイスやジャムも、マンゴーの風味が濃厚ですが、後味はさっぱり爽やか。あっという間に完食です。
▲「果樹園ロール マンゴー入り」856円。ドリンクセットで1,188円

続いて、こちらもマンゴーの時期だけ味わえる「果樹園ロール マンゴー入り」。マンゴーなどの生フルーツ添えです。ジューシーなマンゴーと、生クリーム、スポンジケーキの相性は抜群!一切れがビッグサイズですが、軽い口当たりなのでペロリといただけます。

マーケットには、このロールケーキのほかにマンゴープリンやマンゴーシュークリームなどのマンゴースイーツも並んでおり、お土産にもおすすめです。

「とにかくマンゴーが大好きで、“日本一おいしいマンゴーを作りたい”という情熱のみで栽培を始めました」という数義さん。経験ゼロからのスタートでしたが、国内産地の九州に出向いて学んだり、土や肥料作りを工夫したりして、苦労の末に糖度15度以上の甘くなめらかな食感をもつマンゴーができるようになったといいます。
▲「ドラゴンフルーツ&ミルクジュース」648円。目が覚めるような紫色!

コーヒーやフレーバーティーなどのドリンクも各種揃っていますが、目に留まったのは「ドラゴンフルーツ&ミルクジュース」。鮮やかな紫色にドキドキしながら飲んでみると、思いのほかさっぱりした甘さ。ミルクのまろやかさが加わって、とても飲みやすいドリンクでした。
▲左から、マルベリージャム、パッションフルーツジャム、マンゴージャム(各756円)

マーケットには、生フルーツだけではく、魅力的な加工品もずらり。ジャムは、フルーツ本来の味わいを残すために、果肉をつぶさず、添加物不使用なのが特徴です。
▲フルーツジュレ。左から、マルベリー、ドラゴンフルーツ、マンゴー、パッションフルーツ(各324円)

果肉たっぷりのフルーツジュレは、冷やして飲んでも、アイスクリームやヨーグルトにかけても美味。
▲オーナーの安藤祐子さん。「完熟マンゴーの美味しさを味わいに、ぜひいらしてくださいね」

食後は、数義さんの案内で果樹園へ。「アンファーム」から車で5分ほどの山間地に、たくさんのビニールハウスが立っていました。トロピカルフルーツは温度管理が大事なので、やはりハウス栽培になるのだそう。
▲約7,000平方メートルもの土地に、20棟以上のビニールハウスが立っている

まずは、主力フルーツであるマンゴーのハウスへ。広々したハウス内には大きな鉢が一面に置かれ、上から吊されて紐で支えられたマンゴーの果実が、あちこちで実っています。
▲日光がまんべんなく当たるよう、さらに実の重みで枝が倒れないように、枝先に紐をかけて吊り上げている

「赤く熟してきた実には落下しないようネットを掛け、下に白い紙皿を置いて、反射した日光が下からも当たるようにしています」と数義さん。こうした細やかな工夫のもとに育てられているとは知りませんでした!
▲熟したマンゴーは枝から自然落下し、ネットでキャッチされる

毎朝、起きてすぐハウスに向かい、成長をつぶさに見守りつつ完熟するまで育てるからこそ、甘みたっぷりのとろけるようにジューシーなマンゴーができるのだと納得。
▲ハウス内には、この日収穫されたマンゴーが並ぶ
▲パッションフルーツのハウスも。収穫期は6月下旬~7月下旬と、1月~3月下旬の年2回
▲ドラゴンフルーツの実は迫力!夜に一日だけ咲く大きな白い花が、やがて真っ赤な実になるのだという。収穫期は7月下旬~12月上旬
▲数義さんが、ここ数年力を入れているのがアボカド栽培。「いずれはアボカドを三豊の特産品にできればと思っています」
▲梨のようにサクサクした食感が楽しめるという、インドナツメを見守る安藤数義さん

果樹園を見学させてもらったことで、美味しい国産トロピカルフルーツ誕生までの、様々な工夫や努力を伺い知ることができました。
濃厚なマンゴーパフェ、シーズン中にぜひ味わってみてください!

道の駅グランプリにも輝いた、「たからだの里さいた」の絶品アイスクリームは必食!

最後に訪れたのは、「アンファーム」から車で5分弱の距離にある「道の駅 たからだの里さいた」。温泉やパークゴルフ場などが併設された複合施設ですが、目指すは物産館の傍らに佇むアイスクリーム売場「フレスコ」です。
▲旬の果実をたっぷり使い、物産館内で手作りしているアイスクリーム(カップ200円、コーン250円)を販売している「フレスコ」

ここは、「四国道の駅アイスクリーム選手権」でグランプリを受賞したこともあるほど、美味しさに定評があるところ。「特別の材料を使っているわけではないんです」と、スタッフの池田愛子さんは謙遜しますが、週末には1日500~700本くらい売れるほどの人気です。
▲桃のアイスクリームを作りながら、「私も大好きなフレーバーです」と池田さん

バニラや抹茶などの定番品も美味しいですが、やはりイチオシは旬のフルーツアイス。夏の人気商品といえば、桃アイスクリーム!香り高い桃は、財田町が誇る夏の特産品です。取材中にも、お客さんが次々と桃アイスを注文しにやってきました。
▲桃アイスの時期は、6月下旬から8月いっぱいくらい

ひとくちかじると、桃の上品な甘みがミルクと溶け合って幸せの味!口の中にほんのり余韻が残るのもいいですね。これは人気が出るはずです。

三豊産のフルーツを使ったものでは、取材時には梅アイスもありました。こちらは6月いっぱいで終了とのことですが、珍しいので味わってみました。
▲梅の果肉がたくさん入った梅アイスも人気商品

これは梅の爽やかな酸味が利いていますね!ミルクと梅の相性がこんなにいいなんて意外でした。
「9月にはイチジクアイス、10月には栗や柿アイスが出る予定です」と池田さん。どれも美味しそう!夏はもちろん、秋にもぜひ立ち寄りたくなります。

アイスクリームを堪能した後は、物産館も覗いてみました。
▲物産館の建物は、県境に連なる阿讃(あさん)山脈の稜線をイメージしたものだそう

物産館内の農産物直売所には、地元の朝採り・昼採り野菜や果物が、所狭しと並びます。
▲広々とした農産物直売所に並ぶ野菜や果物。夏は桃が大人気!

桃の売場は一番目立つ場所にありました!6月中旬から8月中旬くらいまでがシーズンで、時期により品種が推移していきます。取材時はちょうど走りの時期で、早生の「日川白鳳(ひかわはくほう)」と「はなよめ」がたくさん並んでいました。
▲「日川白鳳」は、大玉で甘みが強く、とてもジューシーな品種。大きさにより値段が異なり、こちらは7個入りのボックスで1,728円
▲中玉の極早生品種「はなよめ」は2個で302~432円ほど。こちらもジューシーで、果肉はほんのり赤いのが特徴

こんなに美味しそうな地元産の桃が、アイスクリームにたっぷり使われているんですね。物産館で旬の訪れを感じながら、ひんやりアイスとしてのフルーツの美味しさを存分に堪能してみてください!
今回立ち寄ったどのお店も、果実そのもののフレッシュな風味を活かした絶品スイーツ揃いでした。フルーツ王国三豊へ、ぜひ至福のスイーツタイムを味わいに来てくださいね!

※記事内の価格はすべて税込です
puffin

puffin

東京でのライター生活を経て、現在は縁あって香川県在住。四国のおおらかな魅力と豊かな食文化に触発される日々。取材で出会うモノ・コトの根幹に流れる、人々の思いを伝えたいと願っている。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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