まさに絶景!悠久の時を越えて紡がれる棚田と棚池を「山古志」で堪能

2015.10.10

冬になると3m以上の雪が降り積もる日本最大の豪雪地帯、新潟県長岡市山古志。棚田と棚池からなる四季折々の美しい景色は、この地域でしか見られないということで世界中から多くの人が集まってきます。今回はそんな秘境のような場所を訪れました!

▲秋 一面に咲くコスモス畑
関越自動車道 長岡南越路スマートICより車で約25分走ったところに山古志はあります。山に向かう道沿いには緑がいっぱい!そして、マイナスイオンをいっぱいに放つ小川が流れ、さっそく心を落ち着かせてくれます。
▲緑豊かな山古志に向かう道

まずは情報収集!山古志の情報は「おらたる」におまかせ

▲やまこし復興交流館 おらたる
私たちがまず向かったのは「やまこし復興交流館 おらたる」でした。山古志の見どころや美味しいグルメスポットなど、いろんな情報を聞くことが出来ます。また、こちらの施設では2004年10月に起きた中越大震災の当時の様子から、現在の復興に至るまでの展示がしてあったり、地元のお父さんたちによる“そば打ち体験”などがあったりと、幅広い交流の場としても機能しています。
▲まずは情報収集!資料を見ながらおすすめポイントをチェック
スタッフの方に聞いたところ、数ある棚田・棚池の中でも知る人ぞ知る絶景ポイントがあるとのこと。大きな看板も標識も無いので、せっかく訪れたけど知らずに帰ってしまう人も多くいるのだとか。

最終目的地をそこに決めて、美味しいご飯屋さんやおすすめポイントも欠かさず聞き出し、いざ出発!

「ゴーンッ!」と大きな音を鳴らしてスタート

▲おらたる駐車場にある復興のシンボル“希望の鐘”
最初に訪れたのが「山古志闘牛場」です。全国でも数少ない闘牛場のひとつで、はじまりは江戸時代後期と歴史が深く、「闘いでは決着を着けず、引き分けにする」という山古志独特の特徴があるとのこと。
▲大迫力!闘牛のようす
冬場を除く全シーズンで月2回程度開催しており、県内外からたくさんのお客さんが観に来るそうです。

牛と牛がぶつかり合うその瞬間はまさに大迫力!特に横綱級に番付された牛たちの闘いは目が離せません。息を呑む闘いの後は会場から大きな拍手と歓声が送られます。
次に向かったのは「アルパカ牧場」です。
中越大震災の後、復興支援としてアメリカのコロラド州から来た3頭のアルパカたちは、いまでは30頭にまで増えたとのことで、そのふわふわの毛を触りにレッツゴー!
まさにキュート&ラブリー!!まんまるの愛らしい目とふわふわの毛に胸を打ち抜かれる思いでした。
売店でエサを買って持っていくと、次から次へと近寄ってきます。頭をなでてやると美味しそうにエサを食べてくれました。

地元のお母さんたちが旬な食材で作ってくれる絶品料理を堪能

アルパカにエサをやり、軽い空腹を覚えた私たちは「お食事処 多菜田(たなだ)」に向かいました。こちらのお店も中越大震災の後に地域のお母さんたちが有志で集まって作られた食事処とのことで、地元の食材をふんだんに使った手作りの料理を提供してくれます。
▲多菜田定食 天ぷら 1,200円(税込)
注文したのは天ぷら定食、これがまた最高に美味しい!
聞くところによれば、季節によって旬な野菜やキノコなどを厳選して提供しているとのこと。特に山菜シーズンはお母さんたちが自分たちで山に入って、美味しい山菜を採って来てくれるそうです。
「山菜を採るのも、野菜を収穫するのもみんな楽しいからやっているんだよ」生活の延長線上とは言え、遥々山古志に来てくれたお客さんへのおもてなしの心と、お母さんたちの大きな愛情を感じました。

いざ、絶景ポイントへ!

お腹も満たされたところで、念願の絶景ポイントへ向かいます。「お食事処 多菜田」から1kmくらい長岡に向かって車を走らせると、「金倉山」という看板が見えてきます。この「金倉山」に向かう道中に絶景ポイントがあるとのこと。
▲8月下旬 収穫前の稲穂

花畑や大きく実った稲穂を楽しみながら、くねくねと曲がった道を進んでいきます。知る人ぞ知る絶景ポイントということで、すれ違う車も無く、若干不安になりながらもズンズン進んでいくと、金倉山展望台へあと少しというところ、遂にその全貌が見えてきました!
▲山古志虫亀地区 絶景ポイントから観た棚田と棚池
目の前に広がっていたのは悠久の時を越えて、人の手によって紡がれて来た雄大な景色。山の暮らしという日常の中で育まれ、究極にまで洗練された棚田と棚池が広がっていました。

深呼吸すると山のきれいな空気が体の中を通り抜けていきます。ただそこに居るだけで、心も体も浄化されていくような不思議な感覚になりました。穏やかで贅沢な時間がゆっくりと過ぎていきました。

山古志という小さな地域に生まれた、大きな奇跡

実は、この棚田と棚池の入り交じった美しい景色は山古志のあらゆる場所で見ることが出来ます。その中でもオススメのビューポイントがいくつかあり、それを巡るだけでも1日楽しめる贅沢なプランとなります。特に虫亀地区と竹沢地区にはビューポイントが複数あるのでおすすめです。
また、棚田だけの景色であれば日本中探せばあちらこちらにありますが、棚田と棚池が混在した景色というのは世界でもほとんど例がありません。その理由は、山古志が錦鯉の発祥の地であり名産地でもあるからです。
▲棚池で養殖される錦鯉
錦鯉は、江戸時代後期頃に食用として飼われていた鯉に、突然変異で色のついたものが現れたのが最初といわれています。その後、品種改良を重ね、現在の美しい錦鯉へと繋がっていきます。

近年では、ヨーロッパ、北アメリカ、アジアなどの世界各地で観賞用として広まり、「泳ぐ宝石」「泳ぐ芸術品」として多くの人から愛されています。
▲朝焼けを映す棚田と棚池
山に囲まれた山古志という小さな地域には、信じられないくらいたくさんの魅力が詰まっていました。山古志の歴史はなんと1200年以上続いていると言われています。
長い間に育まれた伝統と文化。そして、中越大震災という災害からの復興を経験して、ここ山古志に住む人たちは大きく強く成長しながら、山の暮らしを続けています。
▲桜と棚田
▲春の山古志
▲初夏 朝靄の棚田
▲夏の棚田
▲冬の棚田
棚田や棚池。美味しい料理と様々な物語。訪れる人を惹き付けてやまないその魅力は、地域に住む人々の人間としての美しさがにじみ出ているからなのかもしれません。

スミヤ隆行

スミヤ隆行

新潟をもっと楽しくするWEBマガジン「にいがたレポ」参加ライター。時計修理業を営むかたわら、まちづくりや空き家再生プロジェクトなど様々な市民活動に取り組んでいる。ソーシャルライフディレクターとして、これからの地域の楽しみ方やライフスタイルの提案なども行っている。 編集:唐澤頼充

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