鬼怒川温泉の老舗旅館「あさや」の空中庭園露天風呂で、絶景をひとり占め!

2018.09.04 更新

栃木県日光市の鬼怒川上流域にある「鬼怒川温泉」は、雄大な渓谷美に彩られた由緒正しき温泉地です。数ある宿のなかでも、鬼怒川温泉の最高地点から絶景を満喫できる空中庭園露天風呂と、数々のトラベルアワードを受賞する丁寧なおもてなしが自慢の老舗旅館「あさや」に宿泊してきました。

▲空中庭園露天風呂には「鬼怒川ライン下り」で使用される舟をそのまま浴槽に使った「舟風呂」が!(写真提供:あさや)

創業130年の歴史に彩られた温泉宿

鬼怒川温泉へのアクセスは、電車の場合、東武鉄道・鬼怒川温泉駅が最寄りとなります。「あさや」へは、そこから各旅館を循環するダイヤルバス(大人190円、小人100円)に乗り換え、約8分で到着です。
▲鬼怒川温泉駅へは東京都心から特急で約2時間

1691(元禄4)年に発見された鬼怒川温泉は当時「滝温泉」と呼ばれ、日光詣の大名や僧侶など、ごく限られた人々しか入ることを許されていませんでした。
一般の人々に開放された明治期に、炭問屋と麻問屋を営みながら、同時に「麻屋(あさや)」という旅人宿を経営していた創業者・八木澤善八氏が源泉の権利を譲り受け、「麻屋旅館」を開業したところから「あさや」の歴史は始まります。
▲「あさや」の館内には、麻問屋から事業を拡大した歴史を物語る生産用具が展示されている

「あさや」として創業したのは1888(明治21)年。それから130年を経た現在は、華やかできらびやかな「秀峰館」と、落ち着いた温泉旅館を再現した「八番館」を有し、客室数は全192室を誇ります。
▲緑豊かな鬼怒川を見下ろすように立つ「あさや」
▲「いらっしゃいませ」明るい笑顔で出迎えてくれた仲居さんたち

仲居さんの笑顔に癒されたところで、早速館内をご紹介しましょう。

一歩足を踏み入れると、ジブリ映画の世界が!?

秀峰館6階のエントランスを抜けると…思わず息をのむほどの豪華絢爛なロビーが目に飛び込んできました。3階から12階までが吹き抜けになっていて、その一角を3機のガラス張りのエレベーターが上下に行き来しています。あのジブリ映画「千と千尋の神隠し」に登場する湯屋にも似た雰囲気。気分も一気に華やぎます。

優美な音色に包まれている館内。その正体は3階に設置されているパイプオルガンです。広い吹き抜けを通して各フロアに響きわたっています。
▲普段は自動演奏されているが、奏者によるパイプオルガンコンサートが開催されることもあるそう

全室温泉付きの部屋で24時間いつでも温泉を堪能!

ロビーで一息ついたら、チェックインして早速部屋に案内してもらいます。
今回は、秀峰館を利用しました。秀峰館はメインである和室のほか、洋室、和洋室、貴賓室など全158室からなります。各部屋のお風呂には温泉が引かれており、24時間いつでも湯浴みを楽しめるんです。
▲宿泊したスタンダードな和室渓谷側10畳(1泊2食4名1室利用時の大人1名16,200円~)

バルコニーの真下には鬼怒川が!川風に当たりながら、温泉で火照った体を冷ますのもいいですね。
▲涼し気なせせらぎを奏でる鬼怒川

スタンダードな部屋でも十分にくつろげるのですが、思いっきり贅沢したいという方には、2017年7月にリニューアルした和洋室「雅」がおすすめということで、特別に見せていただきました。市松模様の畳敷きの部屋は和モダンにすっきりまとめられ、我が家のようにリラックスできます。
▲広々とした和洋室「雅」(1泊2食4名1室利用時の大人1名29,160円~)
▲ベッドルームの照明まわりや壁などには、栃木の伝統工芸品である「鹿沼組子(かぬまくみこ)」の意匠が

そして、この部屋最大の特徴といえるのが、鬼怒川渓谷に面した温泉眺望風呂!
▲御影石製の豪華な温泉眺望風呂。窓の外には渓谷の緑が冴え渡る

マッサージチェアをはじめ、「ロクシタン」のアメニティやスチーマー、ヘアアイロンなど女子旅にうれしいアイテムもずらり!
▲女性に人気の「ロクシタン」のアメニティは持ち帰りOK

秀峰館には全13タイプの客室があり、予算や人数に合わせて選べる幅が広いのもうれしいところ。詳しくは公式サイトをチェックしてみてくださいね。

和洋中100種のメニューが並ぶブッフェに圧倒される!

