山形の夏を彩る「山形花笠まつり」を制覇!観て、踊って、酔いしれる夏の夜

2018.07.28 更新

「ヤッショ、マカショ」の掛け声が印象的な「花笠音頭(はながさおんど)」にあわせて、踊り手たちが山形市内の大通りを群舞する「山形花笠まつり」。東北四大祭りとして毎年8月5~7日に開催され、県内外から約100万人の観客が訪れます。そんな山形花笠まつりを存分に楽しむ方法をご紹介しましょう。

紅花をあしらった花笠が舞う、華麗な踊りのパレード

「山形花笠まつり」は、山形県の県花・紅花をあしらった花笠を手に、「花笠音頭」に合わせて踊るお祭り。山形市内の中心にある約1.2kmの直線コース(十日町~本町~七日町通り~文翔館)を踊り手たちがパレードします。御祭神の蔵王大権現をお乗せした山車(だし)を先頭に、約1万4千人もの踊り手と各企業の山車がパレードをする様子は壮観です。
▲沿道にはたくさんの観客が。日が暮れると、提灯の灯りが祭りを演出します(写真提供: 山形県花笠協議会)

「山形花笠まつり」は、蔵王の観光PRを目的に企画された「蔵王夏まつり」のイベントの一環として昭和38(1963)年にスタート。昭和40年(1965)からは単独の「山形花笠まつり」として行う現在の形になりました。

ちなみに「花笠音頭」の起源は諸説ありますが、明治~大正時代の頃に山形県村山地方で歌われていた「土突き(どんつき)唄」が元唄とのこと。当時は土突き作業をするときに調子を合わせるための作業歌として、尾花沢地方で歌われていたようですが、昭和に入ってから現在のように賑やかな伴奏を入れた形に民謡化されたそうです。

3日間にわたって大通りを彩る、花笠の舞

パレードのスタートは、暮れなずむ夕方6時(8月5~7日共通)。スタート地点の十日町からゴール地点の山形県郷土館「文翔館」(ぶんしょうかん)前まで大勢の観客で沿道が埋まり、「花笠太鼓」の音と「花笠音頭」が高らかに響き渡ります。
踊りには、優雅で華麗な「正調女踊り【薫風最上川(くんぷうもがみがわ)】」、大地をしっかりと踏みしめて踊る勇壮な「正調男踊り【蔵王暁光(ざおうぎょうこう)】」、花笠踊り発祥の地・尾花沢地方にルーツのあるダイナミックな「笠回し系花笠踊り」、そしてダンスなどを取り入れ趣向を凝らした「創作花笠踊り」の4種類があります。
▲最も一般的なのは「正調女踊り」(写真提供: 山形県花笠協議会)
▲見る人を圧倒する「笠回し系花笠踊り」(写真提供: 山形まなび館)

踊り手として参加するのは約160の団体や企業。それぞれに統一した衣装をまとい、全員で「ヤッショ、マカショ」の掛け声も高らかに、躍動感あふれる踊りを披露。多彩な踊りで観客を魅了します。
▲パレードを先導する「蔵王大権現」をお乗せした山車(写真提供: 山形県花笠協議会)

各団体を先導するのはイルミネーションで煌びやかに装飾された山車。「1日につき10台の山車が参加します。4tトラックに装飾した山車に、毎年5月に選ばれる「ミス花笠」や、ゲストのタレントたち(2018年は橋本マナミ、テツ&トモなど)が乗車し、沿道に手を振りながら祭りを盛り上げてくれます」と話すのは、山形県花笠協議会事務局の高内俊(しゅん)さん。
▲56代目(2018年度)のミス花笠。右から、小野瑞姫(おのみずき)さん、伊藤 葵(いとうあおい)さん、向 莉穂(むかいりほ)さん、安藤 絵里香(あんどうえりか)さん(写真提供: 山形県花笠協議会)

スタート地点を出発した踊り手たちがゴール地点に到着するのは約50分後。そして21時45分頃、最後尾がゴールして祭りは終了します。汗だくになりながら最後まで踊り切った踊り手の表情には達成感が!この高揚感と一体感が祭りの魅力ですね。
▲沿道からの声援を受けながら、熱気あふれる踊りに、祭りの盛り上がりも最高潮を迎えます(写真提供: 山形県花笠協議会)

おすすめの観覧スポット&パレードの楽しみ方

特に観客で混み合うのはパレードコースの中間地点。沿道の商店や飲食店が路上販売することもあり、とても賑やかです。一方のゴール地点付近には、座って見たい人のために有料観覧席が用意されています。席数は3日間とも各370席限定(パイプ椅子1席1,000円・税込)。車いすのお客さま用にバリアフリー席も別途用意しています。申し込み方法は公式サイトでご確認を。
パレードには観客も参加できます。ゴール付近の山形市役所前では、パレードの先頭集団が到着するまでの間、花笠太鼓を囲んで輪になって踊る「輪踊りコーナー」が設けられます(18:10~18:30頃)。誰でも自由に参加でき、初めての人にも踊りの先生たちが指導してくれるので安心です。
▲「輪踊り」に参加する人には、先着で紙製の花笠をプレゼント。笠の代用にすることができます