▲色とりどりで、遠くから眺めると一幅の絵画のように美しい夕食ブッフェ(写真提供:あさや)

部屋でしばしリラックスしたあとは、お楽しみの夕食です。プランによって、和風ダイニングや個室料亭で会席料理をいただくこともできるのですが、今回は和洋中100種ものメニューを味わえるブッフェをチョイスしました。
▲広々としたブッフェ会場

季節ごとの旬の食材を使ったメニューがずらりと並び、あまりの多さに目がくらみそう!
▲温泉気分を盛り立ててくれる舟盛りに…
▲ズワイガニも食べ放題!
▲炭火焼のあゆなどを提供してくれる炉端コーナーも

オープンキッチンでは料理人たちの技が繰り広げられています。揚げたての天ぷら、焼きたてのステーキ、オーダーメイドのパスタ、石窯で焼く日替わりピザなど、すべて熱々のまま味わうことができるんです。
▲その場でカットまでしてくれる国産牛ステーキ。ジューシーな肉の旨みが口いっぱいに広がる!
▲400度の石窯でカリッと焼きあげる本格ピザは、口当たりが軽くて何枚でもいけそう!

「美と健康」にも力を入れている「あさや」。ベジタブルゾーンには、なんとオイルとドレッシングが合わせて24種類も!
▲落花生やアーモンド、くるみなど珍しいオイルをサラダにチョイ足ししてみては?

そして日光の名産といえば、「湯波(ゆば)」。湯波の天ぷら、湯波入りパスタ、湯波茶巾、ワラビの湯波巻と、湯波料理も大充実です。
▲甘くてクリーミーな味わいの生湯波。コクがあっておいしい!

ほかにも、鯉のあらいや高級魚「ヤシオマス」など珍しい食材を使った料理もあるので、ぜひこの土地ならではの味も堪能してくださいね!
▲お腹いっぱい!ごちそうさまでした

「空中庭園露天風呂」で、鬼怒川の自然と一体になる!

お腹が満たされた後は、秀峰館の13階にある「あさや」自慢の空中庭園露天風呂へ!
▲月見も楽しめる空中庭園露天風呂。夜は星も美しい(写真提供:あさや)

ここの目玉はなんといっても上の写真の「舟風呂」。鬼怒川ライン下りで使用されるのとまったく同じ舟が浴槽として使われているんです。
夜の闇と静寂に包まれた露天風呂は間接照明が灯り、幻想的。軟らかいお湯が体全体を包み込み、体の芯まで温めてくれます。湯温は40~42度なので、体への負担も軽く、長湯できそう!

もうひとつの目玉である「立湯」は、その名の通り、湯船に立ったままの状態で鬼怒川の山々を見渡せます。
▲「立湯」からは、秋には色とりどりに染まった山々を一望できる(写真提供:あさや)

秀峰館にはほかにも1階に大浴場が、2階に予約制の貸切風呂が4タイプあります。貸切風呂の料金は1室4,000円(専用タオル、バスタオル無料レンタル付き)で50分利用できます。
▲カップルや家族に人気の貸切風呂「打ち出の小槌の湯」で福を授かってみては?(写真提供:あさや)

また、八番館地下1階の「滝の湯」は女性におすすめの大浴場なんです。
▲「滝の湯」(女性用)には、ナノミストサウナやシルキー風呂など、美を探求するお風呂が勢ぞろい!

鬼怒川温泉の泉質は無色無臭のアルカリ性単純温泉で、神経痛・関節痛・慢性消化器病などに効能があるとされています。
露天も大浴場も、それぞれに趣ある温泉を試してみてくださいね。

朝から幸せ♪「カリッ・ふわっ・トロッ」の三拍子揃った特製フレンチトースト

ぐっすり眠った翌日は、あさや自慢の朝食ブッフェをいただきました。会場には和洋多彩な全60種が!夕食に引き続き、オープンキッチンでは料理人が腕を振るっています。
まずいただいたのが、焼き立ての「あさや特製フレンチトースト」。パンが隠れるくらいたっぷりと生地を浸した後、一度グリルで焼き色をつけてから、さらにオーブンで焼くという手間のかかった逸品です。
▲カリッとした香ばしさ、ふわっとしたきめ細やかな舌触り、トロッとした濃厚なクリーミーさを楽しめる「あさや特製フレンチトースト」

栃木産の新鮮な卵とミルクが使われた生地は甘さ控えめで、上品なカスタードプリンのよう。生地そのもののおいしさを存分に味わってほしい一品です。

もう一つ筆者が感動したのが、お好みの具材を選べるトッピングオムレツです。こちらにも栃木産の新鮮な卵が使われていますよ。
▲ベーコンや桜エビ、栃木県特産のかんぴょうなど計8種類のトッピングから好きなものを選んで
▲熱々ふわふわのオムレツの出来上がり!今回はすべてトッピングした欲張りコースに。桜エビの香りがいいアクセント
▲朝から心ゆくまでいただき大満足!

あさやオリジナル商品が充実の品揃え!