また、花笠パレード最後尾には飛び入りコーナーが設けられ、こちらにも自由に参加することができます(20:30~21:30頃)。踊り手と一緒に大通りをパレードするのも楽しいですね。
▲華麗な舞いにあなたも参加してみては?(写真提供: 山形県花笠協議会)
▲祭り当日まで、準備に大忙しの高内さん

「ぜひ、踊りに参加して山形の夏を感じてください。皆さんをお待ちしています」と高内さん。
艶やかな衣装に身を包んだ踊り手たちの踊りを見物するのも楽しいですが、参加することも祭りの醍醐味のひとつ。いろんなスタイルで「山形花笠まつり」を楽しんでみては。

花笠まつりについてディープに学べる「山形まなび館」へ

「パレードに参加したいけど、踊り方がわからないし…」という方のために、ぜひ足を運んでほしいスポットがあります。それが、パレードコースの程近くにある、賑わい創出のための施設「山形まなび館」です。
▲国登録有形文化財にも指定されている「山形まなび館」。小学校の旧校舎を活用した観光文化の拠点です(写真提供: 山形まなび館)

ここでは、祭りの期間中、花笠舞踊団による「正調花笠踊り」披露や、踊り方の無料指導を開催しています。また、山形大学の花笠サークルによるダイナミックな「笠回し」体験も実施していますよ。
▲花笠舞踊団による踊り披露と踊り方指導は8月5~7日13:30~(写真提供: 山形まなび館)
▲参加者には紙製の花笠をプレゼント。手ぶらで参加できます(写真提供: 山形まなび館)
▲山形大学花笠サークル「四面楚歌」による踊り披露と踊り方指導(笠回し体験)は8月5~7日15:00~(写真提供: 山形まなび館)

館内の廊下には、「花笠まつり」の今昔を紹介するパネルが展示されています。パネル展は祭りの最終日まで開催。期間問わず、大型テレビでまつりの様子を映し出している「映像コーナー」もあります。
▲20枚ほどのパネルが掲示されています

また、花笠グッズコーナーや、ものづくり体験コーナーも期間限定で登場。ドライフラワーをあしらった「まめ花笠」(1セット500円・税込、所要30分)、花笠柄のオリジナル石けん(1セット100円・税込、所要30分)、花笠や紅花柄の手ぬぐい(1セット200円・税込、所要20分)などを制作することができます。※いずれも材料が無くなり次第終了
▲花笠をモチーフにした消しゴムはんこをデコパージュして作る花笠石けん(写真提供: 山形まなび館)

「山形まなび館」では祭りのルーツを学んだり、オリジナルグッズを作ったりとさまざまな形で祭りの文化に触れることができます。夜の踊りを見学するだけでなく、一日かけて「山形花笠まつり」を楽しんでみませんか?

祭りの前日から街はお祭り騒ぎ!

「山形花笠まつり」では、踊り以外にも楽しいイベントが目白押し!祭り前日の8月4日にはパレードと同じ大通りを会場に「花笠サマーフェスティバル」と「山形県観光物産市」が同時開催されます。
▲賑わう「花笠サマーフェスティバル」(写真提供: 花笠サマーフェスティバル実行委員会)

「花笠サマーフェスティバル」では、沿道の商店によるワゴンセール(11:00~19:00)が開催されます。また、翌日からの「花笠まつり」に向けて、蔵王大権現を設置した花笠奉納式がとり行われます。

なかでも、毎年人気の企画は「花笠地酒フェス」。試飲チケット(6枚綴りのチケット900円・税込)を購入すれば、山形県内の12蔵・30種類超の日本酒を味わうことができます。この機会に山形の酒蔵の味比べをしてみるのも楽しいですね。
▲山形県内各市町村の特産品を一堂に集めた「山形県観光物産市」も同時開催される(写真提供: 花笠サマーフェスティバル実行委員会)
暑い山形の夏、人も街も祭りの期間中は最高に盛り上がります。踊りを覚えて参加し、山形の食に触れる…「山形花笠まつり」で、夏の思い出をつくってみませんか?

※記事中の提供写真は2017年以前のものです。
佐藤昌子

佐藤昌子

エディター&ライター。オフィス マウマウワン代表。山形県内を中心にタウン誌、フリーペーパーや企業広報誌等ジャンル問わず、印刷物の企画、取材・編集の仕事を手掛ける傍ら、モデルハウスのディスプレイやリメイク等『気持ちの良い暮らし方』も提案している。

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