朝食をお腹いっぱい味わった後は、おみやげ選びで決まり!
秀峰館6階のおみやげ街道「麻屋」には、あさやオリジナル商品から栃木の名産品までが多彩に揃います。
自社工場から毎朝届く「あさや特製温泉まんじゅう」(8個入り780円、12個入り1,080円)をはじめ、総料理長こだわりの味が再現された「あさや特製和牛カレー」(単品680円、4個セット2,580円)など豊富な品揃えです。
▲フリーズドライのとちおとめを使ったオリジナルスイーツ「おとめの恋ごころ」(80g880円)

2018年7月1日に「八番館」貴賓室と個室料亭がリニューアルオープン!

ここからは2018年7月1日にリニューアルオープンしたばかりの「八番館」を紹介しましょう。
今回、貴賓室と個室料亭の内装が大きく変わりました。104平方メートルという広々とした貴賓室(1泊2食4名1室利用時の大人1名61,560円~)は、我が家のようにゆったり寛げそう!渓谷側の窓から見える緑はまるで絵画のようです。
▲貴賓室にはベッドルームのほかに畳スペースも。とにかく広い!(写真提供:あさや)
▲ベッドルームにも「鹿沼組子」が。落ち着きと格調の高さが印象的(写真提供:あさや)

また、個室料亭「日光」では、地場食材にこだわった心づくしの会席料理を楽しむことができます。
▲新たに椅子・テーブル式の部屋も設けられた個室料亭「日光」(写真提供:あさや)
▲新設された「プレミアムラウンジ」では、八番館と秀峰館「雅」の宿泊客に限って、コーヒーや紅茶などの無料サービスを受けることができる ※14:00~21:00、6:00~9:00(写真提供:あさや)

充実の設備とおもてなしの心を存分に味わえる温泉旅館「あさや」。一度訪れれば、また泊まってみたくなる、最高に居心地の良いお宿でした。

高さ約40mの縁結びの橋「鬼怒楯岩大吊橋」から鬼怒川を見下ろす!

チェックアウト後は、鬼怒川温泉駅から徒歩約15分の「鬼怒楯岩大吊橋(きぬたていわおおつりばし)」に行ってみましょう。ゆったりとした女性的な鬼怒川と、橋の向こうにそそり立つ男性的な楯岩から、男性と女性を結ぶ橋として「縁結びの橋」とも呼ばれているそうです。
▲鬼怒川温泉街の南と名勝「楯岩」を結ぶ、全長約140m、高さ約40mの吊り橋
▲橋までの散策路から楯岩を望む

橋の上を歩いてみると……思いのほか揺れが強く、高所恐怖症ではなくてもお腹の奥がキュッと縮こまるくらい。高いところが苦手な方は、覚悟して渡ってくださいね。
▲橋の中央部分から、恐る恐る下を覗いてみると……
▲「おーい!」手を振ると、ライン下りの舟からも振り返してくれた
▲橋を渡りきると、鬼怒太(きぬた)像「楯鬼」が待ち構えていた。鬼怒太は栃木県益子町在住の陶壁作家・藤原郁三氏の邪鬼をモチーフとした作品

この先の階段を上がって右に進むと「楯岩展望台」へ、左に進むと「古釜の滝」方面へ出られる遊歩道にぶつかります。

まずは右に進んでみましょう。
▲楯岩展望台へと続く約70mの楯岩トンネルを行く
▲トンネルを抜けると、縁結びや子宝などにご利益があるという「楯岩鬼怒姫神社」と鬼怒太像「誕生鬼」のある広場へ
▲神社の脇の急峻な階段を上ると展望台へ到着。眼下には鬼怒楯岩大吊橋が
▲展望台には「縁結びの鐘」があり、パワースポットとしても人気がある

展望台と反対側の「古釜の滝」へはここから徒歩約15分。豪快さはありませんが、秘境という言葉がぴったり。イワナやヤマメなどが生息する清流は川底まで澄んで美しい!時間に余裕があれば、ぜひ足を延ばしてみてください。
▲緑に囲まれた岩肌を三段にわたって流れ落ちる「古釜の滝」
▲秋には錦色に染まる鬼怒楯岩大吊橋(写真提供:日光市観光協会)

関東有数の大型温泉地である鬼怒川には、四季折々の渓谷美と自然の豊かさがあふれています。周辺には「東武ワールドスクウェア」や「江戸ワンダーランド 日光江戸村」といったテーマパークも充実。ぜひ観光もたっぷり楽しんでくださいね。

※記事内の料金・価格はすべて税込です

写真:川村恵理
古谷玲子

古谷玲子

編集者・ライター。出版社・編集プロダクションの株式会社デコ所属。移住者向け雑誌「TURNS」のほか、「孫育て一年生」を担当。フリーランス時代は、海外旅行ガイドブックで、台湾、台北、モンゴル、東アフリカを手掛ける。さまざまな「人の営み」に興味がある。

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